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慶応の神保氏も主張:台湾の劣勢戦略に学べ [ちょっとお得な話]

・台湾は既に航空優勢を失い、ミサイル防衛も難しい
・今は「負けても、中国に完勝はさせない」劣勢を前提とした兵器体系
・台湾は、日本の5~10年後の防衛政策の参考になる

Taiwan-China2.jpg25日付読売新聞朝刊の第4面に囲み記事「語る:安全保障法制」が掲載され、慶応大学准教授の神保謙准教授が「海空 将来は中国優位」とのタイトルで、安保法制の課題を推進派(まだまだ不十分)の立場で語っています

神保氏は、「グレーゾーン事態」に対する海上保安庁の権限強化が不十分、「PKO協力法改正案」が時代のニーズに追いついていない点などを訴えていますが、まんぐーすが「びびっと」来たのが冒頭紹介の部分です

記事では中国の軍備拡大を描写する中で「さらっと」触れられていますが、台湾の国立政治大学(台北市)でも教鞭を執る神保氏の正しい情勢認識が光っています

台湾に学べの認識は、本年正月3ヶ日に3回シリーズで「CSBAの台湾軍事戦略提言に学べ」として取り上げたテーマですが、まだまだ発信が不十分と反省していたところ、神保氏に「さらっと」しかし「がっつり」訴えて頂き、「我が意を得たりの膝たたき」気分です

25日付読売新聞「語る:安全保障法制」で神保氏
Zinpo3.jpg●日本が集団的自衛権を行使する際の「存立危機事態」は、日本周辺で起こる可能性が高い。朝鮮半島有事で北朝鮮が米艦艇を攻撃した際、自衛隊は米軍を防護することになるはずだ。安倍首相は(中東での機雷除去等ではなく)日本周辺でのケースを重点に説明すべき

中国軍事費は急速に伸び続けており、海洋進出を止めるのは難しい。日本はいつまでも「航空・海上優勢」を維持することは出来ない
台湾は既に航空優勢を失い、ミサイル防衛も難しい。今は「負けても、中国に完勝はさせない」劣勢を前提とした兵器体系に変わっている。台湾の安保政策は、日本の5~10年後の防衛政策の参考になる

まんぐーす注:台湾が既に「劣勢を前提とした兵器体系に変わっている」とは少し言いすぎか。まだまだ最新戦闘機や大型艦艇や大型潜水艦をほしがっており、兵器体系を変えるべきだとの意見が出てきた程度ではないか)

「グレーゾーン事態」法整備に関し
Zinpo2.jpg警察権と自衛権との間に空白が残っている。海上保安官は武器は使用出来るが、正当防衛と緊急避難のために限定されている。
漁民に扮して高度に武装した集団が尖閣に不法上陸したら、とても対応出来ない。かといって自衛隊がすぐに対応したら、軍事衝突の可能性が生じる
海上保安の出来る役割を増やし、装備や権限を拡大した方が、実際の効果は大きい。更なる立法措置が必要

「PKO協力法改正案」について
Zinpo.jpgPKOはこの20年で大きく様変わりした。今、南スーダンなどアフリカで各国のPKOが直面しているのは、テロを目的とした越境型の武装組織による破壊工作や難民襲撃への対処だ。アルジェリア人質事件などその典型だ
受け入れ同意の安定的な維持は困難な時代だ。PKO協力法改正案は、現代のPKOのニーズに合っているかというと、甘い
●正しいと判断すれば、能力に応じてできる限りの国際秩序の構築に貢献することを、日本の安全保障の哲学とすべき
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恐らく、1時間程度のインタビューを、紙面にあわせて「切り刻んだ」のでしょう。
神保氏は「台湾に学ぶ」件をもっと語っていたのかも知れません。読売の記者はその重要性を十分理解していないのでしょう

innovation2.jpgでも本当に嬉しいです。台湾を知る人に「台湾に学べ」と言ってもらえて。
国際政治や日本の外交・防衛政策を専攻し、世界を飛び回る41歳の若手研究者に大いに期待します!!!

CSBA提言の台湾新軍事戦略に学べ
http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27

2015年正月3ヶ日の連載
「その1:総論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
「その2:各論:海軍と空軍へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27-1
「その3:各論:陸軍と新分野に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27-2

タグ:神保謙
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英国等が川崎P-1対戦哨戒機に興味津々 [ちょっとお得な話]

兄弟ブログ「輪になって踊らず」の新記事
「戦争はだめ」だけで生き残れるのか?
http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2015-06-20
→「戦争をしないという決心をして戦争にならないのであれば、そう決心すればいい。しかし戦争と平和の問題はそんなに簡単な問題ではない
→「子供たちに戦争体験を語り継ぐなどの努力はよいが、戦争の悲惨さを知ることと戦争がどうして起こるのかを知ることは別のことであり、後者の問題の方がずっと重要」
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p-1.jpg17日付DODBuzzがパリ航空ショーのレポートとして、川崎重工がP-3対戦哨戒機の後継として製造している国産P-1哨戒機に英国が関心を示していると報じています。
この分野では、同じくP-3の後継としてボーイングが製造するP-8がありますが、英国以外の国も同航空ショーの川崎重工ブースに多数訪れ、その性能や輸出可能性について問い合わせているとのことです

武器輸出3原則に替わり、新たに定められた「防衛装備移転3原則」を背景に、川崎重工も「輸出担当室長」がパリに出向いてアピールしているようです

P-8と戦うのはそんなに簡単ではないでしょうが、世界の市場を視野に置くことで、日本の軍需産業にも良い効果をもたらすことが期待されます

17日付DODBuzzによれば
P-1 2.jpg●英国は対潜哨戒任務を担っていたニムロッドが引退した以降、他国や空軍に潜水艦監視を頼らざるを得なくなっている。ニムロッドの後継としてBAEが開発を進めていた機体も、経費超過で中止している
●日本の安倍首相が武器輸出に関する自主規制を見直し、日本の軍需企業が海外顧客を見つけることを容認したことを受け、英国は川崎重工製のP-1哨戒機に興味があるとのシグナルを送ってきた

●2008年に生産が開始されたP-1は量産型の初飛行に2012年に成功し、中国やロシアの潜水艦が増強され活動を活発化を受け世界の海軍士官が海洋監視航空機を求める中、P-8の対抗馬になりつつある。
●英国が哨戒機を購入する場合、1300億円規模になるとの見積もりもある

