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米国防省の一大クラウド事業が更に8か月遅れ [サイバーと宇宙]

Amazon対Microsoftドロ沼訴訟でご破算のJEDI仕切直しJWCC
4月契約予定が4企業混合体制?で年末にずれ込み

Sherman CIO.jpg3月29日、米国防省CIO(Chief Information Officer)のJohn Sherman氏が説明会を行い、国防省&米軍データの8割を管理する一大クラウドサービス事業で、2021年7月に事業の仕切り直しで名称を「JEDI」から「JWCC」に変更したプロジェクトについて、今年4月に契約予定だったが、年末までしっかり検討してまとめることになったと遅延を記者団に説明しました

この国防省の大規模クライド事業は、国防省と米軍が扱う普通・秘密・機密情報全体の8割を扱うこれまでにない大規模な改革事業で、2017年からマイクロソフト、アマゾン、オラクルを対象に企業選定に入り、2019年10月にMicrosoftが勝者となりました

JWCC.jpgしかし、下馬評でアマゾン(Amazon Web Services)有利と言われていたのにMicrosoft が選ばれたのは、Jeff Bezos前アマゾンCEOと時のトランプ大統領が公開の場で口論するなど関係が悪化していた背景を受け、「政権が恣意的な介入をした」とアマゾン側が法廷闘争に持ち込んで長期ドロ沼が避けられない状況となり、「JEDI」は身動きできなくなりました

そこで国防省は、2021年7月に両社合意の上で「JEDI:Joint Enterprise Defense Infrastructure」を白紙に戻し、新事業「JWCC:Joint Warfighter Cloud Capability」として再立ちあげし、2社とも参画する方向で仕切り直すことにしました。ただ、2社体制+αとの寝技決着であり、「2025年以降の契約については、完全オープンな形で再度企業選定する」との前提を置いての仕切り直しでした

Sherman CIO3.jpgその後、2021年10月に提案要求を2社に提示して対応可能と返答した両社を採用し、同時に産業界にも問いかけ、条件を満たす企業があれば2022年4月に追加で参加企業を最終発表することになっていました

国防省は、マイクロソフトとアマゾン以外に、オラクルとグーグルに参加を呼び掛けており、Sherman米国防省CIOは、「ベンダー4社と協議しており、少し予定より遅れているが、秋には態勢を固め、12月には正式発表したい」、「4社より少ない体制でのスタートは想定していない」と説明会で語っており、関係国防高官も(4社による協議は、)実質的で前向きなものだと述べているようです

JWCC2.jpgまたSherman米国防省CIOは、事業経費についてJEDI時と同様に「$9 billion(約1.1兆円)がシーリングだ」と説明会で強調しており、JEDIより一段と成熟した形で、かつ経費面でも従来枠内で納めることで順調に進んでいると説明しました
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マイクロソフトとアマゾンとオラクルとグーグルが共同参画し、米国防省の新時代にふさわしい一大クラウド事業に取り組む・・・・とは誠に素晴らしいお話ですが、心配ばかりが先に建つのは私だけでしょうか?

Sherman CIO2.jpg余計な心配なら良いのですが、例えば、4月にまとめようとしていたら、半導体など材料に等々の値上がりで、またウクライナ紛争優先の国防省ニーズもあり、Sherman米国防省CIOの「$9 billion(約1.1兆円)がシーリング」との前提が4社から猛反発を受けているとか、色々と悪い可能性ばかりが頭に浮かびます

それにしても、米空軍のABMSの話題が全く聞かれなくなりました

JEDIからJWCCへのゴタゴタ
「将来戦の鍵クラウド事業出直し」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-07-09

将来戦に向けた指揮統制改革:JADC2、AIDA、ABMS関連
「国防副長官がAIDA開始発表」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-23
「具現化第1弾でKC-46に中継ポッド」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
「3回目はアジア太平洋設定で」→https://holylandtokyo.com/2020/10/05/425/
「2回目のJADC2又はABMS試験演習」→https://holylandtokyo.com/2020/09/09/476/
「初の統合「連接」実験演習は大成功」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-23
「今後の統合連接C2演習は」→https://holylandtokyo.com/2020/05/14/671/
「連接演習2回目と3回目は」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-02
「国防長官も連接性を重視」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-09
「将来連接性を重視しアセット予算削減」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-28

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露VSウのサイバー戦風景とFedorov副首相 [サイバーと宇宙]

戦前のロシア側圧倒的有利の予想が今や・・・
31歳の副首相&デジタル大臣Mykhailo Fedorov氏が大活躍
ウ国側の組織化程度は不明も、国際義勇軍が奮闘の模様

hacktivist2.jpeg3月21日付のYahooサイトが、ウクライナ戦争でのサイバー戦状況を解説するため、山田敏弘氏なるMIT出身のジャーナリスト47歳による「NEWSポストセブン」掲載記事を引用していますので、まんぐーすの勉強も兼ねご紹介させていただきます

山田敏弘氏は、ウクライナ軍による必死の抵抗が続く中、SNSを中心とした情報戦においてはウクライナがロシアを圧倒しており、それを指揮するミハイロ・フョードロフ副首相兼デジタル転換相(31歳)の初動対処など、その動向を紹介しています。

Mykhailo Fedorov(フョードロフ)とはどんな人物か
fedorov.jpg●1991年生まれで、ウクライナ南部の大学を卒業、デジタル系のサービスを提供する企業を立ち上げている。ゼレンスキー大統領の選挙戦でSNS関連を彼が仕切っていたこともあり、2019年に28歳の若さで副首相兼デジタル転換相に就任
●フョードロフ副首相が広く知られるようになったのは、露のウクライナ侵攻開始後の2月27日、「われわれはIT軍を立ち上げる。デジタル才能が必要だ」とツイートからだ。そして同副首相はウクライナのサイバー民兵たちを率いてサイバー攻撃を行うと同時に、世界の著名人に直接SNSでメッセージを送る。

イーロン・マスクに直談判・楽天にも
fedorov4.jpg●例えば、イーロン・マスク。テスラ創業者のマスクは、「スターリンク」と呼ばれる衛星利用高速インターネットシステムを立ち上げている。このスターリンクを使うことできれば、従来のインターネット網がロシアに破壊されても、ウクライナでインターネットを継続利用できる
●フョードロフはマスクにツイッターで「ウクライナにスターリンクを送ってほしい」と直談判し、マスクがそれに反応。「スターリンクのサービスをウクライナでスタートさせた。通信機器を送る」──そして48時間以内に、フョードロフはウクライナに届いた多量のスターリンクを写真で公開した。とんでもない時代である。

fedorov7.jpg●更にフョードロフは、ロシアでビジネス展開する欧米企業トップに連絡し、ロシアビジネス停止を要請。要請に際しては公式文書を公開し、国際世論を後ろ盾にする手法を執った
●例えば日本の楽天も無料通信アプリのViberのサービス停止を要請された。楽天は要請に応じなかったが、その代わりに、ウクライナに10億円を寄付することになり、資金は対ロシア戦に投入されている

更にSNS等を通じて様々な情報戦を
fedorov2.jpg●さらにフョードロフは、無料メッセージングアプリであるTelegramチャンネルを開設し、チャンネル登録の30万人以上のハッカーやプログラマーなどにサイバー工作を実施するよう指示を出している
●例えばTelegramで、ロシアに進出しているドイツ卸売店「メトロ」を撤退させる作戦を行ない、IT軍の兵士らに、同社のFacebookページに批判メッセージを送るよう英語の文面まで掲載している

●またある投稿では、ロシアのニュース機関のYouTubeチャンネルを凍結させるべく、YouTubeに「不適切なコンテンツ」であると通報する方法を指南している
fedorov3.jpg●ツイッターでは、破壊された街の様子や、住民を助けるウクライナ兵の写真を掲載したり、世界に向けて現場の惨状を伝えている。フェイスブックでも同様の投稿が掲載されているが、それ以外にも、ロシアのプーチン大統領とショイグ国防相の電話の会話を盗聴したと思われる音声も公開されている

●また、ロシア在住ロシア人にウクライナの実態を知らせるため、SMSや電子メール、無料通信アプリのメッセージをランダムにロシア人に送信し、直接、ロシア人にアクセスしようする試みも行われている。こうしたSNSの投稿などと合わせて、ウクライナがロシアに抵抗を続けるための資金の寄付も募っている

