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韓国は対北を超えた軍備強化を着実に・・・ [安全保障全般]

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対北を超えた地域脅威に備えた体制整備とか
領土紛争もその理由にあげる国防相補佐官

KF-X1.jpg3日付Defense-Newsは、現在の韓国国防相の政策補佐官を努める元韓国空軍少将で国民大学校国防管理研究所トップのJung Soo氏にインタビューし、対北中心の軍備から変化しつつある韓国の軍備強化について紹介しています

現在の韓国国防相とクラスメイトであった国防相政策補佐官の発言ということでDefense-Newsがアポローチしたと思われますが、なかなか興味深い側面からのアプローチですので、驚くような発言があるわけではありませんが、意味深な感じもするのでご紹介します

北朝鮮のことはそんなに心配していないとのスタンスで、地域の脅威として「potential territorial disputes」をあげている点に目を引かれました

3日付Defense-News記事によれば
JKU1.jpg韓国が北朝鮮との関係回復を優先する中で、韓国の軍備強化プランはその視線を核保有国の隣国から、地域の脅威へとシフトしつつある
そしてそれらの地域脅威には、潜在的な領土紛争や、中露航空機の領空識別圏侵入が等が含まれる

韓国国防相の政策補佐官を務めるJung Soo氏は、2013年に韓国空軍を退役しているが、ISRや指揮統制航空機計画の責任者だった人物でもある

●なぜ韓国軍の作戦焦点が急に変化しているのか?
---朝鮮半島の情勢は、ゆっくりであるが確実に平和の方向に向かっている。最近は非核への動きが停滞し、北が短距離ミサイルを発射しているが、これらはトランプ大統領の気を引くためのものにすぎない
---韓国は変化する地域情勢に対応すべく、潜在的な地域脅威に対応する必要があり、それ故に今後5年間毎年平均7.6%増加させる計画なのである

●新兵器調達面での焦点は何か
F-35 Korea.jpg---航空戦力の増強が中心で、F-35と空中給油機の配備が始まっており、戦力を大きく向上させるものである
---これらに加え、特に戦時作戦統制権を米国から譲り受けた後のことを考えると、軍全体に資するISR機や指揮統制既、例えば追加で2機導入を進めているE-737AWACSや、導入計画を進めているJSTARS、更に電子戦機などである

●韓国軍が注目している新技術は
---無人システムの技術に注目している。陸軍は兵器搭載の無人機部隊を発足させ、無人機の群れでの攻撃も視野に置いている
---敵のキルチェーンへの先制攻撃も見据え、ステルス性を持った無人機導入も検討しており、敵目標に潜入して接近して迅速な反応で対応できるよう考えている

●韓国軍の兵器開発での課題は
---戦闘機に関して韓国は、最先端の製造技術を保有し、現在KF-Xの開発を進めている。ただ国産の空中発射兵器を保有しておらず、空対地ミサイル開発に着手したばかりである
---この兵器開発は容易でなく、洗練された兵器技術とシステムインテグレーション能力、更にレーダー干渉対応能力が求められている
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Korea-China2.jpg個別具体的な兵器の話にいきなり入っており、奇妙な感じもしますが、北朝鮮のことをあまり意識せず、一応中国やロシアに触れてはいるものの、「potential territorial disputes」と言えば日本も当然強く意識しているということです。

日本がF-35導入を決定したとたん、韓国の機種選定をちゃぶ台返しして無理やりF-35を後継機に押し込んだり、日本が射程に入る射程のミサイルを保有したりなどなど、海自P-1へのレーダー照射など、韓国軍の目は確実に南にも向いているということです

KF-X関連の記事
「KF-Xは欧州のミサイル搭載?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-30-1
「米が韓への技術提供拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-28
「KF-X計画公式発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-01-1
「韓国KF-Xは2個エンジン」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-22
「F-35がらみでKF-X支援要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-31

韓国とF-35関連記事
「韓国F-35とKF-Xのゴタゴタ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-04
「韓国F-35とKF-X」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25
「韓国がF-35に最終決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-22-1
「急転直下:F-35を選定か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19
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24時間以内の衛星緊急打ち上げを目指して [サイバーと宇宙]

有事の宇宙アセット機能停止に備えて
素人にはICBMを大型にしたらOKのような気がしますが

Falcon 9.jpg5月30日、米空軍が衛星打ち上げ関連企業に対し、有事に重要な宇宙アセットが敵攻撃などで機能停止に陥った場合の代替として要求から24時間以内で衛星などを打ち上げ可能な態勢について提案を求める要求書を発出しました

