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中国が米軍等の現役退役操縦者を積極隠密リクルート [安全保障全般]

米DNIと英豪加NZ情報機関が自国軍人やOBへ警告
中国との関係を隠し民間会社を装って軍人やOBに接近
パイロットを始め、作戦機搭乗員や作戦指揮所経験者に狙い

Five Eyes.jpg6月5日、米国情報機関の元締めDNIや米国と緊密な情報共有を行っている英豪加NZ情報機関がそれぞれのwebサイト等で、米軍やNATO軍の現役や退役したパイロット及び主要作戦運用職種経験者に対し、中国が民間会社を装って接近し、高額な報酬と甘い言葉で西側軍人やOBに専門知識を生かせる仕事をオファーし、西側軍の戦術や技術や作戦運用ノウハウを盗み取ろうとして、少なくとも数百人単位の人間にアプローチしているとの警告文書を一斉に掲載開始したようです

米国情報機関を束ねるDNI(Director of National Intelligence)配下で、いわゆるスパイ対処(Counterintelligence)を担う部門のトップ(Director of the National Counterintelligence and Security Center (NCSC).)は警告文書で

TFASA.jpg●中国は軍事作戦の知見不足を補い、中国軍人の教育や作戦立案に役立てるため、世界中で西側企業に見せかけた偽装企業による西側作戦機搭乗員や同OBのリクルートを、高額な報酬などの誘い文句で極めて活発に行っている
●中国は南アフリカ企業所在の企業等と連携し、軍用機パイロット、作戦機搭乗員、作戦指揮センター勤務経験者などに狙いを定めており、具体的企業名としては「Test Flying Academy of South Africa (TFASA)」「Beijing China Aviation Technology Co. (BCAT)」「Stratos」等々がある

●中国の動きを察知した米国政府は、問題のある関連企業活動に制限を課す対応を行っている。また退役米軍人がそのような企業と関係を持つことを禁じる規則改正も既に行っている。このような米国の対処で中国側の企みが最近(負の)影響を受けているが、それでも中国は手法を変えながら引き続き米軍パイロットや同OBリクルートに注力している

米空軍幹部も昨年9月のAFA総会で
Stratos flight2.jpg●少なくとも数百名の米空軍やNATO軍現役兵士や軍OBが中国関連企業のターゲットになっている。表面的には安全で無害に見えるような職務提案や技術顧問的なオファーで始まるが、次第に中国側の関心が高い情報提供に巻き込まれる巧みな「やり口」が確認されている
●また、リクルートは一般的な求人募集webサイトやヘッドハンティング企業サイトを通じた形でも行われており、もし怪しい誘いを受けた場合や過去に経験がある場合は、軍の捜査局やFBI窓口に相談してほしい
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Stratos flight.jpg中国企業が外国企業の技術を盗むように、中国軍も西側諸国軍の軍事的ノウハウを狙っているということで、もちろん西側諸国軍は脇を締め、変な誘惑に乗らないように軍内教育やOBへの注意喚起に力を入れるべきです

ただ、中国軍人への給与支払いも滞っていると言われる昨今、「金の切れ目が、縁の切れ目」の世界でしょうから、中国側もそう簡単に前進は難しいでしょう。もしかしたら、中国や中国軍内での変化の兆候をつかんだ今のタイミングで、西側「Five Eyes intelligence alliance」を構成する、英、加、豪州、NZが攻勢反転の機会と見て、このような注意喚起情報を積極的に一斉発表したとも考えられます

米国情報機関の元締めDNI関連
女性初の国家情報長官は講道館で1年柔道修行
「中国宇宙脅威を語る」→https://holylandtokyo.com/2021/04/27/116/
「露は弾薬不足に対処できそうもない」→https://holylandtokyo.com/2022/12/08/4032/
「年次報告書を語る」→https://holylandtokyo.com/2021/04/27/116/

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日米が極超音速兵器迎撃システムGPI開発 PAに合意 [安全保障全般]

5月15日に日米がそれぞれ発表も
日本側発表には何故か分担に関する記述なし・・・

GPI MDA.jpg2023年8月の日米首脳会談で基本合意された極超音速兵器の迎撃ミサイル開発(厳密には同ミサイルを滑空段階で迎撃するミサイル GPI (Glide Phase Interceptor:滑空段階迎撃用誘導弾))について、昨年から「両国間の作業範囲や意思決定体制などの取決めについて、政府間で調整を行ってきたところ」、5月15日に日本の防衛省と米ミサイル防衛庁MDAが、GPIの日米共同開発に関するプロジェクト取決め(PA:Project Arrangement)に署名し、

GPI MDA2.jpg「GPIの日米共同開発は2030年代の完了を予定。GPIは統合防空ミサイル防衛能力の向上に資するアセットであり、また、日米同盟の抑止力・対処力向上に寄与する。防衛省と米MDA は成功に向け緊密に連携し、共同開発を通じた同盟の強化に尽力する」との主旨の声明を出しています

以上が15日の防衛省発表内容の実質全てですが、以下では同日付 Defense-New 記事が紹介する米MDA 発表の声明と記事の関連補足説明から、少しだけ詳しくつまみ食い紹介いたします

GPI MDA4.jpg●米MDA声明は、「合意協定PAは、研究、開発、試験、評価プロジェクトに関する日米二国間覚書に該当する」、「日本は、GPIのロケットモーターと推進部品の開発を主導する:Japan will lead the development of rocket motors and propulsion components of GPI」と述べている

●GPIは、イージスミサイル防衛システムを装備した海軍艦艇に適合するように設計され、垂直発射システム VLSから発射され、極超音速の脅威を探知、追跡、制御し、交戦する改良型ベースライン9イージスシステムと統合される
GPI MDA3.jpg●GPIの設計は、2022年6月に設計案作成契約を獲得した Raytheon Technologies と Northrop Grumman の2社が競い合っている状況

●米議会はGPIに強い期待を寄せており、昨年2024年度国防授権法の中で、MDA が 2029年末までの初期作戦能力IOCを提供、2032年末までにFull作戦能力の確立、更に2040年までに少なくとも 24個のGPI提供を期待すると記している。
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GPI MDA5.jpg日本メディアは、17日(金)の木原防衛相の関連内容を含む記者会見を受け、「日本側はミサイルのロケットモーターや、キルビークルと呼ばれる弾頭部分の推進装置を担う」と報じており、米MDA 声明でも関連の記述があるのですから、防衛省発表でも開発分担について少し触れれば良いのにと思います。

巨大な予算が動く共同開発でもあり、何か押し付けられたの??? 何か触れたくない理由があるのか??? 問題があるのかな???と邪推してしまいます

ご興味のある方は、是非以下の17日付 JSF氏による Yahoo 寄稿記事「日米共同開発の極超音速兵器迎撃ミサイル GPI で日本が開発分担範囲は・・・」をお勧めします。めちゃクチャ詳しい情報です・・・

JSF氏による非常詳細な解説
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/9e1df2ef6373738ed7b1bf4b89e6641455d86f2a

防衛省のシンプルな発表
https://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/2024/0515a_usa-j.html

迎擊兵器 GPI開発関連
「米国は予算削減し日本が負担か」→https://holylandtokyo.com/2024/04/11/5732/
「迎撃兵器を日米共同開発で」→https://holylandtokyo.com/2023/03/22/4438/
「迎撃兵器開発を2企業と契約」→https://holylandtokyo.com/2022/07/01/3405/

極超音速兵器はそんなに脅威か?
「突然グアムでARRW講習会」→https://holylandtokyo.com/2024/03/08/5662/
「同兵器を過大評価するな」→https://holylandtokyo.com/2023/12/15/5343/
「ウで次々撃墜:同兵器を過信するな」→https://halylandtokyo.com/2023/06/01/4695/

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極めて真っ当な米議員団要求:強化格納庫を整備せよ [安全保障全般]

台湾有事では損耗航空機の9割は地上で破壊される予
消耗戦様相の台湾有事には強化シェルター整備が迅速&効果的
過去10年のシェルター整備で米軍は中国の1/20の惨状
現状ゼロのグアムでの整備が急務

HAS3.jpg5月13日付米空軍協会web記事は、米共和党の有力議員であるMarco Rubio上院議員やJohn Moolenaar下院議員ら15名の議員団が、昨年話題となったCSISによる台湾有事War-Game結果が示す「台湾有事で損耗する米軍航空機の9割は空中ではなく地上で失われる」との見積もりと、過去10年の米軍のアジア太平洋地域での強化格納庫(HAS:hardened aircraft shelter)への建設投資が、絶対数でも中国との比較でもあまりにも貧弱であることを問題視し、

台湾有事初動で大規模ミサイル攻撃を受ける可能性が高い「グアム島の基地」を中心とした米海軍と米空軍基地での、短期間で建設可能かつ費用対効果の高い強化航空機格納庫(HAS)や地下燃料貯蔵施設等の建設促進を要望する書簡を、米空軍長官と海軍長官あてに送付し、併せて現時点での強化航空機格納庫(HAS)や地下燃料貯蔵施設等建設への考え方を5月29日までに回答するよう求めている、と紹介しています

