パネッタ長官:最後の訪問は欧州 [パネッタ国防長官]

恒例の機中会見(14日)でパネッタ長官は、ご両親が伊からの移民である自分を「欧州の息子」と呼び、国防長官として18回目で最後の海外訪問が欧州であることを「ふさわしい」と表現しています
会見で長官は訪問の目的を3つ
●NATOとそれぞれの2国間関係の重要性を強調・再確認
●訪問4カ国のアフガンにおける活躍を讃え、今後について協議
●世界が安全保障と財政面での課題に直面する中での将来施策協議
アフガンについて長官は

●また先週ワシントンを訪問したカルザイ大統領と、将来のアフガン治安維持への米国の関与について実り多い協議が出来た。
●今回の訪問では、訪問国にこのあたりの状況を説明することを楽しみにしている
●しかし、テロ活動、特にアルカイダ関連の組織がパキスタン、ソマリア、イエメン、マリ等に存在し、訪問先全ての国の脅威となっている
●北朝鮮やイラン、中東での騒動、サイバー脅威など、全ての問題が共通の課題である。何人も単独でこれに対応することはできない
NATOの将来について(若い世代へ)

●NATO設立は1943年に遡り、今後の時代を担うベルリンの壁崩壊後の世代は、将来に向けてのNATOの重要性を十分に評価していない
●訪問国での協議でもこの点に焦点を当てるが、ロンドンで行うスピーチの中で「大西洋をまたぐ同盟やパートナー関係のバトンを、次の世代につなぐことがいかに重要か」をお話ししたいと思う
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訪問は猛烈なスピードで進んでいます!
14日夜にポルトガルに到着し、15日にはポルトガルとスペイン両国で日程をこなし、15日夜にはすでに伊に到着、16日にはローマ法王に謁見
上でご紹介した共通のテーマ以外に・・・
ポルトガルでは・・・

●リスボンの西900マイルにある戦略的要衝、ポルトガル領アゾレス諸島のLajes基地に所在の米ポ両国で約1100名の兵士を半数以上削減する件は、地元経済への影響に配慮し、2年延期し2014年末から開始。それまでに経済対策を。
●米軍航空機の中継業務を削減し、約400棟ある基地施設の300棟をポルトガル政府に返還する
●同島にはWW2時代の1943年から米軍が駐留し、当初は海上交通路防衛の先兵が、後に独潜水艦攻撃拠点に
スペインでは・・・

●全ての話題を議論するが、サイバーやサイバー協力も重要な議題
●スペインのロタ島に米海軍イージス艦4隻を配備してミサイル防衛態勢を強化すると同時に、海洋安全保障面でも協力関係を強化する
イタリアでは・・・

●伊が50名以上の死者を出しつつも、アフガン任務を遂行してくれたことを決して忘れない
●在伊米軍の兵士やその家族は3万人以上であり、北部伊のAviano空軍基地、シシリア島の海軍航空基地、ピサ近傍の陸軍基地等、集団安全保障を支えてくれている
●F-35への米国のコミットメントは揺るぎないものである。
●シシリア島通信施設が周辺住民に健康不安を与えている件については、伊国防相とともに懸念に対処する。現時点までのデータでは施設による住民への健康リスクはない
ご両親の故郷である「伊」訪問の細部や、ロンドンでのスピーチが気になります・・・。
気が向いたら追記します。
「パネッタ国防長官」を60本以上の過去記事で振り返ります
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301808881-1
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