川崎重工のコバヤシタクミP-1&C-2輸出担当室長は、パリ航空シューで非常に多くの高い関心を集めていると語っている。
昨年のロンドン航空ショーでは単に輸出可能なのかとの質問が多かったが今年は複数の国の代表団が川重のブースを訪れ、航空機に関する詳細を質問してくるとコバヤシ室長は語った

P-8.jpg●ただし、英国が興味を示した事を受け、本当に川崎重工製のP-1がボーイング製のP-8に対抗出来るのかとの議論も呼んでいる。なお米海軍は最近、追加で16機のP-8を発注すると発表している
●またコバヤシ氏は、輸出するには当該国と日本との強い関係が必要だと慎重な姿勢も見せ、「(輸出に向けた)議論を続けるかどうかは、当該国と日本との関係にかかっている」と述べた

P-1哨戒機とP-8どちらが優秀?
(Yahoo知恵袋のベストアンサーより)
●P-1は単独での対潜・対水上哨戒に重点であるが、P-8は艦船・無人機とのデータリンクによって哨戒し、単独運用に重きを置かない模様。また対地支援機としても活用(P-8はSLAM-ERやJDAMといった対地攻撃兵器の搭載能力がある)
対潜機器に関しては日米で共同開発されたものを積んでいるので能力的には差はない

P-8 2.jpgP-1が対艦ミサイルを8発搭載も、P-8はP-3と同じく4発搭載
●P-1が150億円ぐらいで、P-8はなんと300億円ほど

●P-1はフライバイ「光」、全周警戒、ウエポンベイも最適位置、P-8はこの点でP-1に劣る
●P-1は当初から対潜哨戒機を想定して低空長時間飛行を念頭に置いているが、P-8は旅客機B-737を母体としているため、ムリな開発で困難を極めた曰く付き装備

上記から総合的に判断すると、P-1も負けてはいない・・気がしますが。特に単独で運用する東南アジア諸国にとっては・・・
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P-8は、米国軍需産業が総力を結集して製造した機体ですからそれでも素晴らしいのでしょう。
P-3C.jpgしかし川崎にも意地があります。P-3導入時、「米国からの圧力」で田中角栄総理が国産方針を撤回し、川崎が無念の涙をのんだ経緯もあります。

P-8は既に、米海軍以外にインドに輸出したほかオーストラリアへの供給が決まって居るようですが、南シナ海の領有権争いに直面するフィリピンやベトナムは中国の覇権主義に対抗するため、防衛装備品の輸出緩和を決めた日本のP-1に「高い関心を示す」(防衛省幹部)と言われています。

話題になるだけでも時代の変化を感じます・・・
でも当該DODBuzzの記事にはコメントが「ゼロ」(18日朝現在)です。日本から投稿してみては・・・

防衛白書の「防衛装備移転3原則」解説
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2014/html/n4133000.html

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自称「珍獣」栗田千尋がNATOで心境を語る [ちょっとお得な話]

Kurita4.jpg15日付「輝く女性応援会議:全ての女性が輝く日本へ」のオフィシャルブログに、日本人初のNATO本部要員として勤務することになった女性自衛官の栗田千寿さんが、「マイノリティだからこそ価値がある」との一文を寄稿されています。

「輝く女性応援会議」は、安倍首相が2014年3月に立ち上げた会議で、女性の社会進出を推進応援することを目的としており、同オフィシャルブログには週1回の割合で各界(男性や外国人を含む)の意見がアップされています

陸上自衛官である栗田千尋2佐については2012年6月に一度ご紹介し、国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)に軍事連絡要員として派遣中に「今でも、女性自衛官であることの意味を自問自答する日々が続いています」、「女性自衛官の価値の一つは、女性のもつ母性にあると思っています」と語る様子を取り上げました。

今回は、昨年12月から「日本人初のNATO本部要員として勤務」(もちろん女性としても初)している今の心境をご紹介します。いつも自然体で、いい感じの栗田2佐です。

日本人初のNATO本部要員として
Kurita1.jpg●現在、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)で、事務総長特別代表(女性、平和、安全保障担当)の補佐官として昨年12月から勤務しています。
●初めての日本人職員で、アジア系職員が少ない中、なぜここにいるの?と不思議な顔をされ続け、最初はまるで珍獣になったような気分でした。(←左写真の赤い服の女性が上司の特別代表)

●初めは、自分に何ができるのだろう?と考え通しでしたが、珍獣でもいいじゃないか、と思い始めた頃、よく見たら周りも珍獣ばかりじゃないか、と気づきました。
●それぞれの言葉を話して、それぞれの理由でここに来ている。自分だけがマイノリティだと思えば不利に思ってしまいますが、「みんな」もそれぞれマイノリティなのかも!

「男女平等の自衛隊」で「何が出来るか?」
Kurita2.jpg中高は女子校で育ちました。「社会では男性の方が選択肢が多いみたいだから、できれば男性に生まれたかった。」と漠然と思いつつも、「女性だからこそできることが、この社会に絶対あるはず」となぜか確信しつつ。
●そして、突然知った「自衛官」という道。女性でも「幹部」になれる! 階級章をつけて勤務する、男女平等の自衛隊。このこだわりは男性に生まれていれば持たなかったのかもしれません。

●入隊してみると男女混成の訓練で、男性との体力的な差を痛感しつつ時には「多数が正義」なんだろうかと悩みつつ、女性だからこそ何か違う役割があるはずだと、いつも考えてきました。
●その役割が明確にわかったのは30代でPKOに軍事連絡要員として参加した4年前でした。女性要員の方が、現地住民への接触が容易になり、情報や信頼感を得やすい、また現地女性の励ましや参画のきっかけになり得るんだということを身をもって感じました。

「多様性は、組織や社会を強くする」
kurita22.jpg●世界には、紛争の影響を受けて、不安定な国がたくさんあります。そういった国々では、被害者の多くは女性ですし、平和プロセスの交渉などへの女性の参画が求められています。
●これこそが「女性、平和、安全保障」のニーズ。東日本大震災後の災害派遣において女性自衛官が活躍したのも同じだと思います。被災者の方々の、特に女性特有のニーズを聞いたり、入浴支援などで男性・女性の両方に配慮する活動をしたり。