極めて真っ当で正論な議員団の問題意識は・・・
CSIS Taiwan 2023.jpg●2023年1月公表のCSISによる台湾有事War-Gameを24回重ねた結果レポート「The First Battle of the Next War」では、「台湾有事で損耗する米軍航空機の9割は空中ではなく地上で失われる」との見積もりが公表されているが、地上で航空機や燃料貯蔵庫を防御する強化格納庫(HAS)への米軍の投資は極めて貧弱な状態が続いている
●例えば、過去10年間で、中国軍は約400個のHASを建設しているが、米軍はアジア太平洋地域で僅か22個しか建設しておらず、その全てが韓国と日本の米軍基地で行われているのみである。ここで注視すべきは、対中国作戦の海空作戦の重要拠点としてミサイル防衛体制整備が急速に進むグアム島の海空軍基地で、過去10年間にHASが全く建設されず、それ以前にも設置されたHASも「ゼロ」の驚くべき実態である

HAS.jpg●アジア太平洋地域には、ハワイやアラスカにも海空戦力拠点があるが、中国にとって攻撃対象としての戦略的・政治的ハードルの高さを考慮すれば、グアム島米軍施設への有事初動でのミサイル攻撃の可能性は極めて高く、かつ現状でグアムが攻撃を受けた場合の被害コストは甚大で、台湾攻防の結果に関係なく、発生する損害額見積もり比較で、米軍は中国に敗北が確実な状況であ
●このような深刻な現状にもかかわらず、米軍のアジア太平洋戦域での施設予算は2023年度から2024年度にかけ減少しており、国防省全体の2024年度関連予算の2%以下しかアジア太平洋地域に配分されていない

HAS2.jpg●地上で航空機や燃料貯蔵庫を防御する強化格納庫(HAS)は、その規模や設計強度により多少費用や建設期間に差はあるが、戦闘機や爆撃機など最新装備の開発や導入に比較すれば圧倒的に安価でかつ短い2年以内で整備可能であり、地上で被害を受ける航空機価格を考慮すれば抜群に費用対効果の高い投資先であることから、早急に建設に着手すべきである

●米議会でこの重要課題について更に検討を深めるため、米海軍長官と空軍長官は5月29日までに、「海空軍のこれまでの関連対策状況」「現時点でのHAS建設計画」「将来希望する関連予算規模」「HAS建設加速のために必要な対策」について回答されたい
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HAS4.jpg「台湾有事で損耗する米軍航空機の9割は空中ではなく地上で失われる」との見積もりが突き付ける課題の大きさは、グアム島や西太平洋に展開予定の米海空軍戦力よりも、日本の自衛隊に対してより大きく厳しい問題だと思いますが、例えば航空自衛隊の意思決定を牛耳る戦闘機命派が、何らかの対策を考えている気配は皆無です

このブログでまんぐーすは、CSBAの「エア・シー・バトル論」紹介から始めて約14年間、この点を一貫して主張し、何ら変化が見られないことに強い無力感を感じていますが、それでもチマチマと発信を継続したいと考えています。日本の将来の為と自分に言い聞かせつつ・・

米議員団「米軍航空機の9割は地上で損壊」の引用元
「CSIS台湾有事のWar Game結果」→https://holylandtokyo.com/2023/01/11/4135/

CSISが台湾に再度提言
「台湾軍に非対称戦術を迫る」→https://holylandtokyo.com/2023/01/16/4160/

くたばれ戦闘機命派
「広中雅之は対領空侵効果に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-18-1
「小野田治も戦闘機に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-05
「織田邦男の戦闘機命論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06
「F-3開発の動きと日本への提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「戦闘機の呪縛から脱せよ」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-04-16
「大局を見誤るな:J-20初公開に思う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-02

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台湾新総統への中国の対台湾政策を展望 [安全保障全般]

5月20日の頼清徳政権発足受け速攻解説
基本的な注目点を整理したNIDSコメンタリーの鏡
中国研究室の最若手研究者の今後に期待

China Taiwan.jpg5月31日付防衛研究所「NIDSコメンタリー」が、5月20日の頼清徳新台湾総統の就任を受けた中国研究室の若手・後藤洋平研究員による「頼清徳政権の発足を受けた中国の対台湾政策の展望」との論考を速攻で配信し、

「(以下まんぐーす要約)頼総統就任演説への中国側反応を概観し、中国の対台湾政策に大きな変化はない模様ながら、中台間の経済関係、台湾内政及び台湾問題の「国際化」が変数となり、個別政策が推進される方向性を考察して、最後に、個別政策の成功可能性を検討」との狙いも明確な分かり易い視点を提供していますので、つまみ食い紹介させていただきます。読みやすいので、原文をぜひご覧ください

頼総統就任演説への中国側反応を概観
China Taiwan7.jpg●(まず、新総統就任演説は、)中国に台湾への言論&&武力威嚇の停止を呼び掛け。国防意識の向上や国家安全保障法制の改善の必要性を訴え。一方で頼総統は、蔡前総統が2021年10月に示した対中政策「四つの堅持」に基づく現状維持の方針と、中台間の対話・協力及び対等な立場での民間交流の再開する意向も表明

●(以下は中国側の就任演説評価)中国台湾事務弁公室報道官の談話で、「外部勢力と結託し独立を挑発」「台湾独立工作者の本性をさらけ出し」等と批判し、「中国は、一つの中国原則と『92年コンセンサス』を堅持し、広範な台湾同胞と共に両岸関係の平和的発展・融合発展に努力し祖国統一の大業を推進」と表明
●王毅外交部長も、「波風が立つほど、一つの中国に対する国際社会のコンセンサスは強固になり、中国への理解と支持は増す」等と、中国の主張が国際社会から受け入れられていることを強調

中国の今後の対台湾政策を規定し得る3変数
China Taiwan2.jpg●中国は、中台間の交流を通じて「統一」を進める意思を表明。故に、ただちに台湾への全面的な武力侵攻を行う可能性は低い。従って蔡英文時代の中国と同様、圧力と同時に交流等で台湾住民の取り込みを図る硬軟織り交ぜ手法で台湾を揺さぶる大方針に変更はないだろう

●他方、中国の対台湾政策に影響を与える変数には、①台湾における民進党の求心力低下、②中台間の経済的相互依存の低下、③台湾問題の「国際化」―が考えられる

China Taiwan5.jpg① 台湾における民進党の求心力低下
→総統選挙で民進党が勝利も得票数は過半数に達せず(約4割)、同時実施の立法委員選挙(議会選挙)では第2党に転落しており、政権運営停滞も想定。また両選挙で若者の支持が低かった点も懸念
② 中台間の経済的相互依存の低下
→近年の中国経済の失速、台湾の対中輸出及び対中投資の減少受け、中国による経済便益提供が、台湾経済の対中依存度が大きかった時期より、影響力&訴求力低下
③ 台湾問題の「国際化」
→米国や欧州や日本が、中国の台湾姿勢に警戒感を強めており、台湾も西側諸国の協力を得て対中姿勢を強化している

中国が今後強化すると予想される個別政策

China Taiwan6.jpg●民進党批判キャンペーンの展開
→中国は、台湾与野党の対立を利用し、台湾内協力者も活用し、新政権や台湾民主制度への不信感増幅宣伝を遂行
→議会で多数派だった蔡英文政権では可能だったが、新政権では中国の浸透工作を防ぐ法整備推進が困難に

●台湾問題をめぐる国際的支持獲得の推進
→中国は近年、台湾は中国の一部であるとの中国主張の国際的宣伝に注力。最近では、ロシアやパキスタンが台湾問題をめぐって対中支持を表明。

China Taiwan3.jpg●台湾及び第三国関係者への法的措置の強化
→従来も中国は複数の台湾政治家を「台湾独立分子」に指定して制裁対象にするも、5月15日に民間人の台湾政治評論家5人を制裁対象に指定表明。5月22日には反外国制裁法で、台湾に武器売却の米国企業12社の中国国内資産を凍結し、同社幹部合計10人の中国(香港、マカオ含む)入境禁止を発表し、対象規模拡大が顕著と懸念
→中国は、台湾や第三国の関係者&団体を制裁する傾向を、頼政権の成立直前から強化。今後、同種の法改正・制定を急ぐ可能性。台湾への武力行使の要件の具体化や、台湾支援の「外部勢力」への制裁規定制定など

今後の展望:中国の対台湾政策は成功するか
China Taiwan8.jpg●台湾新政権の支持率が高くないことを背景に、台湾の分断を図る策は効果が期待できるが、反民進党勢力が過度に中国寄りと見られた場合、民進党への世論の支持は逆に増すかもしれない
●中国の法律を都合よく変更する方法は、中国にとり低コストで、台湾側に反撃する余地が少ないが、直接的な法執行に限界があり、無理強いは台湾や米国を含む第三国との関係悪化につながるリスクが高い
●中国の主張の国際的展開は、米国等の西側諸国の対中警戒感をさらに高めている側面もある
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China Taiwan4.jpgとても厳しい政権運営を迫られている「頼清徳」新台湾総統ですが、中国経済が崩壊し、「金の切れ目が縁の切れ目」で中国への国際的視線が厳しさを増していること等から、後藤洋平研究員は中国側も決して台湾への工作が容易な状態ではないと主張されているように感じました

