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前半MQ1→MQ9→Gorgon Stare, MQX [米空軍]

MQ-1.jpg4月号の「AirForce Magazine」に「The Reaper Harvest(リーパー無人機の収穫)」との記事が掲載され、米空軍無人機運用の大黒柱であるMQ-1プレデターやMQ-9リーパーの機数や世代交代予想、更に次なる期待を背負った画期的映像ポッド(Gorgon Stare sensor pod)の開発状況等が紹介されています。

まんぐーすが初めて接する数字も紹介されており、興味深かったのでご紹介します。以下ではプレデターはMQ1、リーパーはMQ9と省略して記述します。
本日は、現状と今後の大きな方向性について。明日は、課題、新センサーPOD、そして対空脅威と無人機についてです。

急増する活動と飛行時間
RQ-4.jpg●本年1月5日現在で、米空軍は中央軍隷下で無人機による24時間CAPを50ポイントで継続実施している。内訳はMQ1とMQ9で48個、RQ-4グローバルホークで2ポイントである。これらは主にISRと通信中継任務を帯びている。
2003年時点では、2010年度までに同CAP数を24個にする予定であった。そして2009年時点では、2015年末までに米空軍は無人機によるCAPを65個にする計画だったが、現在では2013年度末までに達成する予定である。

●過去14年間の合計でMQ1とMQ9は飛行時間100万時間を間もなく達成するが、更なる100万時間はわずか2年半で達成されるだろう
●昨年末現在で、米空軍はMQ1を161機とMQ9を55機保有している。MQ1の最終号機を本年3月に受領し、今後MQ1が段階的に退役する過程で、今後の主力であるMQ9保有数は319機に増加する予定で、月間生産数も4機にまで増加する。

今後の重点指向方向
●ブリードラブ空軍副参謀総長は、CAP数は65程度以上に増加することはないだろう。一方で、今後の焦点はセンサーの改良と入手情報の分析配布(PED:processing,exploitation, dissemination)の改善省力化に移ると述べている。
gorgonstare2.JPG●現在開発中の新型センサーポッド:Gorgon Stare sensor podは、現在1機当たり1動画しかリアルタイムで扱えないのに対し、10倍の動画を収集可能で、将来は65動画同時収集を目指している。その地域の一部を見るのではなく、地域全てを見ることが出来るのである。

●現在「無人機」1機の運用には、操縦、整備、離発着、情報分析配布等併せると180-200名の人間が必要であるが、無人機数の増加に併せてこれ以上マンパワーを投入する余力はない。従って省人化が大きな課題である。運行の自動化、整備のモジュラー化、継続運用性の向上等々が求められる
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米国人らしい猪突猛進型の「これにすがりたい」思いが伝わって来る記事でした。
映像情報ばかりが増えても、「戦場の霧」を完全に晴らすことは出来ないと思うのですが、テクノロジーで将来の脅威に立ち向かおうとする欧米的「人間の一つの姿」としてご覧頂いても良いかと思います。
明日は、課題、新センサーPOD、そして対空脅威と無人機についてです。

「米空軍ISR組織の革新」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-21
「米無人機の再勉強」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-05
「無人機の未来を語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-07-25
「米空軍無人機のゆくえ・前編」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-27-1
「米空軍無人機のゆくえ・後編」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-28

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