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ステルス VS 対ステルス技術 [安全保障全般]

アジア安保の一大行事
2011シャングリラ・ダイアログを以下の記事でフォローしました
   ↓    ↓     ↓      ↓
「米の動向:シャングリラ2011」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
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CSBA watts.jpg6月2日シンクタンクCSBAのBarry Watts研究員が、RMAやMTR等の用語で話題になった軍事技術革新の動向と展望を分析したレポートを発表しています。タイトルは「The maturing revolution in military affairs」です。
全部読んでないので分かりませんが、その中でステルス技術と対ステルス技術の関係について論じているようです。

3日付「DODBuzz」が紹介するその概要は・
●ステルス機を巡る話題が盛んだが、対ステルス技術を侮ってはいけない。最近の技術進歩により、将来対ステルス技術がステルス技術を上回る可能性が指摘されている。その候補が2つある。
一つは、VHFやUHF帯の周波数を使用したレーダーである。波長が30cmから6mと、これまでのXバンドレーダーより長いことを利用し、これまでのステルス技術を用いた航空機でもより多くの反射を得られることから注目されている。

CSBA MRMT.jpgもう一つは、Czech VERA-Eに代表されるパッシブなセンサーである。これは目標捜索レーダーだけでなく、テレビ、携帯電話やその他利用可能な電磁波全てを活用してステルス機からの反射を捕らえようとするモノ。
パッシブセンサーの課題は、膨大な受信信号を処理し分析する演算処理装置とメモリー容量で、真の目標とノイズ・クラッター等の誤信号を区別するために欠かせない能力獲得である。

●アクティブフェイズドアレーレーダーの発達、また演算処理装置やメモリーが2年ごとにその能力を倍増させる、との法則を前提とすれば、技術的進歩が対ステルス技術を優位に導く。言い換えれば、さほど遠くない将来、SAMや防空網がステルス機に耐え難い損害を与える時代が訪れるのである。

ただし物事はそう単純ではない。Barry Watts研究員は様々な理由をあげて、将来もF-35が空の自由を謳歌出来る可能性があると述べている。理由は、対ステルス側の技術開発がそう簡単に実を結ぶとは思われないことが一つ。
●(以下はまんぐーすの想像です・・)またステルス側も対ステルス技術を想定し、対ステルス側の複雑な探知システムネットワークの弱点を突くことを考える。電子妨害や固定施設の早期撃破は当然考えられる。サイバー戦も組織的な対処が必要な防御側に不利だろう。
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一般的に考えて、待ち受けの姿勢は不利です。専守防衛はそれ自体「負け」に近い体制ですし、お金ばっかり必要で無駄が多いとも言えるでしょう。

同レポートは約50ページで以下のような項立てになっています。ご興味のある方はどうぞ。
Chapter 1. Overview
Chapter 2. Metrics for Assessing Progress
Chapter 3. Focusing on Precision Strike
Chapter 4. Possible Changes by 2050
Chapter 5. U.S. Dependence on Space and Cyberspace
Chapter 6. The Dawning Vulnerability of Naval Surface Combatants
Chapter 7. The Future of Stealth
Chapter 8. Ground Forces and Mature Precision Strike
Chapter 9. Power Projection
Chapter 10. Conclusion

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