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第2段予告編:映画トップガンの続編「Top Gun: Maverick」 [ちょっとお得な話]

劇場公開は2020年6月26日(米国内)でまだまだ先
今回は米海軍も積極協力で、再び操縦者希望者殺到に期待

Maverick5.jpg今年の7月の第1段予告編に続き、映画トップガンの続編「Top Gun: Maverick」の予告編第2段が公開されました。

第1弾予告編が公開された際に、トム・クルーズ演じる「マーベリック」がTop Gunスクールの教官として「大佐」で戻ってくることや、1986年版でのF-14に代わって今回はFA-18がハードの主役であることなどを記事でご紹介したところでしたが、第2段予告編の公開に併せ、もう少し映画の立て付けが明らかになったようです

映画の公開自体は米国でも来年6月26日で、まだまだ先の話ですが、第2段予告編公開について16日付Military.comが取り上げていますので、33年前の元祖「トップガン」(1986年公開)世代の皆様へのクリスマスプレゼントにご紹介いたします。欧米がクリスマス間近で軍事関連情報がネタ切れでもあり・・・

16日付Military.com記事によれば
Maverick4.jpgパラマウント映画(Paramount Pictures)は、(米国内で)来年6月26日に公開される映画「Top Gun: Maverick」の第2段予告編を公開したが、パイロットの退職増(民間航空会社への流出)と希望者減少に悩む米海軍が起死回生を狙い、1986年の初代版よりもはるかに積極的に協力したことから、映像的には初代よりもはるかに優れたものとなっている

1986年の初代「Top Gun」では、実際の操縦者から「嘲笑」されたような場面も多かったが、1986年版公開後の記録的な米海軍志願者増の再来を願う米海軍の熱狂的ともいえる支援により、今回は驚くべき映像が準備されている
●また、F-14やP-51 Mustangを登場させてその筋のファンをうならせる仕掛けや、開発中との想定の未公開超高速機に「マーベリック」が登場して試験を行うシーンまで含まれている

●一方で意地悪な米海軍ファンからは、33年も前に「Top Gun」スクールを卒業した大佐が、今更「Top Gun」スクールに教官として戻り、操縦桿を握っていることに違和感を覚えるとの声が上がるかもしれない
Maverick2.jpg●でもそんなことを気にする輩は少ないだろう。1986年版で「マーベリック」機の後席に搭乗し、「マーベリック」操縦中の事故で無くなった相棒「グース」の息子が「Top Gun」スクールの生徒として登場し、1986年版で「マーベリック」とロマンスを演じた「チャーリー」に代わり、Jennifer Connelly演じる魅力的な女性も登場する

かっこいいバイク姿も、ビーチでの戯れも、バーでのやり取りも、「Top Gun」スクールでのライバルたちの争いもそのままだ。
●しかし映画のヒットは、主役が若者のハートをつかめるかにかかっているトム・クルーズは33年後にも主役で良かったのか? そんな心配はパラマウント映画にして頂こう全ては来年6月末の公開時に明らかになる
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第2段予告編(2分20秒です)


メイキング映像もちらりと!


続編が制作されるまで33年も間隔が空いたのは、安易な続編制作で1986年版の価値が下がることをトム・クルーズが恐れ続編制作権を自ら買い取ったからだそうです

・・・とすると、今が続編の時なの?・・・と質問したくなりますが、トム・クルーズとして「勝負をかける時」と判断したのかもしれません

第1段予告編公開時には、「マーベリック」の革ジャンから台湾空軍のワッペンが消えたことを1986年版からの変化としてファンが指摘し、中国スポンサーからの圧力や中国市場への「付度」が懸念されるとSNSがざわつきましたが、第2弾は新たなネタを提供してくれるのでしょうか?

個人的には、「グース」の奥さん役だった「メグ・ライアン」の再登場を大いに期待するところですが、これまでの情報では難しいようです。来年の夏は「東京五輪」で持ちきりでしょうが、映画「Top Gun: Maverick」にもご期待ください。

第1段予告編をご紹介した過去記事
「予告編公開:映画トップガンの続編」https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-07-20-1

FA-18関連の記事
「追加で110機購入!?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-29-1
「2016年予算FA-18追加もめ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-23
「機体疲労深刻:FA-18」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-07
「なぜ追加でF-18が必要?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15

米空軍パイロット不足関連
「操縦者不足緩和?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-12
「操縦者養成3割増に向けて」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-21-1
「下士官パイロットは考えず→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-3
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3
「下士官パイロット任務拡大?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-22
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20
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飯塚恵子著「ドキュメント誘導工作」を読む [ちょっとお得な話]

SNS使用の世論操作からサイバー戦までを包含
豊富な事例と専門家へのインタビューで平易に解説
非常に示唆に富む日本に欠けた視点を提供

iiduka.jpg6月10日に中公新書ラクレから出版された、読売新聞の飯塚恵子さん(欧州駐在編集委員)による「ドキュメント誘導工作」を読んでおります。

米国で大規模な捜査が行われた2016年大統領選挙や英国のEU離脱国民投票へのロシアの関与と、その背景にある心理学とビックデータ解析を活用したSNSを通じた新手の大衆心理操作技術を皮切りとして、様々なタイプの「influence operation::誘導工作」事例をサイバー戦やAI技術を絡めて取り上げ、関係者への豊富なインタビューも交えて紹介した新書です

著者の飯塚さんは、早くから政治部記者として外務省や防衛庁や沖縄を担当し、フレッチャースクールやブルッキングス研究所で修士課程や研究員生活を経験した安全保障に明るい人材で、政治部デスク、アメリカ総局長、国際部長など新聞の要職を歴任した読売新聞の大黒柱的存在で、2017年からロンドンで現職についておられます

約300ページからなる新書ですが、そこに描かれている最新の「誘導工作」情勢は、のほほんと日本で暮らすまんぐーすには「震撼もの」で、終了したばかりの参院選や韓国への3品目輸出管理強化を発端とする各種報道やネット情報の動きを見ながら、空恐ろしいものを感じている今日この頃です

iiduka6.jpgさすがに新聞記者の筆によるだけあって、ITやSNSやサイバー研究者の説明にありがちな、難しい専門用語や略号の乱発による難解さはほとんどなく、専門知識がない一般読者を意識した丁寧な構成となっており、事例や専門家へのインタビューをうまく組み合わせて飽きさせない工夫や配慮が感じられる書籍となっています

一方で、下の目次からご想像頂けるように、内容は豊富で新書サイズからあふれ出そうな印象です。それも2014年のロシアによるクリミア併合以降の事象が中心で、春に調査報告書が出たばかりの2016年米大統領選挙関連の事例など、日本で知られていない報じられない事項ばかりで、直ぐに「おなかがいっぱい」になる内容の濃さです

目次から内容を想像頂きたいのですが・・・
第1章 英国の国民投票、米大統領選挙で起きたこと
第2章 誘導工作とは何か
第3章 ロシアの脅威
第4章 反撃に出た西側社会
第5章 中国の脅威
第6章 狙われる日本
第7章 次の試練 欧州議会選

以下では、本書の第1~2章の中から、幾つかの個所をピックアップし、皆様のご参考に供します

iiduka3.jpg2019年2月18日、英国のEU離脱国民投票における情報操作や世論誘導が行われたか等を調査した英下院の報告書が発表されたが、この報告書が憂鬱なのは、民主主義に対するこの種の攻撃の特効薬が、当面見つかりそうもない、ということが報告書からじわじわ伝わってくるからだ
●なおこの最終報告には、2018年8月の中間報告書へのアクセスについて、6割が海外からの閲覧アクセスだったが、その半数がロシアだったことが興味深いと記されている