ULA、Space-X、Blue Origin 、Northrop Grummanの各社の反応は全般に、それほど大きな技術的革新が必要ではなく、検討に値するとの感触で、将来的には2社に絞られるであろう「枠」を巡り、4社がそれぞれに提案書を出す模様です

7月には関係企業を集めて「rapid space launch industry day」なるイベントも計画され、実際の打ち上げデモや集中検討会が行われるようで、ここにも顔を出すお馴染みのWill Roper氏がけん引し、 それなりの勢いを持った取り組みとなっているようです。

31日付米空軍協会web記事によれば
space-based 4.jpg●米空軍が5月30日に発出した技術情報調査告知(sources-sought notice)は、「米空軍は要求から24時間以内に打ち上げ可能な体制確立に向けた第一歩に踏み出す。これは、戦いの推移により迅速に対応可能な体制を目指すもので、従来の打ち上げまでに数週間から数か月必要な状態を有事避けるためであると」記している
●また関連企業が24時間の縛りを困難と感じた場合には、国家的危機状態を仮定した場合に、どの程度なら対応可能かを提案するよう求めている

4月に米空軍調達担当次官補であるWill Roper氏は、「我々は迅速に打ち上げできる体制を確立しなければならない。急に新たな能力のアセットを打ち上げるというよりも、代替機能を持った衛星を打ち上げるイメージである」と語っていたところである
米空軍の情報提供要求によれば、まず小さな220㎏程度の搭載物の迅速な打ち上げ体制の確立から取り組んで可能性をデモンストレーションし、将来的に国家安全保障を支える宇宙アセット規模に能力アップする流れを追及するようである

5月に開催された「Satellite 2019 conference」で、上記4社の幹部がこの米空軍の構想について語り、それほど大きな革新が必要ではないとの感触を語っている
space aware2.jpgULAのCEOは、問題なく可能で、同社では既に打ち上げロケット生産と打ち上げサイクルの短縮に取り組んでいると語り、同社のVulcan rocketが11日で現在準備可能であると述べ、「全てのサイクルを見直す必要があり、現在要望があってから準備するサイクルを見直すことである」と表現している

SpaceXのCOOは現時点で打ち上げ準備に1か月半必要だと述べ、「今でも2-3日で打ち上げは可能な体制は取れるし、空軍の要求に答える技術はある。問題はコストだ」と端的に語っている
Northrop Grumman副社長は、ICBMやSLBMから取り外したロケットエンジンを活用すれば、発射までの時間を短縮できるのではないかとコメントしている

7月29-30日に米空軍は「rapid space launch industry day」開催を加州で計画し、低高度軌道への打ち上げデモを予定しており、併せて検討会や模擬演習なども行われる。
新たに編成される宇宙軍隷下の宇宙開発庁は、超超音速兵器探知や通信用の低高度衛星打ち上げを検討しており、米空軍も強靭性のある衛星網構築を計画している。これら衛星の緊急バックアップのため、24時間以内の打ち上げ態勢確立が検討対象になっている
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Atlas-muos.jpg「空軍の要求に答える技術はある。問題はコストだ」」とのSpaceX幹部の発言が端的に実態を表現していると思いますが、Northrop Grumman副社長の発言にあるICBMやSLBMのロケットエンジンを活用が可能なら、ICBMのように保管しておけばすぐにでも打ち上げ可能じゃないかと思うのですが、素人で専門知識がないのでよくわかりません

4社幹部の発言は、ともに搭載アセットの課題でなく、打ち上げ用ロケット準備について言及しており、ロケット準備のコストなんだろうと想像します。

引き続き宇宙に関しては基礎知識不足です。自衛隊に宇宙専門の職域が誕生するようですが、米空軍長官が述べていた人材育成が最も大きな課題なのかもしれません

宇宙アセットへの脅威分析
「米高官が露衛星の怪しい動きを」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-15
「別のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15
「CSISレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3 

宇宙での戦いに備えて
「日本が米の宇宙演習に参加」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-11-25
「JSpOCからCSpOCへ 日本も」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-09-3
「同盟国にも訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-2
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

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RC,WC,OC,NC-135は後継機なしの方向を巡って [米空軍]

