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大手3社が無人機ウイングマンCCA一次選考漏れる [米空軍]

新興Andurilと老舗General Atomicsを米空軍が選定
ロッキード・ボーイング・NGは外れる
ただし本格生産企業選定?の2次選考は別に

Anduril Fury.jpg4月24日、米空軍が無人機ウイングマンCCA(Collaborative Combat Aircraft)の基本設計やプロタイプ製造及び試験を担う候補企業2社を発表し、2017年創設のスタートアップ企業Andurilと、MQ-1 PredatorやMQ-9 Reaperを製造してきたGeneral Atomicsが選ばれ、大手3社(ロッキード、ボーイング、Northrop Grumman)は選外となりました。なお、新興Andurilと老舗General Atomicsから1社を選び、後に第2弾選定で量産型を最終決定するのは2025-26年とのことです

ただし米空軍は、「少なくとも1000機」導入との意向を示しているCCAに関し、引き続き多くの企業の知見を活かしたいとの意向を強く持っており、今回の2社選定はあくまでも「1次選考:Increment 1」で、細部を検討中の「2次選考:Increment 2」も予定しており、その「2次選考」には今回選外となった大手3社を含む関連20社にも参加機会がある、と強調しています。

具体的に24日米空軍は以下のように発表
General Atomics Gambit.jpg●米空軍は、Anduril とGeneral Atomicsが、detailed designs, manufacture, and testing of production-representative test articlesすることに関し、継続的に資金投入することを決定した
●ただし、今回production-representative CCA製造に選ばれなかった20以上の企業からなる「broader industry partner vendor」も、引き続き将来の本格生産契約を含むCCA将来事業の仲間である(continue to be part of)

Anduril Fury2.jpg「1次選考」と「2次選考」の違いがぼんやりしているのですが、「基本設計」と「本格製造」担当企業の分離とのニュアンスで米空軍幹部が語ることもあれば、「まずは無人ウイングマン機の基本能力確立」で「次の段階でより高度な能力追求」との流れで説明されることもあります。

最近は、アジア太平洋戦域対象のウォーゲームで「ステルス性が高く、高度な能力を持つCCAのニーズはそれほど高くない」との結果が出ているとの背景情報が報じられ、3月にRichard G. Moore空軍計画部長(中将)が「まずは兵器運搬アセットとしての基本固め」で「その他の部分は2次選考以降に」と表現するなど、CCAの要求性能や運用構想の揺らぎもあり、「基本設計」と「本格製造」との単純切り分けではない雰囲気となっています

選ばれた企業2社は
General Atomics Gambit2.jpg●Anduril → 2017年創設のシリコンバレーstartup企業。仮想敵機無人機「Fury」開発を手掛けていたBlue Force Technologies社を2023年秋に買収
●General Atomics → 1990年代から米空軍に無人機MQ-1 PredatorやMQ-9 Reaperを製造提供している。CCA関連では「Gambit」とのコンセプト機体を提案

米空軍は2社発表に際しKendall空軍長官がコメントを出し、「開始から僅か2年目なのに、本計画のスピードと質は素晴らしいい」、「計画の透明性と政府と企業間のチームワークがこの迅速性を可能にした」とこれまでの進捗に満足感を示すとともに、2社選定後も多くの企業を巻き込んでプロジェクトを推進したいとの意向を強く打ち出しています

ただし、選考から漏れた大手3社の反応は微妙で、
CCA3.jpg●Northrop GrummanはCEOが、「自立型無人機への我が社の戦力に現時点で変化はない」、「米海軍と多国が同様の計画を進めており、その機会を生かしてこの分野に取り組む」、「CCAの今後の進展をモニターしていく」との声明を出し、
●ボーイングも、「米海軍用の艦載無人給油機MQ-25 Stingrayや、豪州と取り組むMQ-28 Ghost Bat計画、その他非公開プロジェクトで、自立型無人機分野に取り組んでいく」、「現時点でのCCAに参画できなくなり残念だが、本分野への関与に変化はない」と、温度差はありつつもCCAへの継続関与方針を示していますが、

●ロッキードは、「CCAとF-35やF-22との融合に特に焦点を当てて取り組んでいく」とのみコメントし、CCAへの継続関与を明確にしなかったため記者団から確認質問が出たようですが、先ほどのコメント以上に申し上げることはないと回答し、CCAからの離脱を示唆しています
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General Atomics Gambit3.jpg「少なくとも1000機導入」との大ぶろしきを広げた米空軍・・・というよりKendall空軍長官の剛腕・・・との表現が正しいと思いますが、現在の予算状況や今後の中国を含む脅威の変化の中で、どこまで「1機45億円以下程度」を「少なくとも1000機」で突っ張れるのでしょうか?

更にCCAに関しては、対中国正面である西太平洋の、どこに展開場所を確保して、誰がどのように維持整備し、誰がどのようにコントロールして運用するのか・・・との大問題が残っていますので、その辺りを念頭に置きつつ、生暖かく引き続き見守っていきたいと思います

CCA 関連の記事
「F-16をAI無人機へ:CCA ソフト開発&試験用に」→https://holylandtokyo.com/2024/04/26/5788/
「CCA 原型候補 XQ-67 が初飛行」→https://holylandtokyo.com/2024/03/21/5652/
「第1弾候補企業を2-3社に」→https://holylandtokyo.com/2023/03/06/5595/
「あと6年で実用化する試験準備」→https://holylandtokyo.com/2023/11/08/5153/
「AIアルゴリズム集大成試験」→https://holylandtokyo.com/2023/08/08/4922/
「2020年代後半導入へ」→ https://holylandtokyo.com/2023/04/03/4473/
「長官:NGAD 200機、CCA 1000機」→https://holylandtokyo.com/2023/03/09/4403/
「関連技術を23年から本格開発へ』→ https://holylandtokyo.com/2022/11/22/3948/

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