義勇軍的なウクライナIT軍
Fedorov8.jpg●ウクライナには米軍のようなサイバー軍は存在しない。そこで、サイバー攻撃やネットでの反ロシア活動をできる「民兵」を募集したのである。実は、ウクライナは他国に比べてIT技術の高い人が多い。またこうしたSNS発進で世界中から寄付なども集まり、対ロシア情報戦が成立している様相になっている
●ちなみに2014年にその精強さを「ハイブリッド戦」遂行能力で世界に見せつけたロシアサイバー部隊は、今回、ほとんど目立った活動をしていないように見える。その理由の一つは、ロシア侵攻数か月前の2021年10月に、米軍サイバー軍の関係者がウクライナ入りし、さまざまな対策を実施していたからだ

どんなサイバー「民兵」たちが動いているのか
hacktivist.jpeg●ウ紛争では多くのサイバー攻撃集団が立ち上がっている。有名なのは、「Anonymous」や「IT Army of Ukraine」。主な戦術は、ロシアの政府機関や団体などへのDDoS攻撃(大量のデータを送付でシステムダウン企図)や、ウェブサイトの改ざんである

●「Anonymous」は、以前からハクティビスト(ハッカーとアクティビストを足した言葉)として知られるハッカーの集合体で、今回は、反ロシアの平和主義活動を行なっている。リーダーもおらず、各自が攻撃を行なう。ロシアの政府系機関や国営メディアを攻撃して、一瞬であるが、DDoS攻撃で公式サイトをダウンさせたと主張している
hacktivist5.jpeg●「IT Army of Ukraine」は、ツイッターなどで世界にメッセージを発信している。IT軍に参加したいハッカーたちはオンライン上のフォームに得意分野や経歴を記載して登録し、電力網や水供給システムなど重要インフラのセキュリティを担当したり、ウクライナ軍による偵察活動などを支援している

●また、ある裕福なウ人が、ロシア政府機関のサイバー攻撃「脆弱性」通報を10万ドルで募集していたり、DDoS攻撃用のマルウェア提供している人もいる。ロシア国内の鉄道のチケットシステムを一時的に停止させた例も報告されている
●海外を拠点とするベラルーシの「Belarusian Cyber Partisans」、フランスに拠点を置く「AgainstTheWest」、フィンランドの「NB65-Finland」、トルコの「Monarch Turkish Hacktivists」とのハクティビストが参加している

ロシア側のサイバー正規兵と「民兵」
hacktivist6.jpeg●KGBはソ連崩壊後も事実上生き残り、主に国内担当のFSB(ロシア連邦保安庁)と、国外諜報担当のSVR(ロシア対外情報庁)として任務を続けている。こうした組織が政府系サイバー攻撃を担当。また、軍スパイ機関であるGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)もサイバー攻撃を実施している
●更にウクライナ侵攻では、ロシアでもサイバー「民兵」が活発に動いている。有名なのは捏造記事や偽記事などをばら撒く「UNC1151(Ghostwriter)」で、ウクライナを貶めるために確認されている。ロシア拠点のランサムウェア攻撃を世界中で行なってきた「Conti」も参戦を宣言している(この「Conti」は最近、ウクライナ側からのサイバー攻撃を受けて、内部情報を暴露される失態が話題に)

●そのほか、「SandWorm」「Zatoichi」といった組織は偽情報などを拡散させる活動を、CoomingProject」はフランスに拠点を置き、「ロシア政府をサイバー攻撃するものは報復する」と表明している
民間のこうした争いは紛争が長期化するにつれて、激化していく可能性がある。今後に注目したい
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fedorov5.jpg「サイバー民兵」と言われる人達は、政府間や国際機関の仲介による物理的戦闘の「停戦」や「休戦」や「終戦」や「講和」が成立し場合、その枠組みに従うのでしょうか?

とても収まらない気がしますし、表面上の「終戦」や「講和」が成立した後の油断をついて、更なる果実を求めてうごめく気がします

完全に関連インフラを破壊しつくすまで、延々と「仁義なき戦い」が続きそうで怖いです・・・

仁義なきサイバー戦争の一端
「サイバー傭兵の動向」→https://holylandtokyo.com/2020/08/05/515/
「ハイブリッド情報戦に備えて」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-05
「ドキュメント誘導工作」を読む→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-22-1

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宇宙状況把握のため衛星を地上観測から宇宙観測用へ [サイバーと宇宙]

地面を向いていたものを、宇宙空間観測に
民間衛星に地上観測を任せ、軍用をspace awareness向上に

Dickinson3.jpg3月10日、米宇宙コマンド司令官James H. Dickinson陸軍大将が講演し、昨年11月15日にロシアが行って国際的な非難を浴びた衛星破壊兵器試験に関連し、国際宇宙ステーションにまで危険が及んだ宇宙デブリ拡散は極めて憂慮すべき事態だったが、宇宙コマンドが過去2年間努力してきた「宇宙状況把握能力:space domain awareness」向上の成果を示すことができた出来事だったと語りました

同司令官は当時を振り返り、「宇宙コマンドの対応状況を非常にうれしく感じた」、「極めて短時間で、宇宙空間で何が起こっているかを探知分析して整理することができ、国家レベルの指導者に必要な情報を迅速に提供できた」と語っています

そして同司令官は、「宇宙軍創設以来の2年間のハードワークと、関係者が取り組んできた人材確保と育成の成果」を確認することができたとも表現し、宇宙ドメイン状況把握能力向上のための取り組みについて、地上監視用の衛星を宇宙監視用に任務転換したり、そのために民間衛星を活用したり等の手法を語っています

10日付米空軍協会web記事によれば同司令官は
Dickinson.JPG●「宇宙状況把握能力:space domain awareness」向上は私の最重要優先任務であったが、我がコマンドはまず、我々の担当領域である宇宙戦域において、何を把握できているのかについて信じがたいほどの時間をかけて掌握した
●この過程で改めて問題となったのは、我々の保有センサーの大部分が「space domain awareness」用には設計されておらず、弾道ミサイル発射監視用や地上偵察用であったことである

●これら地球方向を向いているセンサーの「極めて特異な」能力を生かすことが大きな課題となったが、NASAや民間企業でも月や火星を目指す動きが活発化する中、宇宙コマンドとして「深宇宙」の「domain awareness」向上の重要性が強く認識され、その解決に全力を挙げた
space awareness.jpg●単純に言えば、地球表面を、つまり下を向いているセンサー群の監視方向を、宇宙方向に、上向き監視に変える取り組みである

●もう一つの解決法は民間セクター宇宙アセットを活用することで、我がコマンドの商用アセット融合を推進する部署が窓口となり、我々の関心のある民間アセット能力の融合に取り組んだ
●民間アセットを利用することで、宇宙コマンドのアセットを必要な分野に振り向ける場合もあるし、民間セクターのアセットを我がコマンドの緊要な能力補完に活用することもある
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space awareness4.JPG「深宇宙:deep space」や「月までの空間:deep space」への関心が高まっている話と、衛星への攻撃や妨害作戦が行われる地球周回軌道の話が混ざっているような気がしますが、地球を向いていたセンサーを宇宙に向けるとの課題を初めて聞いて、単純に面白いと思いました

「宇宙」に関する知識の無さを、改めて思い知らされた宇宙コマンド司令官の講演でした。

ロシアの宇宙活動
「衛星破壊兵器でデブリばらまく」→https://holylandtokyo.com/2021/11/17/2435/
「ロシア衛星が謎の物体射出」→https://holylandtokyo.com/2020/07/30/584/
「4月中旬のロシア衛星破壊兵器試験を批判」→https://holylandtokyo.com/2020/04/22/732/

最近の宇宙関連記事
「7か国で宇宙作戦ビジョン制定」→https://holylandtokyo.com/2022/02/25/2753/
「ウクライナ紛争の最初の一撃は宇宙で!?」→https://holylandtokyo.com/2022/02/18/2732/
「熱核推進システムを応援」→https://holylandtokyo.com/2022/01/27/2622/
「小型衛星核推進装置を求め企業募集」→https://holylandtokyo.com/2021/09/28/2233/
「同盟国から協力申し出急増中」→https://holylandtokyo.com/2021/08/04/2064/
「核熱推進システム設計を3企業と」→https://holylandtokyo.com/2021/04/20/111/
「衛星延命に企業と連携」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-10-17
「画期的:衛星が推進力衛星とドッキングで延命へ」→https://holylandtokyo.com/2020/02/28/839/

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露企業が米軍事衛星打ち上げのアキレス腱に恫喝 [サイバーと宇宙]

2014年のウクライナ危機で表面化した驚きの状況
米国の大型軍事衛星打ち上げが露製エンジン依存の現状に恫喝
露製ロケットエンジンRD-180の輸出停止・支援停止
米空軍長官は「今のところ問題ない」と語る・・・