表題の米空軍方針に反対する議会の動き

RC-135 2.jpg24日付米空軍協会web記事は、米空軍Offutt空軍基地に所属するC-135を改良した大ベテランの各種ISR機(RC,WC,OC,NC-135)の維持整備に最新の効率的整備要領を適用すると紹介しつつ、これらISR機の後継機は考えず、JSTARSのように多様なシステム全体で任務を引き継ぐとの空軍の考え方を対比しています。

そして議会がこの空軍の考え方に反対し、米空軍にこれら機体とその任務の将来構想を要求していると紹介しています。

これらISR機は、いずれも1960年代や70年代にC-135又はKC-135を改修してISR機として活用されてるもので、使用開始から50年ほど経過したものが増えており、その稼働率低下が問題となっています

例えば、ロシアとのオープンスカイ条約を基にロシア上空を飛行して偵察するためのOC-135が、トラブルで肝心のロシア偵察飛行を十分できない稼働率にある実態が報道されたりしていたところです

24日付米空軍協会web記事によれば
RC-135 3.jpg●同基地所属のISR機は、中東、北朝鮮、中国やロシア周辺での情報収集飛行に多忙な日々を送っているが、最近は油圧系統のトラブルや火災発生まで、様残なトラブルに見舞われている
●地元ネブラスカ州選出の共和党議員Deb Fischer女史は、米空軍の緊急維持対策室(Rapid Sustainment Office)等が取り組んでいる最新の維持施策の老朽ISR機への適用を空軍に求めている。例えば、3Dプリンターによる部品確保、部品故障を事前予測するアルゴリズム分析などの取り組みである

●同議員スタッフも「航空機が古いからと言って、最新の手法を適用できないわけではなく、新たな手法で日稼働時間の短縮に努めるべきだ」と語っている
C-135は米空軍の「Condition-Based Maintenance Plus」との先行的整備手法の対象になる予定で、複数の派生形がある同機を個別に管理するよりも、全体として先行的整備の管理対象にすることが理想的と考えられている

上院軍事委員会は2020年度予算に関し、同議員が提案の同ISR機部隊部隊強化に関する2つの修正を行い、またRC-135電波収集機の近代化、核実験を大気分析から監視するWC-135の追加、OC-135の更新にも予算措置を追加した
●更に議会としてこれら老朽ISE機の今後の在り方について検討して報告するよう求めている。同時に議会は米空軍に、有人機と無人機のISR任務での協働要領や、ISR機情報の共有プロセス見直しを指示している

RC-135.jpg●これら議会の動きに対し上院の関連スタッフは、同基地のISR機が補油するセンサーや役割は現在他の手段で代替できないのだから、米空軍はISRの将来体制でもこれら機体を含めるべきだと語っている
●「少なくとも2050年代までは、これらISR機が重要な役割を果たす事になるのだから、これらISRアセットを含めた明確な将来戦闘空間用のプランを持っておく必要がある。今後想定される本格紛争における考える必要がある今のタイミングでは特に重要だ」と同スタッフは訴えている

●これら上院の動きの背景には、4月に下院でDavid Goldfein空軍参謀総長が、C-135系列のISR機は、特定の後継機を導入せずに他のシステム全体で任務を引き継ぐ方針を決定したJSTARSと同様に、センサーネットワーク、衛星、地上サイトなど全体で引き受けるとの方針を示したからである
2020年時点で米空軍は、22機のRC-135、2機のWC-135、2機のOC-135、1機のNC-135、2機の訓練用RC-135を保有している予定である
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RC-135s-w.jpg米空軍はF-35やB-21次期爆撃機やKC-46空中給油機を最優先し、結果として、脅威下で残存できないとの理由でJSTARSや大型有人ISR機の後継を考えない方針を選択したのでしょうが、本当にそれでいいのか・・・との議論は当然出てきます

いつまで米空軍は、F-35命で調達予定機数1730機余りを維持できるのでしょうか・・・・時間の問題でしょうねぇ・・・

米空軍ISR関連の記事
「米空軍が新ISRロードマップ決定」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-04-3
「情報部長が中露のAI脅威を」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-28
「RC-135シリーズがピンチ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-08-1
「ISR無人機の急増」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-21
「無人機要員の削減を」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-25

EW関連の記事
アクセス数が多い記事ばかりです。是非チェックを!
「米空軍がサイバーとISRとEwを統合」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06-3
「電子戦検討の状況は?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-13
「エスコート方を早期導入へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-27

「米空軍電子戦を荒野から」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17-1
「ステルス機VS電子戦攻撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「E-2Dはステルス機が見える?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12

