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米軍の死者の7割は非戦闘中 [Joint・統合参謀本部]

不断からの安全教育や事故防止対策が重要です!

Death analysis.jpg1日、米議会調査局(CRS)が、2006年から2018年5月7日までの米軍の死者数15851名に関する統計を発表しました。

いろんな見方がありますが、一般の方にとって意外なのは、戦闘行為(その作戦行動に至る移動過程での発生も含む)に関するものは全体の28%で、それ以外は非戦闘行為による死者だということでしょう。

また、非戦闘行為による死者の14%、また死者全体に占める割合でも10%が「substance abuse:薬物乱用」による点も、米国社会の縮図というか、米兵の質を考える点でも興味深いデータです。

更に、自殺(Self-Inflicted death)が死者全体の22%以上を占め、非戦闘間の死者の3割を占める点も重い事実ですし、軽々にコメントの難しいデータですが、そんなデータがならぶ2ページのレポートです。

13日付Militarytimes.com記事によれば

戦闘行為中の死者の統計(4510名)
●統計期間中の死者の総計4510名は、25か国で発生しているが、9割以上はイラク(2177名)とアフガニスタン(1961名)で発生している
●また、死者の半数は簡易仕掛け爆弾IEDによるものである

イラクでの死者の半分はIEDによるが、それ以外の死者の38%は直接の戦闘行為に至る前の事故によるものである
アフガンでの死者の半数もIEDによるが、銃創や重いけがから死に至る割合も多く報告されている。また車両や航空機の事故による死者が8%をしめている点から交通環境の悪さも背景に考えられる

Death analysis2.jpg








非戦闘行為での死者(11341名)
●非戦闘時の死者の93%は米国内で発生してるが、発生場所は世界70か国に及んでいる
14%が薬物乱用に起因するものであり、16%が乗り物に関係する死者である。
2013年以降、航空機事故が急増しており、133名の死者を出している
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death ana2.jpg








統計はいろんな図表で紹介されていますので、皆様それぞれの視点でご覧ください

それにしても、12年間で戦闘行為に関する死者が4510名・・・。人口比を考えて日本に当てはめると、約1750名が亡くなる計算になります。

もちろん世界中で活動する米軍との比較は単純には困難ですが、この犠牲の重さを思わずにはいられません

2ページの資料は
https://fas.org/sgp/crs/natsec/IF10899.pdf

事故関連の統計資料
「米空軍死者の一番は自殺」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-12-1
「米空軍2015年の事故統計」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-13

「ロシア空軍事故続発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-15
「米空軍事故増加警戒」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-05

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