国防省サイバー担当が語る [サイバーと宇宙]

本件に関するフォローアップ会見が米国防省相の担当次官補代理によって20日行われました。これまでご紹介してきたサイバーを取り巻く課題と重なる部分もありますが、今月10月は米国の「サイバーセキュリティー月間」でもありご紹介します。
更に日本の位置取りが全く不明で、かつ重要な分野ですので、しつこくフォローしておきます。
Robert Butler(deputy assistant secretary of defense for cyber policy)による会見の国防省HP記事とDODBuzz記事はこちら
バトラー次官補代理は軍事プレスとの会見で・・・
●過去14ヶ月に渡りサイバーコマンドの立ち上げや発展に取り組んできたが、同時に戦略や政策についても取り組んできた。今年末までには、サイバー国家防衛戦略が完成するだろう。
●(その戦略の中では)これまで取り組んできた教育訓練のほかに、能動的な防御、新たな視点の抗たん性強化、新たな作戦様相等の新たな作戦コンセプトが求められる。
●国防省は、英国、豪国、カナダとNATOとサイバー脅威の防護について協議を始めている。これらの国等とはサイバー領域の情勢認識や脅威の共有、そして共同対処についてパートナーシップを構築することに取り組んでいる。アフガンやイラクでの作戦を通じ、国際協力が急速に進んでいる。

●誰が何を何時に関し、国防省は一案をまとめたが、これについても国としての共通認識が必要である。それには、敵対の意図や敵対行為と言った言葉の定義も含まれる。
●本年8月末、米国政府機関や民間機関のほか、他国も加わって「Cyber Storm3」との演習(国土安全保障省主催)を行い、国防省にとって有用な膨大な教訓を得たところである。
●覚書きとあわせて検討推進の政府支持も得ており、我々の案をたたき台に議論を深めていきたい。
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この会見に関する「DODBuzz」のコメントは

●また、米国がサイバー攻撃を仕掛けるかどうかについても同次官補代理は回答を避けた。
●同氏の会見やリン副長官の発言からすると、国防省はサイバー防衛と作戦遂行時のネットワーク保全にまず重点を置いているように感じた。
●これまでの戦争ドメインと異なり、誰がどこから攻撃を仕掛けているのかが明確に出来ないサイバー攻撃への対応は極めて複雑なものとなる。
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この問題を取り上げる日本のメディアもなく・・・
『サイバー戦関連記事』
「サイバー司令官、国家への警鐘」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-24-1
「サイバー戦略5本の柱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1
「米空軍サイバーに取り組む2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-07-1
「米サイバーコマンド道遠し」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-16
民主党が廃止した事務次官会議。
これなどを積極的に活用すれば
省庁横断型の国家規模プロジェクトの母体として
有効に機能するのではないかと思ったり。。。
by wuhho (2010-10-22 08:18)