「EA-18Gで空軍の電子戦を担う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-08
「空軍用に海軍電子戦機が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-09
「緊縮耐乏の電子戦部隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-29-1
「MALDが作戦可能体制に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-29-1

「東欧中東戦線でのロシア軍電子戦を概観」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-09-1
「ウクライナの教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-08
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

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米空軍が初期型F-35でアグレッサー部隊編成へ [亡国のF-35]

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パイロットがJ-20やSu-57想定の訓練をしたいとか・・・
初期型のグレードアップ経費が高価なので現物活用へ

F-35 luke AFB.jpg5月30日付Military.comが、米空軍航空機の戦術研究や本格的演習のメッカであるネリス空軍基地に米空軍がF-35で編成するアグレッサー部隊(仮設敵機専用部隊)を編成する計画だと、退任するWilson空軍長官が語ったと報じています

米空軍は5月初めに、休眠中だった第65アグレッサー飛行隊を再立ち上げした所ですが、将来的に11機のF-35Aで構成される同飛行隊を2022年ころに立ち上げるようです

その背景について退任するWilson空軍長官が極めて率直に、初期型を最新のBlock 4レベルにアップグレードするにはお金がかかりすぎるから・・・と正直に語っているようですのでご紹介します

F-35 luke AFB2.jpg初期型F-35については、経費の掛かるアップグレードをどこまで行うのか頻繁に記者から質問が出ていましたが、退任前の空軍長官が責任を取るような形で「本音ベース」で吐露しています。

もちろん、米空軍パイロットに本格紛争を想定した中露最新鋭機レベルを想定した訓練が必要とのニーズはあるのでしょうが、あえてアップグレードの経費の話を持ち出すとは・・・。空中戦など将来可能性は極めて低い・・・との空軍内への警鐘でしょうか・・・

5月30日付Military.com記事によれば
14日、空軍長官としての最後の部隊訪問に同行したMilitary.com記者にWilson空軍長官は、米空軍として高性能航空機でアグレッサー部隊を編成するのは新しい事ではないがと前置きしつつ、機体全てを最新鋭機であるF-35Aで構成する背景について経費面から語った
Wilson6.jpg●同長官はつまりはこれが理由です。米空軍内で初期型のF-35をBlock 4ソフトに対応可能なレベルに改修することを検討しましたが、そのためには1機当たり17億円程度必要になります。なので我々は、初期型機体をアグレッサー部隊で使用することにしたのです」と表現した

●「我々は高烈度の脅威を模擬する必要があり、この選択はコストパフォーマンス面で良いアイディアである」、「F-35を仮設敵機部隊に導入することにより、米空軍操縦者が敵の戦術を学ぶことが出来る」と付け加えた
●米空軍によれば、11機のうち、2機は加州エドワード空軍基地から差し出され、残りの機体はフロリダのエグリン基地から提供される

Military.comは2017年に米空軍関係者から、「F-22パイロットは、中国のJ-20のような5世代機の敵を求めているが、5世代機を模擬できるような機体が仮設敵機部隊にない」との話を聞いていた
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F-35 sunset.jpgもちろん、最新鋭機の最大性能を発揮させ、操縦者の技能を高める事が必要でしょうが、「古いF-35の処置に困ったからアグレッサー部隊で」、「費用対効果面で良い」などとまで説明せざるを得ないF-35を取り巻く事情の厳しさを感じます

もちろんF-35アグレッサー部隊は、戦闘機同士の空中戦訓練だけでなく、米軍の空中レーダーAWACS、各種防空装備や指揮統制システムを交えた訓練でも新たな脅威を模擬できるので、ないよりあった方がベターではありますが・・・

アグレッサー部隊については、操縦者に退職者が急増して数が不足していることから、半分程度を民間に委託する動きがあるとご紹介してきましたが、ここは別の事情で現役操縦者が必要なようです

アグレッサー部隊の民間委託
「着々と民間委託進む」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-22
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
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無人機ウイングマン構想を熱く語る [米空軍]

XQ-58 Valkyrieの将来発展プロジェクト名がSkyborgでした
XQ-58機体にセンサーやNet能力を付加して無人僚機に

Skyborg.jpg21日、F-35など有人機と無人機で編隊を構成する構想について、米空軍省のWill Roper調達担当次官補がDefense-Newsの独占インタビューに答え、初飛行を3月に置いた機体や他の提案機を活用し、2023年には何らかの形で実現したいと述べました

