米空軍は ACE 分散基地の防空合意文書を陸軍と準備 [Joint・統合参謀本部]
Alvin 参謀総長が記者団に語る
ACEで重要な分散展開基地の防衛が作戦のカギと
8月22日付 DefenseOne は、同21日にAIlvin空軍参謀総長が記者団に語った事項として、同参謀総長は対中国作戦のために推進する分散運用基地からの作戦を基礎とする ACE 構想 (Agile Combat Employment)遂行のカギとなるのは、西太平洋地域に複数設ける分散基地の防衛だとし、
この重要な分散基地防衛に協力して取り組むため、まだ Allvin大将は署名していないが、米陸軍と国防省長官室と米空軍の間で協議を行い覚書に合意しており、細部への言及は避けたものの、防衛任務分担や防空兵器の配置や輸送方法などの検討を含む内容だと示唆しました
同参謀総長の話しぶりからは、満足しているとの雰囲気は感じませんが、何が可能で何が困難なのかを共有し、出来るところから改善に取り組んでいるようにも感じられますので、ふんわりとした内容ですが、ご紹介しておきます
8月21日にAINin 空軍参謀総長は記者団に
●米空軍がACE 構想に基づく(対中国の)主要航空作戦計画を成功させるには、空軍と陸軍が太平洋の小規模な前基地防衛をどのように遂行するかにかかっている
●率直に言って、より強力な積極防衛策があれば、ACE構想の推進にもっと自信を持てるだろう。これには米陸軍と協力して取り組んでおり、国防総省も関わってくれている
●米陸軍はPAC-3や THAAD 防空システムと人員を基地に提供してきたが、国防省として空軍が想定する小さな分散運用基地全てに防空兵器を配備することはコストがかかりすぎ難しい。また、陸軍とも協議してきたが、陸空両軍の配備優先順位は必ずしも一致しない
●空軍が要望する全てに配備不可なら、どこに配備可能かを決めておきたい。また固定配備だけでなく、機動展開を加味して移動手段やその要領についても事前に検討しておきたい。更にそれら防空装備のカモフラージュ、隠蔽、欺瞞といった伝統的な技術の重要性を再確認し、21世紀の状況に合わせてアップグレードしておきたい
●(陸軍の関連能力に関しては陸軍に尋ねるよう回答を避けつつ、)陸軍の能力が空軍のニーズをどの程度満たしているかは把握している。一方で、国防省として取り組んでいる、より安価な敵ミサイル迎撃兵器となりえるエネルギー兵器開発に関しては、配備の見通しを把握しいない
●合意文書にはまだ署名していないが、陸空軍と国防長官室で分散基地防衛に関し合意がなされており、陸軍側でも合意に基づく役割をどのように遂行するか検討中で、例えば移動について空軍とどのように協力するかを詰めているところである
●サイバーや電子戦攻撃など、非物理的脅威に関しても防策を強化する必要があり、更なる取り組みが必要だ
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米陸軍は、対中国との戦いでの活躍の場を追い求め、射程 1000NMの巨砲や長射程兵器の導入を夢見たりしていますが、攻撃ヘリや偵察&攻撃機の機種選定を何回もやり直しているように、少なくとも対中国との戦いでの「役割」や「将来像」が描けていません
そんな中で、戦いの主力となりそうな米海軍や空軍の展開基地防衛に注力しろと言われても、力が入るわけがありません。ペトリオット PAC3の追加導入や、グアム島の防空&ミサイル防衛にも、米陸軍には大きな期待がかけられていますが、所詮、米陸軍本流幹部にとっては「付加業務」なのでしょう・・・・道は厳しいと思います。
米陸軍の防空強化
「現 15個部隊を 1個は増強」→https://holylandtokyo.com/2023/09/04/4932/
ACE 関連記事のいくつか
「ACE 推進演習 Bamboo Eagle」→https://holylandtokyo.com/2024/02/13/5529/
「太平洋空軍はACE 運用態勢にない」→https://holylandtokyo.com/2023/09/19/5048/
「米空軍若手が ACEの課題を語る」→https://holylandtokyo.com/2020/11/27/397/
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ACEで重要な分散展開基地の防衛が作戦のカギと