心理学者は、人の人格を5つの特性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向、開放性から推定できると突き止めていたが、研究のための膨大なデータをどう集めるかが課題だった。しかしケンブリッジ大の学生がFacebook用の性格診断アプリを作成したところ、予想に反して数百万規模のデータが集まってしまい、様々なFacebook上の行動とその人の特性に関する分析が可能になった
●この学生の学部の教員がこの話を聞きつけ、米大統領選挙や英EU離脱国民投票で世論誘導をリードした、CA(ケンブリッジ・アナリティカ)に情報を横流しし、FacebookはCAに8700万人分の利用者データを売ったなおこの教官はロシアの大学を通じ、ロシア政府から研究助成金を受け取っていた

iiduka5.jpg8700万名もの個人に関するビックデータにロシアがアクセスし、米大統領選挙や英EU離脱国民投票に際し、世論誘導や攪乱に悪用したのではないかとの疑惑がある。CAは会社として既に解散したが、務めていた技術者は似たような別の企業に移り、何事もなかったように活動している

●2017年まで英国の政府通信本部GCHQの長官を務め、1万人以上を率いて情報収集を行っていたハニンガムは、「今、私たちにかけているのは、地政学や戦略と、サイバーやIT分野の両方に詳しい人材なんです」とRUSIでの講演で訴えた

●「誘導工作」の2つのタイプ。一つは中長期的な時間軸の世界で、世論操作や選挙介入を起こすタイプ。もう一つは瞬間的な事象で、ハッキングやウイルス感染等で、インフラに障害を与えたり、イベントを混乱させたりするタイプである

●誘導工作を含むハイブリット攻撃への対策の第一歩は、自らの社会の「脆弱ポイント」を把握することで、例えば、地理的な近さ、政治・経済・宗教・文化などを巡る対立や論争、SNS依存による世論の分極化、エネルギーなど資源の外国への依存などが、脆弱ポイントになる

iiduka4.jpg中国はロシアより、更に幅広く、組織的、長期的視野でやっているように見える。「一帯一路」構想など典型である。しかし現時点では、中国がビックデータをもとに、どの様に国際的影響力を行使しようとしているのか、西側でははっきり理解できていないのではないか

対策が進んでいる国はどこか? 英国はかなり進んでいる。各省庁の連携が緊密だ。官僚に対する教育も充実している。一方、ドイツやフランスは始めたばかりだ。対策面では、ロシアと対峙している東欧の国の方がかなり充実している

以上はあくまでも、第1~2章のほんの一部です・・
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飯塚恵子さんとは、10年ぐらい前に初対面で立ち話程度のお話ししたことがありますが、自分のことではなく、行動を共にされていた部下をよろしくお願いします・・・とお話をされていたことが印象的な方でした

そりゃそうですよね・・・そうでないと男社会の新聞社で、政治部デスク、アメリカ総局長、国際部長なんか勤まりませんよ

まんぐーすも現在読書中ですが、「ドキュメント誘導工作」(中公新書ラクレ 820円税別)と、飯塚恵子さんをお勧めいたします



飯塚さん関与と邪推する読売「日本への提言」シリーズ
「ルトワックが日本に中韓関係を助言」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-17
「CSBAがエアシーバトル最新状況を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15
「ヨシハラ教授:日本もA2AD戦略を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-19

書籍のご紹介記事
「究極のインテリジェンス教科書」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22
「将官OBが政治と軍事の関係を」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-19
「司馬遼太郎で学ぶ日本軍事の弱点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-01
「イスラエル起業大国の秘密」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20
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映画トップガンの続編「Top Gun: Maverick」予告編 [ちょっとお得な話]

33年前より、今の方がカッコいいかも・・

Cruise Top Gun.jpg18日、トム・クルーズ主演映画『トップガン』(1986)の続編となる、『トップガン:マーヴェリック(原題:Top Gun: Maverick)』の米国版予告編とポスタービジュアルが公開されました。
今回「マーベリック」は、後輩パイロットを育てる大佐として登場です

当初の公開予定は今年の7月12日でしたが、なぜか1年延期の2020年6月26日公開(米国)になった続編。

Cruise Top Gun3.jpg1986年に「トップガン」が公開されて大ヒットを記録した際は、米海軍への入隊希望者や米海軍パイロット志願者が激増したことから、パイロット不足に悩む米空軍や国防省が何やら募集広報に絡めるため何かを企んでいるとか噂も飛び交っているとか(邪推です)

また前回のF-14トムキャットに換り、今回はFA-18が主役として登場しますが、F-35を何としても売り込みたい国防省や米軍が、映画の中にF-35を後付けで登場させようと画策しているとの噂も聞こえてきます(邪推です)

大佐のマーベリックに対し、上官が尋ねる
30年以上働き、勲章を受け、表彰もされた。過去40年間、3機もの敵機を落とす男は一人しかいなかった。しかし、君は昇進できていない。引退もしない。最大限の努力によって、死をも拒んでいる。少なくとも星2つ、少将になっているべき男だが、今でも君はここにいる。大佐、どうしてだ?

トム・クルーズ演じるマーヴェリックは答える
人生の謎ですよ

予告編(2分12秒)は・・・


イベントで主役のトム・クルーズは・・
●「34年前、サンディエゴで『トップガン』を作り、道の向かいにあるレストランで撮影をしました。サンディエゴは『トップガン』にとって特別な場所なんです。昨年の夏、続編もこの場所で撮りました」とコメントし、
●また「つねに“続編はいつ作るんですか?”と尋ねられてきましたが、みなさんは辛抱して待ってくださいました。作品をお届けする大きな責任を感じています」と語っている

Cruise Top Gun2.jpg予告編は、1986年公開の「トップガン」の雰囲気そのままですトム・クルーズだって全く年齢を感じさせませんし、当時と同じ新米パイロット役でも十分通じそうな雰囲気です。

予告編最後のやり取りもかっこよすぎます

上官はマーヴェリックに
「終わりは必ず来る、君の本質は破滅へ突き進んでいるんだ」と口にする

マーベリックは
「そうかもしれません。だけど、それは今日じゃない」

FA-18関連の記事
「追加で110機購入!?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-29-1
「2016年予算FA-18追加もめ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-23
「機体疲労深刻:FA-18」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-07
「なぜ追加でF-18が必要?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15

米空軍パイロット不足関連
「操縦者不足緩和?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-12
「操縦者養成3割増に向けて」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-21-1
「下士官パイロットは考えず→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-3
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3
「下士官パイロット任務拡大?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-22
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20

F-35C関連の記事
「米海軍F-35CがIOC宣言」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-02-2
「米海軍F-35CがIOCに向け最終段階」→ https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-18
「米海軍F-35のIOCは最低半年遅れ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-01-2
「道遠しNIFC-CAの状況」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-26
「F-35CとFA-18性能比較指示」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-29
「F-35Cの着陸精度が素晴らしい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-22
「FA-18とEA-18Gにも」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-09
「35歳FA-18の将来方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-15

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今年も米空軍が本気でサンタを大追跡!24日午後4時から [ちょっとお得な話]

米政府が閉鎖(Shutdown)になっても、サンタ大追跡は敢行!

米空軍とボランティアと企業群が今年もサンタを大追跡!
http://www.noradsanta.org/

日本時間の24日午後4時頃からサンタが北極で活動開始!


(72億8143万9471個のプレゼント配達終了です!)


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SantaVillage.jpg既に50年以上の歴史を持つ行事ですが、ユーモアを解する世界の人々に8カ国語(日本、中国、オランダ、スペイン、伊、英米、仏、ポルトガル)で提供されており、厳しい予算の中でも頑張ってくれています。

皆さん!お子さんのいらっしゃる方はもちろん、意中の方とご一緒の方も、はたまた西洋のしきたりを無視する方も、遊び心で一度サイト(記事の冒頭にアドレス記載)を覗いてみては如何ですか。

昨年2017年のハイライトをご紹介
まず、サンタ村を出発した際の映像です!


ロンドンの時計台と大観覧車上空も通過!


エジプトのピラミッド上空も!



サンタ追跡の歴史と最新技術(?)映像で!