この2023年とは、F-35の次世代型「Block 4」が生産開始される年でもあり、無人機を従えるための追加ソフト「アプリ」を操ることが出来る搭載コンピュータ能力やメモリー量を備えた機体が手に入るタイミングでもあるようです

また来年度予算で購入する方向にあるF-15EXについても、製造するボーイングは無人機を従える拡張性を備えた設計をしていると自信たっぷりで、既に米空軍側から初期段階の相談を受けていると幹部が語っています

XQ-58A.jpgそもそも有人機と無人機を組み合わせる構想は、有人機にリスクを負わせることなく無人機を敵近くまで侵入させて敵情把握をさせたり、また「空飛ぶ弾薬庫」として無人機を活用し、有人機の指示でリスクを冒して攻撃を行うなどのイメージが考えられています

これら構想の実現には、無人機に搭載する「人工知能:AI」の出来栄えが鍵になるのですが、AI分野の最先端研究機関を訪問したRoper氏の率直な感想は、まだ現時点ではそのレベルにはない・・・・であり、2023年は安全に編隊が組める程度の完成度が狙いかもしれません。少なくとも現時点では・・・

22日付Defense-News記事によれば
●Roper次官補はインタビューで、3月に初飛行に成功したXQ-58 Valkyrieや他の候補無人機にセンサーやネットワーク機能を搭載し、有人機のウイングマンとして活用する「Skyborg」構想に取り組んでいると語り、2023年には無人機側を形にしたいと述べた
無人機ウイングマンは量産されれば、1機数億円レベルになり、もちろん再利用可能だが、作戦中に失われることも想定した機体が考えられており、既に米空軍研究所とロッキードやボーイングを交えた話し合いが始まっている

●同次官補は「次世代F-35であるBlock 4での能力向上が大きな機会と考えており、F-15EXについてもそう考えている」と語り、人工知能が有人操縦者と共に状況に応じた対処を学び、スターウォーズに登場する「R2-D2」の様な形もあり得るとの夢を語った
Roper5.jpgロッキード社は2023年に製造が開始される「tech refresh 3」を経た情報処理能力が高いF-35をSkyborg構想に最適だと主張し、ボーイング社はF-15EXの拡張性と先進技術を機体に取り込む方法について米空軍と既に議論開始していると自信を示している

しかし夢が広がる中で、具体的にどの機体と無人機ウイングマン機を結びつけるのかは明らかではない
無人機側についていえば、無人XQ-58 Valkyrieは、高いレベルの亜音速飛行が可能で、500ポンド搭載で1500nmの航続距離を達成しているが、3月に空軍は情報提供要求を発出し、他の機体の提案も待っている状態であり、提案要求書には2019-20年に試験フェーズを行い、2023年に無人機側を形にしたいと記されている

一方で、技術面でのカギを握るのはAI技術であるが、最近MITを訪問したRoper次官補は研究者たちから、現在のAI研究は家庭電化製品のネット接続など目先の商業需要にけん引されており、車の自動運転に必要な信頼性や聴取能力をつかみ取るのは今後の課題だと聞かされている

●しかしRoper次官補が強調するSkyborg構想の大きな挑戦は、技術面だけでなく文化面である
文化面とは、如何に航空機を運用するか、如何に有人機と無人機が任務を分担するか、AIに何を任せるかするか、AI搭載の無人機を従える有人機パイロットはどのような能力を備え、逆にAIにはどのお様なことを学ばせる必要があるか・・・などなどを指し、考えるべき点は尽きないとRoper次官補は述べた。
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XQ-58A 2.jpg一般論としては、有人機と無人機の編隊構成はあるのでしょうが、そのような編成が必要な強固に防御された空域を構成できる相手なら、これら航空機の根拠基地である飛行場を数発のミサイルで無力化することをまず最初に考えるのではないでしょうか・・・・。それは政治的にハードルが高いというのでしょうか・・・

米空軍では、次世代戦闘機構想(PCA)がすでに出来上がっているはずのタイミングですが、全く話が出て来ませんし、この無人機ウイングマン構想と正面衝突しているような気がしてなりません

Roper次官補が文化面(culture)として本当に言いたかったのは、ウイングマンが無人機にとってかわられると、有人パイロット数が削減され、有人機が削減されると懸念する戦闘機族が反対して純粋な軍事的議論が進まない問題のことだと思います。でなければ「culture」との言葉は使わないと思います・・・