●「女性がいると組織の活動の幅が広がる」と言われるのは、きっとこういうことなんでしょうね。これまで探し求めていた答えが見つかりました。
●「女性でもできること」ではなく、「女性だからできること」が ある! 上司であるNATO特別代表はこう言っています。「多様性は、組織や社会を強くする。だから女性の参画は重要なんだよ」と。

●ただの「マイノリティ」だけでは「変わった人」で終わってしまうかもしれませんが「マイノリティ」だからこそ組織や社会に「違う視点」を入れることができるし、それが今後求められていくんだ、と考えています。
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Kurita3.jpg栗田さんが「30代でPKOに軍事連絡要員として参加した4年前」に一つの「悟り」を開くまで、「できれば男性に生まれたかった」とため息をつき、「多数が正義」なんだろうかと悩みつつすごした日々を思うと、道を開いてきた女性の苦労に頭が下がります

現代の軍事組織が活動を求められる最前線において、「女性ならでは」の役割が有ることは栗田さんが指摘するように間違いありません。だからこそ、平時の軍事官僚機構の中で、女性をどのように位置づけるのかが課題なのでしょう。

栗田さんがこれまで活躍されたPKOやNATOでの仕事は、いわば「色物」のお仕事です。NATOから帰国後、巨大な陸上自衛隊組織が栗田さんをどのように活用するかが注目されます
・・と同時に、海空自衛隊が女性自衛官をどう位置づけるのかにも注目です。「多様性が組織を強くする」例を、他の方面でも是非実証していただきたいものです

栗田さんが3年前に語っていた、「女性自衛官の価値の一つは、女性のもつ母性にあると思っています」・・このあたりにも一つのヒントがあるように思うのですが・・・。もう少し具体的に栗田さんの意見を聞いてみたいし、メンタルケアの分野の専門家にも相談したいと思う今日この頃です

関連の記事
「2012年の記事:栗田2佐」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-11
「ある女性特殊部隊員の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27

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オスプレイを空中給油機で活用しては [ちょっとお得な話]

こんな時だからこそオスプレイの話題を!

本題の前に、野口健氏のツイート
→先日、米軍ヘリがネパールで墜落し複数の犠牲者をだしたばかりなのに、米軍オスプレイは救援物資を積み飛び続けている。昨日カトマンズの空港でオスプレイを見たが、一緒にいたシェルパ達が涙ぐみながらオスプレイに手を合わせて祈りを捧げていた
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Osprey Tanker.jpg4日付米海軍協会web記事が、米海兵隊がV-22オスプレイを空中給油機に仕立てるべく精力的に開発を行っているのに、米海軍は姿勢が不明確だと報じています。

昨年、米海軍は海兵隊と空軍に続き、オスプレイを空母への輸送機C-2Aの後継として導入することを決定しており、その他の輸送にも活用しようと考えているようですが、懸案の空中給油機については、未だ方向性が見えていないようです

まあ、米海軍のことは横目で見るとして、日本がオスプレイを空中給油機で活用するのは良い考えでは・・・と思ったしだいです

4日付米海軍協会web記事
米海兵隊の「Marine Corps’ 2015 aviation plan」によれば、海兵隊はV-22オスプレイを空中給油機にする「VARS:V-22 Aerial Refueling System」の開発を進めている
●VARS開発計画の目標は、米海兵隊の「Marine Air Combat Element」組織に空中給油能力を付加することで、まず戦闘機(FA-18やF-35B)に対する給油を狙い、更に他の飛行アセットに拡大することである

Osprey-Ocean.jpg●一方で米海軍報道官は、「オスプレイの能力活用については潜在能力を継続検討するが、米海軍の焦点はオスプレイを空母運用に適応させ、輸送能力を発揮させることにある」と語っている
●しかし現在、米海軍FA-18の飛行時間の2割は「空中給油任務」に投入されており、イラクとアフガンでの酷使で機体寿命が縮まる傾向にあるFA-18の延命を考える米海軍にとっては悩ましい問題となっている

●FA-18の寿命問題は、F-38の開発の遅れもあり、更に悩ましさを増している
●メイバス海軍長官は無人機の大幅役割拡大を示唆する発言を行っており、また空母艦載無人機に空中給油機能を担わせたい意向を海軍は匂わせており、UCLASS議論の動向が注目されている
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米海軍の空中給油機問題は海軍にお任せするとして、オスプレイの空中給油機を日本で活用できないでしょうか?
垂直離着陸が可能で運用の柔軟性があり、戦闘機からヘリコプターにも給油可能な任務多様性は、オスプレイ空中給油機ならではと思います

思いつきですが、いかが?

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次世代の制空は大型爆撃機タイプで!? [ちょっとお得な話]

CSBAの戦闘機に関する刺激的なレポートです

Air-to-Air-Report.jpg14日、シンクタンクCSBAのJohn Stillion上席研究員が「Trends in Air-to-Air Combat: Implications for Future Air Superiority」(空対空戦闘の傾向;将来の航空優勢への示唆)と題するレポートを発表し、米空軍協会で関連講演を行っています

1965年以降の1450もの空対空での勝利(air-to-air victories)を分析し、これに将来の技術動向や作戦コンセプトを加味して、将来の戦闘航空機の設計や運用思想を検討しています
結論が極めて興味深く、もし推論が正しければ、第6世代戦闘機は将来爆撃機のような形状で、爆撃機の機体を改造したものになると導いています

レポート全文を読んだわけではありませんが、紹介文と講演記事から、その概要をご紹介します

CSBAのwebサイト紹介記事
Stillion-csba.jpg●John Stillion博士は、1965年以降の1450もの空対空での勝利データベースを用い、空対空戦闘の歴史的分析を行い、センサーや兵器や通信技術の進歩が如何に空中戦闘に影響を与えたかを吟味し、将来の戦闘航空機の設計や運用思想を検討した
●Stillion研究員の結論は、空中戦闘は根本的に変化するである。つまり変革は、伝統的に戦闘機で重視されてきた速度や機動性の重要度を減じ、逆にセンサーや兵器搭載量や航続距離を重んじるようになると導いている

●その結果、将来効果的な第6世代戦闘機は、将来爆撃機と似たような外形で、将来爆撃機の機体を改良し、又は爆撃機と同じ機体に空対空任務に最適なシステムを搭載したものになろう
●もしこの推論が正しければ、米海軍と空軍は、将来戦闘機開発と長距離攻撃&ISR機開発と一体化することができ、巨額な開発経費を大幅に削減出来る