サンタ大追跡の歴史と最新技術?・・


なぜ米空軍NORADがサンタを追跡するのか?
NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)とその前身である CONAD(中央防衛航空軍基地)は、50 年以上にわたりサンタの飛行を追跡してきました。

NORADsanta.jpgNORADshaup.jpgこの恒例行事は、1955 年にコロラド州に拠点を置くシアーズ ローバック社が、子供向けに「サンタへの直通電話」を開設した際に、なんと誤って CONAD司令長官への直通電話番号を掲載したポスターを全国に掲示した事に始まりました。

子供たちからの間違い電話を受けた当時の司令官シャウプ大佐(写真)が、ユーモアでサンタの行動を部下に米空軍のレーダーで確認させる振りをして、電話を掛けてきた子供たちにサンタの現在地の最新情報を随時伝えたことに始まりました。

1958 年、カナダと米国の両政府は「NORAD」として知られる両国が共同運営する北米防空組織を創設しましたが、NORADもサンタの追跡という伝統も引き継いだというわけです。

それ以来、NORAD の職員とその家族や友人の献身的なボランティアによって、世界中の子供たちからの電話やメールへの対応が続けられています。また、現在ではサンタの追跡にインターネットも利用しています。サンタの現在地を調べようと「NORAD Tracks Santa」ウェブサイトアクセスする人の数は、何百万人にものぼります。

そして今では、世界中のメディアもサンタの飛行経路に関する信頼できる情報源として、NORAD の情報を採用しているそうです。
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どのようにサンタを追跡?
NORAD・Santaサイト情報。ジョークにご注意を。)

●NORAD は、レーダー、人工衛星、サンタ カメラ、ジェット戦闘機の 4 つの最新鋭システムでサンタを追跡します。

santa.jpgまず使用するのは、「北米警戒システム」と呼ばれる NORAD のレーダー システムです。この強力なレーダー システムは、北米の北部国境に張り巡らされた 47 の施設で構成されています。NORAD はクリスマス イブにこのレーダーを絶えず監視して、サンタクロースが北極を出発する瞬間をキャッチします。

●サンタが飛び立ったのをレーダーで確認したら、次の検知システムの出番です。地球の上空約 36,000 km の静止軌道上には、赤外線センサーが搭載され熱を感知することのできる人工衛星が複数配置されています。なんと、赤鼻のトナカイ「ルドルフ」の鼻からは赤外線信号が放出されているため、NORAD の人工衛星はルドルフとサンタの位置を検知できるのです。

3 番目の追跡システムは「サンタ カメラ」ネットワークです。「サンタ追跡プログラム」をインターネット上で展開し始めた 1998 年から使用しています。サンタ カメラは超クールなハイテクの高速デジタル カメラで、世界中にあらかじめ設置されています。NORAD では、これらのカメラをクリスマス イブの 1 日だけ使用します。これで世界中を飛び回るサンタとトナカイの画像と動画を捉えます。

santa-coat.jpg●追跡システムの 4 番手はジェット戦闘機です。CF-18 戦闘機を操縦するカナダ NORAD のパイロットがサンタに接近し、北米へと迎え入れます。米国内では、F-15 や F-16 戦闘機を操縦する米国 NORAD のパイロットが、サンタとその有名なトナカイたち(ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクゼン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッチェン、そしてもちろん、ルドルフ)とのスリル満点の共同飛行を実現します。
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サンタに関する米空軍の公式解説

サンタ行動の科学的分析
●サンタは良い子にしていた子供達の長いリストを持っています。毎年子供たちのリストは増え続けています。結果としてサンタは、1 軒あたり 0.0002~0.0003 秒の速さで各家庭を回らなければいけないということになります!
サンタクロースが1600 歳以上だという事実を考えても、また、サンタは子供たちにプレゼントを届ける大切な仕事を慌ててしようとは思わない点からしても、彼が私達の知る「時空間」で作業しているわけではないことが想像できます。
●そう考えると、私達とは異なる時空間で活動しているらしいと考えるのが唯一合理的な結論となります。

サンタの存在と移動手段について
santa-book.jpg多くの歴史的データと 50 年以上に渡る NORAD の追跡資料から導き出される結論は、サンタクロースが世界中の子供達に心の中に実在し心から愛されているということです
●ライト兄弟による最初の飛行機より以前から、サンタは猛スピードで家から家へと飛び回る方法を見つけなければなりませんでした。サンタ・カメラの画像からサンタは素早く移動するために空飛ぶトナカイの群れを選択したことが分かっています。

●このトナカイたちの詳細はまだまだ不明ですが、分かっていることは、サンタが世界中にプレゼントを届けるという任務の手伝いをトナカイ達に要請したということです。その他の詳細は、素敵な謎のベールに包まれています。

イブの24日午後4時頃からサンタが北極で活動開始!
本年も気楽に楽しみましょう!

NORADのサンタ大追跡webサイト
http://www.noradsanta.org/

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Space-Xロケット再利用で3回目打ち上げ成功 [ちょっとお得な話]

Falcon 9.jpg3日、SpaceX社の「Falcon 9」ロケットが再利用により3回目の打ち上げに初めて成功し、また同時に64個の小型衛星を搭載し、一度の打ち上げ衛星数で少なくとも米国記録を更新したようです。

最近、電気自動車テスラモーター社の件で大変厳しい状況に置かれているElon Musk氏ですが、打ち上げロケット分野では、安全保障分野のペイロード打ち上げなど着実に成果を残しつつあります

また今回取り上げる「Falcon 9」ロケット1段目の再利用は、ロケット打ち上げコスト削減の一つの目玉であり、3回目の再利用打ち上げはまだまだ「序の口」で、10回以上の再利用を狙って今後も実績積み上げを進めるようです

再利用による具体的なコスト削減程度や、打ち上げに「再利用ロケット」を使用する事による打ち上げ保険料など、気になること数字をご紹介したいところですが調査不足でご勘弁を・・・

4日付Military.com記事によれば
space-X ship.jpg●4日、加州バーデンバーグ空軍基地から太平洋に向け、64個の小型衛星を搭載したSpaceX社の「Falcon 9」ロケットが打ち上げられ、数分後に任務を終了して切り離された1段目ロケットは、予定通り太平洋上の無人着陸船上に逆噴射しながら無事着陸し、3回目の任務を成功裏に終了した

今回使用された1段目ロケットは、今年5月と8月に打ち上げに使用されたロケットの再利用で、設計上10回以上の再利用を目指して設計されているものである

更に今回の打ち上げでは打ち上げ搭載物をカバーする先端のシールド部分の回収にも挑戦し、宇宙で衛星を放出する際に二つに分離したカバーを大気圏内でパラシュート降下させ、海上で待機する高速艇が広げた巨大ネットで捕獲する作戦にも挑戦している

Space-X faring.jpg2つのカバーに搭載のパラシュートには、位置制御用の小型噴射装置等が搭載され、海上に落下させることなく高速艇のネットで受け止めるという大胆な発想だが、残念ながら今回はネット捕獲に失敗し、海上に落ちたカバーを回収したもよう

●それでもCEOのElon Musk氏は、「少し海水で泳がせたが問題ない。乾かして再利用する」と余裕のコメントで、このカバーの再利用に向けた意気込みも衰えていない

●搭載された64個の小型衛星は、「Spaceflight社のSSO-A SmallSat Express」プランで集められた17か国34団体から依頼されたもので、約6時間かけて低高度軌道に投入されたようである
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Elon Musk氏には頑張っていただきたいです!!!

SpaceX.jpgテスラモーターズの件では苦悩の日々を過ごされているようで、同社の先行きには不安材料ばかりのようですが、Space-X社では踏ん張っていただきたいです

1段目ロケット回収の様子や、先端カバーの回収を目指す高速艇の写真を見ていると、子供の発想が現実化されているようでワクワクします!!!

