米軍が施設への自然災害で予算枯渇 [Joint・統合参謀本部]
米空軍は2基地が壊滅的打撃
海兵隊も東海岸の基地に大きな浸水被害
メキシコ国境の壁に予算とられて大丈夫か?
21-22日にかけ、米海兵隊と米空軍が、自然災害により米本土基地の被害にあわせて1.5兆円規模の被害が出ており、最近では恵まれていたはずの2019年度予算を食いつぶし、山のように既に積みあがっている老朽施設改修等を先送りし、かつ演習や訓練費を削減せざるを得ない状況だと訴えています
折しも、トランプ大統領がメキシコとの国境の壁建設予算案を巡り「非常事態宣言を発令」し、米国防省の施設維持建設費から「壁」予算を引き抜こうと企んでいる最中ですが、米軍史上例を見ない規模の大規模自然災害に苦しんでいる米軍からすると、反乱を起こしたいような気分にある模様です
米軍全体で冷戦末期に購入して長期間使い続けた装備品の老朽化が顕在化し、一斉に装備品更新のタイミングを迎えて苦悩する中、施設面でも同様の現象が起きており、米空軍だけで施設を安全なレベルに戻すだけで「3兆5千億円」が必要と見積もられており、加えて昨年からの災害被害で、苦境に追い込まれています
海兵隊司令官が国防省に追加予算を請願
●Robert Neller海兵隊司令官は2月19日付の臨時国防長官あての書簡で、ハリケーン被害により米東岸の複数の海兵隊基地が大きな被害を受け、兵士住居、訓練施設、鉄道路線等々の復旧に3700億円の費用が必要であると訴えた
●そして、これら被害に加え、予算で計画していなかったメキシコ国境対応や豪州への兵力ローテーション増加 、住宅手当の増額などの支出が求められ、海兵隊内だけではとても資金を捻出できないと説明している
●更に同司令官は3月18日、今度は海軍長官あてにレターを出し、「当初2019年度予算は最近の中では恵まれたレベルであったが、その後に生起した予期せぬ自然災害や国境警備負担等数々の要因により、海兵隊の即応態勢は大きなリスクを迫られている」と訴えている
●結果として、海兵隊が複数の演習や訓練を中止に追い込まれ、装備品の維持費も削られる事態に追い込まれていると窮状を説明し、追加予算を要請している。そして影響を受ける演習として、インドネシア、スコットランド、モンゴル、豪州、韓国での中止や縮小が含まれると訴えている
米空軍も2基地の大きな被害に困窮
●米空軍のJohn Henderson施設担当次官補は、米空軍の施設修理改修費の必要額が、対象施設を安全なレベルに戻すのに3.6兆円レベルに積みあがっているとし、その対処に2020年度予算案に約2200億円を計上していると説明した
●一方で、昨年10月にハリケーンの大きな被害を受け、配備されていたF-22戦闘機を他基地配備に変更せざるを得なくなったフロリダ州Tyndall空軍基地や、先週、基地の約半分が水没して被害の全貌把握も出来ていないOffutt空軍基地への対処経費が、tyndallだけで5500億円~1兆円程度になると見込まれ、追加予算が認められなければ、当初の3.6兆円施設リフレッシュ計画も見直しを迫られることになる
●米空軍は、IBMの「Watson deep-learning software」を使用して、収集する施設に関するビックデータを分析し、施設補修や改修の優先順位や規模を判断しようとの試みを開始するが、併せて現有全施設の5%を廃棄して維持費を削減する計画も進めている
●しかし自然災害を受けた2基地の復旧経費は、年度の残りの施設経費を流用してもまかなえず、作戦運用や維持整備費から引きはがして投入しているが、流用部分の追加補正予算が認められなければ、 「好ましくない代償」を負うことになる
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米本土の異常気象的な自然災害被害はすさまじく、Tyndall空軍基地内の住宅に住んでいた兵士やその家族が路頭に迷っている状態です
そんな中で、国境の壁建設のために国防省の施設整備費を流用しようとしているトランプ大統領は、兵士の士気を下げる点で天才とも言えましょう。
また、能天気な沖縄県知事が、辺野古移設の住民投票結果を米国へ訴えに行ったりしていますが、被災者のところに自作自演の騒ぎをアピールに行くような行為です。ほんとに醜い・・
海兵隊も東海岸の基地に大きな浸水被害
メキシコ国境の壁に予算とられて大丈夫か?
