シャングリラダイアログ中止:本会合概要と過去記事をご紹介 [安全保障全般]
シャングリラダイアログ(6月4-5日予定:日本での呼び名:アジア安全保障会議)が、昨年に続きコロナで中止になったので、この重要な会議を忘れないために、本イベントの概要と過去記事をご紹介しておきます
シャングリラダイアログ(Shangri-La Dialogue)は、英国の民間シンクタンクIISS(International Institute for Strategic Studies)が主催するアジアの安全保障問題を3日間にわたり議論するイベントで、シンガポールのシャングリラホテルで2019年まで18回開催されてきました
アジア地域最大の安全保障イベントとして知られる会議は、アジアや主要国の国防相が一堂に会し、講演やパネルディスカッションや質疑を公式行事として行う形式ですが、舞台裏では各国国防相や軍人トップがバイ会談や多国間協議などが多数セットされ、地域安全保障の課題に向き合う貴重な機会となっています
ちなみに2019年の同会議に国防相が出席した国は
●アジア地域からは
日、中、韓、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、タイ、豪州、NZ、シンガポール
●他地域の主要国からは
米、英、仏、カナダ、EU、NATO
・・・ですが、国防相が出席できない国は、必ず副大臣レベルが参加しており、また多くの国は軍人トップ(統合参謀本部長など)を伴って参加しています
会場の聴講者も豪華で、地域国の閣僚だったり、米国の有力上院員議員だったり、著名なシンクタンク研究者だったりで、5月末から6月初めの金~日は、シンガポール中が厳重な警備体制の中にも活発な外交や議論が繰り広げられてきました
同会議の流れは
●金曜夜に夕食会でシンガポール首相か各国トップの基調講演
●土曜日は米国防長官のアジア政策プレゼンで実質討議を開始し、主要国国防相登壇のパネル討議が次々開催
●日曜日昼頃まで、多数のパネル討議等が並行して行われ、裏では2国間や多国間協議が同時進行
特に米国に新しい国防長官が就任した年は、米国のアジア政策を本格的に包括して説明する場と従来なってきており、バイデン新政権が誕生した今年のイベントには関心が集まっていたところでした。
まぁ、地域の関心の中心である中国からは、実質的に力のない国防大臣が例年参加しており、中央軍事委員会メンバーからの参加がないことから、中国との対話との意味では不完全燃焼ですが、中国代表が結構辛らつに米国や西側諸国を非難することもあり、話題になったこともありました
中国が慎重に事を進めてきた時代とは異なり、あからさまに好き放題を始めた最近では、本イベントの意義や役割も変化が求められるのかもしれませんが、世界にワクチンがいきわたり、来年は再開されることを祈念いたします
今年は過去記事をご覧ください
「2019年」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-05-31-1
「2018年」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26-2
「2017年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01-3
「2016年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-30
「2015年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-28
「2014年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27
「2013年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-31
「2012年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-25
「2011年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
「2010年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05
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シャングリラダイアログ(Shangri-La Dialogue)は、英国の民間シンクタンクIISS(International Institute for Strategic Studies)が主催するアジアの安全保障問題を3日間にわたり議論するイベントで、シンガポールのシャングリラホテルで2019年まで18回開催されてきました
アジア地域最大の安全保障イベントとして知られる会議は、アジアや主要国の国防相が一堂に会し、講演やパネルディスカッションや質疑を公式行事として行う形式ですが、舞台裏では各国国防相や軍人トップがバイ会談や多国間協議などが多数セットされ、地域安全保障の課題に向き合う貴重な機会となっています
ちなみに2019年の同会議に国防相が出席した国は
●アジア地域からは
日、中、韓、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、タイ、豪州、NZ、シンガポール
●他地域の主要国からは
米、英、仏、カナダ、EU、NATO
・・・ですが、国防相が出席できない国は、必ず副大臣レベルが参加しており、また多くの国は軍人トップ(統合参謀本部長など)を伴って参加しています
会場の聴講者も豪華で、地域国の閣僚だったり、米国の有力上院員議員だったり、著名なシンクタンク研究者だったりで、5月末から6月初めの金~日は、シンガポール中が厳重な警備体制の中にも活発な外交や議論が繰り広げられてきました
同会議の流れは
●金曜夜に夕食会でシンガポール首相か各国トップの基調講演
●土曜日は米国防長官のアジア政策プレゼンで実質討議を開始し、主要国国防相登壇のパネル討議が次々開催
●日曜日昼頃まで、多数のパネル討議等が並行して行われ、裏では2国間や多国間協議が同時進行
特に米国に新しい国防長官が就任した年は、米国のアジア政策を本格的に包括して説明する場と従来なってきており、バイデン新政権が誕生した今年のイベントには関心が集まっていたところでした。
まぁ、地域の関心の中心である中国からは、実質的に力のない国防大臣が例年参加しており、中央軍事委員会メンバーからの参加がないことから、中国との対話との意味では不完全燃焼ですが、中国代表が結構辛らつに米国や西側諸国を非難することもあり、話題になったこともありました
中国が慎重に事を進めてきた時代とは異なり、あからさまに好き放題を始めた最近では、本イベントの意義や役割も変化が求められるのかもしれませんが、世界にワクチンがいきわたり、来年は再開されることを祈念いたします
今年は過去記事をご覧ください
「2019年」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-05-31-1
「2018年」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26-2
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