後藤洋平研究員に関し非常に好感が持てるのは、この段階で防衛省組織所属者として明確に主張するのが難しいと思われる、「中国は、中台間の交流を通じて「統一」を進める意思を表明。故に、ただちに台湾への全面的な武力侵攻を行う可能性は低い」と、研究者の見方を率直に語っている点です。正しいか、正しくないかは別として、婉曲的な表現で逃げる研究者が多い中、清々しさを感じます。

台湾関連の記事
「欧州議会は台湾を中国の一部だとは認めず」→https://holylandtokyo.com/2024/03/19/5701/
「台湾近傍に米国支援で軍施設増強中」→ https://holylandtokyo.com/2024/02/15/5548/
「台湾議会議長選出が鍵」→https://holylandtokyo.com/2024/01/23/5460/
「中国は大規模な台湾侵攻どころではない」→ https://holylandtokyo.com/2023/12/08/5330/
「中国の台湾への非接触型情報戦争」→ https://holylandtokyo.com/2024/01/05/5398/

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日米豪の国防相協議でF-35共同演習等に合意 [安全保障全般]

無人ウイングマンCCA等の研究開発協力も
3か国協議の終盤にフィリピン大臣も参加し支援協議

JPUSOZ.jpg5月2日、ハワイの米陸軍基地Camp Smithで日米豪の3か国国防相会談が実施され、アジア太平洋地域の安全保障情勢について議論意見交換が行われ、3か国による防空&ミサイル防衛強化に向けた初訓練やF-35共同訓練などの機会の増加、無人ウイングマン機CCAなど軍事技術開発面での協力強化、更に地域の同盟国等の国防能力強化の支援策等について合意された模様です

また日米豪国防相会議の終盤にはフィリピン国防相も協議に加わり、4か国国防相が一堂に会する2回目の4か国協議が行われ、4月に4か国海軍艦艇が南シナ海で初実施した「MCA:Joint Maritime Cooperative Activities」の流れを受けた対中国活動や、フィリピン防衛力強化のための3か国による支援について議論されたとのことです

3日付米空軍協会web記事は3か国協議に関し、
F-35 Kadena Hill3.jpg●豪州は72機のF-35購入契約済で3個飛行隊編成予定だが、機数を100機まで増強する方向にあり、日本はF-35A型を105機と艦載用B型42機の導入を2022年に決定している
●2023年に日本と豪州は、互いのF-35を相手国に派遣して訓練を行っており、この流れを発展させる形で3か国F-35共同訓練が打ち出された
●具体的には、2025年から26年にかけ実施予定の、米国でのCope North演習、日本でのBushido Guardian演習、そして豪州でのPitch Black演習での3か国F-35訓練実現に合意した

JPUSOZ 2.jpg●3か国国防相は、CCA(collaborative combat aircraft)開発など、研究開発分野での協力強化にも合意した
●また3か国は、2027年に初の3か国共同「combined live-fire air-and-missile exercise」実施で合意し、アジア太平洋地域の航空&ミサイル脅威の増大を受けた共同防空枠組み開発検討を行うこととなった

●3か国協議の終盤にフィリピン国防相も協議に加わり、比の相互運用性を高め防衛能力近代化を推進するための3か国による支援について議論が行われた。そして4か国による海洋演習や共同活動を活発化することで合意した
(米国は2018年から、比の排他的経済水域EEZ内に戦闘機や爆撃機を展開して比軍と共同訓練を行っており、最近増加&エスカレート傾向にある南シナ海での中国艦艇による比艦艇への嫌がらせ行為への警戒を強めている)
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JPUSOZPH3.jpg日本のメディアは相変わらず中国に忖度し、「平穏な中国」報道に努めているようですが、中国が懸命に隠そうとしてきた「経済崩壊」が隠し切れなくなり、習近平の中国内での孤立や「排除」の企てまで噂される状況に至りつつあります。

中国軍の習近平への反発や離反の動きも伝えられるなど、話半分や1/4に聞いても「中国国力の低下」は急速に進んでいるように見え、これがどのように世界に影響を与えるのかに世界の識者の関心が集まりつつあるように感じています

JPUSOZPH6.jpg「中国の急速な軍事力拡大」を理由に軍事力強化の必要性を訴えてきた西側諸国が、今後は「不安定さを増す中国」への備えの必要性を前面に押し出して国防費増加を訴えるのか、日本は最も変化が遅くなるでしょうが、西側各国のインテリジェンス分析から生まれるであろう、その辺りの変化にも注目したいと思います

日米軍事同盟関連の記事
「在日米軍兵士等への医療体制不備」→https://holylandtokyo.com/2024/04/12/5736/
「極超音速兵器の迎撃態勢整備」→https://holylandtokyo.com/2024/04/11/5732/
「次の在日米軍司令官候補」→https://holylandtokyo.com/2024/03/27/5745/
「横田基地で緊急退避や被害対処訓練」→https://holylandtokyo.com/2023/11/07/5194/

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Patriotミサイルの復活と継続発展見通し [安全保障全般]

「ウ」以前は後継検討が始まっていたが
今や欧州・アジア・中東で関心急増
ミサイルの生産体制も2倍強へ

Patriot 2.jpg4月9日付Defense-Newsが、冷戦期に米陸軍に導入され、2010年代には後継システム開発も検討されていたパトリオット防空ミサイルシステムが、2014年の露によるウクライナ侵略を契機に東欧諸国を中心に注目を集めだし、米陸軍もペトリ後継検討の方針を見直し、更に2022年2月のロシアの本格侵攻後の着実な撃墜実績により、アジアや中東諸国を含む世界中から迎撃ミサイルやシステム全体への発注が急増し、システム担当レイセオン社も迎撃ミサイル担当ロッキード社が生産体制を強化している様子を取り上げています

Patriot 5.jpg冷戦期に導入が開始されたパトリオット防空システムは、1990年代の湾岸戦争と2003年のイラク戦争で本格的な実戦を経験することになりますが、湾岸戦争ではイラク軍がサウジ領内の米軍展開拠点に向け発射したスカッドミサイル迎撃に失敗して米兵28名死亡につながったり、イラク戦争では3回の有軍誤射で英軍トーネード1機を撃墜して2名を死亡させる事案等も経験しました

Patriot 3.jpgそれでも米軍の主力防空ミサイルシステムとして世界から注目され、1個中隊がミサイル4発搭載発射機8両、レーダー搭載車両1台、指揮統制装置車両1台と発電機で構成されるセットが、米軍以外で日本を含む18か国に約160中隊分(米陸軍は上記以外に約90個中隊)提供され世界中に普及し、ウクライナではロシアの極超音速兵器Kinzhalの迎撃、距離100nmでのSU-34戦闘機や距離130nmでの巡航ミサイル迎撃成功等の成果を上げ、評価が高まっているところです

米陸軍内での後継検討はPatriot発展形態へ
IBCS.jpg●米陸軍はパトリオットの2つの課題「柔軟な指揮統制(防空システムとの連接運用の限界)」と「レーダー覆域の限定(前方120度範囲のみの捜索能力)」を改善すべく後継システム開発を検討していたが、関連技術の進歩や予算状況、2014年の露によるウクライナ侵略を受けての世界からのパトリオット需要の高まりもあり、
●パトリオット課題の改善も念頭に置きつつ、個々のシステム構成品を順次更新し、最終的にパトリオットとは別の特性を持つ他の防空システムも含めた「Integrated Air and Missile Defense」システムとして発展させていく方針へ変更を決定

●パトリオットの課題「柔軟な指揮統制(防空システムとの連接運用の限界)」に関しては、多様なセンサーや迎撃ミサイル等発射装置を連接して統制可能なNorthrop Grumman製の「IBCS:Integrated Battle Command System」を導入決定し、2023年からフル生産体制に入っている
LTAMDS.jpg●「レーダー覆域の限定(前方120度範囲のみの捜索能力)」問題に関しては、レイセオン製の360度監視追尾可能な新型センサーLTAMDS(Lower Tier Air and Missile Defense Sensor)のデモ機テストを現在実施中で、既に4回の実弾迎撃試験に成功している

●更なるパトリオットの能力向上のために、米国防省は2024-28年度間に当初2500億円の投資を予定していたが、追加で3400億円を同期間に投資する方針を最近明らかにし、極めて優先度の高い装備との表現で予算の重要性を説明している。また「Integrated Air and Missile Defense」システムとしては2025年度予算案に約900億円を計上している。