RD-180 Rogozin3.jpg3月3日、ロシア企業で大型衛星打ち上げ用ロケットエンジン「RD-180」を製造するRoscosmos社Dmitry Rogozin社長が、現下の状況に鑑み、米国への同エンジン輸出と輸出済エンジンへの技術サポートを停止すると明らかにし、同エンジンを使用する米国の「Atlas Vロケット」に大型軍事衛星打ち上げを依存している米国関係者を恫喝しました

これに対し3月4日Kendall空軍長官は、「今のところ、関連の懸念事項の報告は受けていない」、「2022年中にロシア製エンジンに依存しない態勢を構築するとの(2016年制定の)国防省戦略に沿い、目標を達成できると思う」、「SpaceXが代替手段開発に名乗りを上げ、ULAも取り組んでいる」と強気の姿勢を示しました

RD-180 5.jpg米国の安全保障を支える大型衛星打ち上げ(米ULA社製 Atlas Vによる)が、ロシア製ロケットエンジンに依存しているという信じがたい「アキレス腱」が明らかになったのは2014年ウクライナ危機の際で、米露関係が悪化し、ロシア国防相がRD-180の米国輸出打ち切りを示唆して米国内が大騒ぎになりました

2014年当時、数年分のRD-180在庫はあったのですが、米国産の新ロケットエンジン開発は容易ではなく、「米国の威信をかけて短期間で完成させろ。できるはずだ」派と、「リスクは受け入れがたく、屈辱に耐え、ロシアにRD-180追加緊急購入依頼をすべき」派の論争が続きました

RD-180 Rogozin2.jpg結果的に2016年、「できるはず派」の議会が、「屈辱受け入れ派」の米空軍や一部企業の要求を退け、8基程度のRD-180在庫でしのげるギリギリの2022年までに米国産ロケットエンジン&ロケットを開発する事となりました

その後2021年6月時点では、SpaceX社の「Falcon Heavy rocket」や Blue Origin社の「BE-4ロケット」が成熟度を高め、ULA社も新ロケット「Vulcan Centaur」初打ち上げ試験を2022年に行って「Atlas V」を2025年に引退させる計画を明らかにするなど米国製開発が進み、米宇宙軍幹部が議会で「あと6回のRD-180使用で依存を脱却可能」と証言していました

RD-180 Rogozin5.jpgSpaceXやULA社「Vulcan Centaur」で、「Atlas V」の代替が完全に確保できたというレベルにあるのか、Kendall空軍長官の発言ぶりからは「ぼんやり感」がぬぐえませんが、購入済のRD-180でしのげる時間を活用して米国製ロケットの信頼性を高めて正式承認するのでしょう

後は、購入済RD-180使用に際し、ロシア側からの「技術支援」が得られなくて大丈夫かですが、これに関しULAのTory Bruno社長は「ロシア側技術者の支援が得られなくても、予期せぬトラブルに対応可能なレベルの技術的ノウハウを蓄積してきた」と一応語っています

Kendall SASC.jpgKendall空軍長官は、2014年にRD-180依存問題が表面化した際、国防省の調達&技術開発担当次官を務めていた人物で、「米国製推進派」か「屈辱甘受・露に土下座派」のどちらであったかは不明ですが、議会の指示に従い「2022年までに露製依存脱却」戦略をまとめた次官ですので、その手腕に期待いたしましょう

2014年当時に米国へのRD-180禁輸をちらつかせたロシア国防相も、結局のところ、(恐らく)ロシア軍需産業の苦境を目の当たりにしてRD-180禁輸に踏み切れなかった過去があり、ロシアにとっても痛みを伴う措置でしょうが、国防省や米空軍内も強気の姿勢を示しつつも、「ついに来る時が来たか・・・」と不安が広がっているのではないでしょうか・・・・

ロシア製ロケットエンジン依存で窮地
「あと6回でロシア製依存から脱却」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-04-1
「露製エンジンRD-180無しでロケット開発へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2017-10-07
「混迷の露製エンジンめぐる論争」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
「10年ぶり米軍事衛星打上げに競争導入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-03
「国産開発が間に合わない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-29-1
「露製エンジンを何基購入?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-2
「米国安堵;露製エンジン届く」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-22
「露副首相が禁輸示唆」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-22

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米国と6か国が3ページの宇宙作戦ビジョン作成共有 [サイバーと宇宙]

仏、独、英、加、豪、NZが米国と
「連合宇宙作戦ビジョン2031」と名付け
「Combined Space Operations Vision 2031」

Combined Space Op.jpg2月22日、米国防省が6か国(豪、加、仏、独、英、NZ)と共に「連合宇宙作戦ビジョン2031:CSpO:Combined Space Operations Vision 2031」との3ページの文書を作成したと発表し、相互運用性と宇宙ドメインでの責任ある行動推進を進める方針を共同で示しました

3ページの文書は「Vision」「Mission」「The Importance of Space」「Objectives」「Lines of Effort」「Conclusion」との6項目で構成され、関係国間での宇宙での協力をさらに推進し、宇宙での安全保障を確かなものにすることを目指すことを謳っています

Combined Space Op2.jpg●Visionは
パートナー国が責任あるアクターとして、国際法に基づき、宇宙での敵対的な行動から防御する体制準備を追求する
●Missionは
協力、協調、相互運用性の機会を作為して改善し、宇宙での行動の自由を維持し、資源の最適化を図り、任務遂行と強靭さを確実にし、紛争を抑止する

●The Importance of Spaceでは
様々な角度から重要性を述べた後、以下の基本方針を語る
Freedom of Use of Space
Responsible and Sustainable Use of Space
Partnering While Upholding Sovereignty
Upholding International Law

●「Vision」「Mission」を実現するためObjectivesとして
prevention of conflicts
unity of effort
mission assurance
defense and protection

●そして上記のための取り組み「Lines of Effort」として
Combined Space Op3.jpgDevelop and operate resilient, interoperable architectures
Enhance command, control, and communications capabilities and other operational linkages among CSpO Participants
Foster responsible military behaviors in space
Collaborate on strategic communications efforts
Share intelligence and information
Professionalize space cadres and training

●Conclusionとして
関係国は、各国と共通の利害追求のため、ビジョンにコミットする。
拡大する機会と宇宙ドメインからの挑戦は、対処行動を推進するため協力強調を必要とする
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3ページの同ビジョン原文
https://media.defense.gov/2022/Feb/22/2002942522/-1/-1/0/CSPO-VISION-2031.PDF?source=GovDelivery

なぜ今、このタイミングでこの文書が出たのか不明ですが、内容に特段の目新しさはなさそうで、Defense-Newsの報道も、内容の「切り貼り」紹介だけです

ロシアがウクライナ関連で、宇宙での作戦を始めているのかもしれませんね・・・

恐らく日本も、上記7か国と肩を並べての行動や「情報共有」仲間には入れてもらえないのでしょうが、できることは協力していく方向にあるのでしょう。多分・・・

最近の宇宙関連記事
「ウクライナ紛争の最初の一撃は宇宙で!?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-02-17
「熱核推進システムを応援」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-01-14
「小型衛星核推進装置を求め企業募集」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-09-12
「核熱推進システム設計を3企業と」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-14
「衛星延命に企業と連携」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-10-17
「画期的:衛星が推進力衛星とドッキングで延命へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-27

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ウクライナ紛争の最初の一撃は宇宙で!? [サイバーと宇宙]

公にならない目立たない手法で?
ウクライナ紛争は最初の宇宙戦となるかも?

