SSブログ
ゲーツ前国防長官 ブログトップ
前の15件 | 次の15件

マレーシアと連携強化 [ゲーツ前国防長官]

9日、豪での協議を終えたゲーツ長官はマレーシアを訪問し、ラザク首相及びハミド国防相と会談します。国防省高官や報道官が「まさに成長のさなかにある両国軍事関係」と表現したマレーシアとの関係について、国防省HP記事は

ゲーツ長官はこれらの会談の中で恐らく・・・
gatesmalaysia2.jpg●マレーシアの拡散防止への努力、対テロ対策、海上における警備活動などを高く評価
●マレーシアが最近アフガンに派遣した40名の医療チーム(ニュージーランドと共にバーミヤン地区で活動中)を高く評価
(米高官・・「特にラザク首相の英断で、米や国際社会との共通利益のために汗を流すことの重要性に理解を示してくれた」)
●米とマレーシアが今後どのような分野で、地域の安全と世界の安全保障環境のために緊密に連携できるかを協議

今回のゲーツ長官のマレーシア訪問は、先週のクリントン国務長官による15年振りの公式訪問の流れをくむものです。

クリントン長官は先週訪問中・・・
マレーシアは、穏健で確固として過激派イスラムを拒んできた国家である。
●貿易、教育、科学、非拡散、アフガニスタン支援等の分野において関係強化を促す。
●「我々は熱狂的に両国関係の深化、拡大、強化に関与していく」

ゲーツ長官はマレーシア首脳との会談後の会見で
●我々は、自由でオープンな商取引法による統治や国際規範の尊重、海や空や宇宙そしてサイバー空間など国際的共通領域への自由なアクセス、そして紛争の解決に武力を原則として用いないこと、等の信念を共有することを確認した。
///////////////////////////////////////////////////

gatesmalaysia.jpgしかし、クリントン長官は15年ぶりの公式訪問(国際会議での訪問は除く)ですか・・・
・・・先頃、ゲーツ長官が政府を説得してインドネシアとの軍関係を再開したように、米国は南シナ海周辺・・つまり中国包囲網を立て直しつつあります。勿論、経済発展著しいこの地域との関係強化で中国に後れを取ってはならない・・との強い意志の現れでもありましょう。

「インドネシアと関係強化」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-23

nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

2010年愛国者賞受賞 [ゲーツ前国防長官]

gatespat.jpg5日夜、ゲーツ国防長官は国防大学基金主催(National Defense University Foundation)による2010年愛国者賞(2010 American Patriot Award)を受賞しました

受賞理由は、長年にわたる情報、国家安全保障、国防関係機関への貢献です。

受賞にあたりゲーツ長官は・・・
●我々は決して忘れてはならない。日々の安全な暮らしの陰に、前線で勇敢にその肩で我々を支えてくれている制服を着た若者達がいることを。日夜前線で我が国の安全を支えてくれている米国の若者達を代表してこの賞を頂く。
●マーシャル将軍はかつて言いました、「ますます多くの犠牲が我が国の安全を確保するために求められる危険な時代に入っている。そんな時代にこそ、安全を支える彼らのために状況を改善してやることが、我々の義務であり崇高な責務である」と。
彼らの福利厚生は、私にとって永遠の最優先事項です。

この賞の過去の受賞者には、パウエル国務長官、キッシンジャー国務長官、ワインバーガー国防長官、ジョン・グレン上院議員(元宇宙飛行士)、全中央軍兵士等が含まれるそうです。

gatespat2.jpg会場には約600人の関係者が詰めかけましたが、その中に高齢にもかかわらず韓国から駆けつけた朝鮮戦争時代の英雄:白善燁(ペク・ソンヨプ)将軍の姿もありました。
ゲーツ長官は白将軍の遠路の参加に感謝し、「韓国陸軍の最年少で最も勇猛な師団長ぺく将軍は、60年に渡る両国関係の中で最も強固な友人の一人である」と客席に向かい紹介しています。

白善燁将軍の逸話はhttp://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-22-1

6日には、豪とマレーシア歴訪の機中にあるゲーツ長官ですが、この授賞式の会場に日本人がいたのか・・・招かれたのか・・・誰が・・・気になるところです。
///////////////////////////////////////////////

映画化で話題の442連隊の記事は以下に・・・
魂の救出作戦http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-03
米軍トップが賞賛http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:ニュース

「賢人は旧友を常に忘れず」 [ゲーツ前国防長官]

「賢人は旧友を常に忘れず、愚者は難時にのみ頼る」
a wise man remembers his friends at all times, a fool, only when he has need of them.』

NATO本部からの帰国直後の18日、ゲーツ国防長官は米国トルコ協議会(American Turkish Council)の第29回年次総会でスピーチし、「多少の意見の食い違いがあっても、古くからの友人である米国とトルコは大局的な観点からその関係を発展させよう」と述べました。
冒頭の言葉は、スピーチの締めにゲーツ長官が引用した言葉です。
////////////////////////

(ちょっと予習)最近の米トルコ関係と中国トルコの接近について
(17日付 ブログ国際情報センター記事より)

10月18日号のディフェンス・ニュース誌はトルコと中国、共同演習:アンカラが東を向くに従い、NATOは青ざめる」との記事を掲載した。その概要、次の通り。
ChinaTurley2.jpg●西側がトルコが「東の枢軸」の側に路線変更しているか否かを忙しく討議する中、中国空軍がNATOの南翼に突然現れた。9月中旬、中国のSU-27とMIG-29戦闘機がパキスタン上空を飛行、イランで燃料補給した後、トルコ空軍との共同演習のためにトルコ領空に到達した。
●ロンドンのトルコ専門家は、「これは最初で最後のものではなく、両国軍は将来適切な場合に協力するだろう。今回の訓練はデビューと考えられるべきである」と述べた。
●2009年まで、トルコは中央アナトリア地方のコニヤで「アナトリヤの鷲」演習を米およびイスラエル空軍とともに行ってきた。08-09年のイスラエルのガザ攻撃後、昨年トルコはイスラエルを演習から追い出した。米はそれを受け、演習から撤退した。今年もトルコはイスラエルを招待せず、米も参加を取りやめた。そういう中で中国空軍がゲストとして来た

ChinaTurkey.jpgこの中国とトルコの演習は10月8日の温家宝首相のトルコ訪問の前触とされた。温家宝とエルドアンは8つの合意に署名し、今後5年で貿易額を170億ドルから500億ドルにすると約束した。同時に貿易決済にドルではなく、トルコ・リラと元を使うことにした。
●トルコ高官は、米が中国との軍事的紐帯に不満であり、トルコは米が反対したF-16ではなく、旧式のF-4Eを演習に参加させたと述べた。米大使館は10月15日トルコが米とNATOの技術の保有に関した我々の要請に注意深く対応するとしたと述べた。
●昨年、トルコはイスラエルの敵、シリヤと陸軍の演習を行った。
中国側は「中国空軍は定期的にトルコで訓練すること、両国が他の分野での協力を発展させることを希望している」と述べた。中国はトルコのミサイル防衛計画のため、数十億ドルの契約を得たいと考えている。中国精密機械輸入・輸出公社は米のPAC-3、ロシアのS-300、仏伊のユーロサムのAster-30に対抗して、HQ-9ミサイルを提案している。
●トルコと中国の関係は北京がトルコ系ウイグル族を新疆で弾圧したので、悪化したこともあった
/////////////////////////////////////////