「SpaceX:失敗場面を集めた映像を明るく発信」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-18 

Space-X社関連の記事
「Facon Heavy試験」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27
「偵察衛星打上げと1段目回収」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-02
「イスラエル通信衛星失敗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-06
「ロケットの着陸回収に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-25

「混迷の米衛星打ち上げ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
「10年ぶり米軍事衛星打上げに競争導入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-03
「軍事衛星打上げにSpaceX参入承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-27

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猛暑の夏に、このハーモニーを [ちょっとお得な話]

暑い日が続くので、少しは気分的に涼んで頂こうと・・・
20年位前(?)のこのお二人の歌声を

ギター1本でこのパフォーマンス・・・恐るべし



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あの38 NorthがStimsonへ移籍 [ちょっとお得な話]

日本人が共同ディレクターの東アジア部門に所属へ

Stimson 38N.jpg17日、ワシントンDC所在のシンクタンクStimson Centerが、ジョンズホプキンス大学SAISを去ることになった北朝鮮ウォッチ&分析で著名な「38 North」を、6月1日から同センターの東アジア部門所属として迎え入れると発表しました。

「38 North」は米国務省等で北朝鮮及び朝鮮半島情勢を見てきたJoel Wit 氏らが、2010年にSAISの米韓研究所(USKI)の部署ととして立ち上げ、核物理学研究者・AP通信元北朝鮮支局長・サイバー専門家等をメンバーとして運用してきたwebサイトです

「38 North」→https://www.38north.org/

特に、商用衛星画像を丁寧に分析し、北朝鮮の核兵器や弾道ミサイル開発等をタイムリーにサイト上で分析提供したことで世界に知られ、世界中の著名メディアがそのサイト情報を日々フォローしているところです

なぜ「38 North」がSAISの米韓研究所を離れることになったのか承知していませんが、南北が接近融和ムードの中、北朝鮮を厳しく冷徹な目でフォローしてきたチームに対する韓国側からの資金支援が難しくなったのかもしれません(100%邪推です)

Tatsumi_2.jpgそんな中、注目を集める北朝鮮情勢フォローに欠かせない「38 North」を、極東の安全保障を考える基礎情報を提供してきた「38 North」を日本女性辰巳さん(日本部門担当)が中国部門担当の中国女性と共に共同ディレクターを務めるStimson Center東アジアチームが引き受けるとの報は、日本人として喜ばしい限りです。

公式には6月1日からStimson Center所属になるということですが、既に「38 North」webサイトの上部には「Stimson」のバナーも見られ、移籍はスムーズに行われているようです。

以下では、移籍を発表するStimson Centerのwebサイトから、関係者の言葉をご紹介します

17日付Stimson Center発表によれば
Stimson 38N2.jpgStimsonのCEOであるBrian Finlay氏は、「歴史上の時を迎えている朝鮮半島は、事実に根差した高品質な情報分析を求めている。38 Northは他を凌駕し、今の時代に最も重要な事象へのタイムリーな用法を提供する。このような38 Northチームを向かい入れることができることは望外の喜びである」と述べている
●Stimson東アジア部門の共同ディレクターを務める辰巳さんとYun Sunさんは、「朝鮮半島の動向は目を離せない状況にあり、このタイムミングで38 Northチームとその専門能力をStimson Centerに迎えることにスリルに似た感情を覚える」とコメントしている

38 Northを代表してJoel Wit氏は、「Yun SunさんとYuki Tatsumiさん。そして故Alan Romberg氏によって導かれたStimson Centerのチームは、東アジア分析におけるリーダーとしての役割を果たしてきた。私は同僚のJenny Town及び38 Northチームと共にStimsonと協力し、朝鮮半島情勢に関する実践的で偏りのない分析を引き続き提供していきたい」とのコメントを寄せている
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大小100個とも言われる各種シンクタンクがしのぎを削るワシントンDCで、なぜStimson Centerが38 Northを引き受けることになったのか・・・。そのあたりの背景や道筋を是非お伺いしたいところです・・・。

Stimson.jpgちなみに辰巳さんはSAISで修士号を取得され、その在米日本大使館での専門調査員等を経て、Stimson Centerでの研究員生活を始められたとどこかで拝見したことがあり。このSAIS繋がりでしょうか・

北朝鮮ウォッチを日中共同チームでやるような、政治の世界では決して実現しそうもない枠組みの成立ですので、ぜひ応援したいものです!!!

Stimson辰巳さん関連の記事
「防大同期3将軍パネル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09
「Tokyo Trilogy」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29
「靖国参拝に日米最前線の声」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07
「オバマ政権のAsia担当は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-2
「強制削減DCの雰囲気は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-09
「強制削減を再整理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-28

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映像:エイ型の無人移動機雷トルコ製 [ちょっとお得な話]

3か月後に市場投入とか・・・
海底でセンサーとして機能しつつ待機し、敵艦艇を発見したら移動して船底に張り付き爆発!

Turkey sea.jpg16日付Defense-Newsが、トルコ企業が開発したエイのような形状でエイのように移動可能な無人機雷(mobile naval mine)「Wattozz」のプロモーション映像を紹介しています。

トルコの無人機企業「Albayrak Savunma」と、黒海近くに所在する「Karadeniz Technical University」が、約2年間をかけて開発した無人移動式機雷で、同企業の会長であるMustafa Adnan Albayrak氏は、トルコ国産で初の水中無人機となる同兵器を、3か月以内に市場投入すると語っているようです。

エイの目の部分に2つのカメラを搭載し、3つのエンジン(モーター?)を動力に、最大速度5.5ノットで最大12時間移動可能だそうです。
またエイ型の機体(船体)はチタニウムとアルミで出来ているそうですが、表面の塗装や形状などからステルス性を持ち、敵に発見されにくいそうです



このエイ型無人機雷は、海底で待ち伏せの間はセンサーで情報収集にも活用でき、敵艦艇(映像では空母)を探知すると(指令により?)動き出し、船底に張り付いて爆発するイメージの運用構想です。

記事では「It can carry explosives and is controlled by encrypted acoustic sound waves」となっており、爆発のタイミングを「暗号化された音波」で遠隔で行うのか、操縦も遠隔で行うのか細部が不明ですが、映像通りの動きが可能なら、恐ろしい兵器になりそうです
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Tuekey sea2.jpg失礼ながら、トルコの企業が地元大学と組んで2年間で開発できるなら、米国や中国などがすでに手を出しているような気もしますが、本当に映像のような製品が出来上がっているのか・・・気になるところです。

本物は、電池やモーターや爆発物を搭載すると考えると、もう少し「太っちょ」なもののような気がします。ネット上では実物の写真が見当たりません・・・楽しみにいたしましょう

映像で5つの視点から学ぶ
「A-10攻撃機を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10-1
「米空軍パイロット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-05-1
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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恒例:今年も米軍が真剣にサンタ大追跡!! [ちょっとお得な話]

米空軍とボランティアと企業群が今年もサンタを大追跡!
http://www.noradsanta.org/

日本時間の24日午後4時頃からサンタが北極で活動開始!



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SantaVillage.jpg既に50年以上の歴史を持つ行事ですが、ユーモアを解する世界の人々に8カ国語(日本、中国、オランダ、スペイン、伊、英米、仏、ポルトガル)で提供されており、厳しい予算の中でも頑張ってくれています。

皆さん!お子さんのいらっしゃる方はもちろん、意中の方とご一緒の方も、はたまた西洋のしきたりを無視する方も、遊び心で一度サイト(記事の冒頭にアドレス記載)を覗いてみては如何ですか。

昨年2016年のハイライトをご紹介
まず、サンタ村を出発した際の映像です!


ロンドンの時計台と大観覧車上空も通過!


エジプトのピラミッド上空も!



サンタ追跡の歴史と最新技術(?)映像で!