Space Weapon.jpg2月15日付Military.com記事は、米国の複数の専門家の意見を紹介しつつ、ウクライナ紛争が生起した場合、米軍機によるISR等が難しい状況から宇宙アセットへの依存度が高まるが、そんな米国の宇宙依存を知るロシア側は、物理的破壊を伴わない巧妙な宇宙アセット妨害や盲目化手法を「第1撃」として繰り出すのではないか・・・と論じています

そして同記事はまた、理由は明確にしていませんが、そのようなロシア側による米国宇宙アセットへの妨害や無効化工作は、公には成らないのではないかとの専門家意見も紹介しています。

russia anti-satellite2.jpgまんぐーすが想像するに、宇宙アセットが機能不全を起こしたとしても、それが外部からの電波妨害や攻撃に起因するものだとの断定が難しく、また我の宇宙アセット被害を明らかにすることは、敵に我の被害状況を明らかにして「敵の攻撃効果」を敵に知らせることになる可能性があるからだと推測します

記事は、過去のロシアの宇宙アセット攻撃訓練行動を紹介しつつ、最後に「ロシア側による米国宇宙アセットへの妨害や無効化工作は、多様な手段による一時的なものになるのでは」、「公には成らないのではないか」と締めくくる流れとなっており、宇宙に詳しい方にとってはこれが常識的な考え方かもしれませんので、ご紹介しておきます

2月15日付Military.com記事によれば
russia anti-satellite.jpg●2021年11月にロシアが突然、地上発射ミサイルによる衛星破壊実験を行い、デブリを大量に宇宙にまき散らし、国際宇宙ステーションにまで危険を及ぼした際、米国をはじめ国際社会は直ちにこの実験を非難する声明を出した
●しかしこのような国際的な非難にもかかわらず、ウクライナ関連で米国のISRや通信が宇宙アセットに依存していることをロシアはよく理解しており、ウクライナ関連で宇宙が最初の戦場になる可能性は高い

Harrison.jpg●これは同時に、トランプ政権が創設した米宇宙軍が、立ち上げ早々に第一線で活動する場を与えられることでもあり、その存在意義を公に知らせることになる戦いとなる可能性はある。しかし一方で、その活動がどれほど国民の目に触れるかは定かではなく、静かに裏で行われる可能性もあると、CSISのTodd Harrison研究員は述べている

●初代宇宙軍副参謀総長だったDavid Thompson退役大将は、ロシアは昨年11月の衛星攻撃用地上発射ミサイル試験の他にも、例えば2019年以降、不審なロシア衛星を米国衛星に接近させ衝突させそうにしたり、小型目標を放出して飛翔体で攻撃したりする行動を繰り返しており、米国に対して能力を誇示しているようだとコメントしている
●ただ、実際に他国の衛星を物理的に破壊した事例は報じられておらず、衛星へのサイバー攻撃や電波&電子妨害行為についても、公に語られることはない。実際、米宇宙軍にロシアからの衛星攻撃による被害を問い合わせても、「衛星システムは設計通りに稼働を続けている」との回答しかない

Venable.jpg●ヘリテージ財団のJohn Venable研究員は、ロシアのウクライナ侵攻に際して、米宇宙アセットへの妨害がエスカレートする可能性はあるが、「ロシアが持つ多様な手法を使用した一時的な妨害行為が行われる可能性がある」、「ロシアは洗練されたセンサー妨害や盲目化能力を保有している」と述べる一方で、「物理的攻撃はプーチンにとって賢明な手段ではない」とコメントしている
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ウクライナ情勢については様々な報道がなされており、何がどうなるか予断を許しませんが、米国が備えようとする「大国間の紛争」の一側面とも考えられ、先日ご紹介した無人機での戦いや、宇宙アセットを巡る戦いの想定など、興味深い側面を秘めています

ウクライナと言えば「ハイブリッド戦」が頭に浮かび、サイバー攻撃から始まるとの報道も耳にしますが、一般の目に触れることのない宇宙での戦いにも注目いたしましょう。

ウクライナで戦闘機による制空の時代は終わる?
「米空軍大佐告発投稿:air littoralがカギ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-02-08

小泉悠氏によるウクライナ情勢分析
2月2日→https://holylandtokyo.com/2022/02/07/2698/
12月中旬→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-12-22

ロシアの宇宙兵器関連
「衛星破壊兵器でデブリばらまく」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-11-16
「ロシア衛星がなどの物体射出」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-24
「4月中旬のロシア衛星破壊兵器試験を批判」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-17
「怪しげなロシア衛星問題提起」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-04
「再び同高官が指摘」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-26

宇宙兵器問題への取り組み
「国防宇宙戦略を発表」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-19
「提案:宇宙兵器の6分類」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-28

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熱核推進システムを応援する研究レポート [サイバーと宇宙]

核エネルギー推進技術とか、核熱推進(NTP)とか、DRACO計画との言葉を覚えておきましょう

Stone.JPG1月13日、米空軍協会ミッチェル研究所で「Maneuver Warfare in Space: The Strategic Mandate for Nuclear Propulsion」とのレポート発表が行われ、衛星に対する多様なニーズや衛星の防御力向上のため、米国防省研究機関が様々なアプローチで進めている核エネルギーによる衛星推進装置の開発促進などなどを訴えました

同レポートは「institute’s Spacepower Advantage Center of Excellence」のChristopher Stone氏によるもので、中露による宇宙兵器開発に対抗するには衛星に核エネルギー推進装置を搭載して機動性を強化することが不可欠だと訴えています

DRACO.jpg従来の衛星推進装置は太陽光発電やバッテリーをエネルギー源とした装置で、宇宙ゴミとの衝突を避けるための一時的な軌道修正用の限定的能力しかなく、また技術進歩により衛星の小型化が加速し、「cubesats」との手のひらサイズ衛星の大量打ち上げ方向にある中、従来サイズの衛星推進装置が搭載困難になって核エネルギー推進のニーズが高まっているとも主張しています

米国防省では、DARPAがDRACO(Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations)計画の一環として、「NTP:核熱推進」システムの設計契約を、3企業(General Atomics, Blue Origin and Lockheed Martin)と2021年4月に結んでいます

DRACO2.jpgまた同年9月には、最新民間技術を国防省に取り込むために設けたDIU(Defense Innovation Unit)が、軽量で長期間使用可能な核エネルギー推進技術(nuclear-powered propulsion technology)を持つ企業の募集募集を開始したと報道されました

核エネルギー利用は小型で大きな出力を長期間得ることができる等のメリットがある反面、依然として安全性への懸念が高いハードルになっているようですが、技術進歩によりリスクよりメリットがはるかに大きく、中露に対抗するには不可欠な技術だとChristopher Stone氏は訴えたようです

13日付米空軍協会web記事によれば
n-powered propu.jpg●Stone氏は、最新の核エネルギーエンジンは少なくとも現在の化学推進エンジンと同等に安全で、より早く移動でき燃費もよいと訴え、「この推進装置を実用化しないことによる国家安全保障への影響は、核の安全性や環境への影響懸念よりはるかに大きい」と述べた
●そして、例えば核熱推進システムは。従来の化学反応推進装置のように排気を伴わず、水素ガスを加熱して推進に用いるのみだと主張した

n-powered propu3.jpg●また核エネルギー推進は、従来の衛星が地球周回軌道上での微修正だったのに対し、その外側の「cislunar space」への出入りを可能にし、その機動性で衛星が防御行動をとることができると利点を主張した
●例えば、地上発射対衛星ミサイルや宇宙配備のレーザー兵器からの回避能力が今後の衛星には必要だが、現在の衛星は防御をほとんど考慮していないと語った

●そしてStone氏は、「中国は既に、地上&宇宙配備の宇宙兵器と組み合わせた、宇宙での機動作戦戦略に切り替え、2040年までに熱核推進衛星を含むアーキテクチャーを構成しようとしている」とも語った

●Stone氏はレポートの中で米国が成すべきこととして、
NTP3.jpg迅速に宇宙での機動的作戦が可能な宇宙戦力構成を導入せよ
NASAやエネルギー省と協力し、核熱推進の開発導入を推進せよ
DARPAのDRACO計画(前述)の実現を加速せよ。DRACOは低濃縮ウラン利用で手続きハードルが低い

中露の宇宙アセットにリスクを与える宇宙や地上配備の対衛星兵器を開発配備せよ。現有のstandard missileやMD用ミサイルの応用を考えよ
衛星延命装置(Mission Extension Vehicle)の開発に注力し、GPSや重要衛星網に限定的でも防御的移動能力を提供して抑止力を強化せよ
米宇宙軍は、米宇宙アセットが直面している脅威や堅強な宇宙戦力を構築する必要性を、国民や議会に教育すべきだ
/////////////////////////////////////

実際の技術成熟の程度や、国防省機関が取り組み各種プロジェクトの煮詰まり具合をよく理解していませんが、核エネルギー推進技術(nuclear-powered propulsion technology)とか、核熱推進(NTP:nuclear thermal propulsion)とか、DRACO(Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations)計画との言葉だけでも覚えておきましょう

衛星に機動性を求める米国防省の取り組み
「小型衛星核推進装置を求め企業募集」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-09-12
「核熱推進システム設計を3企業と」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-14

衛星の延命や機動性付与技術
「衛星延命に企業と連携」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-10-17
「画期的:衛星が推進力衛星とドッキングで延命へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-27

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宇宙太陽光発電エネルギーの電磁波伝送に大きな一歩 [サイバーと宇宙]

太陽光エネルギーを電波に変換するパネル試作成功
夢は宇宙で太陽光発電して地上の部隊に電力供給
米空軍研究所とNorthrop Grummanが共同研究

beaming solar2.jpg12月22日付Defense-Newsが、米空軍研究所がNorthrop Grummanと契約して共同研究している、宇宙で太陽光発電したエネルギーを地上に電波として送信し、地上で電気エネルギーに戻して使用する「Arachne」プロジェクトに関し、カギとなる太陽光エネルギーを電波に変換するパネルの試作に成功したと発表しました