8月22日付 DefenseOne は、同21日にAIlvin空軍参謀総長が記者団に語った事項として、同参謀総長は対中国作戦のために推進する分散運用基地からの作戦を基礎とする ACE 構想 (Agile Combat Employment)遂行のカギとなるのは、西太平洋地域に複数設ける分散基地の防衛だとし、
この重要な分散基地防衛に協力して取り組むため、まだ Allvin大将は署名していないが、米陸軍と国防省長官室と米空軍の間で協議を行い覚書に合意しており、細部への言及は避けたものの、防衛任務分担や防空兵器の配置や輸送方法などの検討を含む内容だと示唆しました
同参謀総長の話しぶりからは、満足しているとの雰囲気は感じませんが、何が可能で何が困難なのかを共有し、出来るところから改善に取り組んでいるようにも感じられますので、ふんわりとした内容ですが、ご紹介しておきます
8月21日にAINin 空軍参謀総長は記者団に
●米空軍がACE 構想に基づく(対中国の)主要航空作戦計画を成功させるには、空軍と陸軍が太平洋の小規模な前基地防衛をどのように遂行するかにかかっている
●率直に言って、より強力な積極防衛策があれば、ACE構想の推進にもっと自信を持てるだろう。これには米陸軍と協力して取り組んでおり、国防総省も関わってくれている
●米陸軍はPAC-3や THAAD 防空システムと人員を基地に提供してきたが、国防省として空軍が想定する小さな分散運用基地全てに防空兵器を配備することはコストがかかりすぎ難しい。また、陸軍とも協議してきたが、陸空両軍の配備優先順位は必ずしも一致しない
●空軍が要望する全てに配備不可なら、どこに配備可能かを決めておきたい。また固定配備だけでなく、機動展開を加味して移動手段やその要領についても事前に検討しておきたい。更にそれら防空装備のカモフラージュ、隠蔽、欺瞞といった伝統的な技術の重要性を再確認し、21世紀の状況に合わせてアップグレードしておきたい
●(陸軍の関連能力に関しては陸軍に尋ねるよう回答を避けつつ、)陸軍の能力が空軍のニーズをどの程度満たしているかは把握している。一方で、国防省として取り組んでいる、より安価な敵ミサイル迎撃兵器となりえるエネルギー兵器開発に関しては、配備の見通しを把握しいない
●合意文書にはまだ署名していないが、陸空軍と国防長官室で分散基地防衛に関し合意がなされており、陸軍側でも合意に基づく役割をどのように遂行するか検討中で、例えば移動について空軍とどのように協力するかを詰めているところである
●サイバーや電子戦攻撃など、非物理的脅威に関しても防策を強化する必要があり、更なる取り組みが必要だ
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米陸軍は、対中国との戦いでの活躍の場を追い求め、射程 1000NMの巨砲や長射程兵器の導入を夢見たりしていますが、攻撃ヘリや偵察&攻撃機の機種選定を何回もやり直しているように、少なくとも対中国との戦いでの「役割」や「将来像」が描けていません
そんな中で、戦いの主力となりそうな米海軍や空軍の展開基地防衛に注力しろと言われても、力が入るわけがありません。ペトリオット PAC3の追加導入や、グアム島の防空&ミサイル防衛にも、米陸軍には大きな期待がかけられていますが、所詮、米陸軍本流幹部にとっては「付加業務」なのでしょう・・・・道は厳しいと思います。
米陸軍の防空強化
「現 15個部隊を 1個は増強」→https://holylandtokyo.com/2023/09/04/4932/
ACE 関連記事のいくつか
「ACE 推進演習 Bamboo Eagle」→https://holylandtokyo.com/2024/02/13/5529/
「太平洋空軍はACE 運用態勢にない」→https://holylandtokyo.com/2023/09/19/5048/
「米空軍若手が ACEの課題を語る」→https://holylandtokyo.com/2020/11/27/397/
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→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
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→https://holylandtokyo.com/2020/04/15/727/
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