ゲーツ長官のスピーチ概要は・・・

国防長官として初のスピーチ
●3年半前、国防長官になる直前にスコウクロフト元大統領安全保障補佐官の紹介でスピーチの機会があったが、今回は友人のR.アーミテージ(日本でお馴染みの)の紹介で国防長官としてお話をする機会を頂いた。

意見の異なる部分もあるが、協力関係が目立つ
gatesturkey.jpgイラン制裁決議に対する姿勢やイスラエルとの関係について、米国とトルコは必ずしも見解を同じくしていないが、我々の長い同盟関係を考えればほんの一部に過ぎない。
●アフガンでは、トルコはISAFの主要な役割を担いカブールで約700人が主導的立場にある。イラクではトルコの協力無しには物事が進められなかった。国境管理、テロリスト対処、情報協力の分野で両国は緊密に連携してきた。
PKK(反トルコ政府組織)対処にも、欧米各国がPKKの金融資産凍結などで協力している。これは朝鮮半島、コソボ、カブールで共に活動した両国関係の一例に過ぎない。

目先だけでなく、NATOを中心に関係強化を
●先に述べた当面の事態対処は表層的なものであり、また敵を同じくすることのみで両国関係があるのではない。両国は根本的な国益の点で一致する関係にある。米国がトルコのEU加盟を支持していることがその現れである。
来月リスボンで開催されるNATO首脳会議は、NATOの変革モーメントを示すものとなる。米国防省の取り組みと同様に、無駄な経費を削減し、真に必要な能力向上に当てる改革を進める。新たな戦力目標の下、複雑に分化した下部組織を整理し、人員も見直す
●米はこれら改革に対するトルコの態度を何ら強要するものではないが、協力して進めたい。

地域のミサイル防衛に精力的に取り組む
●来年早々にはNATOの最も必要な地域をカバーするSM-3搭載艦艇を配備する
●2015年までには、ルーマニアに地上配備型のSM-3を展開する。
●その後第3弾、第4弾としてポーランドに発展型の地上SM-3を配備するほか、全体の能力向上を図っていく。
/////////////////////////////

gatesturkey2.jpgゲーツ長官のスピーチ概要はpodcastの聞き取りですから不正確かも知れません。確認されたい方はスピーチ原稿又は米国防省HP記事でご確認を。(写真はトルコ国防相に協会から表彰状

トルコは日本との関係も良好な国で、穏健かつ民主的なイスラム国家ですから、何とか発展安定していただきたいと思います。
その過程で中国と関係が出来るのもある程度は致し方ないとは思いますが・・・アフリカの新興国のように○○に目がくらんで、とんでもない方向に・・・の心配はないと思いますが。
ただ、イスラエルの乱暴な振る舞いには、トルコならずとも米のサポートを躊躇する気持ちは分かります。

アーミテージさんも「動かざる事、山のごとし」の日本ばかりを相手にしてられないんでしょうねぇ・・。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

タリバンと和解協議 [ゲーツ前国防長官]

gatesclinton2.jpg14日付ニューヨーク・タイムズ紙が「米、和平についての話し合いにタリバンが参加するのを助ける」との見出しの記事を掲載しています。その概要は・・(写真はNATOでの会議の後、ラスムッセン事務総長と)

●NATO高官とオバマ政権高官は、米主導の部隊がカブールでの初期的な和平交渉に参加するタリバン上級指導者の移動を許可していると言明した。  
●これらの高官は、話し合いにはタリバンの上級メンバーが参加しているが、話し合いは予備的なものであり、タリバン側もカルザイ側も合意の達成にどれほどまじめなのか、判らないと述べた。
●NATO高官は「タリバンの非常に高いメンバーからアフガン政府の最高レベルに接触があり、NATO軍はタリバンがカブールに来ることを色々な意味で援助した」と述べた。

14日ブルッセルで記者会見したゲーツ国防長官とクリントン国務長官は、(NATO国防相外相会議後の会見で)本件への質問に答える形で・・

ゲーツ長官は・・
●まず最初に、我々は常に、和解協議がアフガンにおける究極的な解決の一部を成すと考えてきた。そして我々は、そのプロセスを支援するために出来ることは何でも行う
gatesNATOclin.jpg●カルザイ大統領との間に設けた原則事項には、このプロセスを前進させるに際し両国の行動の透明性を確保することが含まれる。米とアフガンがそれぞれ何を行っているかを双方が承知している。我々はともに進むが、アフガン側がリードする。
追求するにふさわしい機会があれば、利用するべきだと考えている。それが短期間に実を結ぼうが、数ヶ月から1年掛かろうとも構わない。

クリントン国務長官は・・・
●プレスが報じた兆候に関する内容を、大げさに評価しすぎる傾向があるのでは・と考える。まだ長いプロセスが待っている。
gatesclinton.jpg●タリバンが雇った多くの反乱分子が、生活の安定を求め出口を模索しており、戦線を離脱するモノも増えている。
●我々の設定する最低条件は、暴力を止め、武器を放棄し、アルカイダや反乱分子を非難し、アフガン憲法や法に従うことである。和解調停は始まったばかりのとても複雑な取り組みである。
●我々はアフガンの行動を支持し、その目的・目標を理解している。アフガン側は米国の最低条件を分かっている。しかし現時点ではこの努力が実を結ぶかどうかは分からない

最後にゲーツ長官は・・
●クリントン長官に補足すると、ペトレイアス司令官からの報告や、最近アフガンを訪問した複数の(多国籍軍)国防相の話によれば、アフガン前線での出来事に勇気付けられているとのことである。
///////////////////////////////////////

最後まで諦めず、色んな取り組みが行われてるんですね・・・。カルザイへの不信感とそれを裏切らない腐敗臭ムンムンのアフガン大統領ですから、期待をせずに傍観したいと思います。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:ニュース

NATO改革推進へPush [ゲーツ前国防長官]

gatesNATOclin.jpgベトナムで12日の拡大ASEAN国防相会議に出席したばかりのゲーツ国防長官ですが、13日には専用機に乗って早くもブラッセルのNATO本部へ移動です。NATOでは14日の国防相会議と「2+2」(外相プラス)会議に出席です。米国防省HP記事より

移動日の13日には他にも、ナポリターノ国土安全保障長官との連名で「国防省と国土安全保障省のサイバー安全保障業務に関する覚書」締結の声明を発表し、「.mil」と「.com」の世界が協力し、新たなサイバードメインに取り組む米国の強い決意と姿勢を内外に示したところですが、それにしても超過密案なスケジュールです。米国防省HP記事はこちら