サンタ大追跡の歴史と最新技術?・・


なぜ米空軍NORADがサンタを追跡するのか?
NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)とその前身である CONAD(中央防衛航空軍基地)は、50 年以上にわたりサンタの飛行を追跡してきました。

NORADsanta.jpgNORADshaup.jpgこの恒例行事は、1955 年にコロラド州に拠点を置くシアーズ ローバック社が、子供向けに「サンタへの直通電話」を開設した際に、なんと誤って CONAD司令長官への直通電話番号を掲載したポスターを全国に掲示した事に始まりました。

子供たちからの間違い電話を受けた当時の司令官シャウプ大佐(写真)が、ユーモアでサンタの行動を部下に米空軍のレーダーで確認させる振りをして、電話を掛けてきた子供たちにサンタの現在地の最新情報を随時伝えたことに始まりました。

1958 年、カナダと米国の両政府は「NORAD」として知られる両国が共同運営する北米防空組織を創設しましたが、NORADもサンタの追跡という伝統も引き継いだというわけです。

それ以来、NORAD の職員とその家族や友人の献身的なボランティアによって、世界中の子供たちからの電話やメールへの対応が続けられています。また、現在ではサンタの追跡にインターネットも利用しています。サンタの現在地を調べようと「NORAD Tracks Santa」ウェブサイトアクセスする人の数は、何百万人にものぼります。

そして今では、世界中のメディアもサンタの飛行経路に関する信頼できる情報源として、NORAD の情報を採用しているそうです。
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どのようにサンタを追跡?
NORAD・Santaサイト情報。ジョークにご注意を。)

●NORAD は、レーダー、人工衛星、サンタ カメラ、ジェット戦闘機の 4 つの最新鋭システムでサンタを追跡します。

santa.jpgまず使用するのは、「北米警戒システム」と呼ばれる NORAD のレーダー システムです。この強力なレーダー システムは、北米の北部国境に張り巡らされた 47 の施設で構成されています。NORAD はクリスマス イブにこのレーダーを絶えず監視して、サンタクロースが北極を出発する瞬間をキャッチします。

●サンタが飛び立ったのをレーダーで確認したら、次の検知システムの出番です。地球の上空約 36,000 km の静止軌道上には、赤外線センサーが搭載され熱を感知することのできる人工衛星が複数配置されています。なんと、赤鼻のトナカイ「ルドルフ」の鼻からは赤外線信号が放出されているため、NORAD の人工衛星はルドルフとサンタの位置を検知できるのです。

3 番目の追跡システムは「サンタ カメラ」ネットワークです。「サンタ追跡プログラム」をインターネット上で展開し始めた 1998 年から使用しています。サンタ カメラは超クールなハイテクの高速デジタル カメラで、世界中にあらかじめ設置されています。NORAD では、これらのカメラをクリスマス イブの 1 日だけ使用します。これで世界中を飛び回るサンタとトナカイの画像と動画を捉えます。

santa-coat.jpg●追跡システムの 4 番手はジェット戦闘機です。CF-18 戦闘機を操縦するカナダ NORAD のパイロットがサンタに接近し、北米へと迎え入れます。米国内では、F-15 や F-16 戦闘機を操縦する米国 NORAD のパイロットが、サンタとその有名なトナカイたち(ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクゼン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッチェン、そしてもちろん、ルドルフ)とのスリル満点の共同飛行を実現します。
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サンタに関する米空軍の公式解説

サンタ行動の科学的分析
●サンタは良い子にしていた子供達の長いリストを持っています。毎年子供たちのリストは増え続けています。結果としてサンタは、1 軒あたり 0.0002~0.0003 秒の速さで各家庭を回らなければいけないということになります!
サンタクロースが1600 歳以上だという事実を考えても、また、サンタは子供たちにプレゼントを届ける大切な仕事を慌ててしようとは思わない点からしても、彼が私達の知る「時空間」で作業しているわけではないことが想像できます。
●そう考えると、私達とは異なる時空間で活動しているらしいと考えるのが唯一合理的な結論となります。

サンタの存在と移動手段について
santa-book.jpg多くの歴史的データと 50 年以上に渡る NORAD の追跡資料から導き出される結論は、サンタクロースが世界中の子供達に心の中に実在し心から愛されているということです
●ライト兄弟による最初の飛行機より以前から、サンタは猛スピードで家から家へと飛び回る方法を見つけなければなりませんでした。サンタ・カメラの画像からサンタは素早く移動するために空飛ぶトナカイの群れを選択したことが分かっています。

●このトナカイたちの詳細はまだまだ不明ですが、分かっていることは、サンタが世界中にプレゼントを届けるという任務の手伝いをトナカイ達に要請したということです。その他の詳細は、素敵な謎のベールに包まれています。

イブの24日午後4時頃からサンタが北極で活動開始!
本年も気楽に楽しみましょう!

NORADのサンタ大追跡webサイト
http://www.noradsanta.org/

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磯田道史氏が指摘する日本軍事組織の弱点 [ちょっとお得な話]

司馬遼太郎で学ぶ.jpg気鋭の歴史学者でメディアでも話題の磯田道史氏が、5月に発表した新書「司馬遼太郎で学ぶ日本史」は日本人の歴史観に大きな影響を与えていながら、歴史学者が議論を避けてきた司馬遼太郎を正面から取り上げ、「体系的に戦国時代から昭和までを学ぶ珍しい本です」と著者自身が表現する書籍です

磯田氏が平易に伝えようとした狙いは、「司馬氏さんは日本が誤りに落ちて行くときのパターンを何度も繰り返し示そうとした」、「国民性というものは百年二百年でそう簡単に変わらない」、「20世紀までの日本の歴史を描いた司馬氏を、21世紀の私たちが見つめ、鏡として未来に備えることが大切」とのあとがきが表現しています

そして書籍では、信長、秀吉、家康やその周辺の人々を描いた戦国時代、幕末の準備・実行・絶頂過程を描いた「竜馬がゆく」「飛ぶがごとく」「坂の上の雲」を踏まえ、著者が最も完成された好きな作品とする大村益次郎を描いた「花神」へと視点を展開し、その過程でそれぞれの時代を描いた様々な作家との対比も行われています

司馬遼太郎2.jpg磯田氏の着目点の一つが、司馬氏自身が「走る棺桶」と描いた時代遅れの兵器と精神論で命を失いかけた暗い青春時代であり、司馬氏が「鬼胎」「異胎」と呼んだ異常な昭和前期(日露戦争後1905年から終戦までの40年間)がなぜ日本に訪れたかを考察することです。ちなみに司馬氏はこの時代を小説で取り上げることはありませんでした

いわば、日本の軍事組織が受け継いでいる「誤りに落ちて行くときのパターン」を探ろうとする一面を持った書籍の性格も帯びています。
多くの歴史上の有名人物と司馬氏以外の作家の見方も紹介しつつ比較していく、読み手を飽きさせない新書ですが、本日は、日本の軍事組織への「警鐘」部分をピックアップして一部をご紹介します。

分析のアプローチが全く異なるのに、以前ご紹介した書籍「失敗の本質」の結論と非常に接点のある指摘に、驚くやら納得するやら・・・

『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』より抽出
司馬遼太郎.jpg●(自らも戦車将校として参戦した)ノモンハン事件で、ソ連軍らと対峙した最強なはずの関東軍は死傷率70%との大敗北を喫したが、ソ連のBT戦車との戦いにおいて、日本軍は性能と装甲において艇的な欠陥を持った戦車で戦いを余儀なくされていた
なぜ当時の陸軍では、「深く考えない」不条理がまかり通ったのか、明治の日本軍は最新で強力な兵器を追及する精神があったのに、いつから日本はその精神を失った国になってしまったのか。その問いこそが、司馬さんの創作活動の原点でした

私の教え子が自衛隊に入るときに言ったことを思い出します。「日本の軍隊は伝統的に、物事がいつまでも同じ形であり続けると思いやすい。軍事組織というものは、入社した時には自動車会社でも、勤務している数年数十年の間に航空会社いなっているような組織のはずなだから」と
WW1の時代の数年間でも既に、当初の歩兵戦から戦車戦に、気球で偵察していたものが複葉機の空中戦にまで変化しています。軍事組織に入った以上、変化に対応できる柔軟な頭であるべきなのに、歴史家の私から見ると、そういう人がほとんどいない

磯田道史.jpg合理主義の権化であった小村益次郎が作った日本陸軍が、誕生時には持っていた合理性はどこへ行ったのだ・・・この怒りで司馬さんは「花神」を描いたのでしょう、
●司馬さんは他者と軋轢を生みかねない、大村益次郎の「他の日本人と違っているところ」を「花神」で書くことによって、合理主義者が時代を変革する力を描き出すのです

●激動期には合理主義的な人物が現れて変革を導くが、静穏期に入ると日本人は途端に合理主義を捨て去る・・・この繰り返しであると司馬さんは言外に訴えています
●司馬さんが言いたかったのは、「死んでも戦います」というリアリズムを失った自殺ではなく、格調高い精神に支えられたリアリズムと合理主義を併せ持たなければならない・・・・まさにそこだと思います
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ちなみに、書籍「失敗の本質」が指摘した旧日本軍の失敗の本質は、本当に今の自衛隊を描写したような分析です。