米国以外での人気急上昇と企業のフル生産
Patriot.jpg●現在米国以外で18か国がパトリオット使用国だと説明したが、2014年の露によるウクライナ侵略後だけでも、ルーマニア、ポーランド、スウェーデンが導入を決定し、2022年2月の露のウクライナ侵略以降は、スイスが追加で5中隊分セットを追加発注し、ルーマニアとドイツも追加導入を決定している。更にスロバキアが新規導入検討を表明し、国名非公開で2国が導入交渉中と報じられている
●中心企業のレイセオンは、年間12中隊分セットの生産設備フル稼働で対応しており、ミサイル製造を担当するロッキードは、米国防省や関係国の強い要望を受け、最新型PAC3-MSE(Missile Segment Enhancement)の2018年時点での製造能力年間300発を、2023年12月までに年間500発レベルに増強し、2027年までに650発体制を構築すべく取り組んでいる

●同盟国等から米陸軍のパトリオット部隊展開要請も増加しているが、米軍部隊への負担増や機材の維持整備上の限界ギリギリの運用を続けていることから、米軍や国防省は、同盟国等自身による能力強化を推奨しており、装備導入への問い合わせも増えつつある
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Patriot 6.jpg安価な無人機や巡航ミサイルの急速な普及拡散により、西側諸国は防空コストの急増と弾薬不足に苦悩する新たな時代を迎えていますが、とりあえずレイセオン(RTX)とロッキードの該当部門は好調だということです

レーザー兵器を含むエネルギー防御兵器の完成と配備や、サイバーや電子戦との融合による将来の防御能力向上に期待いたしましょう

パトリオット関連の記事
「PAC-3を艦艇VLSから発射試験へ」→https://holylandtokyo.com/2024/01/25/5487/
「米陸軍がPAC-3部隊増強へ」→https://holylandtokyo.com/2023/09/04/4932/
「世界初の無人機等の防空兵器消耗戦」→https://holylandtokyo.com/2023/01/27/4220/
「THAADに最新型PAC-3連接」→https://holylandtokyo.com/2022/03/18/2820/

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防研分析官がイランとイスラエルの攻防を速攻考察 [安全保障全般]

イランは米に近いサウジやUAE等に攻撃計画事前通知
イスラエルVSハマス戦争から世界の視線それる
イランの脅威に湾岸産油国の危機感高まる

Iran Israel.jpg4月23日付で防衛省防衛研究所の中東担当主任研究官・西野正巳氏が、4月13日深夜からのイランによるイスラエル直接攻撃と同19日のイスラエルの反撃、そしてその後の中東全体の雰囲気について「NIDSコメンタリー」枠組みで約4ページの論考「イランの史上初の対イスラエル領土攻撃とイス ラエルの反撃」を速攻で発表しました。特に今後の中東情勢に関する観点が興味深いのでご紹介します

西野主任研究官は、イランもイスラエルも「事態のエスカレーションを望まない」中で、自国民に相手への政府としての強い意志を見せるために4月13日と19日にそれぞれ攻撃を行ったが、攻撃を大規模に見せかけつつ、攻撃による大きな被害を出さないよう注意を払っていると分析し、この双方の動きにより、ハマスVSイスラエル紛争から世界の注目がいったん外れ、一方でイランの脅威を湾岸諸国をはじめとする中東諸国に改めて考えさせることになっているとの視点を提示しています。

西野正巳・主任研究官の分析概要の概要は・・・

Iran attack.jpg●イランは4月13日深夜から、無人機約170機、巡航ミサイル30発以上、弾道ミサイル 120発以上をイスラエルに向け発射し、1979年のイラン建国以来初のイスラエル直接攻撃を行った。
●但し、イランは攻撃による事態エスカレーションを望まず、イランのイスラエルに対する強い姿勢を自国民に見せるため攻撃を大規模に見せかけつつ、攻撃による大きな被害を出さないよう対策した。

●イスラエル側の被害発生を防ぐため、イランは攻撃の実施時期や概要を、事前にトルコ、サウジアラビア、UAE など中東諸国に事前通告することで、情報を間接的に米国やイスラエルへ届けて、イスラエル側が十分な防衛体制を準備できるようにした。
●イスラエル軍は米英軍などと連携・協力して、情報を生かしてイラン攻撃に対処した。

Iran Israel2.jpg●アラブ諸国の一角であるヨルダン軍も、自国領空を侵犯してイスラエルに向かうイラン無人機多数を撃墜し、他の一部アラブ諸国も、レーダー情報の提供などの形でイスラエルを支援したとみられる
●結果的に、無人機と巡航ミサイルは全てイスラエル領空到達前に撃破され、弾道ミサイルも多くはイスラエルのBMD システム「アロー」で迎撃された。一部少数の弾道ミサイルのみが着弾し、南部のネバティム空軍基地にわずかな被害が出た程度で収まり、攻撃の結果はイランの狙い通りとなった

攻撃後のイランの姿勢や攻撃への配慮
Iran Israel4.jpg●攻撃後、イランは国連代表部 SNSを通じて、今攻撃で本件は完了として、これ以上のイスラエルとの攻撃の応酬を望まない意向を表明した
●ただイランはイスラエルの反撃も想定し、イエメンから相当数の兵器をイスラエル向けに発射した一方で、レバノンの親イラン勢力であるヒズボラ温存のため、ヒズボラを活用したレバノンからの攻撃は意図的に避けた可能性が高い。(イランは 2023年10月以来一貫して、ヒズボラがイスラエルとの本格交戦に突入して打撃を受ける事態の回避を目指している)

●現状を整理すると、イランは事態のエスカレーションを望んでいなし、イスラエルもイランとの全面交戦のような過度のエスカレーションを望んでいない。 このため、4月19日のイスラエルによるイランのイスファハン攻撃も、イラン側の被害はわずかとみられ、更なるエスカレーション防止を狙うイスラエルの意思を反映しているしたとみられる。

今後の中東情勢等への影響は
Iran Israel7.jpg●イランとイスラエルの相互攻撃という今回のエスカレーションに伴い、ガザ地区でのハマスとイスラエルの交戦として始まった紛争の構図や、それを巡る各国の姿勢が、今後変化する可能性がある
●まず、ガザ地区への注目が相対的に薄れ、それに伴い、ガザ地区の人道状況についてのイスラエルに対する、米国等からの批判が弱まる可能性がある

●また、今回のイランによるイスラエル攻撃の直後、G7 は一致してイランを非難しており、一部アラブ諸国の姿勢も変わる可能性がある。
●例えばヨルダン軍は、直接的には自国の領空防衛任務を遂行したが、結果的に、イスラエルへ飛来するイラン無人機を撃墜してイスラエルを支援した形になっている

Iran Israel5.jpg●サウジは 2023年10月のハマスによる対イスラエル大規模攻撃の直前まで、イスラエルとの国交樹立交渉を進めており、サウジはイスラエルとの国交樹立の見返りとして米国に、米国によるサウジアラビア安全保障へのより明確な関与の約束も求めていたとされる
●現在サウジはイスラエルとの国交樹立交渉を凍結しているが、2019年にイラン勢力による無人機と巡航ミサイルの攻撃で、国営石油会社サウジアラムコ施設が深刻な被害を受け、石油生産能力が一時的に半減した痛い経験をしており、今回のイランによる対イスラエル攻撃からイランの脅威を再認識したとみられ、地域安全保障上の脅威認識が一致するサウジアラビアとイスラエルは、水面下で接近・協力を試みる可能性がある
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Iran Israel6.jpgこの論考は「NIDSコメンタリー」の枠組みには珍しく、詳細に「引用先」や「参考文献」が明示されており、なおかつ4月13日と19日の双方の攻撃後に、週末を挟みつつも「速攻で」23日に発表している点で、その積極的な姿勢を大いに歓迎し、拍手を送りたいと思います

これだけ世界から関心を集め、広く報じられているテーマについて、迅速に今後の大きな流れに関する視点まで論ずる姿勢は、まさに政府系研究機関の分析官の「鏡」ですし、その方向を支えた防衛研究所も素晴らしいと思います。日本のメディアが反イスラエル報道で凝り固まる中、アラブ世界内の動静を冷静に紹介する研究者の意地を感じました。防衛研究所の中国分析官の皆様にも見習っていただきたいと思います

イラン関連の記事
「出来すぎのイラン攻撃への迎撃作戦概要」→https://holylandtokyo.com/2024/04/16/5812/
「中国仲介:イランとサウジが国交復活」→https://holylandtokyo.com/2023/04/21/4550/
「イラン製無人攻撃機がウで猛威」→https://holylandtokyo.com/2022/10/20/3787/

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ポ大統領がNATO核兵器共有への参加意欲示す [安全保障全般]

「もしNATOが決断すれば、受け入れる用意がある」
ポ国民合意はおろか、政府内議論も議論予定も今は無いが
露核兵器のベラルーシや露飛び地への搬入に危機感

Duda nuclear sharing.jpg4月22日、ポーランドのAdrzej Duda大統領が地元メディア「Fakt」とのインタビューで、「もしNATOが現在5か国と行っている核兵器共有(nuclear sharing)国を拡大する決断をするなら、ポーランドは受け入れる用意がある」、「ただし、ポ政府内で決定したわけでもなく、国民的議論を行う必要がある極めて大きな決断であり、現時点ではポーランドとして意思決定の時程などを具体的に設定しているわけではない」と語り大きな話題となっています