14日の講演でStillion上席研究員は
●センサーやミサイル技術の発達により、空対空戦闘における速度の重要性は低下しつつある。
●また同様に、機体の機動性は、より正確で長射程化するミサイルを前に有効性がほとんど無くなるだろう

LRS-B4.jpg機動性や運動性を追求して機体を設計すると、ストレスに耐えられる機体にするため、ペイロードを犠牲にせざるを得ない。
●また超音速飛行は、大気と機体との摩擦で熱を発生し、赤外線を多量に発することになる

●今現在、目視距離範囲外での戦いが主流だとすれば、将来のプラットフォームの方向は、より大きなスペースに複数センサー、兵器、ネットワーク機材を搭載することになるのではないか
●大きなプラットフォームだと、エネルギー兵器の搭載もより可能になる
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非常に新鮮な視点です
個々で細かく吟味することはしませんが、非常に興味深いです

果たしてこれポートを正面から議論する「度量」が世界の空軍にあるか? そのあたりにまず注目したいと思います
航空自衛隊には、そのような度量は無いでしょうが・・・

次世代の制空を考える動き
「海空軍が共同で次期戦闘機検討へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-30
「次世代制空の米空軍チーム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-09
「2030年代の制空を検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-23

「企業との協議を早期から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-17
「戦闘機族のボスが語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-16-1

「なぜ米海軍は追加でFA-18が必要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15
「35歳FA-18の将来方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-15

ちなみに、このStillion研究員は、台湾に対し「最新戦闘機や大型艦艇や大型潜水艦をねだってる場合では無い。もっと泥臭く、非正規戦を正面に中国に立ち向かえ。さもないと米国はその本気度を疑うぞ」と警告を発したレポートの共同執筆者でもあります

日本も考えるべき!
CSBA提言の台湾新軍事戦略に学ぶシリーズ
その1:総論→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
その2:各論:海軍と空軍へ→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27-1
その3:各論:陸軍と新分野→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27-2

よく吟味すべき研究や提言
「ヨシハラ教授日本もA2ADを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-18
「森本元防衛大臣の防衛構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-05
「CSBA:陸軍にA2ADミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
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防衛研究所が「東アジア戦略概観2015」公表 [ちょっとお得な話]

Gaikan-2015.jpg10日、防衛省の防衛研究所が恒例の「東アジア戦略概観」2015年版を発表し、webサイトで「英語版要約」も併せて同時公開しました。例年通り、2014年1月から12月までの地域情勢を、わかりやすく網羅的に紹介しており、基礎資料としても大変有り難い「無料」刊行物です

「東アジア」の概観と言っても、当地域を把握するにはより広い視点からフォローする必要があるとの観点から、2015年版でも「日本」「朝鮮半島」「中国」「東南アジア」「インド」「ロシア」「米国」に各章を当て、更に今年度版のトピックとして「CBRN兵器」について特別の章を設けて「東アジア」にアプローチしています

更に、約2ページの「要約」や序章「2014年の東アジア」も設け、「概観」を概観したい人への配慮も取り入れています。

また、各章末に担当執筆者を明示して研究者間の交流を促進すると共に、参考文献も明示し、「本書が内外の大学や大学院において教科書・参考書としても活用され、国際環境が激変する中、安全保障上の具体的な課題について、若い世代の知的関心を喚起し得る題材を提供」することに配意している点も好感が持てます

第1章日本、第3章中国、第8章米国を取り上げます

「第1章日本」について(執筆:高橋杉雄氏)
Collective-D.jpg集団的自衛権とガイドライン議論の2014年概観。議論の経緯と主要な論点を「賛成」「反対」両方の立場からを紹介し、今後の議論を見る参考に供する姿勢で記述
●集団的自衛権に関するいわゆる「歯止め」議論に関し、「いかなる形で政策判断を行う基準を設定するかという議論」が賛成派の論者の間でも不十分だと指摘し、

●「日本が実際に集団的自衛権を行使するかという問題は、実際には具体的な状況が生起した際に、憲法の許容する範囲内でその都度さまざまな要因を考慮して行われる政策決定の結果として決まるものである」から、
●「そうした具体的な状況が生起した際に行われる政策的な判断の基準となる原則を、広く合意できる形で定めておくことが重要」とし、「いかなる原則を持って実際の政策決定を行うべきかについて掘り下げた議論はほとんどない」ことを問題と指摘している


「第3章中国」について
●「2014 年の中国は、習近平政権のイニシアチブが前面に出た1年であった」との総評で始まる本章は、政治外交レベル(腐敗撲滅、周辺外交、鉄道輸出等々)から、軍の改革の可能性(統合作戦センター設置、PLA兵員削減、軍管区の統合)までを幅広くカバーし、「概観」にふさわしい内容となっている
Silk-Road.jpg胡錦濤時代の「韜光養晦:とうこうようかい」(能力を隠し、力を蓄える)という概念が、主動的姿勢を反映して変更されつつある状況に触れつつも、習近平が2013年に語った「奮発有為」(奮起してことをなすというほどの意味)が、「韜光養晦」の放棄なのか否かについては、中国の論者の見解も分かれていると紹介している

軍事的には5つの注目点を提示。まず極超音速滑空飛翔体(Wu-14)の成功、第2に大陸間弾道弾DF-41やJL-2開発の進展、第3にミサイル駆逐艦Type052Dの就航、第4に国産軍用ヘリの開発、第5にSu-27や30に空中給油可能なIL-78導入報道
●笑えるエピソードとして、2014年7月、中国が海外で初めて受注した高速鉄道の開通式が行われ、トルコ首相(現大統領)が初日に乗り込んだが、いきなり途中で故障し30分以上停止した事例を紹介。ただ現時点で20以上の国と鉄道建設交渉が行われている状況も紹介


「第8章米国」について
●2014年に米国防省がアジア太平洋地域で実施したことを詳細に「国防省公式発表」で記録し、2014QDRを解説し、ウクライナ対応とISIL対応について細かく時系列で記載
Obama-rebalance.jpg●その記録の細かさは、まんぐーすも驚く「オタク」ぶりで、米国防省の予算問題や各軍種の装備品を巡る論点を詳細に把握記述しており、その精神力には「頭の下がる」思い。
●本章執筆者の菊池氏と新垣氏は、共に筑波大学第三学群国際関係(総合)学類卒業生の先輩後輩(10年差)であり、分担執筆でありながらも統制がとれている。