無人機ウイングマン関連
「別の無人機Skyborg構想」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06
「XQ-58A 初飛行」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-09-1
「豪州とボーイングが共同で」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-09-2
「空母搭載の小型無人機」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-03
「空軍研究所が関連映像公開」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-31-3

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA価格はF-35の3倍!?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-15
「秋に戦闘機ロードマップを」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-22
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

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2019年第18回アジア安全保障会議Shangri-La Dialogue(#SLD19) [安全保障全般]

これで打ち止めです!
各講演のライブ映像が以下のサイトで見られます
IISSのwebサイト
https://www.iiss.org/events/shangri-la-dialogue/shangri-la-dialogue-2019


追記第4弾

中国の魏鳳和(Wei Fenghe)・国務委員兼国防相
「中国と安保国際協力」セッションに単独登壇
講演原稿2019China Gen Wei Fenghes.pdf

中国軍人が海外でいつもそうするように、聴衆に対して挙手の敬礼をしてから演壇に立ち・・・
2019shangrila.jpg台湾について中国と台湾は一つの国だが、台湾を中国から分離させるような動きがあれば、中国軍は全てを犠牲にしても(at all cost)これを阻止する。昨日のShanahan臨時国防長官の台湾に対する発言は、中国の内政に干渉する発言であり看過できない

南シナ海について安定してるが地域の秩序を乱そうとするものがいることが懸念事項である。南シナ海の島々は中国の領土であり、必要な自衛のための装備を配備することは当然の権利であるし、今後も状況に応じて防衛力を強化する
北朝鮮については平和協議のメカニズム構築が重要で、朝鮮戦争停戦状態の終戦への手続きがまず重要だ

魏鳳和国防相の質疑対応は極めて精緻に準備されたもので、立て板に水の回答でした。一度に10名の質問を受け、適当にはぐらかしながら、言いたいことを一方的に流れるように述べるその姿は、ある意味洗練されていました

2019shangrila2.jpg一方で回答の時間がないのは明らかなのに一度に10人も質問を受け、実質2-3分しか回答の時間を残さないのは、あくどい商売人IISSチャップマン氏の高等作戦でしょうか? 質問への回答時間は少なくするから・・・と中国側と事前にネゴって、国防大臣を呼んできたような気がしてなりません

一応、16分はセッションを延長していましたが・・・
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追記第3弾

Shanahan臨時国防長官プレゼンの背景
同日発表の「インド太平洋戦略」報告書の要旨
(各種報道より:計64ページの文書です)

「インド太平洋戦略」報告書の現物https://media.defense.gov/2019/May/31/2002139210/-1/-1/1/DOD_INDO_PACIFIC_STRATEGY_REPORT_JUNE_2019.PDF

DOD-INDOFacif.jpg国際ルールや公正な競争の下で経済成長を追求できる、自由で開かれたインド太平洋を維持することを約束する
中国は軍事力や経済力で、自国の利益のため地域秩序を変革しようとしている。国際秩序を乱すような政策や行動は受け入れられない

北朝鮮は完全に検証可能な非核化を達成するまで、安全保障の難題となる。非核化が明確にされない限り、全ての制裁を継続する。日本の拉致問題への支援も続ける
日米同盟は地域と自由と繁栄の基盤で、米国が日本を防衛する約束を堅持する。サイバーや宇宙での協力を進め、技術的な優位を維持する

中国は台湾に対する軍事力行使を放棄しようとせず、軍事力強化を続けている。台湾の安全を保障できるよう関与を続ける
地域のネットワークを強化する。安保協力を拡大し、負担を分け合うことで、紛争を防ぎ、課題に取り組む柔軟性を増すことができる

追記第1弾以外の講演の着目点は・・・
●米中の対立が厳しくなる中、台湾への支援を継続する方向性を明確にし、「台湾海峡を巡る相違は、強制がない形で、両岸の人々の意思に基づき解決されるべきだ」と明言した点
●米政権が安保上の脅威だと市場からの排除を狙うファーウェイについて、「中国政府に近すぎる」と懸念を再確認した点

おまけ
例年、シャングリラでは日米韓3か国会談が行われてきましたが、今回は韓国を排除し、日米豪の会合が行われました!!!・・・っと思ったら2日午前中に日米韓3か国協議が行われました・・
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追記第2弾
防衛大臣が英語でプレゼンしていたので、努力賞で写真を紹介