Duda nuclear sharing2.jpgポ大統領が慎重な言い回しの中にも、「ポーランドは核兵器共有にabsolutely positiveにならなければならない」と、国家指導者としての強い決意を示した背景には、ロシアがWW2後に奪取した飛び地である「Kaliningrad」の軍事要塞化を進め、またウクライナの北に位置するベラルーシにロシアが戦術核を持ち込み(ベラルーシ大統領が2023年に認める)、露とベラルーシが「Poland, Estonia, Latvia and Lithuania」への侵略ウォーゲームを行うなど、ロシアが「核兵器を盾」にした周辺国への恫喝をたびたび行っていることがあります

NATOが現在5か国(独、蘭、伊、ベルギー、トルコ)と行っている核兵器共有(nuclear sharing)とは、有事の必要な場合には、NATOの指示で、これら5か国国内に保管されている「米国製戦術核兵器」を「各国の戦闘機や戦闘爆撃機に搭載して使用する」任務をNATOが付与している事を指しており、5か国は同戦術核兵器を搭載可能な機体(現在はF-16やトーネード、今後はトルコ除きF-35へ移行)を保有しています

Duda nuclear sharing4.jpgちなみにポーランドは、2022年にF-35を32機導入することを決定しており、2025年からポーランド用機体を使用して米本土のLuke米空軍基地でポランド人操縦者や整備員の養成を開始し、2030年に全機を受領して運用態勢を確立する予定となっています

もちろんポーランド大統領の発言にロシアは即座に反応し、ロシア国防相が「米国製核兵器をポーランドに持ち込まれることになれば、ロシアが安全確保のために必要な反撃を行う要件をポーランドがすべて満たすことになる」と警告した模様です

Duda nuclear sharing3.jpgなお約10年の期間を要して進められてきた、F-35への核兵器搭載を可能にする各種改修や試験や審査が2023年秋に終了後、16もの米国政府機関がサインする必要がある正式承認決定が2024年3月に降りたばかりで、米空軍として50キロトンの「B61-12戦術核兵器」を搭載可能なF-35をどこに配備しているかを明確にしていませんが、英国のLakenheath英空軍基地に配備の機体が従来になってきた任務であり、同基地に同兵器貯蔵施設があることから、そのまま任務を引き継ぐものと考えられています
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Duda nuclear sharing5.jpgNATOが現在5か国(独、蘭、伊、ベルギー、トルコ)と行っている核兵器共有(nuclear sharing)が、米国を含むNATOの合意と、ポーランド国民の合意を経て簡単に「拡大」するとはとは思えませんが、一国の指導者が明確な意思を示したことは大きな動きです

長期間を要した「F-35への戦術核搭載改修や承認」が、2024年3月に終了していたことと併せ、皆様にご紹介しておきます

事例:独のドイツの核兵器共有の後継機問題
「F-35を後継機に決定」→https://holylandtokyo.com/2022/03/16/2920/
「独新政権が核兵器共有継続」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-01-13
「3機種混合案検討」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-23-1

戦術核兵器とF-35等
「F-35への戦術核搭載へ第一歩」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-10-06
「米空軍に追加の戦術核は不要」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-04
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

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台湾がMQ-9Bを追加契約し戦闘機等の負担軽減へ [安全保障全般]

米国が武装許可するか不透明も
グレーゾーン時期や有事でのISR・目標照準・攻撃に
国産無人機Teng Yun開発が不調な中で

MQ-9B.jpg3月27日付Defense-Newsが、2020年11月に米国が台湾への輸出を承認している海洋活動用無人偵察(攻撃)機MQ-9B SkyGuardianに関し、2023年5月の2機購入契約に続き、今年3月11日に追加で2機の購入FMS契約を台湾と製造企業General Atomics Aeronautical Systemsが結んだと紹介し、活発化する中国戦闘機等への対処に多忙な台湾戦闘機などを補完し、ISRや目標ターゲティングや(米国が許せば)対地・対艦・対潜水艦攻撃にも活躍が期待され、運用態勢整備が進めば追加購入が予期されると紹介しています

また同時に、台湾が独自に2015年から国産開発開始しているMQ-9と同クラスの無人機「Teng Yun」開発が、昨年から本格化した試験で十分な成果を得られておらず遅れているが、米国製エンジンや飛行管制装置を導入した「Teng Yun 2」は、多少時間はかかっても重要な戦力になっていくだろうとの専門家の見方も取り上げ、中国脅威の最前線台湾が無人機導入を進める様子を紹介していま

MQ-9B SkyGuardianの導入について
MQ-9B2.jpg●2023年5月に約320億円で最初の2機契約。そして今回3月11日に追加の2機を約370億円で契約。当初の2機は、契約時に2025年5月納入予定とされていたが、現時点では2026年納入予定と修正され、今回契約の追加2機は2027年納入予定
●これら契約には、2セットの地上管制装置も含まれている。まだ公表はされていないが、台湾導入のMQ-9Bには、L3Haris製のWESCAM MX-20ターゲティング装置やRTX(旧レイセオン)製のSeaVue多用途レーダーが搭載される模様

台湾が国産開発目指す無人機「Teng Yun」
Teng Yun 2.jpg●MQ-9と同タイプの中高度長期在空無人機の開発を目指し、2015年から台湾National Chung-Shan Institute of Science and Technologyが無人機「Teng Yun」開発を開始
●米国製エンジンや飛行管制装置を導入した「Teng Yun 2」が2023年3月から本格的な飛行試験を開始したが、作戦行動に投入可能なレベルの成熟度に達しておらず、開発は遅れており、進捗が遅い

Teng Yun 2 3.jpg台湾の国防専門家Chen Kuo氏は、中国軍機の台湾周辺での活動活発化に伴い、台湾空軍の戦闘機など作戦機は対応に追われており、多忙な戦闘機等を補完するため、グレーゾーン事態時のISRや目標照準、更には有事の対地・対艦・対潜水艦攻撃にも台湾は無人機を活用したいと考えているが、無人機搭載用の攻撃兵器を米国が提供するか、またMQ-9Bへの攻撃兵器搭載を許可するかは不透明だと見ています

米台ビジネス評議会会長(president of the US-Taiwan Business Council)のRupert Hammond-Chambers氏は、台湾でのMQ-9B運用は、米国のみならず周辺国との相互運用性(interoperability)を高めることとなり、台湾軍には作戦運用ニーズもあることから、最初の4機で運用を支える要員の育成、基本インフラの整備、運用ノウハウの蓄積を図った後に、米国の台湾への武器提供の姿勢に大きな変化がなければ、更に追加でMQ-9を導入するだろう、と見ています
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MQ-9B JMSDF4.jpg対中国正面でMQ-9Bを導入しているのは、豪州と日本(海上自衛隊と海上保安庁がレンタル形式で)で、米空軍も嘉手納基地にMQ-9部隊を海自鹿屋基地から移設しておいています。これらアセットの国家の枠を超えた連携が、どのように可能なのかわかりませんが、有人機の活動にはコストやリスクが高すぎる周辺空域ですので、上手くいくことを期待いたします

また航空自衛隊に置かれては、日本より厳しい脅威環境にある台湾軍の動向も参考にされ、脅威の変化にもかかわらず60年近く変化のない戦闘機飛行隊数10個(戦闘機7個と支援戦闘機3個)体制を是非再精査し、無人機も含めた体制の見直しをご検討いただきたいと思います。つまり有人戦闘機への投資を減らし、他の必要な分野に投資を再配分を考えてほしいということです

MQ-9やMQ-9B関連記事
「海自がMQ-9Bを東シナ海試験運用」→https://holylandtokyo.com/2024/03/04/5603/
「米空軍が鹿屋に配備」→https://holylandtokyo.com/2022/10/27/3811/
「2回目の対中国応用演習」→https://holylandtokyo.com/2021/05/01/211/
「9B豪州への輸出許可」→https://holylandtokyo.com/2021/04/29/119/
「本格紛争対応に機体改修」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-22

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緊急速報(追記有):「出来すぎ」イラン攻撃への迎撃作戦概要 [安全保障全般]

斜体フォント部分が追記部分

14日早朝のミサイル130発と無人機150機による攻撃
99%をイスラエル&米英軍で迎撃したと米政府高官
「出来すぎ」の迎撃戦果にちょっと違和感が・・・

Iran attack.jpg4月14日のイスラエル時間未明(日本時間の14日夜明け頃か)、4月1日にイスラエル軍機が行った在シリアのイラン大使館への爆撃に対する報復攻撃をイラン革命防衛隊が遂行し、イランの弾道&巡航ミサイル130発以上と無人機約150機がイスラエルに向け発射されました。