●「国防省公式発表」に対しては「マスコミ的な突っ込み」は全くなく、アジアリバランスに関する各種施策に関しても、問題点や停滞面からはほとんど触れていない点は今年も同じ。防衛省のカウンターパート米国防省には一切ケチを付けない姿勢を堅持
●一方で、米国防省と姿勢を同じくし、淡々とながら米国議会の機能不全を結構厳しく指摘
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ぐだぐだコメントしましたが、これが無料でネット上で読める有り難さに、改めて感謝したいと思います。

Boukenn.jpgまた「はしがき」部分で、「編集作業は、有江浩一、庄司智孝、田中極子、鶴岡路人、富川英生、中澤剛、西野正巳、原田有が担当」とありますが、連隊長勤務時(民主党政権時)に日米共同訓練の重要性を語って「更迭」された「中澤剛」1等陸佐のお名前を久々に見つけました。
改めてここで「武運長久」を祈念申し上げます

過去の「東アジア戦略概観」記事
「2014年版」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13-1
「2013年版」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-10
「2012年版」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-03

無念の更迭、中澤1佐の論文
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10

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5つの視点で学ぶシリーズ:火炎放射器 [ちょっとお得な話]

Flamethrowers.jpgお馴染みのシリーズ「5 Things You Don't Know About:5つの視点で学ぶ」ですが、本日は「火炎放射器:Flamethrowers」を取り上げます
空恐ろしい兵器で、太平洋戦争での日本軍やベトナム戦争でのジャングル戦に威力を発揮した兵器です。

現在の米軍は有効性が薄れたため保有していないようですが、世界を見渡すと保有している国もあるようです

●1つ目の視点
Flamethrowers2.jpg第一次世界大戦前にドイツで発明された火炎放射器は、独軍が同大戦で初めて専門部隊を編成した。6人一組で横一線になって戦線を切り開く手法を多用した
なお、最初の火炎放射器部隊の指揮官は、戦前、消防隊で働いていたという皮肉な記録も残っている

●2つ目の視点
戦車用の火炎放射器は、1943年10月から開発が始まり、1944年6月にサイパンで投入された。また火炎放射専門の戦闘車両は1945年の沖縄戦で初投入された

●3つ目の視点
火炎放射器は、その「火炎」で敵を殲滅するよりも、敵をパニックに陥れて敵部隊の崩壊を招く効果が大である
ドイツ軍と米軍の記録双方で、「炎」による直接攻撃よりも、「火炎」を見てパニックになった敵が姿を暴露して攻撃を受ける様子が明らかになっている

●4つ目の視点
Flamethrowers3.jpgベトナム戦争では「メコンデルタ地帯」での水際作戦が重要となった。川での作戦に射程のある「火炎放射器」を導入するため、当初は貨物船に火炎放射者車両を搭載してしようした
その後開発された専用小型艇は、火炎を射程300mで数時間使用可能な装置であった

●5つ目の視点
米軍は火炎放射器の有効性が薄れたと判断し、1978年に火炎放射器の部隊配備を止めている。しかし一部の州をのぞき、米国民が火炎放射器の保有を禁じている法律は存在せず、持ちたければ個人で保有は可能だ



5つの視点で学ぶシリーズ
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07
「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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衝撃(笑)の自衛隊公式スマホゲーム配信 [ちょっとお得な話]

「ついにここまで来たか」の感が漂います・・・
防衛省webサイトのとあるページに・・・
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/jcollection/


J-cole2.jpg自衛隊公式スマホゲームアプリ
お家を守って装備を集めろ
自衛隊コレクション(Jコレ)

指一本で簡単操作、自衛隊公式アクションゲームアプリ
更新情報:2015.03.19 iOS版アプリを公開いたしました!

ストーリー
キミのおうちの安全を守れ!
舞台はとある一軒家
家の人たちは仕事や学校に行って、みんな留守にしている
静まり返った家の中、キミの部屋においてある自衛隊フィギュアが、ゴソゴソと動いている
彼らは今日も万が一の事態に備えて訓練も怠らない!
さあ、この家の平和を守るのだ!



ゲームの遊び方
指一本のカンタン操作!
自衛隊の様々な職種のフィギュアが大活躍!
キミの指で操作して、制限時間内にステージをクリアしよう!
ステージによって変わる操作方法を読み取って、上手に先に進もう!

J-cole3.jpg適職診断について
キミにピッタリの職種はなに?
今日のキミにピッタリの職種がわかる「今日の適職診断」!

1日1回、陸・海・空の自衛隊で活躍する色々な職種が登場
キミの知らない意外な職種が見つかるかも!

診断結果をSNSにシェアしてみんなに自慢しちゃおう♪

1ヶ月毎に新しいミッションを配信予定 おたのしみに!
【配信中】MISSION1:守れ!家庭菜園
【4月配信予定】MISSION2:引き出せ! 愛犬の底力
【5月配信予定】MISSION3:見張れ! 安全な暮らし
【6月配信予定】MISSION4:閉めろ! 我が家の出入口
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未だ「ガラケー」使用のまんぐーすには縁のない世界ですが、涙ぐましい努力には頭が下がります。

少子化の中の人材確保や募集促進策、野党による集団的自衛権「ねじ曲げ議論」に対抗する防衛思想の普及に役立つことを祈念いたします

隊員の皆様用も作成し、「コンプライアンス」を教えたり、本格シュミレーションゲームで「空中戦」が如何に非現実的かを学ぶのも一興かも・・・
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映像:あなたが知らない負傷者の救助空輸 [ちょっとお得な話]

「・・についてあなたが知らない5つのこと」シリーズで、本日は「Med-evacs」(Medical Evacuation:負傷者の緊急救助空輸)を取り上げます

実戦を経験していない自衛隊がその重要性を理解できず、「戦闘機にだけ投資」しているために大きく遅れている分野の一つです

Medevac.jpg第1に最初のヘリコプターによる「Med-evacs」はベトナム戦争ではなく、第2次大戦中のビルマ戦線でのことであった。1944年、航空機が墜落して敵後方に着地した英国中佐を、輸送用のシコルスキーヘリが救助したのが最初である

第2に朝鮮戦争では初めて「Med-evacs」専用のベル製のヘリを装備した部隊が編成され、負傷者の致死率を大幅に低下させた。当時は当該機種は内部容量が小さく、機体側面の外部に患者を縛り付け、吹きさらしで空輸していた。