この「Arachne」プロジェクトは、2018年に約110億円で契約が結ばれ、2025年に打ち上げを目指すものですが、今回の実験室での試作パネルだと思われる成果を関係者は「大きな一つのステップだ」と評価しています

beaming solar4.jpg宇宙空間で太陽光発電した電力を電磁波に変換してビーム化発信し、基地を離れて行動する地上部隊兵士に「宇宙から」直接受信させ、電磁波をエネルギーに再変換して使用可能となれば、地上で活動する部隊が動力源を持ち運ぶ負担から解放できる画期的な手法となります

仮にこの技術が実用化されれば、軍事分野だけでなく、民生分野への応用も無限に考えられ、大きなビジネスになる可能性を秘めていますが、今回の発表では細部が不明で、どの程度の発電効率でどの程度が電磁波で伝送できるのか等々が全く分かりません。それでも重要な話なのでご紹介しておきます

12月22日付Defense-News記事によれば
beaming solar5.jpg●2025年に宇宙への打ち上げを目指す「Arachne」プロジェクトは、正式にはSSPIDR(the Space Solar Power Incremental Demonstrations and Research Project)との名称で、衛星に搭載した太陽光発電パネルで発電した電力を電磁波に変換して地上にビーム化伝送し、地上で電磁波を電力を再変換して使用するプロジェクトである
●地上では、基地から進出して辺鄙な場所で行動する部隊や兵士が、直接宇宙からエネルギー供給を受けて電力に変換使用することが可能となり、活動の自由度を増し、部隊の発電設備運搬労力を軽減することを目指している

●空軍研究所AFRLと企業が試作に成功したのは、2枚のパネルを重ねた「サンドイッチ構造」の太陽光パネルで、高効率の太陽光発電パネルと、電力を電磁波に変換して地上伝送用にビーム化するパネルの2枚で構成されている

Arachne.JPG●米空軍研究所のプロジェクト副責任者は、「SSPIDR担当室は、実験室レベルではあるが今回の基礎技術具現化で大いに盛り上がっている。太陽エネルギーをパネルで電磁波に変換する基礎技術の確立は、宇宙空間の太陽光エネルギーを地上へビーム送信し、大規模に活用することに向けた飛躍的な一歩である」との声明を出している
●Northrop Grummanの担当副社長は、「軽量コンパクトなパネルを用いた、太陽光の電磁波エネルギーへの変換成功は、この技術の実用化に向けた極めて大きい前進である」との声明を出している
///////////////////////////////////////////////////

beaming solar6.jpg米空軍&Northrop Grummanチームの他にも、民間企業を含め世界同時進行で開発競争がありそうで、今回の試作がどのレベルに位置づけられるのか不明ですが、夢のあるプロジェクトですのでご紹介しました

宇宙から地上に向け発信されたビーム化された電磁波に接したら、鳥は「焼き鳥」になるのでは??? とのレベルで心配しているまんぐーすですが、今後の情報に期待いたします

最近の宇宙関連記事
「露の衛星兵器試験で国際S危機」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-11-16
「衛星延命に企業と連携」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-10-17
「小型衛星核推進装置を求め企業募集」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-09-12
「大型軍事衛星打ち上げの露依存脱却へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-04-1
「中国の宇宙脅威を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-15
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「航空機からロケット発射で衛星を」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-14
「宇宙軍の最初の攻撃兵器」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-09

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米空軍の飛行中航空機のサイバー対処をMC-130で [サイバーと宇宙]

航空機に関連機材を搭載してのデモ試験は初
飛行中の無人機含むアセットへのサイバー脅威を把握

MC-130 MDT2.jpg米空軍が、特殊作戦機MC-130にサイバー関連機材を初搭載し、飛行中の作戦機や無人機を取り巻くサイバー脅威を分析対応するテスト飛行を12月8日に行い、特殊作戦部隊のMDT(Mission Defense Team)が任務能力を示したと発表しました

第27特殊作戦通信隊(27th Special Operations Communications Squadron)のMDTが、主たる任務が敵地での特殊部隊の潜入・退去・補給、捜索救難活動の支援、心理作戦であるMC-130に初めて試作機器を積み込み、研究室を離れた実環境で実際の兵器システムに連接したということで、このまま装備化するのか等は不明です

MDT.JPGなお今回MDTが行った試みは、重要性は認識されつつも、統合のサイバーコマンドがカバーしきれていなかった新分野で、米空軍が危機感を持って取り組んでいる分野のようです

何せサイバー作戦に関することですので、具体的に搭載機材の狙いが何なのか、何が出来たのか「ぼんやり」とした記事ですが、16日付Defense-News記事からご紹介します

16日付Defense-News記事によれば
MC-130 MDT.jpg●MDT(Mission Defense Team)は、飛行中の航空機や無人機関連の重要なインフラやコンピュータ等の設備や任務遂行を防御する専門とする米空軍組織であり、統合サイバーコマンドに各軍種が差し出しているサイバー防御チームとは別の組織である
●MDTが所属する第27特殊作戦通信隊の先任軍曹は、「MDTはほぼリアルタイムでサイバー環境分析を提供し、任務遂行者が兵器システムに緊要な情報を入力すること等を可能にするとともに、搭乗員の状況把握を強化し、サイバー攻撃への反応対処時間を短縮する能力を提供できる」と説明している

MDT2.JPG●12月8日のテスト飛行では、MDTは新しいMC-130搭載サイバー関連装置の飛行中運用試験に成功し、初めて飛行運用中にリアルタイムでサイバー環境に関するデータ収集を行い、これにより作戦運用を強固にする要求事項を明らかにし、予防整備に役立つ情報を収集することができた
●第27特殊作戦通信隊の隊長Emily Short少佐は、「我が部隊は、将来の競争的な戦略環境における、複雑に込み合い混迷した通信環境の課題を予測し克服するMDTの先駆者であり水先案内人である」と語っている
///////////////////////////////////////////

MDT3.jpg基礎知識がなく、MC-130に搭載した機材やその役割がサイバー戦の世界でどれだけ重要なのか理解できていませんが、無人機を含む航空アセットがデータリンクで結ばれ使用される中、サイバー戦の対象となることは間違いなく、空軍には強い危機感があるのでしょう

具体的な装備名や耳障りの良いプロジェクト名も明かされない今回の初飛行試験ですが、米空軍がMC-130に搭載したような装置や機体を、サイバーが得意なロシアなんかは保有しているのでしょうか?

色々と気になる報道でした

最近のサイバー関連記事
「DARPAが最新ハッカー対策HACMS披露」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-08-15
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「サイバー停電に備えミニ原発開発」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-07
「米国務省のサイバー対策はデタラメ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-27
「やっとサイバー部隊に職務規定が」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-13
「喫緊の脅威は中露からではない」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-11-16
「ハイブリッド情報戦に備えて」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-05
「ドキュメント誘導工作」を読む→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-22-1
「サイバー攻撃に即時ミサイル反撃」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-05-11-1
「NATOが選挙妨害サイバー演習」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-13
「サイバーとISR部隊が統合して大統領選挙対策に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-10-19
「ナカソネ初代司令官が語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-02-17
「大活躍整備員から転換サイバー戦士」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-26-3

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露の衛星兵器試験で発生のデブリで国際宇宙S危険に [サイバーと宇宙]

11月15日にロシアが無通告で衛星破壊兵器試験
少なくとも1500のデブリ拡散
国際宇宙ステーションが退避動作

russia anti-satellite2.jpg11月15日にロシアが衛星破壊兵器のテストで自国の衛星を破壊し、破壊された衛星の破片(デブリ)が周辺に拡散して国際宇宙ステーション(ISS)が当該軌道周辺を通過する90分ごとに退避(take cover)を余儀なくされていると米国務省が明らかにしました

破壊されたロシア衛星は「Cosmos 1408」らしく、高度500㎞の軌道を周回していたもので、国際宇宙ステーション(ISS)軌道の上空80㎞の軌道を周回の衛星らしいですが、ロシア衛星破壊ミサイルの直撃で、確認できる大きさのデブリだけで1300以上のデブリが拡散しており、ISSが当該デブリ近傍を通過するごとにISS退避&防護行動を強いられている模様です

Cosmos 1408.jpg衛星破壊兵器実験とデブリ問題は、2007年に中国が行った気象衛星での実験で大きな問題として取り上げられ、当時発生した追尾可能なデブリ約3500個の内、今でも3000個近くが宇宙空間に漂っていることが示すように、、影響が長期にわたる深刻な課題です。なおこの際は、中国指導層が実験の実施を承知しておらず、国際的に問題になって初めて知らされた可能性が高いことでも物議をかもしました