これに対し、イスラエル軍と米英軍が協力して戦闘機と防空ミサイルとイージス艦防空システムで迎撃作戦を行い、米国政府高官はイラン側攻撃の99%を迎撃し、その大半はイスラエル軍の戦闘機やArrow2又は3防空ミサイルにより行われたが、米軍もバイデン大統領が前週に増強派遣を指示した米空軍戦闘機や米海軍イージス艦で迎撃作戦に参加し、スナク英首相も英軍戦闘機が複数の無人機を要撃したと発表しています
(なお英国防省は、米軍戦力をイラン攻撃対処に集中させるため、本来の対IS作戦のための追加戦闘機と空中給油機を事前に追加派遣していた、と発表)

冒頭紹介の攻撃概略図を掲載のNYポスト紙記事
https://nypost.com/2024/04/13/world-news/iran-launches-attack-on-israel-live-updates/

Iran attack2.jpg以下では、米国政府高官がメディアに「異常なほどの迅速さ」で語ったイランによる攻撃概要と、この「出来すぎ」感のある迎撃成果について、速報でご紹介いたします。本当に出来すぎで違和感ありありです・・・

14日付米空軍協会web記事によれば
●イラン側の攻撃
・攻撃はイラン、イラク、シリア、イエメン各地から行われ、兵器内訳は
・巡航ミサイル100発以上
・地上発射弾道ミサイル30発以上
(上記ミサイルの内、100発以上はほぼ同時発射され、防空網の飽和を狙った攻撃だった)
・無人機(自爆突入型か?)150機以上

●米軍による要撃成果
F-15EX Northern Edge3.jpg・イスラエル軍と米英軍間の敵攻撃状況の情報共有や迎撃目標割り当ては、米中央軍が運営する在カタールのCAOC(Combined Air Operations Center)で実施
・F-15E Strike EaglesとF-16で無人機70機以上迎撃
・Patriot防空ミサイル(在イラクのエルビル)で弾道ミサイル1発迎撃
・東地中海配備の米イージス艦で弾道ミサイル4-6発迎撃

●イスラエル軍の対応概要
・弾道ミサイル防衛システムArrow-2とArrow-3、並びに空軍戦闘機でイラン攻撃の大部分に対処
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PAC-3 4.jpg正直な感想を申し上げれば、これだけ大規模な弾道&巡航ミサイルと無人機による「夜間」の「飽和攻撃」を99%迎撃するなど、漫画の世界でも設定困難なレベルの「出来すぎ」成果であり、一部SNS上で有識者も含めてつぶやかれている「米とイランが攻撃シナリオを事前に共有していた」説に共感してしまいます。即座に「G7首脳によるTV会議が開催」とか、この米政府高官によるイラン攻撃概要や米側戦果公表の「迅速すぎ」感もあります

もちろん、完全にイラン側の飽和攻撃計画を把握していたとしても、戦闘機(なぜStrike Eaglesで?)による夜間要撃も含めた99%の迎撃戦果は「お見事」の一言であり、防空作戦の指揮統制を行った在カタールのCAOC(Combined Air Operations Center)の采配を含め、そのノウハウを日本も是非学ぶべきだと強く思います

イランがロシアに大量売却したイラン製ドローン兵器
「イラン製自爆無人機がウクライナで猛威」→https://holylandtokyo.com/2022/10/20/3787/

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GPI日米共同開発で米国は予算削減し日本が負担か [安全保障全般]

米側予算が前年310億円から次年度案270億円に削減
米軍予算案資料は日本が負担してくれるから削減と説明
他にも削減努力したと説明も・・・

GPI MDA2.jpg3月20日付米空軍協会web記事が、日米が2023年8月18日に合意したGPI(Glide Phase Interceptor)共同開発を含む極超音速兵器迎撃兵器の開発費について取り上げ、米軍の予算説明文書が2024年度予算(約310億円)より2025年度予算案(約270億円)が減少したのは、様々な調達コスト削減に努力したと同時に、日本が開発費を一部負担してくれるからだと説明していると報じています

また記事は、米本土への中国やロシアの極超音速兵器への危機感を共有する米議会が、2024年度予算関連法令で迎撃兵器開発を加速するよう国防省に命じ、当初計画で運用開始を2035年としていたところ、2029年に初期運用態勢確立で、2032年に完全運用態勢確立を求め、国防省要求の約310億円に加え、追加で330億円を予算化した経緯を踏まえ、2025年度予算案にも議員要求で開発加速予算が追加される可能性があるとしています

更に迎撃兵器開発について同記事は・・・
GPI MDA.jpg●日米は2023年8月、海軍艦艇から発射する現有迎撃ミサイルの改良型で、大気圏再突入後の「最も脆弱な滑空段階の」極超音速兵器を迎撃するGPI共同開発を発表し、Raytheon TechnologiesとNorthrop Grummanが関与することが明らかにされている。これは共同開発の優等生として高く評価された「Standard Missile-3 (SM-3) Block IIA」開発の成功を受けての新たな挑戦である

●迎撃ミサイルGPI開発とは別に、北米コマンド司令官Guillot空軍大将は、極超音速兵器を迎撃するために不可欠な同兵器を探知追尾するセンサーとして、長距離識別レーダーLRDR(Long Range Discrimination Radar)の導入推進を「最優先事項」の一つとして挙げ、予算説明文書でも「永続的な長距離ミッドコース識別、正確な追跡、命中評価を提供するLRDRの優れた能力は、迎撃兵器の効率的な能力発揮を助ける」と重要性を訴えている

LRDR radar.jpg●またGPIやLRDRとは別に、極超音速兵器や弾道ミサイルを発見追尾する「Hypersonic and Ballistic Tracking Space Sensor プロトタイプ計画」の予算が約115億円含まれており、今年2月にミサイル防衛庁MDAと宇宙開発庁SDAが協力し、一連の衛星群(MDAのHBTSSや、SDAのTracking Layer spacecraftを含む)を打ち上げたように、今後数年をかけ、衛星を使った軌道上での試験を実施したいと考えている
////////////////////////////////////////////

共同開発の成功例とされる「SM-3 Block IIA」が1発30億円程度と言われる中、GPI価格が気に成りますが、既に中国の弾道ミサイルだけでも日本の対処能力を遥かに超えており、極超音速兵器迎撃兵器にまで大きな投資をする意味があるのかと考えるのはまんぐーすだけでしょうか? 米国へのと付き合いも「ほどほど」にしておかないと・・・

GPIの日米共同開発合意発表(2023年8月18日)
https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/3498431/us-department-of-defense-and-japan-ministry-of-defense-press-release-on-the-com/

迎撃兵器システム開発関連
「迎撃兵器を日米共同開発で」→https://holylandtokyo.com/2023/03/22/4438/
「迎撃兵器開発を2企業と契約」→https://holylandtokyo.com/2022/07/01/3405/

極超音速兵器はそんなに脅威か?
「同兵器を過大評価するな」→https://holylandtokyo.com/2023/12/15/5343/
「ウで次々撃墜:同兵器を過信するな」→https://holylandtokyo.com/2023/06/01/4695/

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ウへの人的&技術ISRと通信強化支援で不正規戦力向上を [安全保障全般]

米CIA元工作員と大使経験者が意見投稿
露の弱点(兵站と士気)に打撃与える不正規戦支援が重要と

Ukraine irregular.jpg3月15日付Defense-Newsが、31年の経験を持つ元CIA工作員(Phillip Wasielewski氏)と不正規戦が日常的だったカザフスタンとジョージアで米国大使を経験した人物(William Courtney氏)による投稿を掲載し、ウクライナ側に厳しくなりつつあるロシアとの戦いを打開するため、西側はウクライナがロシアの弱点である兵站能力や士気を突きやすいように、かつ西側支援が目立たなくする手法として、ウクライナの人的&技術的ISR能力アップにつながるような西側最新技術を支援すべきと提言しています

Ukraine irregular2.jpgつまり、ウクライナが持つ長射程攻撃能力(今後戦力化が期待されるF-16戦闘爆撃機も含む)を有効活用するためには、攻撃目標となるロシアの弱点である兵站能力(防空兵器、重要な橋、鉄道操車場、補給物資倉庫、弾薬庫等)の情報を適時的確に把握する必要があるが、情報を人的ISR等で入手する必要があり、その能力強化のための最新通信機材やノウハウ(increased on-the-ground human and technical intelligence and secure communications)を西側がウクライナに提供すべきとの提案です

Ukraine irregular5.jpg西側にはこれまで、例えばWW2時にユーゴの対ナチスのパルチザン活動支援、ソ連のアフガン侵略時のアフガン支援、ソ連支配のポーランド政府に対抗する「連帯」活動支援等の実績があり、ウクライナは現在も限定的資源の中での不正規戦活動で、ロシア黒海艦隊重要艦艇を無人水上艇で攻撃したり、露防空網や警備網を回避しつつ露の重要石油施設や露の重要トンネルを破壊したり、更には露占領下のウクライナ東部でロシア人要人暗殺を遂行する等の実績を上げており、この能力の向上は大きな力となると寄稿者は主張しています