NATOと言えば・・・
11月にリスボンでNATO首脳会議が予定されており、会議の焦点である「アフガン作戦の進捗説明と多国籍軍派遣国の継続支援取り付け」が米外交本年の最大の山場となります。
従って14日の国防相及び「2+2」ではその下調整や根回しが・・・と予想したのですが違いました。
●ゲーツ長官は「明らかにその話題はリスボンでの突出した議題だが、明日は違う。リスボンサミットでの他の議題についての前進し、合意を得るために皆が時間を割くのだ」とハノイからの移動機内で同行記者団に語りました。

(NATO改革関連の過去記事)
「NATO改革にも挑む」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-12
「ゲーツ改革のまとめ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17

将来のNATOにとって重要な「他の話題」とは・・・
gatesNATO2.jpgNATOの新たな戦略コンセプトについて合意し、出来れば(将来必要で)NATOとして焦点を当てて取り組むべき緊要な能力についても理解を得たい。例えばミサイル防衛、IED(簡易爆弾)対処、サイバー防衛、航空機の指揮統制システムなど約10項目がこれに当たる
NATO組織のスリム化。現在14ある下部組織を3つに統廃合する案の検討。「米国が取り組んでいるように、削減して浮いた資金は緊要な能力強化に当てる方向を考えている」

ミサイル防衛分野では、各国独自の防空システムの指揮統制システムをソフトウェア面の対処でリンクさせようとするものである。資金的に小さなもので、既に合意しているものに加え、今後10年間で1.5億ユーロ程度を必要とするものである。ミサイル防衛自体に関しては、イランの弾道ミサイルに対処するために広範な支持を得ている。
●(NATO同盟国が軍事費削減の動きに出ている点に関し・・)それぞれの国の事情に基づいて決定されるべきものである。しかし私は、同盟国の国防費削減によって生じるギャップの穴埋めを米国に期待するのでは、と懸念している。
///////////////////////////////////

gatesNATOcli.jpgアフガン件も無論話題に上るのでしょうが、記者にはとりあえずこのような説明ぶりなのでしょう。
ハノイでも、バイ会談後、全体会議前の会見で「中国問題が話題になったか?」との記者の質問に対し、「バイの会談では特に話題に出なかった。明日の全体会合でその話は出るだろう」とかわしているところです。

それだけ機微なトピックと言うことでしょう・・アフガンと中国は。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

ゲーツ長官ASEAN Plusに参加 [ゲーツ前国防長官]

gatesVietnam2.jpg10日付米国防省HP記事が、同日ベトナムに到着したゲーツ国防長官のASEAN Plus(拡大ASEAN国防相会議)参加について報じています。(写真はベトナム首相と会談

記事は、ゲーツ長官の同会議への参加が、6月のシャングリラ・ダイアログでのベトナム国防相からの招待によるモノであること。また滞在の11日からバイの会談としてベトナム、日本、フィリピン及び中国の各国防相と公式会談(注:記事冒頭の記載順序が会談の時系列順か・・)が組まれ、豪とは非公式会談を行う旨を報じています。

一方、同記事での会談予定各国の紹介部分は、中国、ベトナム、フィリピン、豪、最後に日本の順で記載されています。
この順序が、会談を前にした米国防省の力の入れ方を表しているとすれば、それは現状を振り返ればそれなりに納得できる順序ではありましょう・・・。
では・・記事が表現する各会談の位置づけは・・(記事内の記載順に)

中国関連・・
gatesChina.jpg梁光烈国防相(Gen. Liang Guanglie)は、中国国防関係者に3名いるゲーツ長官のカウンターパートの一人である。同国防相との会談は、中断していた米中軍事交流のブレークスルーとなるモノである。
●国防省高官は「この会談が安定的で信頼感のある両国関係の再開として位置づけられる建設的なモノとなることを期待している」と述べた。ゲーツ長官もしばしば、継続的な安保対話が両国にとっての利益だ、と述べている

(追伸)11日付米国防省HP記事は、11日の梁光烈国防相との会談で、ゲーツ長官への訪中招待が中国側から正式になされた、と伝えています。モレル報道官は「具体的時期については未定だが、可能な限り早急に訪中することになろう」と述べました。

ベトナム関連
gatesVietnam.jpg●ベトナム国防相と首相との会談が計画されており、米国との国交回復15周年記念の年にふさわしい、また地域の極めて重要な両国関係にとって意義のあるモノとなる。両国防相はこの1年半の間で4回目の会談となり、この間に両国関係は格段に進展した。
●議題としては、平和維持活動、海洋安全保障、人道支援、災害対処等々に及ぶであろう。

フィリピン関連
●ガズミン国防相との間で、フィリピン南部のテロ対策、国防改革、海洋安全保障、その他地域の安全保障問題等について議論を行う。

豪国関連(非公式会談)
●豪のスミス国防相は、前回ゲーツ長官と会談した際は外相であった国防相同士の関係になって僅か2ヶ月である。今回は近々豪内で開催予定の国防相協議の準備として意見交換をすることになろう。
豪はアフガニスタンへの重要で大きな貢献国であり、現地の情勢についても議論されるであろう。

日本関連
●米国と日本の同盟関係の「strength and vitality」を確認し、「cornerstone of U.S. security policy in the region」たる日本の北澤大臣とゲーツ長官は、北朝鮮情勢を含む両国相互の利害について議論する。

(追伸)●11日付米国防省HP記事は会談内容について、ゲーツ長官は「8000人以上が関連する沖縄からグアムへの移転は普天間問題と緊密に関連しており、早急に前進させる必要があると強調した」、また同時に「日本政府はすでにグアム移転に関し650億円以上を支出している」と述べました。

会議全般について
●ゲーツ長官はこの会議への参加を大変楽しみにしている。
●ASEAN諸国に加え、ASEAN地域に関連の深い諸国を招いてのこの会議が、広範な協力関係、相互信頼、敬意を醸成することを期待している。
//////////////////////////////////////

gatesJapan.jpg日本の安保関係者のみなさま・・「cornerstone of U.S. security policy in the region」との表現が(復活)出て参りました・・どうぞ喜んでくださいね。

報道では、11日の会談で北澤大臣がゲーツ長官に「武器輸出3原則の見直し」に努力する、とのニュアンスを伝えたようですが、出来なかったらどうするんでしょう・・中国に恫喝されたらどうするんでしょうか・・普天間の悪しき前例もあるし・・・。

中国への対応のため、米国は懸命に西太平洋地域の各国との関係強化を求めています。その実態は負担の分担であり、国防分野での自立要求ですが、そのほかに何とも致し方ないのが米国の国力の現状でしょう。
でも・・ベトナムとは18ヶ月で4回目の会談ですか・・・必死ですね。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

軍と社会の遊離を憂う [ゲーツ前国防長官]

gatesDuke.jpgおよそ1週間、ゲーツ長官によるデューク大学(Duke)での講演の一部をご紹介しましたが、Podcastで講演の音源が公開され講演の中心命題である「徴兵制によらない軍制度の課題」についてのゲーツ長官の問題意識が聞き取れるようになりましたので、概要をご紹介します。


以前のDuke大学講演記事  トランスクリプトはこちら
「空軍は単に飛んでいたいのか」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-02
「特殊部隊にもっと女性が」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-02-1