最近では、2019年にインドが衛星破壊兵器の実験を行いましたが、この際インド側は低高度軌道の衛星が破壊対象であり、全てのデブリは数週間で大気圏に突入等すると主張していました

ロシアは衛星破壊兵器の試験を最近でも行っていますが、攻撃目標に衝突する直前で迎撃を止めたり、デブリが生じないような形でのテストを実施してきており、なぜこのようなデブリを宇宙にばらまく実験を行ったのか意図不明です。「間違ってぶつけてしまった説」も出てきそうな予感です

15日付Defense-News記事によれば
Price.jpg●15日、米国務省のNed Price報道官は会見で、「15日、ロシアが無謀な地上発射ミサイルによる衛星破壊実験を行い、現在までに1500以上の追跡可能なデブリが宇宙に拡散され、より小さなデブリも含めて、全世界の利害を損ねる結果になっている」と訴え、ISSもデブリが漂う空間近傍を通過する90分ごとに退避行動に迫られているとロシアを非難した
●また同報道官は「ロシアによる危険で無責任な行為は、宇宙空間の状態を長期にわたり悪化させるものであり、宇宙空間の兵器利用に反対するロシアの姿勢が如何に偽善的でいい加減なものかを示すものでもある」と非難した

Kirby.jpg●国防省のJohn Kirby報道官は、本実験についてロシアから事前の通知等は一切なかったと述べ、「国防省は国務省と今朝の実験について強い懸念を共有しており、多数のデブリの影響が国際宇宙ステーションにまで及んでいる事態を憂慮している」、「本件は米国のみならず、宇宙を利用する全ての国々にとっての脅威である」、「改めて全ての関係国が責任を果たすような規範が必要だとの米国の立場を確認しておく」と会見で言及した
////////////////////////////////////////////////////

ISS.jpgロシアも参画し、ロシア人宇宙飛行士も利用している国際宇宙ステーション(ISS)活動にも影響が出るような実験を、なぜロシアが行う必要があったのか「?」です

観測が進むにつれ、デブリの量が増えそうで心配です。ロシア側の対応や、より詳細な専門家の分析を待ちたいと思います

ロシアの宇宙兵器疑惑
「ロシア衛星がなどの物体射出」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-24
「4月中旬のロシア衛星破壊兵器試験を批判」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-17
「怪しげなロシア衛星問題提起」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-04
「再び同高官が指摘」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-26

宇宙兵器問題への取り組み
「国防宇宙戦略を発表」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-19
「提案:宇宙兵器の6分類」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-28

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米空軍研究所が衛星延命技術の民間企業と提携 [サイバーと宇宙]

DARPAとドッキング軌道上げSpaceLogistics社と協力に続き
軌道上燃料補給のOrbit Fabと技術共有合意契約を
日本人CEOのAstroscaleとも協議中らしいです

Orbit Fab.jpg10月14日、宇宙軌道上で衛星とドッキングして「燃料補給」を行うOrbit Fab社が、米空軍研究所と研究開発合意契約(CRADA:Cooperative Research and Development Agreement)を結んだと発表し、同社が衛星とドッキングして燃料補給に使用する「バルブ」技術等について、軍用衛星への使用について確認改良に取り組むと明らかにしました

人工衛星は多くの場合、搭載燃料が枯渇することで搭載機材が動作停止に至ったり、軌道修正が出来ずに高度が低下して機能維持が不可能になることで寿命を終えるのですが、様々な手法で高価な衛星を延命して有効活用する試みを民間スタートアップ企業が開始し、国防省機関との協力が始まっています

Orbit Fab2.jpg2020年2月には、Northrop Grumman 傘下のSpaceLogistics社の衛星が、インテルサット通信衛星とドッキングして軌道高度を再浮上させて延命作戦に成功とのニュースが大きな話題となり、併せて、SpaceLogistics社と国防省DARPAが衛星の軌道上修理体制構築に向けた協力すると発表され、この分野が注目されているところです

本日はOrbit Fab社と米空軍研究所の契約の件と合わせ、日本人が創業者でCEOを務めるAstroscale社も近い将来に国防省と仕事を開始しそうなのでご紹介しておきます

12日付Defense-News記事でOrbit Fab社の件
Orbit Fab4.jpg●14日Orbit Fab社は、米空軍研究所のSpace Vehicles Directorateと研究開発合意を締結したと発表し、燃料を軌道上で提供するインターフェース技術等について、空軍と共有すると明らかにした
●同社は既に米空軍研究所と、補給に使用するバルブの宇宙飛行審査契約約3億円で協力関係にあり、空軍が同社の技術を確認し、軍用に必要な改修をするため、空軍施設を同社が利用することになっている

●米空軍研究所の担当責任者は、「同社は軌道上燃料補給のリーダー的企業で、大幅な衛星延命や機動性向上、更に新たな任務オプションを提供してくれる」、「空軍宇宙アセットの再利用を可能にすることで多大な恩恵を得ることを可能にしてくれる」と合意締結の意義を声明で述べている
●なお同社の技術は大きな期待を集めており、9月にはロッキードやNorthrop Grumman社等から、約10億円以上の投資を得ることができたと明らかにしている

日本人が創業者CEOのAstroscale社
(2020年6月のC4ISRnet記事より)
Astroscale.jpg●日本を拠点として米国にもオフィスを持ち、日本人が創業者CEOのAstroscale社は、低高度軌道(LEO)の宇宙デブリ除去を行う企業として知られ、2020年にも同社衛星が宇宙デブリを捕まえて軌道から除去するデモを予定している
●そのAstroscale社が、静止軌道上の衛星の延命措置を行うイスラエルのスタートアップ企業Effective Space Solutions(ESS)を全従業員も含めて買収し、Astroscale Israel社として再スタートさせた

●これにより同社は、低高度軌道のデブリ除去技術と、静止軌道GEO上の衛星延命という2つの技術を融合し、全ての衛星軌道における総合サービス提供企業として、将来的には、軌道上での衛星への燃料補給、衛星修理、機能向上、軌道高度上昇、宇宙状況認識確保、軌道上での衛星製造までを含む総合宇宙兵站サービスを志向する
Astroscale2.jpg●ただ当面Astroscale社は、顧客衛星に同社衛星をドッキングさせ、推進力を与えて燃料切れ状態を補うことで衛星の延命を図る事業に専念する方向であり、買収したESS社の衛星(Space Drone platform)を衛星延命用プラットフォームとして使用する予定である

●同社米国法人のRon Lopez社長は、(2月にドッキングによる衛星延命に成功し、DARPAと衛星の軌道上補修検討を開始したSpaceLogistics社がライバルであるが、)複数の米国政府機関とも協議をし、国防省にも提案を行っている中で、国家機関の民間企業技術への関心が極めて高いことを感じている、と自信を示している

Astroscaleのwebサイト
(本社は錦糸町でCEOも日本人:のぶお・おかだ氏)
https://astroscale.com/ja/# 
///////////////////////////////////////////////////////

Orbit Fab3.jpgググってみると、Orbit Fab社は2019年6月に国際宇宙ステーションISSで、水を燃料に見立てて衛星への燃料補給事実験に成功しているようです。そのほかこの分野には、インドのベンチャーも挑戦しているとか

日本拠点のAstroscale社の件は、注目企業としてOrbit Fab社の記事の中でも紹介されており、米国防省や米軍で注目の企業であることは間違いありません。

同盟国として、民間企業からも協力関係を強化できればいいですね!

