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米がフィリピンへの軍事援助再開 [安全保障全般]

Rosariofi.jpg22日フィリピンの外相が、米国が過去5年間凍結してきた同国への軍事援助を再開したと語りました

前日には、米国防省の担当次官補が2015年の比への軍事援助額に言及しており、紆余曲折有りながらも両国関係は後退を避けているようです

22日付Defense-Newsによれば
●22日、フィリピンのAlbert del Rosario外相は、米国がフィリピン国内の人権問題を理由に停止してきた停止してきたフィリピンへの軍事援助金を再開したと会見で述べた
●同外相は「昨年のある時期に」とだけ制約解除時期について言及し、具体的な援助再開理由等については触れなかった

Shear.jpg●21日には、米国防省のDavid Shear次官補が、2015年度のフィリピンへの軍事援助額を45億円とすると発表し、2001年以降、これまでに約350億円を装備老朽化が進む同国の軍近代化のために支援したと語っている

●米国とフィリピンの軍事援助関係は、米国と同盟関係や米軍の駐留に反対する比の左翼勢力や愛国主義の存在によって、複雑な状況におかれている
●また、人権団体がフィリピン国内の人権侵害問題を米議会に訴え、軍事援助を差し止めた。比治安機関による共産主義者やイスラム過激派への対応が人道に反すると主張したのだ

両国は昨年、米軍の比国内でのプレゼンスを拡大することで合意し、米軍がローテーションで地域の共同訓練等に参加している
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Philippines.jpg米軍のフィリピン軍基地の利用拡大に合意した昨年の取り決めは大きな突破口ですが、昨年末に米海軍兵が比で起こした比女性殺害時件で水を差された形になっています。
米海軍艦艇が比訪問を控え、寄港しても米兵に上陸を禁ずる等、比に配慮した舵取りを迫られています

細部の事情は異なりますが、沖縄で起こっているようなことがフィリピンでも見られるわけです。
数十億円とは僅かの援助額ですが、一つの指標として大きな意味を持つのでしょう

フィリピンは、ベトナムと並んで対中国の最前線国です。色々ありましょうが、米国とは仲良くやって欲しいものです。
また米国には、人権などの目くじらを立てず、実利優先でやってもらいたいものです

米比関係に関する記事
「米海兵隊員に殺人容疑」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-16

「駐比対テロ米軍部隊撤退へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-29-1
「比が米軍受け入れ合意へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-10
「比への米軍展開拡大協議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-16

「米空軍のアジア戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04
「比大頭領が空軍再建宣言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-02
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