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イラン無人機が米軍FA-18の着艦妨害飛行 [Joint・統合参謀本部]

今年に入り13回目の両海軍の不安全接触とか
ペルシャ湾も波高し

QOM-1 UAV.jpg8日付各種報道によれば、ペルシャ湾の公海上で行動中の米海軍空母ニミッツから発進して着艦しようとしたFA-18にイランの無人機が約30mまで接近し、FA-18が衝突を回避しなければならなくなる事案が生起したと報じています。

約1週間前には、同海域でパトロール中だったUSS Thunderboltが、イラン革命防衛軍所属の艦艇が危険な接近行動をとったため、機関砲で警告射撃を行ったと言う事象が発生しており、米空母へのイラン無人機による嫌がらせ行為も初めてではないようですが、対ISIS作戦が終盤を迎えようとも、引き続き中東が一触即発の危険な状況にあることをご紹介するため取り上げておきます

8日付各種報道によれば
USS Nimitz2.jpg同事案を最初に報じたのはCNNだったが、米中央軍海軍の報道官もこれを認め、空母ニミッツに着艦するため空母の周囲を旋回するパターンに入っていたFA-18に、高度差約30m、水平距離約60mまでイランの無人機QOM-1が接近し、FA-18が安全確保のため回避行動を余儀なくされたと声明を発表した
●同報道官は「イラン無人機の行動は、空母艦載機の通常の行動パターンを承知の上で行われたものであり、国際海洋法規や慣習に背く行為である」とも述べた

●そして同報道官は、このようなイラン軍による不安全でプロ意識に反する行為は、今年に入って13回目だと説明した
●別の海軍関係者は、同無人機はQOM-1で、大きさは長さ約3m、幅5mのかなりの大きさだと質問に答えた

7月末には、パトロール中の米海軍艦艇USS Thunderboltが、イラン革命防衛軍所属の艦艇が危険な接近行動を見せたため、搭載の機関砲で警告射撃を行ったところである
QOM-1 UAV2.jpg●また5月には、同海域で行動していた空母ブッシュ艦長が、イランの無人機は繰り返し空母の行動を邪魔しにくると述べ、「世界中にこのようなドローンが拡散しており、イランも例外ではない」、「決して小さくない、偵察用無人機だ」と訴えていた

●なお、空母ニミッツは空母ブッシュとペルシャ湾での任務を交代するため同海域に到着したばかりであり、空母ブッシュは間もなくノーフォークへ帰還する
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中東と言えばISISの話題しか取り上げていませんでしたが、対イランも予断を許さない状況にあるようです。

「QOM-1」が具体的にどんな機体なのか良くわかりませんが、それらしい写真をご紹介しています。報道記事はその大きさを「a drone of about about 14 feet by 26 feet」と表現しており、かなりの大きさで、FA-18が衝突すれば、かなりの被害を受けると思います。

先日は、米軍需産業が無人機輸出規制緩和を要望とお伝えしましたが、このような無人機技術の拡散がもたらす負の側面も無視できません。複雑な、住みにくい世の中になりました・・・

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