それでも、WW2時には負傷した100名のうち4.5名が死亡する致死率だったが、朝鮮戦争では100名のうち2.5名にまで減少させることが出来た

Medevac2.jpg第3に、ベトナム戦争を含む1968年までに負傷者の致死率は更に低下し、負傷者100名のうち1名のみが死亡まで低下した。カリフォルニア州で発生した交通事故負傷者の致死率よりも低くなった。この結果を受け、ハイウェイ救急部隊にヘリが導入されることとなった

第4に、現在米空軍が使用するHH-60Mは、もっとも進んだ救難救助ヘリである。搬送中の機内で可能な処置も生物学的治療や酸素吸入など拡大している。

第5に、イラクやアフガンでは簡易仕掛け爆弾(IED)による負傷が多発したが、破片が内臓を傷つけて腹内大量出血を引き起こすことが死亡につながる大きな原因だった。
これに対する救助ヘリ内で可能な手当として、注射方式で腹内に注入した合成樹脂(?)で内臓全体を覆って止血する手法が広がりつつある。



あなたが知らないシリーズ
「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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偶然で騒然:自動車雑誌が露の秘密潜水艦写真を [ちょっとお得な話]

Russia-Sub-ac12.jpgロシアの自動車雑誌が車紹介のために掲載した写真に、偶然、ロシア軍が「極秘開発中の謎」の潜水艦がくっきり写っていると話題になっています。

カメラマンは恐らく、偶然「白海」に浮かんでいた同艦を、「たくましさ」のシンボルとして車の紹介に活用したのでしょうが、とんだ珍品を捕らえたわけです

13日付Defense-Tech記事によれば
ロシアの自動車雑誌「Top Gear Russia」が、偶然、ロシアの秘密潜水艦の写真を掲載した。その写真の鮮明さは、これまでに同潜水艦について明らかになっているどの写真よりも鮮明で、話題になっている
Russia-Sub-ac12-2.jpg●モスクワのシンクタンクCentre for Analysis of Strategies and Technologiesが写真の重大性に気づいて指摘し、他のメディアもこの事実をフォローしてカバーしている

●同雑誌は、ドイツ製のSUV車「Mercedes-Benz GL450」を紹介するために同写真を使用し、極秘開発中の潜水艦が写っているとは意識していなかった
同潜水艦は「AC-12計画」で建造された潜水艦で、子供用映画にちなんで「Losharik」の愛称で呼ばれており、ロシア海軍の北海艦隊に所属している模様
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同写真が撮影された「白海」は、スカンジナビア半島の付け根の北極圏側の入り江のような部分です。
意図的に写真に撮られるようなところに浮かんでいたのか、何かのトラブルで浮上しなければならなかったのか・・・。

最近疲れているので、「AC-12計画」については調べていません。「deep-water sub」だそうです

自動車雑誌の当該ページの写真は
http://bmpd.livejournal.com/1130907.html

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終了:2014年米空軍NORADのサンタ大追跡 [ちょっとお得な話]

2014年米空軍のサンタクロース大追跡は終了です
http://www.noradsanta.org/

24日午後4時頃からサンタが活動開始し、25日午後8時にサンタは北極のお家に戻りました
皆様、お付き合いありがとう御座いました


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SantaVillage.jpg既に50年以上の歴史を持つ行事ですが、ユーモアを解する世界の人々に8カ国語(日本、中国、オランダ、スペイン、伊、英米、仏、ポルトガル)で提供されており、厳しい予算の中でも頑張ってくれています。

皆さん!お子さんのいらっしゃる方はもちろん、意中の方とご一緒の方も、はたまた西洋のしきたりを無視する方も、遊び心で一度サイト(記事の冒頭にアドレス記載)を覗いてみては如何ですか。

まず、サンタ村を出発した際の映像です!


シドニーのオペラハウス上空も通過しました!


アフガンのカンダハルの軍事基地上空も!


インドのタージマハル上空も通過です!


ローマのコロッセオ上空も!

ロンドンの時計台と大観覧車上空も通過!


コロラド州のNORAD司令部にも立ち寄り!


カナダ軍のCF-18のエスコートを受け


ブラジル・リオの名物キリスト像の上空も


エジプトのピラミッド上空も!



サンタ追跡の歴史と最新技術(?)映像で!

サンタ大追跡の歴史と最新技術?・・


なぜ米空軍NORADがサンタを追跡するのか?
NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)とその前身である CONAD(中央防衛航空軍基地)は、50 年以上にわたりサンタの飛行を追跡してきました。

NORADsanta.jpgNORADshaup.jpgこの恒例行事は、1955 年にコロラド州に拠点を置くシアーズ ローバック社が、子供向けに「サンタへの直通電話」を開設した際に、なんと誤って CONAD司令長官への直通電話番号を掲載したポスターを全国に掲示した事に始まりました。

子供たちからの間違い電話を受けた当時の司令官シャウプ大佐(写真)が、ユーモアでサンタの行動を部下に米空軍のレーダーで確認させる振りをして、電話を掛けてきた子供たちにサンタの現在地の最新情報を随時伝えたことに始まりました。

1958 年、カナダと米国の両政府は「NORAD」として知られる両国が共同運営する北米防空組織を創設しましたが、NORADもサンタの追跡という伝統も引き継いだというわけです。

それ以来、NORAD の職員とその家族や友人の献身的なボランティアによって、世界中の子供たちからの電話やメールへの対応が続けられています。また、現在ではサンタの追跡にインターネットも利用しています。サンタの現在地を調べようと「NORAD Tracks Santa」ウェブサイトアクセスする人の数は、何百万人にものぼります。

そして今では、世界中のメディアもサンタの飛行経路に関する信頼できる情報源として、NORAD の情報を採用しているそうです。
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どのようにサンタを追跡?
NORAD・Santaサイト情報。ジョークにご注意を。)

●NORAD は、レーダー、人工衛星、サンタ カメラ、ジェット戦闘機の 4 つの最新鋭システムでサンタを追跡します。

santa.jpgまず使用するのは、「北米警戒システム」と呼ばれる NORAD のレーダー システムです。この強力なレーダー システムは、北米の北部国境に張り巡らされた 47 の施設で構成されています。NORAD はクリスマス イブにこのレーダーを絶えず監視して、サンタクロースが北極を出発する瞬間をキャッチします。

