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全世界のF-35エンジン改修へ:事故から2か月でF-35エンジン供給再開へ [亡国のF-35]

【追記情報!】
3月2日、米国防省F-35計画室は、90日以内に全世界のF-35(890機以上)のエンジンの改修(retrofit)を行うよう「期限付技術指令TCTD:Time Compliance Technical Directive」を発表
改修は「安価で負担少ない inexpensive and non-intrusive」と
改修は各部隊で4-8時間で可能と説明
12月の「共振」は60万時間使用で初の稀ケースと
「誰が」改修費用負担するかJPOは語らず・・・
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12月受入試験時の事故原因は「高周波共振」
極めて稀なケースとの判断で注意指示を出し飛行も再開へ

F-35B ejection2.jpg2月24日、米国防省F-35計画室JPOが、12月15日の新造機体受け入れ飛行試験でパイロットが緊急脱出するに至った事故を受け、F135エンジン受け入れと新造機等の受け入れ飛行試験を中止(少数の部隊配備機体飛行を含む)した件について、事故原因が「稀にしか発生しないエンジン内の高周波共振」で対策も見つかったので、近々エンジン供給と関係機体の飛行が再開されると声明を出しました

12月15日の事故は、ロッキード社から提供された新造F-35B型機の完成確認飛行試験をFort Worth工場の飛行場で行った際、低空ホバリング状態から機体が急降下して滑走路でバウンドし、機首と翼を地面にぶつけて機体がスピンし、パイロットが射出座席で脱出して軽傷を負った事故で、その直後から新造機及び一部機体が飛行禁止になり、12月27日からF135エンジン提供停止措置が取られ現在に至っています

偶然民間人が撮影していた事故映像(約90秒)


事故当初は高圧燃料チューブの破損が原因ではとの情報が流れましたが、まもなく同チューブには問題がなかったと明らかになり、その後2月9日頃から、「稀に発生する高周波共振:a rare harmonic resonance problem」が原因との発言がエンジン製造のP&W社等から聞かれるようになっていました

F-35B ejection.jpg2月24日の声明でF-35計画室JPOは、「政府機関と関連企業チームが議論している対策を講じることで、F135エンジンに稀に発生する事象の影響を確実に局限することができ、影響を受けている機体の飛行を再開できるだろう」と明らかにしています。

またF-35計画室JPOは、「現在政府は、飛行停止になっている(一部の少数機を保有する)部隊と(新造機の飛行試験を中断している)ロッキードに対する、安全な飛行再開のための指示事項を取りまとめている」と声明で述べ、関係者は今後1-2週間で関連飛行が再開されるだろうと語っているようです

F-35B ejection4.jpg米空軍報道官は2月中旬に、米空軍の保有F-35で飛行停止指示を受けている機体は無いが、初期型エンジン搭載機体の燃料スロットルバルブの生産に影響があるとのニュアンスで語っていたようですが、主に米空軍部隊用の新造機が出荷停止措置を受け、2月中旬現在で、ロッキード社工場内で21機が出荷待ち状態だそうです。

米空軍はP&W社製F135エンジンの耐久性問題解決やエンジンの能力向上を狙い、次世代エンジンAETPのF-35搭載を決断するよう国防省に要望していますが、AETPエンジンはP&W社とGE社が開発を競っていることもあり、「稀に発生する高周波共振」問題は様々な方面を「揺り動かす」可能性を秘めています。

2月28日にP&W社が会見をやるそうで、追加情報があれば冒頭に追記します。

F-35のエンジン換装問題
「GE社とP&W社が異なる主張」→https://holylandtokyo.com/2022/09/29/3681/
「AETP採用なら調達機数削減!覚悟?」→https://holylandtokyo.com/2022/09/13/3644/
「AETP採用しないと産業基盤崩壊訴え」→https://holylandtokyo.com/2022/08/24/3562/
「空軍長官:国防省に下駄預ける」→https://holylandtokyo.com/2022/08/09/3515/
「空軍長官:数か月で決着すべき」→https://holylandtokyo.com/2022/05/26/3260/
「上院で議論」→https://holylandtokyo.com/2022/05/18/3223/
「下院軍事委員長がAETPに関心」→https://holylandtokyo.com/2021/09/09/2184/
「エンジン問題で15%飛行不能」→https://holylandtokyo.com/2021/07/27/2022/
「エンジンブレードと整備性問題」→https://holylandtokyo.com/2021/02/17/263/
「Lord次官が最後の会見でF-35問題を」→https://holylandtokyo.com/2021/02/03/254/
次期制空機NGAD用のAETPエンジン開発
「プロトタイプ開発契約に機体メーカーも」→https://holylandtokyo.com/2022/09/01/3581/

応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997

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https://holylandtokyo.com/2020/04/15/727/

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