Ukraine irregular4.jpgただし、ロシア支配のウクライナ東部地域でロシアによる非人道的行為が行われている中、WW2時の対ナチス・パルチザン活動の様なウクライナの目立つ不正規戦活発化は慎重であるべきで、冷戦下のステルス型インテル活動や対情報戦がイメージとしては参考になろうと寄稿は注意喚起しています

更に寄稿者は、不正規戦の成果を最大限に発揮するためには、大きな目的や目標を明確にした上で、それに至る可能な手段を多様な視点から列挙して整理し、どの手段がどのタイミングで可能で効果的かをよく吟味して実行に移す等の、戦略的な思考を大切にすることが極めて重要だとも強調しています
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Ukraine irregular3.jpg不正規戦や工作活動の現実を熟知した2名の寄稿ですが、具体的な内容への言及が難しいことからわかりにくい面もあります。

寄稿には「ロシアの防空能力や兵站能力を破砕するためには、ロシア後方地域での情報に基づく遠方攻撃(deep strikes)が必要だが、その能力向上のカギはincreased on-the-ground human and technical intelligence and secure communications」とありますが、具体的に必要な重要装備や能力についてぜひ知りたいと思います

ウクライナ関連の記事
「整理中の様々な教訓」→https://holylandtokyo.com/2023/10/13/5129/
「露が制空権で優位に」→https://holylandtokyo.com/2023/06/28/4795/
「ウ用にStaralink契約」→https://holylandtokyo.com/2023/06/21/4776/
「世界初の防空兵器消耗戦」→https://holylandtokyo.com/2023/01/27/4220/
「イラン製無人機が猛威」→https://holylandtokyo.com/2022/10/20/3787/
「戦闘機による制空の時代は終わる」→ https://holylandtokyo.com/2022/02/09/2703/

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ソウルの日本大使館予定地は約10年更地で放置 [安全保障全般]

Japan Embassy.jpg3月17日公開のYouTube チャンネル「海外の反応ゆっくり解説」が、ソウルの日本大使館が1976年から 2015年まで立地していた場所が、新しい大使館建設のため更地になって以降、今まで約 10年間更地のまま放置されている件を取り上げています。

約10年以上前に行った日本から韓国政府への新大使館建設申請も、紆余曲折の後に承認されたものの2019 年に承認期限切れとなったまま日本が再度申請せず、新大使館建設工事期間だけ「仮住まい」予定だったビルの賃貸オフィスにとどまっている件について紹介しています

経緯を振り返ると・・・
Japan Embassy3.jpg●1976年に建設されたソウルの日本大使館は、大使館業務の拡大や建物の老朽化対策のため、建て替え計画が地下3階・地上6階の案で2012年にまとめられ、日本が韓国政府に建設の許可申請を行いました
●しかし韓国文化庁が敷地近傍にある旧王宮遺跡との関連で、「文化財保護法」を理由に6階建てのビル建設に難色を示しました。 日本側は王宮遺跡と大使館敷地の間に、すでに 17階もあるビルが建設済なのに、日本大使館だけ制限を受けるのは不当だと抗議も交渉難航(←明らかな韓国側のいやがらせ)

Japan Embassy5.jpg●ただ、たまたま同時期に、東京の韓国大使館も建て替えを検討し始めたことから、韓国外務省が東京で日本から仕返しを受けることを恐れ、水面下で韓国文化庁に「ソウルの日本大使館の件であまりいじめるな」となだめ、韓国文化庁はソウルの敷地で工事前に発掘調査を実施し、文化的価値を見極めてから建設可否を判断することとなりました
●発掘調査の結果、多少の遺跡が見つかったものの、それほど重要なものは見つからず、最終的に地下3階・地上6階の建設計画は許可されたということです。許可を受け、2015年に敷地の旧大使館が取り壊され更地に戻され、日本大使館業務はソウル市内のビル賃貸オフィスで実施されることになりました。

●これら一連のゴタゴタ間、韓国政権の国内人気取り政策である「反日あおり」の影響を受け、日本大使館に侵入を試みる者、大使館前に慰安婦像を立てる者、慰安婦像前で毎週集会を開催するもの、福島第一原発前の海水を日本大使館前まで持ち込んで騒ぐ者などが次々と現れる状況となって行きました

Japan Embassy6.jpg●新しい日本大使館建設の方は、日本政府からの発表もなく理由は不明ながら、新大使館建設が許可され、2015年に旧大使館解体が終了した後も全く動きがみられず、2019年には建設許可の期限が切れてしまいます。日本政府は韓国政府から「再申請してくれたら許可するよ」と打診を受けながらもスルーしつづけ、新たな申請を行っていません。
●なお、ソウルの米国大使館は、同じく建物の老朽化等を受け、現在ソウル中心部にある大使館を、ソウル郊外ヨンサンの米軍基地跡に建設することを検討していると報じられています。報道ベースでは、米国大使館への韓国人や韓国側からの様々な嫌がらせや、大使館警備の義務を有する韓国政府への不満から、安全を確保しやすい旧米軍基地跡地への移動を考えているのでは・・と報道されています
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YouTube チャンネル「海外の反応ゆっくり解説」は、ご紹介した番組に「日本、事実上の大使館撤収宣言」とタイトルをつけ、日米ともに韓国の態度に腹を立てており、何時でも大使館を引き上げる体制を維持しているのだと状況を紹介しており、米国など旧米軍基地内にヘリを常時待機させ、何時でも国外脱出の態勢を準備するはずだと、面白おかしく解説しています

Japan Embassy2.jpg事実を知る由もありませんが、日米が韓国と付き合っているのは、日米が相手にしなければ、韓国が中国の勢力下に落ちる可能性があることと、対北朝鮮とのバッファーゾーンとして不可欠だからでしょう。

でも、今後少なくとも30年くらい中国はダメでしょうし、中国共産党体制さえも崩壊する可能性もあります。北朝鮮も相当にひどい状況らしく、韓国も経済的に実質上破綻していますので、仮にトランプ大統領誕生ともなれば、韓国など相手にしなくなるのではないでしょうか?

大きな歴史の転換点に私たちはいますので、よく動きを見ていきたいと思います

韓国関連の記事
「韓国に米戦略原潜寄港復活で合意」→https://holylandtokyo.com/2023/04/28/4579/
「韓国への核再配備計画を」→https://holylandtokyo.com/2023/01/24/4195/
「弾道ミサイル性能制限撤廃に米国同意」→https://holylandtokyo.com/2021/05/27/1785/
「日本と韓国駐留への評価」→https://holylandtokyo.com/2021/03/23/167/

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米国で出始めた「中国を過剰評価するな」論 [安全保障全般]

25年以上中国研究に従事するハーバードの研究者寄稿
過剰な評価や脅威論が流布する中、全体をよく俯瞰すべきと
アクセス数稼ぎのメディア情報に惑わされるな

China Overestimate4.jpg3月5日付 Defense-Oneが、「The Conversation」に寄稿されたハーバード大ケネディースクールのベテラン中国研究者の論考を掲載し、中国の経済力や影響力や軍事力などが過剰に評価され米国民や政策担当者に影響を与えている現状を危惧し、不動産バブル崩壊に端を発する経済崩壊で岐路に立っている中国との関係を考えるにあたり、中国の国力を多様な側面から冷静に再評価すべきではないか との意見を取り上げています

論考の筆者は「executive director of the Mossavar-Rahmani Center for Business and Government at the Harvard Kennedy School」との肩書の Dan Murphy 氏で、25年以上にわたり大学やシンクタンクで中国研究に従事し、その間、国務省や多くの研究機関による中国研究や政策提言プロジェクトのほか、巧みな中国語を操り中国との学際的交流事業の企画運営も担ってきた「その道」のプロで、現在も「National Committee on U.S.-China Relations」メンバーとして米国の対中国政策に関与している研究者です

Murphy Harvard.jpg筆者は長年中国と向き合ってきた経験から、1966年から 10年間も続いた文化大革命などの自殺的な混乱期を経つつも、1949年の中華人民共和国誕生から僅か75年でここまで飛躍的発展を遂げた中国の力は評価されるべきで、様々な教訓を世界中の国に提示しているが、中国の直面している課題は単に今表面化している不動産バブル崩壊だけにとどまらず極めて根深いものがあり、きちんと冷静に評価しないと米国の対中国政策判断を誤ると、言葉を選んだ慎重な表現ながら、強く訴える内容となっています

まんぐーすは、今後このような「中国見直し論」が世界で盛んになると考えていますが、一方でこの「見直し論」に関し、現在の日本のメディアや研究者の動きは世界で最も鈍重になろうと予期していますので、微力ながら早めに日本で「種まき」させていただきます。いつものように「つまみ食い」紹介となりますが