2019Shangrila3.jpgただ、岩谷大臣の講演原稿だけ、他の登壇者よりアップが20時間も遅れたは情けないですよ・・・




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追記第1弾
Shanahan臨時国防長官の講演原稿と話を聞いての感想

原 稿
Plenary 1 Patrick M Shanahan Acting Secretary of Defense United States as prepared.pdf

2019Shangrila.jpg米国のメディアが質問で、米国防長官のプレゼンは毎回ほとんど同じだが、これだけ地域の変化があるのになぜ変化がないのかと問いただしていましたが、その通り大きな変化はありません。でもその中で特徴的だった点に触れると・・・

一番の特徴は、地域の安保問題に触れた際、北朝鮮とISの脅威に触れた後、中国の名前を出すことなく、以下の不安定要因を延々と語ったやり方です。
●そこで言及した不安定要因とは、国際秩序に反する行為、選挙への介入、他国の特定の勢力に経済的な肩入れをすることでの影響力行使、自由で開かれたはずの公海の支配強化、先端技術の窃盗、サンゴ礁など自然環境の破壊、アクセス拒否、言葉と行動の不一致などなどです・・・

そして話を切り替えるようにしてから中国との関係に触れ、対話の重要性を語り、自由でオープンで公正なルールに基づく国際秩序によって最も利益を得るのは中国です・・・と語っています。北朝鮮やISの脅威への言及が極めてあっさりだった中で、時間配分は10倍くらいあったと思います

ボーイング社での30年の経験を踏まえて地域の特徴を語った部分も独自色でした。航空機を生産するのに、様々な商習慣を持つアジア各国から部品を取り寄せ、一つの物をつ売り上げる難しさの一方で、そのようなことが可能な地域であると表現し、地域が協力して取り組む重要性とその力に期待を示していました
●地域各国との関係を演習や部隊配備を通じて触れたのはいつもの流れでしたが、日本、韓国、インドとの国名の使用頻度が多かった中で、豪州への言及が少なかったことが気になります

2019Shangrila2.jpgまた、聴衆にいた米議員の名前を全員紹介し、米議会が地域支援のための法枠組みを作ったとこなどの成果を丁寧に紹介して讃えていた点も目新しかったところです。正式な国防長官への承認審議に向けた根回しでしょうか・・・
ビジネスマン的なフットワークのよさそうな立ち回りも印象的でした。質問を受ける際、司会のIISSシップマン氏がまとめて数個の質問を受ける形で進めようとしたのに対し、時間の関係もあるからその都度対応しようと申し出て回答した様子も印象的でした。

●この場面、IISSは何らかの意図をもって質問者を何名か事前に決めている(事前に質問を打ち合わせて)節があるので、質問ができなかった事前予約者がいたとしたら、商売人のIISSシップマン氏は大いに困惑したことでしょう
質問者の選択で驚いたのは日本の加藤洋一氏が3番目の質問者に指名されたことです。朝日新聞所属時にはスポンサー特権で米国防長官への質問者に毎年指名されていましたが、加藤氏が朝日新聞を去り、かつ朝日新聞がスポンサーを去った今年に質問者として復活したことに驚きました。このあたりの裏に興味津々です
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Shanahan臨時国防長官が、どれほど強い意志を示し、普段から強調している「中国が一番の脅威」を語るかに注目しています! 1日午前8時35分(日本時間9時35分~)

ライブ映像が以下のサイトで見られます
IISSのwebサイト
https://www.iiss.org/events/shangri-la-dialogue/shangri-la-dialogue-2019

第18回アジア安全保障会議のアジェンダ
https://www.iiss.org/events/shangri-la-dialogue/shangri-la-dialogue-2019/outline-agenda

IISS Shang.jpg5月31日夕刻から6月2日午後まで、今年も恒例の第18回アジア安全保障会議(2018年シャングリラダイアログ:Shangri-La Dialogue)が、シンガポールのシャングリラホテルで始まりました

会議の開始は31日(金)の夕食会からスタートし、基調講演をシンガポール首相が行いましたが、31日(金)は昼頃から、各国大臣クラスによる「バイ会談」が複数セットされています。

例えば米国のShanahan臨時国防長官は中国の国防相と31日に「バイ会談」を行ったようです。
通訳を挟んで、僅か20分間という短さで、儀礼的なあいさつで終わったと推測されますが、米側報道官は「建設的な意見交換だった」との同長官コメントを出しています

同会議は、英国の民間研究機関IISSが主催する非公式の会議ですが、アジア太平洋のほぼ全てと、欧州主要国の国防大臣が一堂に会する点で、「アジア最大の安全保障イベント」と考えられています。