新しい兵士の募集は順調である
●4軍の新兵の募集は引き続き好調で、任期後の継続勤務希望者も十分に存在している。入隊者の平均学力は目標レベルである高校卒業以上を十分に満たしており、それ以上のレベルを持って入隊してくるものも多い。
●また、自主志願制を取ることにより、兵員のレベルも向上している。例えば徴兵制時には4年以下の勤務経験しか持たない者が4割を占めていたが、現在では15%程度に過ぎない。

しかし軍を支える社会基盤は以前と異なる・・・
●第2次大戦直前に世界で17番目の規模であった米軍は、徴兵制により冷戦時には世界最大規模となっていた。そしてこの規模拡大により、当時は多くの有望な若者が軍務の経験をした。
●例えば、1957年にはプリンストン大出身者が4万人軍務に付いており、ハーバード大にも700人規模のROTC制度が設けられていた。そして彼らは軍務を追えた後社会の中心的役割を果たし、議会や民間企業や地域社会から軍を支えた。
●このため、冷戦終了時で全米の学生の約4割が両親や身近な親戚に軍務経験者を有していたが、現在ではその比率は18%に低下、近い将来1割以下になるのは確実である。

志願者の地域的偏りが・・・
gatesDuke3.jpg●一般的に言えば、米国の北西部、西海岸や大都市近郊は志願者が減少している。これら地域で大きな基地の閉鎖再編が進んでいることも一因であるが、同時に軍務のような国家の仕事が他人事にと考えられる風潮が背景にある。
ROTC制度を受け入れている大学の数からもこの傾向が見て取れる。人口が5百万人以下のアラバマ州で10個の大学が同制度を設けているのに対し、人口1200万人以上のロス周辺では4大学、シカゴ近郊の人口9百万エリアで僅か3大学である。

アイビーリーグと呼ばれる入学に高い学力を要求される大学は、このDuke大学を除き、ベトナム戦争時にROTC制度の廃止を決め、同性愛者への「問わない、言わない」方針を理由として現在もROTC制度を拒んでいる。
注意::(ROTC学生とは、一般大学卒業後に軍幹部へ任官することを条件に、学生生活間に奨学金を支給される制度を利用している学生のことで、学生は大学在学中も一定期間基礎訓練への参加も義務付けられています。)

しかし10年に及ぶ戦いは負担を強いている
●湾岸戦争以降の米軍が関与した紛争では、兵士は1年以内に展開先から戻ることが出来た。しかしイラクやアフガンでの戦いは繰り返される現場勤務が兵士とその家族に大きな負担を強いている。
●このため帰還した兵士の性格が変化したり社会になじめないケース、家族とうまくいかないケースが増加している。
gatesDuke2.jpg●これらの影響で離婚率は2倍になり、自殺者の数も増えている
●それでも現兵士は前線を死守している。ある部隊の例では、日本での勤務ローテーションが決まっていた海兵隊部隊へ移動直前にアフガン展開が命ぜられたが、結果として近く除隊を希望していた百人あまりがその希望を延期し、アフガンに赴いたなどの話を私は前線で多数見聞きした
本校の卒業生にも、負傷後も兵士のために働く者が多く存在することに敬意を抱く者である。

1800人の聴衆に対する最後の言葉・・
●John Adamsはその手紙の中で息子にこう語りかけた・・「優れた若者が公務に付かなければ他はその任務を避け、賢い若者が公務を避ければ他はそれに目を向けない」
●Duke大学の優れた君たちが公務に就かなければ、誰もその重要性に目を向けないのだ。
////////////////////////////////////

このあたりのゲーツ長官の懸念は一貫しています。

また、シカゴが固有名詞で登場する事とオバマ大統領への感情を関係図付けるのは深読み過ぎるのでしょうが、チョット結びつけてしまう方も多いのでは・・・。
Donilon.jpg大統領補佐官のジョーンズ元海兵隊大将が退任し、ゲーツ長官が「DISASTER」と表現したと言われるドニロン副補佐官(写真:Tom Donilon)の昇格など、オバマ安全保障チームの変質(ゲーツ長官とマレン議長の来年の交代も含め)が気になります。
/////////////////////////////////////////////

聞かせます!!ゲーツ長官の若者へのスピーチシリーズ

士官候補生への講演
「海軍士官候補生には・・・」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-09
「士官候補生に語るシリーズ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-10
「空軍士官候補生に厳しく語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-06

学生の卒業式や少年への講演
「CIAでの失敗を高校で」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-25
「大学で「公への奉仕を」」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-22
「ボーイスカウトの精神を」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29
「ROTC学生へ 4軍が抵抗」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:ニュース

特殊部隊にもっと女性が [ゲーツ前国防長官]

「私が推測するに、海軍の潜水艦へ女性士官の乗艦が開始されるように、各軍の特殊部隊にもその方向性が慎重に適用されてゆくだろう。潜水艦の事例から得られる教訓を生かして。」

gatesWoman.jpg9月29日、3年ぶりに一般の大学(Duke大学)で卒業式以外の講演を行ったゲーツ長官は、約300人のROTC学生を主な対象としつつも、講堂外にも溢れた計約1800人の学生等聴衆に対し、慎重ながらも米軍におけるの女性の役割拡大について語りました。(写真は講演参加の美人ROTC学生

昨日紹介した同じ講演の中から、米国防省HPが特だし別記事で伝える、珍しいゲーツ長官の女性兵士に関する言及です。トランスクリプトはこちら

ROTC学生とは、一般大学卒業後に軍幹部へ任官することを条件に、学生生活間に奨学金を支給される制度を利用している学生のことで、学生は大学在学中も一定期間基礎訓練への参加も義務付けられています。

潜水艦への女性の乗艦は・・・
オハイオ級戦略ミサイル原潜に限って実施される。なぜなら女性専用の居住スペースを確保する大きさが必要だから。
女性は士官のみが乗艦の対象になり、かつ水上艦艇で部門指揮官レベルを経験した上級の指導役を果たす女性士官と共に2人以上で乗艦させる。
●我々はこの潜水艦での取り組みから、多くを学ぶであろう。

特殊部隊への女性の門戸拡大等
gatesDuke3.jpg●私が推測するに、海軍の潜水艦へ女性士官の乗艦が開始されるように、各軍の特殊部隊にもその方向性が慎重に適用されてゆくだろう。
現在も民生協力活動、情報支援、航空士等として特殊部隊で勤務している女性はいるが、海軍のSEALやSpecial Forces A-teamsなどは男性に限られている。その範囲が拡大する可能性がある。
民生協力活動(civil affairs)を特殊部隊の特別チームの任務から切り離し、陸軍など他の軍種にも拡大すべきとの議論がある。実際は既に陸軍が戦闘任務の傍ら、民生協力活動を行っている。
●勿論特殊部隊の能力はそれを維持するが、民生協力に関する役割を君たちは拡大していくことになるだろう。
///////////////////////////////