21-22日にかけ、米海兵隊と米空軍が、自然災害により米本土基地の被害にあわせて1.5兆円規模の被害が出ており、最近では恵まれていたはずの2019年度予算を食いつぶし、山のように既に積みあがっている老朽施設改修等を先送りし、かつ演習や訓練費を削減せざるを得ない状況だと訴えています
折しも、トランプ大統領がメキシコとの国境の壁建設予算案を巡り「非常事態宣言を発令」し、米国防省の施設維持建設費から「壁」予算を引き抜こうと企んでいる最中ですが、米軍史上例を見ない規模の大規模自然災害に苦しんでいる米軍からすると、反乱を起こしたいような気分にある模様です
米軍全体で冷戦末期に購入して長期間使い続けた装備品の老朽化が顕在化し、一斉に装備品更新のタイミングを迎えて苦悩する中、施設面でも同様の現象が起きており、米空軍だけで施設を安全なレベルに戻すだけで「3兆5千億円」が必要と見積もられており、加えて昨年からの災害被害で、苦境に追い込まれています
海兵隊司令官が国防省に追加予算を請願
●Robert Neller海兵隊司令官は2月19日付の臨時国防長官あての書簡で、ハリケーン被害により米東岸の複数の海兵隊基地が大きな被害を受け、兵士住居、訓練施設、鉄道路線等々の復旧に3700億円の費用が必要であると訴えた
●そして、これら被害に加え、予算で計画していなかったメキシコ国境対応や豪州への兵力ローテーション増加 、住宅手当の増額などの支出が求められ、海兵隊内だけではとても資金を捻出できないと説明している
●更に同司令官は3月18日、今度は海軍長官あてにレターを出し、「当初2019年度予算は最近の中では恵まれたレベルであったが、その後に生起した予期せぬ自然災害や国境警備負担等数々の要因により、海兵隊の即応態勢は大きなリスクを迫られている」と訴えている
●結果として、海兵隊が複数の演習や訓練を中止に追い込まれ、装備品の維持費も削られる事態に追い込まれていると窮状を説明し、追加予算を要請している。そして影響を受ける演習として、インドネシア、スコットランド、モンゴル、豪州、韓国での中止や縮小が含まれると訴えている
米空軍も2基地の大きな被害に困窮
●米空軍のJohn Henderson施設担当次官補は、米空軍の施設修理改修費の必要額が、対象施設を安全なレベルに戻すのに3.6兆円レベルに積みあがっているとし、その対処に2020年度予算案に約2200億円を計上していると説明した
●一方で、昨年10月にハリケーンの大きな被害を受け、配備されていたF-22戦闘機を他基地配備に変更せざるを得なくなったフロリダ州Tyndall空軍基地や、先週、基地の約半分が水没して被害の全貌把握も出来ていないOffutt空軍基地への対処経費が、tyndallだけで5500億円~1兆円程度になると見込まれ、追加予算が認められなければ、当初の3.6兆円施設リフレッシュ計画も見直しを迫られることになる
●米空軍は、IBMの「Watson deep-learning software」を使用して、収集する施設に関するビックデータを分析し、施設補修や改修の優先順位や規模を判断しようとの試みを開始するが、併せて現有全施設の5%を廃棄して維持費を削減する計画も進めている
●しかし自然災害を受けた2基地の復旧経費は、年度の残りの施設経費を流用してもまかなえず、作戦運用や維持整備費から引きはがして投入しているが、流用部分の追加補正予算が認められなければ、 「好ましくない代償」を負うことになる
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米本土の異常気象的な自然災害被害はすさまじく、Tyndall空軍基地内の住宅に住んでいた兵士やその家族が路頭に迷っている状態です
そんな中で、国境の壁建設のために国防省の施設整備費を流用しようとしているトランプ大統領は、兵士の士気を下げる点で天才とも言えましょう。
また、能天気な沖縄県知事が、辺野古移設の住民投票結果を米国へ訴えに行ったりしていますが、被災者のところに自作自演の騒ぎをアピールに行くような行為です。ほんとに醜い・・
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