2018-3.jpg国家間の公式行事ではないある種の気軽さと、文民高官から軍人トップクラスが一堂に会すことから、また各講演やパネル討議の後に一般参加者から質問を受けることから、米国防長官に中国軍人が辛辣な質問を浴びせたり、といった場面も見られます

日本は今年も防衛大臣と統合幕僚長が参加していますが、2016年には安倍首相がオープニングの基調講演を行い、中国に対する毅然とした態度でアジア諸国から高く評価されたところです。

31日になって細部のアジェンダが公開され、いつもの通り米国防長官(Shanahan臨時国防長官)が1日(土)の朝8時35分から1時間、実質討議のトップバッターを務めることが発表され、続く「韓国の安全保障」セッションに日本の防衛大臣が韓国国防相とEU外交安保担当副大統領と登壇する予定です。

最近の中国代表は、海外担当の中国軍副参謀総長(大将)が多かったのですが、今回は国防大臣が参加し、2日(日)朝0835から単独で「中国と国際協力」とのセッションを行います。

第18回アジア安全保障会議のアジェンダ
https://www.iiss.org/events/shangri-la-dialogue/shangri-la-dialogue-2019/outline-agenda

Shanahan5.jpgメインイベントはShanahan臨時国防長官の講演と質疑ですが中国が一番の課題だ、と各所で公言し、国防省内でも「China,China,China」と連呼している同臨時長官ですので、最近の米中の緊張感そのままに、率直な発言を期待したいものです。

なんだかんだ世界中が騒いだものの、南シナ海の人口島軍事施設は完成、「軍事基地化はしない」との習近平主席の言葉はあっさり無視され、滑走路、格納庫、弾薬庫、各種センサー、防空ミサイル等々、立派な基地が複数完成しています

軍事技術面でも、特にAIや超超音速兵器、サイバーや宇宙兵器の分野で、米国を凌駕するとの見方が一般的になった今、何を色々話題の同臨時長官が語るかに注目です

2019Shangri-La.jpgマティス前長官はその点、とても紳士でしたので、土曜日の早朝から若干肩透かし的な印象でしたが、Shanahan臨時国防長官には一発ぶちかましてほしいものです(ほとんど野次馬状態です・・・)

でも外交安保分野の経験が皆無の臨時長官ですから懸念もあります
例えば、31日にはアジアの国防相級を一堂に集めて国防相会談を主宰したそうですが、アジア各国との「バイ会談」に耐えられないので、このような形にしたような気がしてなりません・・・

前述のように、中国とはバイでも僅か20分間ですから・・・。ゲーツ長官時には1時間以上やってましたから。しかも時間を延長してまで・・・

1日(土)の午後からは、まず「アジアの安保秩序」セッションで英、仏、マレーシアの国防相が登壇し、その後は複数のセッションが同時進行の形になります。

日本の山崎統合幕僚長は、1日(土)の最後1645からの「新たな国防協力のパターン」セッションに、カナダ国防相、豪州統合参謀長、ロシア副大臣、中国の国際関係担当少将、米上院議員などと登壇します

出席する国防相の国を再確認すると
米、英、仏、カナダ、EU、NATO(それに近いレベル)
日、中、韓、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、豪州、NZ、シンガポール

スポンサー企業は5社体制に
●スポンサー企業は、2014年の10社から中華系のメディア資本2社(鳳凰網とフェニックスTV)が撤退し、2015年には8社に。
●2016年は米空軍の次期爆撃機を受注して活き上がる「Northrop Grumman」が加わり9社体制

2019 Shangrila.png●しかし2017年は、「Northrop Grumman」と継続してスポンサーだった「三菱商事」が撤退して7社体制に。結果として、日本からは「朝日新聞社」だけがスポンサーに
2018年は、新たに「Booz/Allen/Hamilton」がスポンサーに加わり、8社体制

そして今年は、ボーイングと朝日新聞とST engineringが抜け、MAXARとの新企業が入って7-3+1=5社体制となっています。朝日新聞がついに抜けました

IISSの関連webサイト
https://www.iiss.org/events/shangri-la-dialogue/shangri-la-dialogue-2019

アジア安全保障会議の過去記事
「2018年」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26-2
「2017年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01-3
「2016年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-30
「2015年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-28
「2014年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27
「2013年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-31
「2012年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-25
「2011年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
「2010年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05

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