女性の軍内各分野への門戸開放は各国軍共通の悩みです
軍隊は元々男性社会で、少数の女性がその中に混ざることを快く思わない、又はこれまでのやり方を変更することに大きな抵抗があるからです。
また、出産や育児のため職場を離れることは公的に制約できず、これも女性が多く所在する職場の本音の悩みでもあります

本日紹介したゲーツ長官発言の真意はどこにあるのでしょうか・・・?
gatesMarine.jpg男性兵士の質の低下を女性で補うため 
リベラルな民主党の政策 
民衆にとけ込む必要性が高いCOIN作戦で女性の存在が重要 
男性兵士ばかりで精神的な病の発生率が高いことから、女性の存在により部隊の雰囲気を変える必要 

様々な背景が考えられますが・・・たぶんこれら全ての複合要因なのでしょう。

おまけ記事
米空軍士官学校の美人将軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-10
もう一人の美人空軍将軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-29
////////////////////////////////////////////////////////////////

聞かせます!!ゲーツ長官の若者へのスピーチシリーズ
士官候補生への講演
「海軍士官候補生には・・・」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-09
「士官候補生に語るシリーズ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-10
「空軍士官候補生に厳しく語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-06

学生の卒業式や少年への講演
「CIAでの失敗を高校で」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-25
「大学で「公への奉仕を」」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-22
「ボーイスカウトの精神を」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29
「ROTC学生へ 4軍が抵抗」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

「空軍は単に飛んでいたいのか」 [ゲーツ前国防長官]

「ペンタゴンでこんな風に言って制服幹部をたしなめている陸軍は未だにフルダ・ギャップでの戦いを望んでいるのか? 海軍はまだミッドウェー海戦を夢見ているのか? 海兵隊は仁川上陸作戦をもう一度が合い言葉なのか? 空軍は単に飛んでいたいのか?(Air Force just wants to keep flying?)」

注:「フルダ・ギャップ」とは・・・・
冷戦時の西ドイツと東ドイツの国境の町フルダの地形を指す。フルダは北大西洋条約機構の軍事戦略上も重要な都市の一つであった。
この地域の渓谷は、フルダ・ギャップと呼ばれ、フランクフルトを目指すソ連軍の進撃路になると予想されており、1994年までアメリカ陸軍第11機甲騎兵連隊が駐留し、東西地上部隊の激戦地と予想されていた。

gatesDuke.jpg9月29日、3年ぶりに一般の大学(Duke大学)で卒業式以外の講演を行ったゲーツ長官は、約300人のROTC学生を主な対象としつつも、講堂外にも溢れた計約1800人の学生等聴衆に対し、軍のリーダーについて語りました
ROTC学生とは、一般大学卒業後に軍幹部へ任官することを条件に、学生生活間に奨学金を支給される制度を利用している学生のことで、学生は大学在学中も一定期間基礎訓練への参加も義務付けられています。米国防省HP記事トランスクリプト

ゲーツ長官はROTC学生に語りかけ・・・

リーダーシップについて・・
●基本的に君たちは、リーダーになるために、またどのようにしたらリーダーに成れるかを学んでいるのだ。
●8人の大統領に使え、それぞれに異なるリーダーのスタイルを見てきた経験から述べると、生まれながらのリーダーなどいない。
どのようなリーダーになるかは君たち自身に掛かっている。君たち自身の選択なのだ。歴史上、皆、日々の努力の中でリーダーとしての資質を磨いてきたのだ。
●私は君達に、常識的に上品で礼儀正しく(decency)、かつ部下に対しての敬意(respect)を持つ意識を持って組織をリードしてほしいと考えている。これらは単純で基本的なことであるが、しばしば忘れられており、私はペンタゴンで会う新しい将軍や上級スタッフにいつも言い聞かせている

本当に困難なことは・・・
●上司や同僚の中で、君たち一人だけが真に正しいと思うことを主張し続けることは大変なことだ。しかしそれが、単に人気のある前例があるやりやすいではなく、真に正しいならばその方向を追求しなければならない。階級があがれば更に難しくなるが、しかし真に正しいことに固執すべきだ。

広く学びの場を求めるべき・
●決められた軍内の教育を補強するため、「舗装道路でない」機会を求めて視野の拡大を図るべき。他の政府機関での仕事や外国との関係を扱う仕事、シンクタンクの研究員や大学院での研究もその一つであろう。
●それら全ての経験は、21世紀の軍幹部として活躍するために役立つであろう。

時代の変化に適応すべき・・
gatesDuke2.jpg●「高い適応性」こそが、君たちのような若い士官候補生が軍に持ち込むことを期待される特性である。私はペンタゴンでこんな風に言って・・(冒頭の言葉)
必要とされる任務は変化してきているし、将来も変化し続ける要求に対応し続けなければならない。空軍は無人機の使用量を増大させ、陸軍は師団中心の非機動展開型から、旅団中心の機動展開型に変化を遂げた。そしてそれらは戦時に成し遂げられたのだ。
●まもなく軍の士官になる君たちは、新たな世界で活動するために、考え方を変えて適応していく能力を決して無くしてはならない。私はこの「適応性」こそが、軍にとって最も重要な必要要素だと考えている。

自らを律していくために・・
●君たちを褒め称える人達ばかりに囲まれていてはだめだ。職務に関係のない立場から、率直に意見を述べてくれる人を持つべきである。
●私は、褒められてばかりで道を誤った人を多く見てきた。それは破滅的な悲劇である。
●(最後に)戦時に軍幹部を志してくれら事に感謝する。君たちが前線に赴く時、私と国防省は全力で、君たちが任務達成と無事帰還するために必要とするモノを提供する
////////////////////////////////////////

gatesMarine.jpgDuke大学のROTC学生だけでなく、ノースカロライナ州の複数の大学のROTC学生から成績優秀者のみが参加を許された本公演の最後にゲーツ長官は、「著名と言われる大学で、軍の同性愛者への現姿勢を盾にして、ROTC制度の導入を拒否している大学があるが、Dukeは違う。」と持ち上げています

同性愛者への「問わない、公表しない」との軍の基本姿勢が与える影響は、色んな所に出てるんですね・・・・。ちなみにゲーツ長官は本公演の中で、オバマ大統領の「問わない、明らかにしない」方針廃止の動きに「賛同する」と述べています。
///////////////////////////////////////////
聞かせます!!ゲーツ長官の若者へのスピーチシリーズ

士官候補生への講演
「海軍士官候補生には・・・」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-09
「士官候補生に語るシリーズ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-10
「空軍士官候補生に厳しく語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-06

学生の卒業式や少年への講演
「CIAでの失敗を高校で」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-25
「大学で「公への奉仕を」」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-22
「ボーイスカウトの精神を」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

米露が軍事交流を再開 [ゲーツ前国防長官]

gatesRussia2.jpg15日、ゲーツ国防長官は2005年以来初となるロシア国防相の訪米を歓迎し、5時間にわたる協議の後に軍事交流に関する覚書きに署名しました。夜は船上での夕食会と、これまた異例の歓待ぶりを見せた米国防省です。
ゲーツ長官は2008年3月にロシアを訪問していますが、特に露によるグルジア侵攻以降は米露関係が冷却し、以来途絶えていた米露軍事交流ですが、今後段階的に進められることになります。以下は15日付米国防省HP掲載の記事から