記事:書籍「失敗の本質」から今こそ学べ! より
失敗の本質.jpg●旧日本軍は、官僚的組織原理と属人ネットワークで行動し、学習棄却(知識を捨てての学び直し)による自己革新と軍事的合理性の追求が出来なかった
●戦略志向は短期決戦型で、戦略オプションは狭くかつ統合性が欠如し、戦略策定の方法論は科学的合理主義というよりも独特の主観的微修正の繰り返しで、雰囲気で決定した作戦には柔軟性はなく、敵の出方等による修正無しだった

●本来合理的であるはずの官僚主義に、人的ネットワークを基盤とする集団主義が混在。システムよりも属人的統合が支配的。人情を基本とした独自の官僚主義を昇華
●資源としての技術体系は一点豪華主義で全体のバランス欠如
学習が、既存の枠組み内でのみ強化され、かつ固定的

秋の夜長に気軽に読める一冊として、磯田道史氏の『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』(NHK出版新書)をお勧めします。

書籍のご案内記事
「失敗の本質」から今こそ学べ!→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-12-31
「宇宙戦を描くGhost Fleet」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-08
「イスラエル起業大国の秘密」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20

「証明完了ポアンカレ予想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-24
「長谷部誠:心を整える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-01
「究極のインテリジェンス教科書」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22

「婚活したらすごかった」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-30
「51歳の左遷から始まった」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22

 
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北朝鮮は米軍爆撃機を撃墜できるか [ちょっとお得な話]

Ri Yong Ho.jpg9月23日、米空軍B-1B爆撃機がF-15C戦闘機を護衛に従え、非武装地帯のラインを超えて北朝鮮沿岸を21世紀で最も北上する飛行を行い、プンゲリ核実験場(Punggye-ri)まであと90nm(160㎞)まで迫ったと米太平洋軍が発表しました

ちなみにこの距離は、北朝鮮が一方的に主張している沿岸から50㎞の軍事境界線よりも沖合の飛行だったことを示しています。

これに対し25日、北朝鮮の外相がNYで「たとえ米軍爆撃機が北朝鮮の領空外を飛行していても、北朝鮮は撃墜する権利を有していると記者団に語り、物議をかもしたところです

このやり取りを受け9月28日付Defense-Newsが、北朝鮮が現在保有する迎撃戦闘機と地対空ミサイルで、米軍長距離爆撃機を撃墜できるか吟味しています。
北朝鮮上空ではなく、北朝鮮の沖合を飛行するとのボンヤリした前提で話が進んでいますが、北朝鮮の通常戦力の実態を垣間見る機会ですので、ご紹介します

9月28日付Defense-News記事によれば
Mig-29 NK.jpg北朝鮮の防空ネットワークは、国連の禁輸制裁を受け、数は多いがいずれも時代遅れの代物で構成されている
ソ連時代のMig-23とMig-29をそれぞれ1個飛行隊で約30機保有しているが、1970年代後半から1980年代初期のもので、北朝鮮に提供されてから全く能力向上等を行っていないものと考えられている

●両タイプとも通常は、首都ピョンヤンの周辺に配備されているが、韓国と緊張が高まった際などは、南北の境界線付近に展開することもあった
●CNNは米国防省高官の話として、今週、少数のMig戦闘機が追加の燃料タンクを装着し、空対空ミサイルを搭載して北朝鮮の東海岸沿いの基地に展開したと報じており、米軍爆撃機の要撃が目的と考えられている

Mig-29 NK2.jpg●しかし、米軍爆撃機が戦闘機に援護され、AWASCなど空中レーダーに支援されていたとすれば、ソ連式の地上誘導に頼る北朝鮮戦闘機は沿岸を離れた洋上で不利な立場に置かれるだろう
●戦闘機による対処が難しいなら、地対空ミサイルによる邀撃に北朝鮮は頼ることになるだろう。この場合、北朝鮮が保有する最も長射程の地対空ミサイルはS-200(SA-5 Gammon)がその任に就くだろう

●このS-200は、1960年代の兵器で、高い高度をあまり激しい動きをせずに飛行する航空機を対象として開発されたSAMであり、射程距離はそのバージョンによって150~250マイルと言われている
S-200.jpg北朝鮮には1987年か88年に提供されたと見られており、24~40個発射機が存在する模様だが、通常はピョンヤンの南と東の部隊に配備されている

●S-200は、1980年代にリビアによって、また今年シリアで発射されたが、いずれも目標に命中していない
●またS-200は、電子戦下では有効性を失うであろうし、大きなミサイルは動きの激しい航空機を追随することが困難だろうと見られている

●さらに最近北朝鮮は、KN-06という国産で射程100nmの地対空ミサイルを披露しており、金正恩が量産を指示したとも報じられているが、中国産HQ-9やロシア製S-300と外観が類似している以外、細部は不明である
●いずれにしても北朝鮮の防空能力には疑問符がついている
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S-200 2.jpg昨今の弾道ミサイル乱れ撃ちのため、その方面に資金を集中しているでしょうから、通常兵器は押して知るべしの状態でしょうねぇ・・・

ゲリラ戦を展開する特殊部隊なんかは、優遇されていそうですけど・・・。無人機とかも・・・。

米軍もあらゆるセンサーを総動員して、北朝鮮の現状把握に全力を挙げているでしょうし、日本や韓国も協力しているでしょうから、移動式の弾道ミサイル発射期は別として、かなりの状況は把握できていると思います。たぶん

米軍事メディアが見た北朝鮮騒ぎ
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-14

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自衛隊PAC-3が在日米軍基地に展開訓練 [ちょっとお得な話]

yokotaAFB.jpg北朝鮮の北海道横断ミサイル発射で大騒ぎですが
本日、自衛隊PAC-3が米軍の横田と岩国基地で展開訓練

8月24日在日米軍司令部は、8月29日と9月7日に航空自衛隊の弾道ミサイル防衛システムPAC-3を、横田、岩国、三沢基地に受け入れそれぞれの基地で自衛隊PAC-3の展開訓練を支援すると発表しました。

8月24日付発表によれば
●航空自衛隊PCA-3ミサイルの展開訓練は、8月29日に横田基地と岩国基地で、9月7日に三沢基地でそれぞれ1日だけ実施され、日米両部隊の相互連携を試験し確認する
PAC-3.jpg●この展開訓練で、航空自衛隊部隊に防空ミサイル部隊の迅速展開訓練の機会を提供し、ミサイル部隊の適切な配備場所を吟味して確認する

●在日米軍司令官(兼ねて第5空軍司令官)のマルチネス中将は、「自衛隊部隊の展開訓練を歓迎し、訓練が成功裏に行われるよう日本と協力することを楽しみにしている」と語っている
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日本の国内法との整理などは専門家の皆様にゆだねるとして、日米連携が円滑に行われることは好ましいことです

防衛省からは航空自衛隊のHP上で、米軍発表から1日遅れの8月25日にこっそり告知されています
http://www.mod.go.jp/asdf/news/houdou/H29/290825_1.pdf 

告知によれば
PAC-3 2.jpg(1)今般の訓練は、航空自衛隊の部隊が、在日米軍施設・区域を展開地として、PAC-3の機動展開訓練を実施するものです。航空自衛隊が単独で行う訓練ですが、実施に当たっては米軍とも緊密に調整・連携しています。
(2)今後も引き続き、自衛隊施設以外に展開するものを含め、順次、全国的に同様の展開訓練を実施予定。

展開場所と展開部隊(群本部所在地)
横田飛行場には 第1高射群(入間)
岩国飛行場 には第2高射群(春日)
三沢飛行場 には第6高射群(三沢)

発表のタイミングは、日米でそろえたほうがかっこいいですね。。。


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映像と5つの視点で:米空軍操縦者 [ちょっとお得な話]

