ボーイングKC-46の納期守れず:課題未解決 [米空軍]

米空軍の3大優先事業(他はF-35とB-21)で、「boom方式」と「drogue方式」両刀使い空中給油機で日本も購入を決めていますが、他に比較して優等生だったはずがここに来て足踏み状態になっています
話を総合すると、未解決の課題や諸手続に2ヶ月間の対処猶予期間を与えるようですが、この期間で問題が解決できる保障はありません。
日本の導入スケジュールに影響ないこと、そしてボーイングが自社負担している超過経費分を、日本につけ回ししないことを祈念致します
5月31日付米空軍協会web記事によれば

●これにより、初号機の納入時期が当初の2017年春から、2017年夏後半から初秋に遅れる。またこれを受け、初めの18機納入期限である2017年8月は2018年1月に遅れることになる
●ボーイング社は、boomにかかる想定以上の負荷対策を未だに決定できない状態にあり、A-10への給油試験も未実施である
ボーイング社発表によれば
●現在、5機のKC-46Aが試験中で、別の7機が生産ラインにある。また8機分の原料や部品の調達を実施中である
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5月27日付米空軍の発表
→http://www.af.mil/News/ArticleDisplay/tabid/223/Article/783853/kc-46s-set-to-arrive-at-first-basing-locations-by-late-2017.aspx
米空軍のKC-46A解説
→http://www.af.mil/AboutUs/FactSheets/Display/tabid/224/Article/104537/kc-46a-pegasus.aspx

そのために欠かせないのが空中給油機で、KC-10やKC-135の老朽化や維持費急騰の中で、米空軍は最優先で179機のKC-46A調達を急いでいます
日本もこの流れで、4機のKC-767に続き、4機のKC-46導入を決定したところです。
欧州や韓国はより大型で輸送能力もか高いA330モデルの機体を選択し、KC-46は米空軍と日本だけが現時点で採用を決めています
「boom axial loads」対策が小手先で出来るのか? 時間との闘いをどうするのか? 今後の展開に注目です。ボーイングの追加経費負担の程度も気になります
関連の記事
「Boom強度に問題発覚」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-03
「KC-46は更に遅延?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-27
「初の給油試験に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-26-1
「初飛行試験に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-18
「予定経費を大幅超過」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-21
「韓国はA330に決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-01
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