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米国防省の調達担当次官候補に元空軍調達次官 [米国防省高官]

国防省高官の議会承認進捗は、
承認済22、承認待ち22、候補未定13
調達担当次官の直属部下(副次官or次官代理)も未定

LaPlante5.jpg11月30日、ホワイトハウスが米国防省の調達担当次官候補に、元米空軍省調達担当次官であるWilliam LaPlante氏を推挙すると発表しました。
同氏の議会承認に関し米軍事メディアは全く問題ないと予想していますが、具体的な議会内手続きは年明け2022年初頭になると報じています

前任のLord国防省調達担当次官はトランプ政権と同時に退任しており、約9か月間同ポストが空席で「臨時代理」者が職務を代行していますが、海軍長官と並んで、政治任用者が未決定な重要空白ポストととして各方面から早期の人材充当が求められているところです

LaPlante4.jpgWilliam LaPlante氏は2014年初めから2015年末まで空軍省調達担当次官を務め、今や数少ない順調な開発状況にあるB-21次期爆撃機の契約をまとめた功績で国防関係者や議会での評価が高く、同時期に国防省調達次官を務めていたKendall現空軍長官とも良好な関係だと言われています

空軍省調達担当次官を務めていた前後は、技術研究開発企業で国家予算が多く投入されているMitre社の国家安全保障事業担当の副社長や重役を務め、現在は工学系非営利企業のDraper Laboratory社の会長兼CEOを務める傍ら、「National Defense Industrial Association」や「Naval Research Advisory Committee」等々のボードメンバーを務めています

LaPlante3.jpgまたLaPlante氏はもともとJohns Hopkins大学の学部長を勤めた経験もある理論物理学者で、、Mitre社ではBMD分析部長なども歴任しており、学問分野を極めつつ、現場の開発案件や行政経験もある実力者です

LaPlante氏が議会承認された場合、調達担当次官として担う課題は大きく、F-35維持費高騰問題やシステム成熟、米海軍の規模拡大、核戦力の近代化、本格紛争に備えた能力を提供する軍事産業基盤との協力体制強化、ソフトウェア調達改革などなどで、重責であることは間違いありません

米議会も含め、LaPlante氏への信頼が厚いことに期待し、2022年早々の議会承認と同ポストでのご活躍を祈念したいと思います

同氏が役員である企業webサイトでの紹介
https://aerospace.org/person/honorable-william-laplante
https://www.iafastro.org/biographie/william-a-laplante.html

米空軍調達担当次官当時のLaPlante氏関連記事
「LaPlante氏の退任会見」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2015-11-25
「次期爆撃機選定」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2015-10-01
「F-35の急激増産が課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-10-1
「2023年は装備計画が大集中」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2015-07-14
「軍需産業と計画段階から意思疎通」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2015-02-17

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