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F-15EXが配備2週間で大規模演習参加 [米空軍]

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Northern Edge演習で50対50の大規模航空戦訓練に
とりあえずF-15Cの代役できるか確認
新電子戦機器EPAWSS、搭載量増、FBW等で上々の成果
最近のハイエンド想定航空戦演習をのぞいてみます

F-15EX Northern Edge2.jpg20日付米空軍協会web記事が、2週間前に米空軍部隊に配備されたばかりのF-15EXが大規模ハイエンド航空演習「Northern Edge」に参加し、4月28日から5月14日の間に33ソーティーの演習行動をアラスカ上空でこなしたと紹介しています

ハイエンド想定の敵50機と友軍50機が、本格的な脅威想定で実施する大規模演習の機会が貴重であることから、F-15EXが部隊配備される1年以上前から「部隊配備直後」の本演習参加が計画準備されていたようで、決して思い付きの飛び入り参加ではないようです

F-15EX Eglin.jpgF-15EXは「完璧な対地攻撃能力を有する」と言われていますが、本演習では従来F-15C型が担っていた制空&防空任務を担い、F-15CやF-15EやF-22やF-35とチームを組んで行動を共にしたり、情報をリンク等で共有したりしながら、新電子戦機器EPAWSS、2つ増加された兵器搭載ポイント、グラスコックピットやFBWシステムの有効性を確認したようで

稼働率など維持整備面での評価も含めた細部の結果は今後分析されるとのことですが、今どきのハイエンド航空作戦演習を垣間見る機会でもありますので、ご紹介しておきま

20日付米空軍協会web記事によれば
F-15EX Northern Edge3.jpgF-15EXと共に「Northern Edge」に参加した第84試験評価飛行隊のJohn O’Rear中佐は、「2機のF-15Cや2機のF-15Eと編成を組み、他の第4世代機を支援しつつ、F-22やF-35との作戦融合に取り組み、敵機を撃墜することもあったが、被撃墜される場面もあった」と語った
「かつての演習では友軍の損害ゼロで終わるケースもあったが、最近はそんな結果だと敵脅威の設定は適切だったか厳しく問いただされる。教訓を得るためには必要なことだと感じている」と、他軍種も参加する大規模演習「Northern Edge」を振り返った

演習の細部には同中佐は言及しなかったが、「このような演習環境設定の場合、友軍機が撃墜されるのは多くの場合、目視外からのミサイル攻撃によるものだ」、「目視範囲内での空中戦場面は頻繁に発生しない」と語った

EPAWSS.jpg新型電子戦装備EPAWSS(Eagle Passive Active Warning Survivability System)が、2020年12月のネリス基地でのBlack Flag演習以来、2回目の投入となったが、「細部は分析中ながら、我々が期待していた成果が出た感触を得ている」と振り返った
更にEPAWSSに関し、「大規模戦力が存在し、多数の電磁波が飛び交う空間でも機能した」、「近傍のステルス機であるF-22やF-35を支援することもできた」、「追加的な妨害効果により、F-35をより敵に接近させることができた」と演習での感触を語った

また「演習では通信やGPSにも厳しい妨害をかけられたが、友軍はその制約下で作戦を遂行するため、他の米空軍機や他軍種の友軍機との連携にたよって行動した」との振り返りつつも、多くの場面で他軍種アセットの連携が良く機能したが、そうでない場面もあったと教訓にも触れた
機種間の情報共有については、代替手段としてLink-16や第5世代機との通信翻訳を務める航空アセットも活用し、妨害や被害状況でも多層で重複した仕組みを構築して全戦力の効果的な行動に供したとも同中佐は説明した

F-15EX Eglin3.JPG全般を総括して同中佐は、部隊配備される1年以上前から本演習参加を準備してきたのは、単に空軍戦闘コマンド部隊にF-15EXに慣れてもらうためではなく、ハイエンド紛争の厳しい環境下で、我々が練ってきたF-15EX運用法が有効かを検証するためだったと振り返った
F-15EXの特徴として、極超音速兵器や大型兵器を搭載可能な点が挙げられるが、今回はその面での確認は行われず、代わりにB-52がAGM-183極超音速兵器を発射していたとも語った
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F-22とかF-35になるとハイテク装備過ぎて人間の出番が限られ面白くないとの話を聞きますが、基本的に新型第4世代機であるF-15EXでの演習を振り返る中佐は何やら楽しそうに聞こえます

制空や防空と言った任務には、もしかしたら味方基地に迫りくる巡航ミサイル要撃任務や、敵の「無人機の群れ」対処だったのかもしれませんが、部隊配備2週間での大規模演習参加は大したものです

最近、F-15EXへの期待がとても大きいことを各種記事でご紹介していますが、興味深い新型第4世代機ですので、今後もフォローしたいと思います

戦闘機の将来構成を検討(F-15EXへの期待大)
「今後10年くらいの戦闘機構想」→https://holylandtokyo.com/2021/05/21/1709/
「戦闘機は7機種から4機種へ」→https://holylandtokyo.com/2021/05/18/1496/
「戦闘機混合比や5世代マイナス機検討」→https://holylandtokyo.com/2021/02/22/266/
「空母艦載機は2/3無人機に」→https://holylandtokyo.com/2021/04/06/10

F-15EX関連の記事
「初号機を米空軍受領」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-15
「F-15Eの後継候補?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-08-02
「イヤイヤF-15EXに進む米空軍」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-30
「国防省高官もF-15EX導入を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-03-23-1
「統参議長がF-15EX購入を語る」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-16-2
「F-15EXは空軍の選択ではない」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-02
「参謀総長F-15Xを強く示唆」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-31-1
「今頃になってEXのエンジン機種選定」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-21-1

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https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1

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