Dan Murphy 氏の論考概要の概要
China Overestimate2.jpg●米国の世論調査で「最も脅威を感じる国は?」と問うと、どの調査でも約5割の国民が中国と答え、ロシアが次いで17%程度で続く状態が現在の米国民の感覚だが、正確性に疑問符が付くと言われながらもGDP世界2位で、10年以上に渡り毎年10%程度の軍事費増強を続け、他国に比し圧倒的な数の理系大学卒業生を毎年排出し、猛烈なペースで各種インフラ整備を進める中国の「Eye Catching」な側面だけを見ていては、中国の真の姿は見えてこず、適切な外交政策には結びつかない
●このような中国脅威論を米国民が信じる背景には、中国共産党による中国をよく見せるキャンペーンの大規模展開があるが、結果として米国民の1/3が中国経済は米国と同レベルと思い込み、米国以上と思い込んでいる者が1/3にも達する有様である。実際には中国人一人当たりのGDPは米国の1/6程度に過ぎないのにである。同時に米国メディアが盛んに発信する「米国の悲観的な側面」が脳裏に焼き付いている米国民に、「中国恐ろし」感が入り込みやすい面もある

China Overestimate3.jpg●このような「中国脅威感」は、2024年明けから顕在化している「中国不動産バブル崩壊」に端を発する中国経済崩壊の兆しによって変化し始めたとはいえ、まだまだ中国に関して過剰評価されている部分は多い

●中国は軍事力強化を背景とした力の外交だけでなく、資金力も背景にソフトパワーによる外交関係強化にも取り組んできたが、結果として関係が構築できているのは北朝鮮、パキスタン、カンボジア、ロシアぐらいであり、その関係も米国と日韓豪とのそれと比較すると、決して強固とは言い難いレベルにあると見ることができる
●他国は中国によるウイグル自治区での人権弾圧や、少数民族に対する漢民族への同化政策の過酷さを、様々な媒体やSNSを通じて知っており、同時に共産党政権によるそれら情報に関するネット上での厳しい監視の目と恐ろしいまでの取り締まりの厳しさを知り、安易に中国との関係強化を進める気に成れない状況となっている

China Overestimate5.jpg●中国国内に目を転じれば、「腐敗撲滅」や「共同富裕」のスローガンの下、IT事業で成功した起業家を拘束したり、軍指導層を腐敗を理由に根こそぎ粛清して軍機能がマヒするまで徹底的に行うなど、あまりの過激さに国民の意欲をそぐレベルになっている
●またコロナ対策においては、西側企業の中国撤退を加速させた「ゼロコロナ政策」や、効果の高い外国製ワクチンを導入せず、効果に疑問のある中国製ワクチン使用に固執する等、国民の生命より共産党のメンツを重視する政府の姿勢は、多くの中国国民の目に明らかになりつつある

China Overestimate.jpg●その結果として、中国国民は自国や自国の将来に悲観的な見通ししか持てず、年間の出生者数が2016年の1800万人から、2023年には900万人にまで激減する等の形で顕在化している
●また富裕層や有力者が、あらゆる手段を使って資産を「闇ルート」で海外に持ち出す動きが加速し、私のような外国人研究者の耳にも日常的な話として伝わってくる事態となっている

●中国が1949年の建国から僅か75年でここまで発展し、国際的影響力を高めた点は否定できない事実であるが、上記のような極めて大きな外交と国内問題を抱えている現状も中国の姿として正しく理解しつつ、中国の今後の展開を見る上では、「人種的偏見」や「ナショナリズム」や「排外主義」といった偏った見方から距離を置いた冷静な視点や判断が求められる
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China Overestimate6.jpgDan Murphy 氏の論考には「婉曲的」な表現が多いため、上記の「つまみ食い」紹介には、まんぐーすの独断で言葉や説明的表現を追加していることをご承知おきください。

あくまでDan Murphy 氏の意見は、今後様々な形で世界で論じられるであろう「中国再考」論の一つであり、もっと重要な論点があるのかもしれませんし、天文学的金額の「不良債権」のみで十分に国家としての存続が難しいのかもしれませんが、日本では中国の影響を受けた歪んだ論者が多いことから、議論の芽が当面出ない可能性もあることから、今回は「種まき」のつもりでご紹介させていただきました

防衛研究所の「異様な」対中国姿勢がわかる公刊物
「台湾への非接触型「情報化戦争」」→https://holylandtokyo.com/2024/01/05/5398/
「中国の影響工作/概要解説」→https://holylandtokyo.com/2023/12/21/5362/
「異様な中国安全保障レポート2024」→https://holylandtokyo.com/2023/11/28/5299/

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防衛装備庁が星国航空ショーに過去最大13社引き連れ [安全保障全般]

「防衛装備移転三原則」制定後最大の海外展示
哨戒機・ヘリ・防空レーダー・航空機パーツなど
2月21日付Defense-Newsがトップ記事で報道

Japan Sing Airshow2.jpg2月21日付Defense-Newsのwebサイトがトップ記事で、日本の防衛省防衛装備庁(ATLA:Acquisition, Technology and Logistics Agency)が2月20~25日の間に開催されたシンガポール航空ショーに、日本史上最大の日本企業13社を引き連れて参加し、海外売込み初心者の日本企業をサポートしていると報じています。

日本メディアの報道によれば、防衛装備庁は展示会場で米ボーイング社と隣接する「一等地」を確保し、既に陸海空自衛隊で使用されている装備品を展示しているとのことです。以下は新しい(恐らく・・・)Defense-Newsのアジア担当特派員記者であるLeilani Chavez女史の記事をご紹介します。(彼女の理解が正しいかチェックしてませんが、これが全世界に配信されています)

2月21日付Defense-News記事によれば
Chavez D-News.jpg●日本は2014年に武器輸出規則を改定して以降で最大規模の、13社から編制される軍需産業団をシンガポール航空ショーに派遣してその製品を展示させている
●日本の関連企業は、数十年間に渡り自衛隊のみに製品を供給してきたが、(2014年に)日本企業に国際市場への門戸を開放し、これまでに防空レーダーをフィリピンに、また米国との合意に基づきライセンス生産しているパトリオット防空ミサイルシステムを(米国へ)輸出しており(実際はまだ細部を米国と協議中のはず)、最近では英国及びイタリアとの戦闘機共同開発プログラムに参入合意している

Japan Sing Airshow.jpg●日本の政権与党は、まだ3か国の戦闘機開発に必要な現行ルールの変更を行っていないが、既に日本政府は同プロジェクトに参加する日本の主要軍需企業やスタートアップ企業に対し、海外企業との共同開発に向けての資金を提供している
●日本の防衛省防衛装備庁のフカワ・ヒデキ氏は「日本企業は世界市場において大きなチャンスがあると思うが、日本企業には海外軍需産業が持っている海外市場での経験がない」と問題認識を語り、「この航空ショーの機会を生かし、日本の優れた製品を世界に紹介したい」と意気込みを語っている

●日本の有力電子製品メーカーであるNECは、過去30年間の提供実績を持つ移動式防空レーダーから、17年の部隊運用実績を持つ第2世代のレーダーシステム(TPS-102?)を会場で売り込んでおり、担当のカシマ・ヨウイチ氏は「本レーダーは約20年間の耐久性を持ち、わずか6名の要員が30分で設置し運用可能になる」とアピールしていた
Japan Sing Airshow3.jpg●自動車メーカーとして知られるスバルは、離島防衛支援や救難救助、更に災害対処や人道支援任務への使用が想定されるUH-2多用途ヘリを展示しており、担当のイチノミヤ・コウスケ氏は「陸上自衛隊の厳しい審査を経て完成したヘリコプターで、その信頼性には自信を持っている」と語り、陸上自衛隊が既に120機を発注済な点を強調していた

●また、KHI(川崎重工業)が開発したP-1対潜哨戒機やC-2輸送機、更にターボファンエンジンを会場で売り込んでおり、陸海空自衛隊が使用している各分野の製品が展示されている

●そのほかの防衛装備庁が引き連れた企業が展示しているのは以下の製品である
•Asahi Metal Industry:  aircraft composite parts
•EdgeCortix:  Edge AI inference processor
•Oki Electric Industry:  cockpit display
•Kurimoto:  3D metal modeling engine parts
•Jupiter Corp.:  mobile hygiene unit
•SKY Perfect JSAT:  satellite communication service
•Takagi Steel:  metal materials for aircraft
•Japan Radio Co.:  portable LTE base station system
•Mitsufuji:  electromagnetic shield and wristband-type wearable device
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武器輸出に関し、公明党がグダグダ言っているのが腹立たしいところですが、防衛装備庁のご努力に期待いたしましょう。今回の出品企業や製品の選定がどのように行われたのか、非常に興味深いところです

Chaves D-News.jpgところでこの記事を執筆したLeilani Chavez女史はフィリピンの方のようですが、2023年9月からアジア担当特派員として記事を見るようになりました。ご専門は「East Asian politics, development projects, environmental issues and security」とのことで、以前は環境問題での記事がネット上では確認できる方です。こちらも今後のご活躍に期待です

Leilani Chavez氏の執筆記事
「中国国営企業が初の軍用機国外ショー展示」→https://holylandtokyo.com/2023/03/05/5608/
「台湾近傍フィリピン北端に米国支援で軍施設増強中」→https://holylandtokyo.com/2024/02/15/5548/

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https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997

ブログサポーターご紹介ページ
https://holylandtokyo.com/2020/04/15/727/

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