5 Things.jpgおなじみ「映像と5つの視点で学ぶ」シリーズで、本日は「米空軍操縦者U.S. Air Force Pilots」をご紹介します。

映像と話題には、WW2当時のものが含まれており、当時はまだ陸軍と海軍しかなかったことからすれば、正確には「米軍操縦者」とのタイトルが相応しいのかもしれませんが、米空軍は空軍が存在しなかった当時の空での戦いも「空軍の歴史」として学んでいるようですので、そのままにしておきます

歴史的な英雄パイロットが話題の中心ですが、まぁ・・いつものように「小ねた」としてご活用下さい

第1:最後のエースは2分以内に2キル
F-4.jpg米軍操縦者で最後(最も最近)に、5機以上を撃墜して「ACE:エース」の称号を与えられたパイロットは、ベトナム戦の1972年8月に5機目を撃墜したF-4ファントム操縦者だった
特に彼が3機目と4機目を撃墜した空中戦は驚くべきものだった。帰還途中と思われる複数のMig戦闘機を発見した彼は、空中戦の末、スパロー空対空ミサイルを発射して最初の敵を撃墜し、
●その後、素早く右旋回し、他の敵を捕捉して攻撃に移り、同じミサイルで次の敵を撃墜した。最初と次の撃墜の間隔は、僅か1分と29秒だった

第2:SR-71は衝撃波で敵を威嚇する作戦も
SR-71.jpg●ブラックバードの愛称を持つ超音速高高度偵察機SR-71は、高度8万フィート以上を速度マッハ3以上で飛行し、時には敵支配地域上空を強硬偵察した。
敵の地対空ミサイルも追随できない高高度超音速飛行が可能なためできる「技」であったが、音速以上で飛行する際に発生する「衝撃波:Sonic Boom」も時には作戦に利用された
ベトナム戦争の終盤に和平交渉が行われた1972年5月、その交渉が決裂した際には、3機のSR-71が超音速でハノイ上空を飛行し、その衝撃波で相手を威圧した

米空軍操縦者:映像と5つの視点で(約7分)

第3:30機以上の敵と30分以上交戦したP-51
P-51.jpg1944年1月、第2次世界大戦時の欧州戦線で、B-24爆撃機編隊の援護を命ぜられた1機のP-51戦闘機が、ドイツ上空で30機以上の敵ドイツ機と遭遇した
●当該P-51戦闘機操縦者は、たった一人で敵と30分以上交戦を続け、少なくとも3機を撃墜し、他の複数機に被害を与えた。これは確認された戦果だけで、それ以上の戦果があったと伝えられている
●操縦者ハワード大尉は、欧州での戦いで操縦者として唯一の「最高栄誉勲章:Medal of Honor」受賞者となった

第4:真珠湾攻撃時、パジャマ姿で離陸し交戦
P-36.jpg真珠湾攻撃を受けたハワイの米軍は、ほとんど組織的な反撃を出来なかったが、敵機を迎撃すべく離陸した米軍機が14機記録されている
●そのうちの一人は、パジャマパンツ姿でP-36に乗り込み離陸して敵機と交戦した。
●敵機を撃墜することは出来なかったが、帰還して着陸する際は機体の尾部とブレーキが失われ、確認の結果500箇所の被害があった

第5:ピストルでゼロ戦を撃墜した副操縦士
B-24.jpg1943年3月、ビルマ南部で任務中のB-24爆撃機が日本海軍のゼロ戦などに襲われ、被害を受けた爆撃機乗員はパラシュートで脱出したが、パラシュートで降下中の脱出兵士も日本機は狙ってきた
ある脱出した副操縦者は、死んだ振りをしてパラシュートで降下し、敵のゼロ戦を油断させて反撃のチャンスを狙っていた
●案の定、数十フィートまで接近したゼロ戦に対し、保有していた「M1911」ピストルで反撃し、敵操縦者に命中させて撃墜した。当該副操縦者は負傷して捕虜になったが、後に帰還した
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このように先人の戦いぶりを語り継ぐことは後に続く防人の士気を鼓舞し、困難な場面において力を与えてくれるものです

ASOS.jpg旧帝国陸海軍にも、このような英雄的な活躍をした軍人は無数にいたと思われますが、今や限られた戦史研究者や80~90歳代の戦争経験者の一部でしか共有されていません

これこそ国の「無形文化財」とも言うべき宝だと思います。ネットやSNSを上手く活用し、わが国の英雄たちの歴史を是非語り継ぎたいものです

映像で5つの視点から学ぶ
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

映像で見るシリーズ
「12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
「威力強烈:AC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-06
「CASの歴史を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-19

「イメージ中国軍の島嶼侵攻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「泣ける:帰還兵士と犬との再会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-05
「レーザー兵器試験@ペルシャ湾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-13


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映像と5つの視点でカモフラージュを学ぶ [ちょっとお得な話]

暑さでバテ気味なので映像企画

camof4.jpgお馴染み映像と5つに視点で学ぶ「5 things you don't know about」シリーズで、本日は「カモフラージュ」をテーマにご紹介します。カモフラージュとは日本語で「偽装」のことで、服装や装備をを敵から発見されにくくすることを指します。

このシリーズは軍事装備品を映像と共に、5つの豆知識から学ぼうとするもので、これまで8つほどご紹介してきました。過去の記事は末尾をご覧下さい

今日の視点は、迷彩色の代表であるカーキ色はいつ導入されたか? にせ樹木はいつ導入され使用されたか? 米軍がカーキー色を導入したのは? 軍需工場丸ごとカモフラージュの例は? 狙撃手が使用するギリー迷彩服はいつから?・・・の5つです

映像は約6分です


その1:迷彩色の代表カーキ色はいつ導入?
英陸軍は伝統的に赤いジャケットを制服にし、戦闘でも着用していたが、インド駐留英陸軍の指揮官である中将が、赤だと目立って敵に発見されやすく、被害が大きいことに悩まされた
●そこで同中将は1848年、インドの風景や土地に馴染むよう、土地の土や泥を使用して服を染め、土色(カーキ色:ペルシャ語が語源)の戦闘服をパキスタン正面で使用させたところ、大きな効果を上げた

その2:にせ樹木はいつ導入され使用?
camof3.jpgWW1の欧州戦線における塹壕戦は、兵士が隠れる場所もない平坦な土地で行われ、敵味方に大きな損害を出した。
敵に見つからずに相手の行動を監視する適当な場所の確保も難しく、そこで考え出されたのが、中を空洞にして偵察兵が隠れることができる「カモフラージュ木」である。
夜中に本物の木を伐採し、切り株の後に中が空洞で偵察要員が隠れることができる「カモフラージュ木」を接ぎ木する等の手法が用いられた

その3:米軍がカーキー色を導入したのは?
米本土軍が創設された際、初代大統領ンワシントンは陸軍の制服をブルーに定めたが、1898年からの米西戦争ではブルーの制服が目立って敵の狙撃に会う被害が増加した
●これを受け、英国陸軍で使用されていたカーキ色戦闘服を導入し、その効果が大変大きいことが確認され、ブルーの制服は儀式用として使用されるようになった

その4:軍需工場丸ごとカモフラージュ例は?
camof2.jpg真珠湾奇襲攻撃を受けて以来、米本土の軍需工場でも空襲に備えた防御やカモフラージュ策がとられるようになった。
巨大な航空機工場であったロッキード社Burbank工場でも、カリフォルニア郊外の風景に見せかけるため、大量の樹木が植えられ、偽装網を張り巡らし、屋根をグリーンに塗り、洗濯物を干して住宅にに見せかける等々の努力が行われた

その5:狙撃手が使用のギリー迷彩服はいつから?
camof1.jpg狙撃手が好んで使用する、毛糸のようなひもを多数組み合わせたような迷彩服(Ghillie Suits)は、スコットランドのハンターたちが使用していたものを軍用に活用したものと言われている
スコットランドはハンターたちを集めて狙撃手部隊を初めて編成し、彼らが軍隊でもそのまま使用したGhillie Suitsが、その後世界中で使用されるようになった
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軍隊も当初は、赤やブルーで兵士の存在を目立たせることで相手を威圧したのでしょうが、飛び道具の発達に伴い、人間は目立たないほうが良くなって・・・
今のサイバー攻撃なんかは、戦闘服の必要もなくなりましたが・・・。