SpaceLogistics社がインテルサット衛星を革新的手法で
軍民両用の技術として大注目で、機動性付与にも
「画期的:衛星が推進力衛星とドッキングで延命へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-27

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米国防省が小型衛星核推進装置を求め企業募集 [サイバーと宇宙]

より小型化が進む衛星に搭載可能な核推進装置
9月23日まで企業提案募集し、3-5年でデモ装置開発へ
核熱推進やドッキング延命衛星など革新的新技術と並行し推進

n-powered propu.jpg9日、米国防省は衛星に搭載可能な新たな核エネルギー推進装置開発の提案を求める募集を開始し、3-5年間でデモ装置開発可能な企業がないか23日まで募集すると発表しました。

従来の衛星推進装置は太陽光発電やバッテリーをエネルギー源とした限定的な装置で、衛星位置や姿勢の微修正、宇宙ゴミとの衝突を避けるための一時的な軌道修正用の使用頻度の高くないもので、所定軌道に投入された多くの衛星では必要性は高くなく、能力は低いものでした

n-powered propu2.jpgしかし将来の宇宙環境を考え、宇宙ゴミ対処や敵脅威を避けるため、またより多様な任務や環境に対応するため、衛星により一層の機動性やそれを支えるパワーが今後は求められることになります

加えて最近、技術進歩により衛星の小型化が加速し、「cubesats」と呼ばれる手のひらサイズの衛星を大量に打ち上げる方式が実用化されるなど、従来のサイズの衛星推進装置が搭載困難な衛星使用のニーズが高まってきました

n-powered propu3.jpgこのため今回、最新民間技術を国防省に取り込むために国防省が設けたDIU(Defense Innovation Unit)が、軽量で、長期間使用可能な核エネルギー推進技術(nuclear-powered propulsion technology)を持つ企業を募集することになりました

募集は9月9日から23日まで行われ、関心ある企業は3-5年以内にプロトタイプ作成する計画を提出し、認められれば実験室レベルのデモ装置開発契約を結ぶことになります。そして結果が良ければ実際の飛行試験に進む構想となっています

n-powered propu4.jpg最近、核エネルギー利用の推進装置に関心が高まっており、従来ロケットの2倍以上の推進効率を持ち、現在約8か月必要な火星飛行を半分以下に短縮可能とも言われる熱核推進(nuclear thermal propulsion)システム開発に向け、4月にDARPAが3社(General Atomics, Blue Origin and Lockheed Martin)と契約を結んだところです

また従来型推進装置が燃料切れ等で機動不能になった衛星を復活させる手法として、2020年2月、SpaceLogistics社が「Mission Extension Vehicle」を老朽衛星にドッキングさせてる手法でインテルサット衛星の軌道修正に初成功し、革新的な技術として大きな注目を集めています

更には、ロッキードやグラマンの資金を得たOrbit Fab社が、「宇宙軌道上のgas stations」構築に取り組んでいるとも報じられており、衛星の新たな機動性確保や延命手法として関心を集めています
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n-powered propu5.jpg既に火星探査機などでは核エネルギー発電機が搭載されていると聞いており、素人なので関係あるのか不明ですが、今回募集の推進装置開発の参考になればいいなぁーーーとぼんやり考えております

原理的には過去に提唱されていながら、必要な材料確保や製造技術がなく実現できなかった手法が、現代技術で日の目を見ることを期待いたします。また、中国やロシアに技術情報が洩れないことも・・・・

米国防省がNuclear Thermal Propulsionに本格挑戦
1950年代提唱の夢理論を現在技術で実現目指す
「核熱推進システム設計を3企業と」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-14

SpaceLogistics LLC社がインテルサット衛星を革新的手法で
軍民両用の技術として大注目で、機動性付与にも
「画期的:衛星が推進力衛星とドッキングで延命へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-27

最近の宇宙関連記事
「大型軍事衛星打ち上げの露依存脱却へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-04-1
「中国の宇宙脅威を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-15
「80トン物量を世界中に宇宙経由で1時間以内で」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-10-08-1
「ロシア衛星がなどの物体射出」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-24
「国防宇宙戦略を発表」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-19
「提案:宇宙兵器の6分類」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-28
「航空機からロケット発射で衛星を」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-14
「宇宙軍の最初の攻撃兵器」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-09

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空軍長官:中国が亡霊核兵器FOBS開発の可能性示唆 [サイバーと宇宙]

低角度で打ち上げ宇宙低軌道から敵地攻撃
高高度飛翔の弾道ミサイルより探知困難
冷戦時にソ連が一時配備もSLBM出現で破棄した歴史

Kendall SASC3.jpg20日、Kendall空軍長官が米空軍協会航空宇宙サイバー会議で基調講演を行い、急速に軍備増強を図る中国脅威対処について時間を費やして訴え、特に中国による宇宙関連兵器の脅威を取り上げ、冷戦時ソ連が一時配備したFOBS(Fractional Orbital Bombardment System)を中国が復活させようとしていること等について語りました

一般のICBMが垂直に近い角度で打ち上げられ、高度1000マイル以上の高度に達する弾道飛翔するのに対し、FOBSは低角度で発射され150マイル程度の宇宙低軌道レベルにしか上昇しない核搭載ミサイルで、一般のICBMが北米大陸北極海沿岸のICBM警戒レーダーで米本土着弾の30分前に探知されるのに対し、FOBSは低高度で探知されにくく、5分程度の対処余裕しかないとされていました

FOBS4.jpgまたソ連のフルシチョフはFOBSを南半球経由で米本土に指向し、早期警戒レーダー網の無い「米国の背後」から攻撃可能な兵器として配備すると米国を威嚇し、1969年8月に最初の部隊が運用を開始しました。しかしその後、潜水艦搭載のSLBMが開発され、1970年代後半に戦略兵器制限条約SALTⅡで弾道保有上限が議論され始めると、FOBSはその役割を終えました

FOBSとの名称の「Fractional Orbital」は、1967年10月発効の宇宙条約(Outer Space Treaty)が「宇宙の平和利用」を唱え、「核兵器など大量破壊兵器を運ぶ物体(ミサイル衛星等)を地球を回る軌道に乗せたり、宇宙空間に配備してはならない」と定めた第4条規定から言い逃れるためソ連がつけた名称で、「一時的にしか軌道上に存在しない」点を強調した呼び名です

専門的知識不足のため、中国が今になってFOBS導入を狙う背景を語ることはできませんが、そのほかにも「極秘情報」として米国防関係者が訴えたくても訴えられない中国の宇宙関連兵器開発が相当進んでるようで、今回の航空宇宙サイバー会議でも宇宙軍関係者から危機感を訴える発言が相次いでいますので、ご紹介しておきます

20日付米空軍協会web記事によれば
FOBS.jpg●Kendall空軍長官は「宇宙空間を利用した世界的攻撃能力を潜在的に保有する大国としての中国」が出現しつつあると危機感を訴え、「冷戦時代にFOBSと呼ばれた古いコンセプトの兵器であるが、宇宙に向かって撃ち込まれ、一旦軌道に入ってから、軌道を離脱して目標に向かうシステムだ」と中国が開発中であることを示唆した
●「この方式を使用すると伝統的なICBM飛翔弾道を描かず、(早期レーダー探知が困難な低高度を飛翔するため、)ミサイル警戒システムや防御システムによる探知を避けることが可能になる」とも同長官は説明した

●更に別の兵器について明確な表現は避けたが、実際に「宇宙に配備される潜在的な攻撃能力を秘めた装置」にも同長官は言及した
FOBS2.jpg●空軍長官は、既に中国がロボットアームを備えた衛星を宇宙空間に配置していることから、前述の「宇宙兵器能力のある装置」の技術的実現可能性に疑問の余地はないとも語った

●本件に関しては、2月に宇宙軍トップのRaymond大将が、ロボットアームで他国の衛星を捕まえ無効化する技術を中国が保有していると表現している
●1967年の宇宙条約は大量破壊兵器の宇宙空間配備を禁じているが、宇宙空間での攻撃能力の話題は宇宙軍では一般的になっており、この問題を国民的議論にするため、宇宙軍幹部は機密情報の機密解除に向け努力しているところである

FOBS3.jpg●Raymond大将は「中国が開発中の能力を知れば、米国の宇宙アセット無効化のためにやっていることだと容易に理解してもらえるだろう」、「絶対に中国にそうさせてはいけない。そうさせれば、米国は敗北する」とも語っている
●宇宙作戦コマンド司令官のWhiting中将は、「大気中では他国の領土上空を通過することは許可がないとできないが、宇宙空間には他国上空を許可なく通過可能との大きな利点が存在している。ただ逆に言えば、兵器が使用可能なゾーンに誰でも容易に侵入できる点で大きな弱点ともなる」、「だから我々は潜在的な攻撃に対して強靭な態勢を構築する必要があるのだ。そのためにここ数年努力しているのだ」と語っている
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FOBS解説の動画(約15分)


機密情報の「機密」部分をアピールし、中国の脅威をアピールしたいとの声は、予算が厳しい中、米軍の様々な方面から上がっています。中国の脅威や軍備増強を明らかにし、次期制空機NGADの必要性を訴えたいとの声も、その一つです

中国の宇宙開発は、月面着陸に成功し、宇宙ステーション設置にも着実に成果を上げています。ぜひとも「機密」解除を進めていただき、その実態を日本とも共有いただきたいと思います

WikipediaですがFOBS(部分軌道爆撃システム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E5%88%86%E8%BB%8C%E9%81%93%E7%88%86%E6%92%83%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

