超極秘開発の新型空対空ミサイルAIM-260 JATM [米空軍]
2026年生産停止のAMRAAM AIM-120後継
中国のPL-15に対抗して米軍&ロッキードが極秘開発中
2022年度中にIOC初度運用態勢確立めざす
F-22とFA-18、更にF-35にも搭載へ
2023年度国防省予算案で、186機保有のF-22戦闘機の中の初期型(Block20)を33機早期退役させる計画が明らかになり、更に残った153機に関しても、60機程度を高度な戦術教育訓練専用にして実戦部隊から外す構想が示されるなど、かつて航空自衛隊トップが「喉から手が出るほど欲しい」と表現したF-22が寂しい局面を迎えつつあります。
ただ、教育専用以外の約90機のF-22には、2023年度予算案で約400億円の近代化改修予算が盛り込まれ、センサー能力向上やヘルメットHMDによる目標照準能力システム搭載等が計画されるほか、更に米軍とロッキードが「超極秘プロジェクト」として進めるAMRAAM・AIM-120後継の空対空ミサイル「JATM・AIM-260」搭載も計画されているようです
本日はこの機会をとらえ、2019年夏に初めて明らかになり、2022年度中にはIOC(初期運用態勢確立)が予定されている「JATM・AIM-260」について、断片情報をご紹介いたします
3月31日付米空軍協会web記事等によれば
●JATM(Joint Advanced Tactical Missile)・AIM-260の開発計画は、2019年夏、米空軍プロジェクト担当幹部Genatempo空軍准将(当時)によって明らかになった
●同准将は当時、2021年度に発射試験を開始し、2022年度IOCを目指す計画を明らかにし、AIM-120より射程距離を延伸し、中国軍のステルス戦闘攻撃機J-20等に搭載されるPL-15空対空ミサイルとの空中戦でも対抗可能な能力獲得を目指すと語っている
●また同准将は、F-22の他、米海軍FA-18戦闘攻撃機や、将来的にはF-35への搭載を予定していると述べ、2026年にはAIM-120の生産を中止して本格的にAIM-260に移行する構想も明らかにしていた。
●2019年に米空軍は、「超極秘プロジェクト」ミサイルの保管場所として、ユタ州のHill空軍基地に厳重なセキュリティーを確保できる「Special Access Program Facility」を設置すると明らかにしている
●現有AIM-120の射程は初期型(A/B型70㎞)、C型100㎞、D型150㎞などと言われているが、AIM-260は200㎞越えで、飛翔速度も「120」のマッハ4からマッハ5に向上すると噂されている
●情報管理が徹底されていることから細部が不明で、無人標的機のQF-16を使用した様々な試験が、フロリダ州Tyndall空軍基地を中心に実施されているとの関連情報が報じられたこともあったが、写真が一枚も出回らないなど謎が謎を呼ぶ開発案件である
●一説には、現有AIM-120と全く同じ大きさ形状でAIM-260が開発されており、マニアや報道陣の追跡を困難にしているとの話もあり、「2022年度中」のIOC発表が注目されている
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ちなみに中国軍のPL-15は
●PL-15はAMRAAMと同じアクティブホーミングで、射程150㎞&速度マック4と言われ、中国空軍J-20やJ-10B、海軍J-16、東シナ海によく登場するJ-11B(Su-27のコピー)に搭載可能で脅威認識が高まっている
●ネット上では「PL-15は、米国のAMRAAMと比較しても遜色ない性能、一部ではAMRAAMの性能を上回り、射程だけで言えば欧州のミーティアに匹敵」とされ、「遠距離から空中給油機や早期警戒機など優先度が高い標的への攻撃に使用される」と解説
戦闘機同士の空対空戦闘での撃墜事例は、ベトナム戦争以降ではほとんどないと思います。時々忘れた頃に、中東のシリアやイラクやペルシャ湾辺りで、ぼんやり飛行しているMigやSUを、F-15やF-16が余裕で撃墜した事例が報道されますが、本格的な空中戦など朝鮮戦争までくらいだと思います
まぁ・・・対中国の本格紛争ぼっ発時には空中戦の可能性があると言われればそうですし、可能性が低くても「抑止力」として必要だとのご意見もありましょうが、これに悪乗りして大騒ぎし、他の重要な案件を後回しし始める航空自衛隊の「戦闘機命派」(現役戦闘機パイロットや、折れた「つばさ会」・軍事痴呆症「JAAGA」あたりに生息)には、非戦闘機操縦者が思いっきり冷ややかな視線を浴びるのでしょう。既にもうそうなっているかも・・・
2016年頃の米空軍幹部は、「AMRAAM後継には、AMRAAMより小型で戦闘機がより多く搭載でき、より機敏性や機動性や対電子戦能力を求める」と発言していましたが、「長い射程」重視に変わったんですかねぇ・・
2019年の開発公表時の記事
「2017年からJATM・AIM-260開発に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-06-21
2016年に米空軍幹部は異なる要求性能を
「AMRAAM後継に望む事」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-18-1
ロバート・ゲーツ語録100選より
(https://holylandtokyo.com/2022/03/26/2046/)
ロバート・ゲーツ語録11
→米空軍は、空対空戦闘と戦略爆撃に捕らわれすぎており、他の重要な任務や能力を無視しがちである。ある意味で空軍は、その成功の犠牲者とも言える→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
ロバート・ゲーツ語録62
→ベトナム戦争以来、次にどこで軍事力を使用するかの予想において、我が国の指導者は完璧な記録を更新している。つまり完璧に外し続けている→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-1
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
中国のPL-15に対抗して米軍&ロッキードが極秘開発中
2022年度中にIOC初度運用態勢確立めざす