長時間の会談では・・・
●国防改革  ●戦略兵器削減条約
●アフガニスタンでの作戦状況
アフガンへの陸上補給路で露や中央アジア諸国を通過するNDR(Northern Distribution Route又はNorthern Supply Route)について
等々についてが話題になったようです。(もちろんイラン問題もあったとは思いますが記事には記述無しです。)

(Northern Distribution Network関連過去記事)
「ゲーツ長官キルギスへジャブ」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-15

もちろん順調に両国の軍事面での理解が進むわけではなく、
●ゲーツ長官は、「対話の再開が、本日の最大の前進だ」、「相互協議のリズムを確立した」とコメントし、
●セルジュコフ露国防相は、「我々は深く細部にわたる議論を行った」、「双方が努力を継続することを希望する」と語り、双方とも「まず第一歩」との感触を表明しています。

覚書きの中身は・・・
分野別ワーキンググループ設置(軍改革、軍再編、軍政策優先と安全保障、透明性確保、信頼醸成、世界及び地域情勢)
●少なくとも年1回の国防相会談実施
●共同の軍事演習再開
●ロシア兵士の米下士官学校への入学、等々

この後、セルジュコフ国防相はヴァージニア州の基地閉鎖取り組み現場と周辺の福利厚生施設を視察、海軍士官学校も訪れる予定だそうです。(以上が記事概要)
////////////////////////////
gatesRussia.jpgゲーツ長官は学生時代、ロシア史の教師になろうとしていた時期もあり、いろいろ話題は豊富なのでしょう。
また双方が軍改革に取り組んでいることから、軍の状況が異なるとはいえ、このあたりを困ったときの「酒の肴」にするのかもしれません。何せロシア軍は、士官と下士官の比率が現在1対1で、今後士官ポストを約20万削減するそうです。昨日紹介のゲーツ取得改革も大変そうですが、ロシアも困難度では負けていません。

ゲーツ長官による関係国との関係再構築の動きは精力的です。
CIA長官時に自ら関係を絶ったパキスタンとの関係修復には、先方軍学校の学生から罵声を浴びながらも取り組み、人権問題でこじれていたインドネシアとの軍関係再構築にも汗を流しています。また中国との交流再開もめどが立ちそうな雰囲気です。

「パキスタンで罵倒される」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-23
「インドネシアと関係再開」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-23
「オスプレイと米中軍事交流再開」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-23

本当は日本とも緊密にやりたいところでしょうが。。。。。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

ゲーツ長官の取得開発改革指針 [ゲーツ前国防長官]

We have not seen the productivity growth in the defense economy that we have seen and expect from the rest of the economy」 
→我々が他の経済分野で見聞きしている生産性の向上が、国防分野では見られない。
Designing to affordability, and not just desire or appetite, is critical」 
→単なる願望や嗜好からではなく、支払可能額をふまえて設計することが極めて重要である。

gatesCUT.jpg14日、米国防省でゲーツ国防長官は担当のカーター国防次官(取得兵站技術担当)と共に記者会見し、「直ちに取りかかる」国防省の取得調達改革の戦略と方針を発表しました

また会見の最後には、ゲーツ長官の任期が終了してすればコスト削減努力は終わるだろうとの巷の観測を強く否定し、「直ちに開始されるこれらの取り組みは、多くの人々が関与するチーム作業であり・・・無駄な経費を能力向上に振り向ける利点を目の当たりにする文民と軍人のリーダーによって疑いなく引き継がれる」とも語っています。

カーター次官はゲーツ長官に引き続いて細部を説明し、今後5年間で約9兆円を削減する一環として、23項目の行動計画を発表しています。
細部は、会見全体のトランスクリプト会見用資料(文書24枚)をご覧下さい。

ゲーツ長官の冒頭発言の概要(国防省HP記事より)は・・・

●約60兆円の国防省予算の中で、約35兆円が契約取得経費である。一般国民は年々、同じ価格でもより性能の高いパソコンや携帯電話を手に出来るのに、国防分野ではより高い性能はより高い対価でしか得られない。この流れを変えなければならない。
●この戦略と方針は、取得装備の性能を下げること無しに、より取得しやすい価格へと導くものである。また開発の途中で、経費高騰のため計画を中止せざるを得ないようなことをなくすためのものである。

gatesCUT2.jpg●国防省は近い将来、次期戦略ミサイル原潜、地上戦闘車両、長距離攻撃システムのプロジェクトをスタートさせる予定で、現時点では総計約17兆円以上の計画となっている。(しかし今後)これらの計画は当初より支払い可能額を踏まえて進められることになる。1機400億円にも高騰した大統領用ヘリの二の舞にはさせない。
●例えば次期戦略ミサイル原潜は、能力を犠牲にすることなく要求を修正したことで、約6000億円から4500億円に価格が低下しつつあり、目標である27%減額に向けて取り組んでいる。

他に経費見積もりの適正化に取り組む。往々にしてこれまでの経費見積もりは、過去の誤った見積もりを踏襲する形で行われた。今後は、産業界全体の標準で見積もるだけでなく、効果的に管理されれば経費はこの程度になるべきとのレベルを目指すべきである。
高い効率性を達成した企業や機関には報償を付与する。海軍のPreferred Supplier Program departmentwideはこの良い例である。
反対に経費超過した場合は、企業と政府側がその責任を共有することとする。F-35計画の遅れと追加経費がこの例に当たる。逆にF-18の複数年契約は、企業と政府側双方にとってwin-winな結果を導き約500億円の削減につながっている。

本指針は、競争にも焦点を当てている。この競争原理を促進した例としては、沿岸戦闘艦(LCS:littoral combat ship)の選定があげられる。この現在進行している選定要領に関しては現時点で細部に言及できないが、大いなる経費節減の可能性を秘めており、艦艇建造のライフサイクル経費をも削減できる可能性がある。
「海軍も機種選定を延長」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-24

CarterAs.jpg国防省内の業務も当然精査する。年間18兆円にも及ぶ専門業務委託やIT関連経費、施設維持費用までを本日から徹底的に見直す。競争入札の頻度アップを含めた施策を打つ。
●本戦略と指針に沿った施策の進捗状況を確認するため、カーター次官には毎月進捗状況報告を行うよう指示した。

その他、本戦略と指針がオバマ大統領やマレン統合参謀本部議長の強い支持を得ていること、また一夜にして成し遂げられるものではないことも付言しています。
更に最後に、自身が退任しても改革は終わらない旨を冒頭に紹介したように強調しています。(以上記事概要)
/////////////////////////////////

トランスクリプトはA4にして11枚にもなるため原文は未確認です。音声がPodcast用にiTuneに登録されたら聞いてみます。スライドも未確認です。カーター次官の23項目も未確認です。

今後おもしろい内容があればご紹介します。

「ゲーツ改革のまとめ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17
「ゲーツ長官が国防省と議会にも宣戦」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-09
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

再録:米外交の「軍事化」を危惧 [ゲーツ前国防長官]