最近増加する中国宇宙脅威の訴え
「Hyten統参副議長が中国の宇宙脅威を」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-09-14-1
「米情報機関トップが中国宇宙脅威を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-15
「国防宇宙戦略を発表」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-19
「提案:宇宙兵器の6分類」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-28

次期制空機NGAD絡みで中国脅威を語らせてくれ
「戦闘機族ボスが戦闘機のステルス性限界に言及」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-09-07
「次期制空機のデモ機を既に初飛行済」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-16

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DARPAが最新ハッカー対策HACMS披露 [サイバーと宇宙]

既にグーグルやアマゾンも活用
1970年代発想の理論が現代技術で実現可能に

HACMS4.jpg6日、無人機ハッキングへの対策専門イベントで、国防省研究機関DARPAがHACMSとのハッカー対策システムを披露し、「できるものならハッキングしてみろ!」とハッカー達に挑戦状を突き付けたようですが、誰もハッキングに成功せず、HACMSと背景にある「formal methods」の有用性アピールに成功した模様です

DARPA開発のHACMS(High-Assurance Cyber Military Systems)は、1973年に基本理論が提唱された「formal methods」との技術を使用したものらしいですが、発表当時には同技術が「コストや手間が掛かりすぎ」で具現化できなかったものが、最近のIT技術の進展により実用化に目途が立ってきたようです

HACMS3.jpg記事の説明によると「formal methods」を使用したHACMSは、ハッカーがシステム侵入に利用したソフトの「バグ」を数学的(mathematically)に補修して消す役割を果たすようで、ボーイング社はAH-6ヘリを無人化したUH-6ヘリに搭載するようです

民生分野では既に、グーグルやアマゾンやFireFoxが、Webブラウザーやクラウドサービスの重要部分に「formal methods」を大規模に導入し始めたと業界機関誌が7月号で紹介しているようで、その分野の注目技術らしいです

ラスベガスのイベントでは、無人機に「formal methods」活用のハッカー対策システムHACMSを搭載し、DARPAがハッキングを試みて無人機のカメラシステムの操作権を一時奪い取りますが、まず無人機の操縦系統に影響を受けないようにHACMSが機能し、その後遠隔操作システム全体を飛行継続のまま再立ち上げしてカメラ制御権も奪還したとのことです

以上のようなデモを聴衆の前で披露した後、広くハッカーたちに挑戦を呼びかけたようですが、誰もハッキングに成功できなかったと報じられています

13日付米空軍協会web記事によれば
HACMS.jpgDARPAのInformation Innovation室の担当責任者Raymond Richards氏は、ラスベガスで開催されたイベント(DEF CON Aerospace Village)では誰もハッキングに成功できなかったと振り返り、DARPA内では一応2017年に実証完了した技術であったが、昨今話題となりつつあることを受け、このようなイベントで改めて紹介したと説明した
同イベントでは、無人機の遠隔操作システムやソフトは極めて脆弱性が高く、ハッキングが極めて容易であることを説明しつつ、種々の対策の重要性や具体的製品が提案されている

HACMS6.jpg同イベントの性格上、主催者はプロと言われるハッカー達を会場に招待していたが、HACMSのソフトをハッキングして無人機の操作権を奪うことに成功した者は現れなかった。一時的に無人機搭載カメラ操作権をハッカーが奪うことはあったが、他の操作システムへの影響を即座に遮断する機能が働き、ハッカーが常套手段とする一部から全体への浸潤を阻止していた
DARPAと契約してHACMSに参画しているCollins Aerospace社員は、無人機の一部システムがハッキングされても、無人機自体は操作権を奪われることなく飛行を継続し、空中で本来の操縦者によりリスタートされ元の状態に復帰できると説明した

DARPAの担当責任者Ray Richards氏は、「ソフトはますます複雑さを増しており、従来の使用試験による問題特定(バグの洗い出しや脆弱性発見)は、非常に時間がかかる割には非効率となりつつある」と表現して、「formal methods」大規模導入の需要がますます高まるだろうと説明した
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HACMS5.jpg「formal methods」やHACMSについて、IT技術観点からは全く理解できていませんが、試験による「バグの洗い出しや脆弱性発見」とのアプローチではなく、敵が見つけた「バグ」を無効化したり、乗っ取られた部分を他から切り離し、とりあえず基本機能に影響を与えない状態を保つ等の機能があるような印象を受けました

理論的には分かっていても、当時の技術では実現不可能だったものが、時を経て実現可能になる・・・、IT分野にはそんな種がまだ眠っているのかもしれません。敵が実現しないうちに、味方で実現・活用したいものです

詳しい方がおられましたら、ご教授ください

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米宇宙軍に同盟国等からの協力申し出急増中 [サイバーと宇宙]

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米宇宙演習を通じ関係国の認識深まり
同盟国に宇宙ドメイン関連の危機感広まる
日本の「準天頂衛星システム」にも米軍センサーが

Thompson4.jpg7月28日、米宇宙軍のDavid Thompson副参謀総長(正確には副作戦部長)が米空軍協会で講演し、最近数年間で同盟国の宇宙ドメインへの関心が急速に高まったことにより、以前は米国活動への協力に消極的だった同盟国も含め、米宇宙軍活動への協力や資金協力申し出が急増していると語りました

Thompson副参謀総長は「過去数年間の変化はドラマチックなもので、その背景には潜在的敵対国による宇宙活動活発化への危機感がある」と説明し、「なかなか効果的な協力が得られなかった国々からも、ここ最近は、我々に協力できる分野は無いか? 我々は何をすべきだろうか? などの問い合わせをいただいている」と雰囲気の変化を表現しています

Schriever Wargame8.jpgまた同大将は、米宇宙軍(その前身の米空軍宇宙コマンド)が米関係機関や同盟国も招待して行ってきた宇宙作戦演習「Schriever Wargame」などを通じ、宇宙ドメインへの見識を深め、宇宙への取り組みを始めた同盟国等が自身の宇宙作戦能力不足に気づき、米国との協力体制構築の重要性や米国を中心とした能力構築の必要性を強く認識し始めていると背景を語っています

28日付米空軍協会web記事によれば
●Thompson宇宙軍副参謀総長は、同盟国との協力関係が急速に進みつつある分野として、意思疎通、データー中継、宇宙情勢把握を上げ、他の分野でも同盟国が対応可能となった分野へ協力関係は発展し続けていると表現した
準天頂衛星システム.jpg●また同大将は、関係諸国の宇宙への問題認識を高めた「Schriever Wargame」演習への参加者も増えており、英豪加などに加え、最近自国軍に宇宙コマンドを創設した仏や独にもその傾向がみられ、演習を通じて宇宙での課題や脅威やニーズがより明確に把握され始めていると状況を説明した

更に、具体的にどこに投資すべきかと問い合わせを受けることも増え、例えば2020年にノルウェーと結んだ協力合意に基づき、2つの通信衛星を計画よりも早く、約1000億円節約して打ち上げることができ、
●日本との話し合いでは、日本が2023年と24年に打ち上げ予定の「準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System)」に、宇宙状況把握能力を向上させる光学センサーを搭載することに合意していると説明した

Thompson2.jpg別の元国防省高官は、同盟国との協力強化で宇宙関連アセットが地理的に分散配備できることにより、システム全体の強靭性が高まり、宇宙状況把握の精度が向上すると関係国の動きを歓迎している
●例えば、最も宇宙での協力関係が深い英国が赤道付近に保有する地上施設が静止衛星を管理するのに有用で、豪州では地球の正反対な位置で巨大な地上アンテナを確保でき、更にNZは衛星打ち上げ拠点として米企業が活用していると現状を説明している

●同時にThompson副参謀総長は宇宙軍の厳しい財政状況にも言及し、「過去我々は、全ての責任を負い、全てを自ら行っていた。そんな基本的文化の中で活動していたのだ。米国だけで完結するやり方で、必要なことは全て自分たちだけでやってきた。しかしこれ以上は資金的にやっていけない」とも付け加えた
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中国になくて、西側諸国にある強みは同盟国との協力関係だ・・・との話をよく耳にしますが、丸い地球とそれを取り巻く宇宙をカバーするのに、世界各国の協力があれば力強いと思います

準天頂衛星システム2.jpg陸海空軍人のしがらみも比較的薄く、縄張り争いもそれほどではないでしょうから、宇宙ドメインを触媒にして、統合作戦のコンセプト充実が進むと良いですね

でも、宇宙には桁の異なる資金が必要で、関係国の支援や協力レベルが実態ベースでどの程度効果を上げているのかは、細部を確認しないと評価しずらい部分もあると思います

ところで・・・日本の「準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System)」に、米軍の光学センサー搭載・・・知りませんでした!

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