そう言えば現役の皆さんから、災害派遣の指揮所や現場で、機能的に全く役に立たないパイロットスーツ(操縦服)を着てまで目立ちたいオーラを出しているパイロットへの批判を聴くことがあります。
哀れな習性ですねぇ…パイロットの・・・

映像で5つの視点から学ぶ
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05
「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

映像で見るシリーズ
「12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
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あっぱれZuckerberg氏のハーバード卒業式講演 [ちょっとお得な話]

Zuckerberg.jpg25日、Facebook創立者のMark Zuckerberg氏が母校(中退)の卒業式で約30分の講演を行い、その全文を 倉本圭造さん(経営コンサルタント・経済思想家)が日本語訳されて26日付ブログに掲載されました。

素晴らしいです・・・。若造のIT長者くらいに見ていましたが、大学在中から始めたFacebookをこれまでにした経緯やその過程で学んだことを基礎とし、年齢が10歳ほどしか変わらない卒業生を同世代として語り掛け、同世代の「目的」や使命を訴えかけています。

そして彼らの世代の「目的」として、「自分の人生の目標を見つけるだけでは不十分」で、世代の課題は「誰もが目的感を人生の中で持てる世界を創り出すこと」、「すべての人たちが、人生に意義を感じられる目的感を持てる世界を作ること」だと、世界の情勢や様々な経験を交えて語っています。

訳された倉本さんは、聞く人の立場によっては「偽善」に見えるかもしれないが、「超弩級に徹底した揺るぎない偽善」は、それ自体を多くの人が「善なるもの」として必要としているメカニズムというのもあるだろうというぐらいの迫力だ・・・と表現していますが、ぜひご自身で倉本さんの全訳をご覧いただきたいと思います

倉本さんのブログ「「覚悟」とは「犠牲の心」ではない」より
https://keizokuramoto.blogspot.jp/2017/05/blog-post_74.html

IT関連起業家の卒業式講演では、Appleのスティーブ・ジョブズ氏によるスタンフォード大学講演がよく知られ、「東京の郊外より」でも取り上げ(http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-19)、キーワードであった「Stay hungry, stay foolish」の由来を推測してご紹介したことがあります

Zuckerberg4.jpgドットをつなぐと、振り返るとき道ができているものだ・・・と語り、ひたむきな努力の大切さを説いた死期迫るジョブズの講演もディープインパクトでしたが、優秀な頭脳とあり余るほどの資金を有する若手起業家が、世界と社会を真正面から見据え、正確な分析と的確な表現でビジョンを語る様子に、圧倒される思いで

以下では、倉本さんの全訳から、いくつかの部分を抜き書きで紹介しようと思うのですが、スピーチ全体で主張を生み出しており、一部を切り取り紹介することが不適切だと、つくづく感じながらの作業でした。

それでも、以下の「一部切り取り」を見て興味を持っていただき、ぜひ約30分間の講演の全文を映像と合わせてご覧いただきたいと思いから、「つまみ食い」をいたします。改めて倉本さんに感謝です

ハーバード大学提供の講演映像


Zuckerberg卒業式講演より「つまみ食い」
●ケネディ大統領がNASAを訪れた時のエピソード。ホウキを持ってる門番にケネディが何をしてるのかと訪ねたら彼はこう答えた。「大統領、私は人類を月に送る手伝いをしているのです」  「目的」というのは、僕ら一人ひとりが、小さな自分以上の何かの一部だと感じられる感覚のことです自分が必要とされ、そしてより良い未来のために日々頑張っていると感じられる感覚のことなのです。「目的」こそが本当の幸福感をつくるものなのです

Zuckerberg2.jpg●今は、テクノロジーと自動化技術が沢山の仕事を消し去っていっています。コミュニティへの所属感も消えてきている。多くの人が取り残され、抑圧されていると感じ、その空白感をなんとか埋めたいとあがいている。この社会を前に進めること、それが僕ら世代の課題です。新しい仕事を作るだけじゃなくて、あたらしい「目的感」をも作り出さなくちゃいけない

●Facebook創業から数年たって、ある大きな会社が僕らを買いたいと言ってきた。僕は売りたくなかった。僕はもっと多くの人を繋げたいということだけを考えていた。「より大きな目的感」がないなら、会社を売り抜けることはスタートアップの夢そのものだからです。このことで会社は分裂してしまいました。何年もたって、私は、それは「より大きな目的意識」がない時に起きる自然なことなんだということがわかりました。そういう「目的感」を作れるかどうかは自分たち次第なんです

●僕は世界に「目的感」を持ってもらうための3つの方法についてお話します。
その1・一緒に大きくて意味のあるプロジェクトについて語ること
その2・”平等性”を再定義して誰もがその目的に参加する自由を持てるようにすること
その3・世界規模のコミュニティを創り出すこと

すべての世代が、「平等」という言葉の定義を押し広げてきました。上の世代は、投票権と公民権について戦った。それらはニューディール政策とグレイトソサエティ政策に結実しました。今、僕らの世代が僕らの世代の新しい社会契約を結ぶべき時なのです。これからは、GDPのような経済的指標だけでなく、どれだけ多くの人間が、意味のあると感じられる人生を送れているか・・といった指標で社会の進歩を測っていくべきです

Zuckerberg5.jpg●そして、そう、あらゆる人にその目的を追う自由を与えることはタダではできません。僕のような人間がそのコストを支払わなくてはならない。そしてあなたがたの多くも、そうすべきだし、実際にすることになるでしょう。
●しかし問題はお金のことだけではないのです。時間のこともある。週に1時間か2時間あれば、誰かに手を差し伸べることはできます。その人がその人の潜在的可能性に到達できる手助けができるのです。

人類の歴史は、小さい集団からより大きな集団へ、部族から都市へ、そして国へ・・・と多くの人間が寄り集まり、協力しあうことで今までできなかったことを可能にしてきた物語であることを、僕たちは知っています。
●しかし、僕らは不安定な時代に生きています。世界中にグローバリズムに取り残されたと感じている人たちがいる。もし自分が暮らしているホームグラウンドで自分たちがちゃんと良く生きられていると感じていない時、世界のどこか他の場所の人たちのことまで考えるのは難しいです。そういう時には内向き志向の圧力が高まります

これは僕らの時代の課題です。自由と開かれたグローバルコミュニティと、権威主義や孤立主義、そして国家主義との争い。知と交易、移住する人の流れを促進していく力と、それをスローダウンさせようとする力とのぶつかりあい。これは国同士の争いではなく、考え方同士の争いなのです
国連で解決できるような問題ではありません。もっとローカルなレベルの問題ですもし人間が自分自身の人生に目的と安定を感じて生きていられれば、その時人類は「他の地域の人たちの問題」についてケアしあうことも可能になるのです。だからこそ最善の対処法は、今ここで、ローカルなコミュニティを立て直すことなのです

Zuckerberg3.jpg変化はローカルに始まります。グローバルな変化も最初は小さく始まる。僕らのような、僕らの世代において、もっと多くの人を繋ぐことができるかどうか、僕らの最大の課題が実現できるかどうかは、全てこのことにかかっているんです・・・あなたがコミュニティを創り出し、そしてありとあらゆる人が、自分の人生に目的感を感じられる世界を創り出すことができるかどうかにね。
2017年卒業生の皆さん、あなたがたは、「目的」を必要としている世界へと飛び込んでいきます。それを創り出せるかどうかはあなた方次第なんです。
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やはり、このスピーチは「つまみ食い」が難しいです
現代の社会や世界を描写する表現や、様々な彼の経験や取り組みも紹介しないと全体のイメージがつかめないのですが、そうするには全文をご紹介する必要が出てきます。

やはり、倉本さんの紹介文と全訳をぜひご覧ください
https://keizokuramoto.blogspot.jp/2017/05/blog-post_74.html

ジョブズ氏の「Stay hungry, stay foolish」の由来は!?
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-19

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