再録ですが、日本でもう少し注目されるべき、と考えるゲーツ長官節を再度紹介します。マレン議長の「正しい軍事力使用の3原則」とともにご覧下さい。
なおゲーツ長官は、米外交の「Creeping Militarization(忍び寄る軍事化)」との表現を使っています。

gatesHSG2.jpgフォーリン・アフェアーズ誌6月号に、ゲーツ国防長官が「Helping Others Defend Themselves -The Future of US Security Assistance-」との論文を投稿しています

米外交の「軍事化」を危惧し、国務省と国防省の連携強化を通じ、パートナー国の安全保障能力を強化する支援能力を高めることで、米国の安全保障を強化する必要を説いています。
09年1月・2月号の「A Balanced Strategy」でも本件の重要性は課題の一つとして指摘されていましたが、今回は特出しで問題を論じています。

Flournoy-atCNAS.jpgちょうど10日にも政策担当国防次官のフロノイ女史が、シンクタンクCNASで部署間、省庁間、国家間協力の重要性と必要性を、「現在の官僚的な業務要領は、ビザンチン帝国時代そのままだ
柔軟であるべき時に頑固で、急ぐ時に鈍重で、機動的であるべき時に融通が利かない」と酷評していたところです。

MullenRGS.jpgまた軍人の立場から、マレン統合参謀本部議長も外交における「軍事力への過剰依存」を懸念する発言がなされています。
「正しい軍事力使用の3原則」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-07



ではゲーツ国防長官の論文概要は・・・

テロ核攻撃によって米国の都市が汚染され瓦礫となることが、米国の最大の長期的懸念である。そしてその脅威は、統治されない国や自国を管理できない国から来る
●パートナーが自身で安全保障を確立できるかが、米国のグローバルな指導力維持の重要な鍵であり、米国自身の安全保障強化のために重要
●イラクやアフガンのような大規模なケースは近々にはないだろうが、小規模な紛争で地域のパートナーの能力が鍵となる事態は依然として可能性が高い。

gatesHSG.jpg●米軍は、敵を粉砕することを目的に組織されており、パートナーに助言・訓練し、装備品を整えるようには作られていない。有能な若手将校は、外国軍に助言・訓練することが昇任に繋がるとは見なしていない。なぜなら、予備役、退役軍人や民間軍事会社の手にゆだねられていたからである。
●911までの10年間米国はアフガンを無視し、パキスタンとも軍事交流や訓練プログラムをうち切っていた。この戦略的ダメージは大きく、今になって軍事援助等で埋め合わせることになっている。

私はCIA長官であった時期から、米国の外交が軍事力に頼りすぎ、外交の「軍事化」が進んでいることを目の当たりにしてきた。
●パートナー国の作戦遂行能力を高める点では、米国は大きな進歩を遂げた。しかし、長期の安全保障に必要な国防関連行政機能や軍リーダーなどの人的資源の構築には十分な関心を払ってこなかった
●つまり、危機にさらされている国家の安保関連行政機関、軍、警察、司法等々の統治・監督システムが問題なのである。そして、これら統治・治安能力を強化するためには、米国の複数の政府機関が連携協力しなければならない。また協力を促す柔軟な枠組みが必要である。
私は継続的に、外交と開発援助にもっと予算を割き、軍事部門のみが国家安全保障の中での役割を拡大する外交政策の「軍事化」を是正するよう警告してきた。省庁間のイデオロギーや官僚的な論争を克服し、状況を前に進めなければならない。

モデルとなり得る英国は、各省庁が拠出する基金を立ち上げ、省庁間協力スタイルで対処することの効率性を示している。
●このようなパートナー支援策の原則が5つある。1に柔軟で迅速な対応 2に議会の監視による基金の適切な運用 3に米による支援は長期安定的 4に国務省が主導し外交の優先順位との整合を 5に謙虚で現実的な視点(以上がFA誌論文の概要)
/////////////////////////////////////////////////////

afganflag.jpgあらゆる方面での国防政策改革に取り組むゲーツ長官ですが、「火の手」が上がっているこの分野が最優先課題かもしれません。省庁間協力は、武器輸出・技術開発協力分野やサーバー戦分野等々・・・これまた山ほど課題を積み上げていますが・・・。

nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

軍縮ムードを早くも警戒 [ゲーツ前国防長官]

gatesmilwau.jpg31日夜のプライムタイムにオバマ大統領がイラクからの戦闘部隊撤収を国民向けにTV演説する直前、ゲーツ国防長官はミシガン湖畔のミルウォーキー市で開催された「American Legion」総会でスピーチし、第一次世界大戦後から戦争のたびに繰り返されてきた失敗、つまり戦争終了後の大幅軍縮による失敗を繰り返してはならないと語りました米国防省HP記事より

ゲーツ長官演説の「軍縮への釘差し」部分の概要は・・・・
●歴史的に見て、我々は紛争の終盤に差し掛かると、問題の多いパターンを繰り返してきた。それは、人類の性格や世界が根本的に好転したと錯覚して内向きの姿勢に変化し、一方的な軍縮や安全保障組織解体に走ることである。

●例えば、「最終戦争」として臨んだ第一次大戦後、3百万人の軍隊をユーゴやルーマニア程度にまで縮小した。
第二次大戦終盤には1千万人以上であった陸軍を5百万人程度の守備隊に縮小したあげく、朝鮮戦争勃発であわてて急造成せざるを得なくた。
朝鮮戦争後も、ベトナム後も冷戦後もその繰り返しであった。そして戦いに向かうとき、我々は膨大な血と国家財産の犠牲を払いながら軍隊をその度立て直してきた
911事案のあとも同じだった。軍は多様な脅威に備えるため、膨大な経費を頂いて必要なものを得てきたといえる。

gatesEfficency.jpg●しかし、このような教訓にもかかわらず、イラクとアフガン後を見据えた「平和の配当」に関する議論が早くも行われている。我々は過去の過ちを繰り返すことなく前進しなければならない
●この厳しい経済情勢下、(必要な分野に3%程度の予算の伸びを確保するため)国防省は業務の要領を根本的に見直している。官僚組織的な経費や余計な支出を削減し、今現在と将来に必要な戦闘能力向上に資源を再配分する。

●前線の兵士はやるべき以上の働きをしてくれている。今度は我々がやるべき時だ。私はこの神聖な責務である国家安全保障と兵士の幸福のため、私に出来ることは全てやるつもりである。
/////////////////////////////////////

8月12日の海兵隊記念協会でのスピーチあたりから、「軍縮」や「平和の配当」に関する議論が出始めている事への牽制発言がゲーツ長官から聞かれるようになってきました。

このような声に反論する一つの材料としても、「自らを律し、経費節減の努力」する姿勢や具体的な目標「5年間で9兆円」が必要なんでしょうね。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

「Transformer」ゲーツ長官 [ゲーツ前国防長官]