●サンタが飛び立ったのをレーダーで確認したら、次の検知システムの出番です。地球の上空約 36,000 km の静止軌道上には、赤外線センサーが搭載され熱を感知することのできる人工衛星が複数配置されています。なんと、赤鼻のトナカイ「ルドルフ」の鼻からは赤外線信号が放出されているため、NORAD の人工衛星はルドルフとサンタの位置を検知できるのです。

3 番目の追跡システムは「サンタ カメラ」ネットワークです。「サンタ追跡プログラム」をインターネット上で展開し始めた 1998 年から使用しています。サンタ カメラは超クールなハイテクの高速デジタル カメラで、世界中にあらかじめ設置されています。NORAD では、これらのカメラをクリスマス イブの 1 日だけ使用します。これで世界中を飛び回るサンタとトナカイの画像と動画を捉えます。

santa-coat.jpg●追跡システムの 4 番手はジェット戦闘機です。CF-18 戦闘機を操縦するカナダ NORAD のパイロットがサンタに接近し、北米へと迎え入れます。米国内では、F-15 や F-16 戦闘機を操縦する米国 NORAD のパイロットが、サンタとその有名なトナカイたち(ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクゼン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッチェン、そしてもちろん、ルドルフ)とのスリル満点の共同飛行を実現します。
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サンタに関する米空軍の公式解説

サンタ行動の科学的分析
●サンタは良い子にしていた子供達の長いリストを持っています。毎年子供たちのリストは増え続けています。結果としてサンタは、1 軒あたり 0.0002~0.0003 秒の速さで各家庭を回らなければいけないということになります!
サンタクロースが1600 歳以上だという事実を考えても、また、サンタは子供たちにプレゼントを届ける大切な仕事を慌ててしようとは思わない点からしても、彼が私達の知る「時空間」で作業しているわけではないことが想像できます。
●そう考えると、私達とは異なる時空間で活動しているらしいと考えるのが唯一合理的な結論となります。

サンタの存在と移動手段について
santa-book.jpg多くの歴史的データと 50 年以上に渡る NORAD の追跡資料から導き出される結論は、サンタクロースが世界中の子供達に心の中に実在し心から愛されているということです
●ライト兄弟による最初の飛行機より以前から、サンタは猛スピードで家から家へと飛び回る方法を見つけなければなりませんでした。サンタ・カメラの画像からサンタは素早く移動するために空飛ぶトナカイの群れを選択したことが分かっています。

●このトナカイたちの詳細はまだまだ不明ですが、分かっていることは、サンタが世界中にプレゼントを届けるという任務の手伝いをトナカイ達に要請したということです。その他の詳細は、素敵な謎のベールに包まれています。

イブの24日午後4時頃からサンタが北極で活動開始!
本年も気楽に楽しみましょう!

NORADのサンタ大追跡webサイト
http://www.noradsanta.org/
タグ:NORAD Santa Track
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映像:最も印象的なフライバイ「10選」 [ちょっとお得な話]

F-18.jpg秋のお祭りシーズン最盛期にあわせ、22日に「Military.com」上にアップされた、「10 Impressive Flybys:最も印象的なフライバイ10選」をご紹介します。

日本でも、航空自衛隊基地をはじめとする様々な場所で航空機をショーアップするイベントが開催されますが、今回紹介する「印象的なフライバイ」は「かなり危険な飛行」です。

日本では「なかなか見られない」レベルのフライト映像10本(計約4分間)ですので、お休みに是非ご覧下さい
登場する機首は、F-22、F-15、F-16、FA-18から、往年の双発爆撃機等々まで様々です


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世界が注目:そうりゅう型潜水艦にリチウム電池 [ちょっとお得な話]

Soryu-class2.jpg9月29日付Defense-Newsは、今後建造される海上自衛隊の「そうりゅう型」潜水艦がAIP(無吸気推進システム)搭載を止め、この補完に従来の鉛蓄電池からリチウムイオン電池に切り替える大胆な決断を行ったとトップニュースで伝えています

日本は現在6隻の「そうりゅう型」潜水艦を保有しており、更にあと4隻建造する予定ですが、その4隻がリチウムイオン電池を搭載して通常型潜水艦に新たな歴史を刻む模様です。

同記事は、リチウムイオン電池がB-787型機で火災を起こした未だリスクを伴う製品である点に懸念を示しつつも、成功すれば日本の潜水艦が国際マーケットで大きな注目を集めるだろうと表現しています

9月29日付Defense-Newsによれば
海上自衛隊のコジマ・ヤスシ報道官は、今後建造予定の「そうりゅう型」潜水艦4隻に、AIPエンジンに代わってリチウムイオン電池を搭載すると発表した
●同潜水艦は現在、ディーゼルエンジンとAIPエンジンと鉛蓄電池を搭載しているが、今後はディーゼルエンジンとリチウムイオン電池での運行を目指す

Soryu-class.jpgリチウムイオン電池を搭載することで、ディーゼルエンジン推進で無い場合(連続潜行状態やシュノーケルを出して敵に発見されたく無い場合や消音行動の場合)でも、従来よりより大きなパワーを得ることが出来る
●またリチウムイオン電池は従来の鉛蓄電池に比し、格段に維持整備コストが安く済む

AIPシステムが研究された1990年代初頭は、まだ燃料電池やリチウムイオン電池が十分成熟しておらず、電池のオプションが成立し得なかった経緯がある。
しかしAIPシステムでは水中で数ノットしか速度が出せず、整備にも手間ががかるため、電池の改良が待たれていた

●ただし、「そうりゅう型」潜水艦が搭載予定のリチウムイオン電池が、B-787で問題を起こしている「GS Yuasa Battery」製造の電池だと聞いて、不安を持つものもいる
多重的な安全措置の開発がリチウムイオン電池には必要で、同電池の各所をモニターしておく必要もあると指摘する専門家もいる

Soryu-class3.jpg●「そうりゅう型」潜水艦に興味を示しているといわれる豪州政府高官はDefense-Newsに対し、リチウムイオン電池への転換を承知していると語り、依然として日本の潜水艦建造技術に注目していると述べている
●今年7月、日豪の「2+2」協議が行われ、両国は潜水艦関連技術の共同開発に合意している
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先日ご紹介したように、豪州は現有潜水艦の後継を検討中で、「そうりゅう型」潜水艦の購入や一部部品活用やライセンス生産等のオプションを真剣に検討していると報じられています。
いずれにしても、日本の先端技術が世界に注目されることは嬉しいことです!!!