F-22とFA-18、更にF-35にも搭載へ
2023年度国防省予算案で、186機保有のF-22戦闘機の中の初期型(Block20)を33機早期退役させる計画が明らかになり、更に残った153機に関しても、60機程度を高度な戦術教育訓練専用にして実戦部隊から外す構想が示されるなど、かつて航空自衛隊トップが「喉から手が出るほど欲しい」と表現したF-22が寂しい局面を迎えつつあります。
ただ、教育専用以外の約90機のF-22には、2023年度予算案で約400億円の近代化改修予算が盛り込まれ、センサー能力向上やヘルメットHMDによる目標照準能力システム搭載等が計画されるほか、更に米軍とロッキードが「超極秘プロジェクト」として進めるAMRAAM・AIM-120後継の空対空ミサイル「JATM・AIM-260」搭載も計画されているようです
本日はこの機会をとらえ、2019年夏に初めて明らかになり、2022年度中にはIOC(初期運用態勢確立)が予定されている「JATM・AIM-260」について、断片情報をご紹介いたします
3月31日付米空軍協会web記事等によれば
●JATM(Joint Advanced Tactical Missile)・AIM-260の開発計画は、2019年夏、米空軍プロジェクト担当幹部Genatempo空軍准将(当時)によって明らかになった
●同准将は当時、2021年度に発射試験を開始し、2022年度IOCを目指す計画を明らかにし、AIM-120より射程距離を延伸し、中国軍のステルス戦闘攻撃機J-20等に搭載されるPL-15空対空ミサイルとの空中戦でも対抗可能な能力獲得を目指すと語っている
●また同准将は、F-22の他、米海軍FA-18戦闘攻撃機や、将来的にはF-35への搭載を予定していると述べ、2026年にはAIM-120の生産を中止して本格的にAIM-260に移行する構想も明らかにしていた。
●2019年に米空軍は、「超極秘プロジェクト」ミサイルの保管場所として、ユタ州のHill空軍基地に厳重なセキュリティーを確保できる「Special Access Program Facility」を設置すると明らかにしている
●現有AIM-120の射程は初期型(A/B型70㎞)、C型100㎞、D型150㎞などと言われているが、AIM-260は200㎞越えで、飛翔速度も「120」のマッハ4からマッハ5に向上すると噂されている
●情報管理が徹底されていることから細部が不明で、無人標的機のQF-16を使用した様々な試験が、フロリダ州Tyndall空軍基地を中心に実施されているとの関連情報が報じられたこともあったが、写真が一枚も出回らないなど謎が謎を呼ぶ開発案件である
●一説には、現有AIM-120と全く同じ大きさ形状でAIM-260が開発されており、マニアや報道陣の追跡を困難にしているとの話もあり、「2022年度中」のIOC発表が注目されている
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ちなみに中国軍のPL-15は
●PL-15はAMRAAMと同じアクティブホーミングで、射程150㎞&速度マック4と言われ、中国空軍J-20やJ-10B、海軍J-16、東シナ海によく登場するJ-11B(Su-27のコピー)に搭載可能で脅威認識が高まっている
●ネット上では「PL-15は、米国のAMRAAMと比較しても遜色ない性能、一部ではAMRAAMの性能を上回り、射程だけで言えば欧州のミーティアに匹敵」とされ、「遠距離から空中給油機や早期警戒機など優先度が高い標的への攻撃に使用される」と解説
戦闘機同士の空対空戦闘での撃墜事例は、ベトナム戦争以降ではほとんどないと思います。時々忘れた頃に、中東のシリアやイラクやペルシャ湾辺りで、ぼんやり飛行しているMigやSUを、F-15やF-16が余裕で撃墜した事例が報道されますが、本格的な空中戦など朝鮮戦争までくらいだと思います
まぁ・・・対中国の本格紛争ぼっ発時には空中戦の可能性があると言われればそうですし、可能性が低くても「抑止力」として必要だとのご意見もありましょうが、これに悪乗りして大騒ぎし、他の重要な案件を後回しし始める航空自衛隊の「戦闘機命派」(現役戦闘機パイロットや、折れた「つばさ会」・軍事痴呆症「JAAGA」あたりに生息)には、非戦闘機操縦者が思いっきり冷ややかな視線を浴びるのでしょう。既にもうそうなっているかも・・・
2016年頃の米空軍幹部は、「AMRAAM後継には、AMRAAMより小型で戦闘機がより多く搭載でき、より機敏性や機動性や対電子戦能力を求める」と発言していましたが、「長い射程」重視に変わったんですかねぇ・・
2019年の開発公表時の記事
「2017年からJATM・AIM-260開発に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-06-21
2016年に米空軍幹部は異なる要求性能を
「AMRAAM後継に望む事」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-18-1
ロバート・ゲーツ語録100選より
(https://holylandtokyo.com/2022/03/26/2046/)
ロバート・ゲーツ語録11
→米空軍は、空対空戦闘と戦略爆撃に捕らわれすぎており、他の重要な任務や能力を無視しがちである。ある意味で空軍は、その成功の犠牲者とも言える→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
ロバート・ゲーツ語録62
→ベトナム戦争以来、次にどこで軍事力を使用するかの予想において、我が国の指導者は完璧な記録を更新している。つまり完璧に外し続けている→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-1
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
>>AMRAAM後継には、AMRAAMより小型で戦闘機がより多く搭載でき、より機敏性や機動性や対電子戦能力を求める
こちらもSACMの名で開発を目論んでいますが、現在コンペ中です。
今回のウクライナ侵攻で、空中戦よりSEAD/DEAD、その後の航空支援が航空機の本来仕事であることを思い出してほしいのですが。
by -w- (2022-04-17 11:26)