「中国の軍事力」に関する米国防省のレポートが遅れに遅れてやっと16日に公表されたようですが、その内容は今後たっぷり報道されると思いますし、サマリーを読む限りは、やはりさまざまな影響を考慮した丸い内容になっていますので特別には取り上げません
ご興味のある方は以下のページで直接お確かめください・・・
→ http://www.defense.gov/pubs/pdfs/2010_CMPR_Final.pdf

ForeignPolicy.jpg本日はやはり、「ゲーツ長官11年中に退任」報道の引き金を引いた雑誌「フォーリン・ポリシー」の記事「The Transformer」を紹介しなければなりません。
ゲーツ長官を変革者として取り上げ、ペンタゴンをどのように変えていったのかを描くこの記事は、本サイトの主旨とまったく一致するものです。
 
全文はさすがに無理なので、Holylandが興味を持った部分をご紹介します。ちなみに、「11年中に退任」の部分はほとんど報道以外に内容がないので省略です。

「11年退任」と関連が深い伏線部分
2007年末、ゲーツ長官にインタビュし「新政権になって続投を要請されたらどうする」と尋ねたところ、「私にとっては受け入れ難い」と彼は答えた。その後も彼はいろんな場所で同様の主旨の発言をしていた。しかし彼は、実際にオバマ大統領から続投要請を受けると即座にYesと答えたのである。
●この経緯について質問したところゲーツ長官は、「2つの戦争が継続中で、多くの若者が日々命を落としていた。このような状況で、もし続投を要請されたらYesと答えるしかなかった。だから私は要請されないように早い段階から「続投しない」と発言してきたのだ」

空軍文化を一変させた空軍参謀総長人事
gatesFP.jpg●モズレー前空軍参謀総長が退任した理由は「核兵器の管理」問題だと公式にはなっているが、詳しい人によるとモズレー氏が無人機の活用や将来について、ゲーツ長官と対立したことが実際の原因だと言われている。
●後任に目立たない空軍輸送コマンド司令官のシュワルツ大将を抜擢したのは、誰も真剣に取り組んでいるようにゲーツ長官に見えなかった新型装甲車(MRAP)の現地への輸送に、不眠不休で取り組んだ同大将の働きぶりが評価されたためである。

陸軍の見方を一変させたのは・・
●イラクやアフガンの現場で、COIN(対反乱作戦)を理解して現場で成果を上げている者が昇進等で評価されない状況を見かね、ゲーツ長官はぺトレイアス大将をチーフとする昇任見直し検討会を設置した。
●その結果、現場の旅団長やその経験者12人が准将に昇任し、組織が何を高く評価するのかを明確に示した。中にはそれまで何回も昇任を見送られてきた幹部も含まれ、視点の変化を如実に示した。

F-22生産を打ち切った理由
●多くの戦闘機乗りが憧れる夢の戦闘機であったが、ゲーツ長官にとっては冷戦の遺物であった。どの国もそんなものを装備していないし、当分装備しそうもない。さらにここ何十年も空中戦をやっていない(必要としない)のに空対空の能力にのみ優れた戦闘機は不要

2009年度に31もの巨大開発計画を削減できた理由
●まずこれまでの経歴や業績から、ゲーツ長官は一般にタカ派と見られており、軟弱な平和主義者とはだれも見ていないこと。
gatesWikileaks.jpg次に、統合参謀本部の支持を得たこと。これまで装備品の導入を決定する際、部外のアナリストなどがペンタゴンに入って最終調整を行い、最終的な姿が制服組の要望とかけ離れるケースがあったが、今次の削減検討には統合参謀本部がしっかり関与する体制を作ったことが大きい。ゲーツ長官はこれまでのやり方の不味さを知っていたのだ。
●オバマ大統領の強い支持を受けていること。生まれも育ちも経歴も全く異なる二人であるが、大統領はゲーツ長官に絶大な信頼を置いている。F-22を予算案から抜いた形で議会に提出する際、大統領の拒否権発動保障(F-22を議会がねじ込む場合には)が添付されていたが、過去なかったことである。

空母削減を求めないのか?
●「私はたぶん大胆だが、バカ者ではない」(I may be bold, but I am not crazy.)

その他
gatesDMZ2.jpg●昨年12月には発表された「アフガン新戦略」を巡る議論でもゲーツ氏が閣内の議論をまとめた経緯が高く評価されている。
閣僚の中で大統領に最も近い一人。財務長官、国務長官と並んで4人がホワイトハウスで議論することが多い
●早くから「米国外交の軍事化」に警告を発してきた。(以上が記事の一部)
//////////////////////////////////////////

そのほか、興味深いエピソードが多数掲載されており、米国政策を研究される方には有用な記事だど思います。ぜひ涼しい場所でご覧下さい。
(関連記事)
「ゲーツ改革のまとめと整理」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17

空母削減に関するやり取り・・・自分では言わずに、部下に検討させてその方向を出させる、のでしょうか・・・
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

??ゲーツ長官「11年中に退任」表明 [ゲーツ前国防長官]

ちょっと待った!!!
外交専門誌「フォーリン・ポリシー」9・10月号(電子版)を読んでみたら、最後の一文はこうなっています。

彼自身は否定するが、(2007年末頃から新政権下では国防長官を続けないと各所で語っていたゲーツ長官が、オバマ大統領の要請に応じ続投した経緯もあるので)もしオバマ大統領から再度の続投を要請されたら、彼はYesと答えるタイプの男である。」

本当に、報道は注意して読まないと本当のニュアンスは伝わりませんね・・・発言通り退任するにしても、記事の言いたかったのは「変革者」としてのゲーツ長官の功績と背景ですから・・
しかしこの「フォーリン・ポリシー」の記事「変革者 The Transformer」は面白いです。近く紹介したいと思います
//////////////////////////////////////////
朝UPした記事は・・・
gatesCultureSV.jpg激震です。
最近、腹を割った物言いが増えてきたなと感じていたら、朝刊にこんな記事が・・・

2010年8月17日00時53分 読売新聞)によれば・・・

ロバート・ゲーツ米国防長官(66)は、外交専門誌「フォーリン・ポリシー」9・10月号(電子版)のインタビューで、2011年中に辞任する意向を表明した

ゲーツ長官は、「来年になればアフガニスタンでの戦略が成功しているかどうかが見えてくるだろう」と述べ、戦況を見極めた上で退任する考えを示した。
その上で、12年には米大統領選が行われることを踏まえ、「(選挙戦が本格化するまで)長官交代を延ばせば、後任に良い人材を据えにくくなる」と述べ、自身が退任するのは「11年中のいずれかの時期が好ましい」と明言した。

ゲーツ氏は、中央情報局(CIA)長官などを経て、ブッシュ前政権下の06年12月、イラクでの戦況悪化の責任を取る形で更迭されたラムズフェルド前国防長官の後を継いで長官に就任。09年のオバマ民主党政権発足後も留任した。
//////////////////////////////////////////
gatesMarineUP.jpg
いつかこの日が来るとは分かっていましたが、ついに公になりましたか・・・
でもゲーツ長官退任の日まで、「東京の郊外より・・・」は続けたいと思います。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(2) 
共通テーマ:ニュース
前の15件 | 次の15件 ゲーツ前国防長官 ブログトップ