「豪州がそうりゅう潜水艦購入か」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-03 
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豪州が日本製「そうりゅう型」潜水艦購入へ!? [ちょっとお得な話]

Soryu.jpg1日付ロイター電子版が、豪州が日本製で世界最大の通常型潜水艦である「そうりゅう型潜水艦」購入を検討しており、数ヶ月後には発表になる可能性があると報じています。

背景には、日豪の最近の緊密な外交関係があり、更に先週潜水艦を製造する三菱重工と川崎重工の関係者が豪州の造船所を訪問したことで、豪州では大きな話題になっているようです

1日付ロイター電子版によれば
●豪州は中国の急速な軍事力増強もあり、2030年までに旧式でノイズの多い国産のCollins級潜水艦6隻を更新したいと考えている。しかし国産で更新を行うと、約4兆円の経費が必要となることから懸案となっていた
●ロイターによる関係者3名からの聞き取りによると、前例のない海上自衛隊の「そうりゅう型潜水艦」の輸入が、最も可能性あるオプションとして浮上してきている

Soryu2.jpg豪州政府が潜水艦後継は国産でと約束してきた経緯もあり、日本製購入には当然反発もあろうが、アボット新政権は日本製の静粛な潜水艦を熱望している模様
●Collins級潜水艦6隻を、12隻の4千トン級「そうりゅう型」に置き換える計画だが、その手法にはエンジンのみ輸入、ライセンス豪州国内生産、完成潜水艦輸入、更には共同で新潜水艦開発まで複数のオプションがある

●政府が運営する「ASC:Australian Submarine Corp」報道官は、豪国防相のコメントをそのまま繰り返すように「豪州の次期潜水艦の建造や設計については何も決まっていない。このような戦略上の重要事項の決定は、国防白書検討の過程で行われるのが適当だ」と述べた。

●日本の防衛省報道官武田氏もコメントを避け、「日豪間では、両国の協力関係強化のため、装備品や技術交換を含む多様な意見交換が行われている」とのみ述べた。
●三菱重工と川崎重工の報道官は、コメントする立場にないと述べた

豪州内の雇用問題
●「そうりゅう型」は1隻約500億円と言われており、約4兆円と言われる国産経費と比較すれば、緊縮財政を迫られる豪州には有利な選択である
●一方で、国産となれば今後30年にわたり総計25兆円の経済効果があると言われる次期潜水艦計画であり、豪州の地方政府や国内産業界からは反発の声が挙がっている

●豪州では最近、トヨタ、フォード、GMが自動車生産を中止すると発表しており、雇用問題が深刻になりつつある
●特に南豪州では、軍需産業で2.7万人が雇用されており、そのうち造船業界に3千人が働いている。
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Soryu3.jpgそうりゅう型潜水艦は、2007年に1番艦が進水し、現在までに6隻が就航している世界最大のAIP(非大気依存推進)推進の潜水艦です。日本は10隻の調達を予定しています

米国は原子力潜水艦しか製造しておらず、通常型潜水艦がほしい国にとっては交渉相手になりません台湾も潜水艦の更新が差し迫った課題ですが、中国の目が気になるため誰も売ってくれません。

インドに救難飛行艇US-2を輸出するのとは異なり、潜水艦はハードルが高そうですが、仮に日本の潜水艦輸出が可能になれば、それはそれは世界の軍事的均衡に、ひいては世界平和に貢献できるでしょう。

関連の過去記事
「米海軍は日本から豪へ移動すべき」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-29-2
「10年以上不履行:台湾への潜水艦売却」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-28
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仏特殊部隊が「空飛ぶ車両」を! [ちょっとお得な話]

Flying Car.jpg仏軍と仏ベンチャー企業Vaylonが組んで、ハンググライダー形式のバギー型車両「Pegasus」を開発しています。既にプロトタイプが2013年12月に納入され、今後ペイロードを増やした本格生産型の検討に入り、2015年にはフル生産を目指すとか

007のジェームズ・ボンドが、約40年前に映画の中でハンググライダー潜入を試みたようですが、仏特殊部隊がスケールアップして装備化を目指します。Vaylon社は輸出も視野に入れ、昨年後半から各種軍事展示会に出品を始めているようです。

4月30日付Defense-Newsによれば
●2013年1月に仏特殊部隊はソマリア内で人質になった特殊工作員の救出を試みた。しかしヘリを使った仏軍作戦は、ヘリの爆音に気がついた武装勢力に阻止されることとなった。この経験が隠密里に潜入可能な航空アセットのニーズを生んだ

●2010年頃から「Pegasus」開発を始めていたVaylon社の売り込みを受け、仏国防省は当初2年計画の開発に600万円を投資、2012年12月にプロトタイプ製造を約2600万円で発注、2013年12月に軍が受領して空軍基地で試験が行われている
●開発段階では、仏国防省の他に、国が運営するベンチャー投資機関からの資金も活用されている

Pegasusのプロモーション映像


●同社は偵察、人質救出、輸送、物資投下を「Pegasus」の任務に想定しているが、どのような装備を搭載するかは仏特殊部隊の検討を待っている。機関銃、ロケット弾、軽ミサイル等が考えられる
●プロトタイプは2人乗りだが、座席を減らして装備と搭載したり、搭載可能重量を増やして2~300kgにする計画もある。

●「Pegasus」は時速60-80kmで3時間連続飛行が可能。離陸滑走には50-100m必要だが、着陸は10m以内で可能。高度3000m程度は飛行可能。
●本格生産以降の市場価格は1機1000万円を想定し、飛行時間当たりの維持経費は7000円程度と見積もられている

Flying pegasus.jpg●Vaylon社は市場開拓にも取り組んでおり、2013年11月には仏国防省主催の展示会の入り口に展示、5月6日からのヨルダンでの特殊部隊装備の展示会や、6月16日からの仏Eurosatory展示会にも出品される
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子供の頃、こんな乗り物があったらいいなぁ・・と空想していた車が、1000万円で買えるとは
でもこれで戦場に行けと言われても・・・ちょっと不安になります。気象条件の制約が多そうですし・・・

フランス人のベンチャー精神と、伝統ある仏特殊部隊の「お手並み拝見」としておきましょう・・

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