F-22が約3週間の岩国展開訓練終了 [米空軍]
4月1日には空自三沢F-35との訓練も
おそらく6機展開も訓練内容など細部一切不明ながら
7日付米空軍ニュースサービスは、3月12日から米海軍岩国基地に展開していた米空軍ヒッカム基地(ハワイ)所属のF-22戦闘機が、4月5日に岩国展開訓練を終了し、ACE構想(Agile Combat Employment)の一環としての「DFE:Dynamic Force Employment」を無事終了したと発表しました
なお「DFE:Dynamic Force Employment」は、「戦略的に予想可能ながら、戦術的には予想不可能な」戦力展開として、対中国やロシアを意識した戦術運用に資する方式で、従来米空軍大型爆撃機がプレゼンスを示すために行ってきたCBP(Continuous Bomber Presence)に代わって、戦力ローテーションでなく、事前情報少なく柔軟に機敏に必要地域に航空戦力を展開させる方式で、2020年4月頃から米空軍が行っています
約3週間の展開期間中F-22は、岩国基地所属のFA-18やF-35B、更には航空自衛隊三沢基地所属のF-35A戦闘機との訓練も実施し、国家防衛戦略NDSの狙いとする同盟国との協力関係強化や地域の安定に寄与したとしています
報道によれば、F-22はハワイ所属の米空軍第19戦闘飛行隊とハワイ州空軍第199戦闘飛行隊から派遣された6機で、F-22の日本展開は米空軍嘉手納基地への展開が記憶にありますが、そのほかあまり記憶になく、海兵隊基地への展開となるとそれなりに米空軍として力を入れた訓練ですので、中身はさっぱり不明ですが、ご紹介しておきます
まぁ、マニアの方が岩国まで遠征して撮影された映像からわかるように、まんぐーすなんかより、マニアの方の方がはるかに詳しそうです・・・
マニアの方の撮影:岩国でのF-22離陸(約6分)
7日付米空軍web記事等々によれば
●太平洋空軍の航空サイバー作戦課長であるLansing Pilch少将は、「我々がハイエンド紛争に向けた即応態勢を維持することに焦点を当て訓練を実施した。米海兵隊の第5世代機を含む航空アセットや、共に融合して飛行する可能性のある地域同盟国アセットとも訓練する機会が得られた」と訓練を振り返った
●岩国海兵隊作戦担当幹部は、「岩国の海兵隊操縦者にとって、我々が保有するF-35Bとは異なる第5世代機F-22との訓練や同盟国との訓練は、我々の高い即応態勢を維持する一つの手段であり、free and openなインドアジア太平洋地域の維持に貢献するものだ」とコメントしている
●航空自衛隊の報道発表によれば、4月1日に東北地方西方の日本海上空で、4機のF-22と4機の空自F-35Aが「戦術技量及び日米共同対処能力の向上」訓練を行い、米空軍KC-135空中給油機やF-16戦闘機1機(おそらく写真撮影用)も参加
●航空自衛隊三沢基地所属の302飛行隊長Tamura Hidetoshi2等空佐は、「日米両国の戦闘機部隊は、いかなる状況にも対処可能で、迅速に戦術目的を達成可能な能力を保持している」、「また、我々は定期的に2国間訓練を行うことで、地域の安全保障を確かなものとするエアパワーの維持を図る所存である」、「訓練を通じ、日米両国の意図や能力造成方向が完全に一致していることを確認した」と述べている
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全く中身のない記事となりましたが、久々に「DFE:Dynamic Force Employment」との言葉を久々に耳にしました。
でもこの言葉、耳障りは良いものの、米軍の前方展開部隊を米本土や後方に下げることの裏返しであることに留意する必要があります。
オースチン国防長官も就任早々、エスパー長官時代から着手していた「体制見直し」を改めて実施すると宣言していましたが、その中には在米海兵隊の大幅削減も含まれていると言われています。引き続き要注意です
米軍再編関連の記事
「オースチン長官が態勢見直し表明」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-02-06
「在日米海兵隊削減を示唆」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-25
「9月末までに米軍再編検討を」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-14
「西太平洋の基地防御は困難」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-23
DFEの始まり
「ディエゴガルシアでDFE」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-08-13
「CBPからDFEへの変化を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-30
終了したグアムCBP
「16年続いた大型爆撃機のグアム駐留CBP終了」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-19
「アジアへの空軍戦力派遣」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14
「グアムに大型B全機種勢揃い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
「B-2がCBPでグアム展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-18
「CBP受入の常設部隊設置へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-13-1
「爆撃機による外交」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-04
中東でのCBP
「18年継続の爆撃機中東派遣終了」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-03-30-1
「対イランに中東へB-52短期派遣」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-05-08
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
おそらく6機展開も訓練内容など細部一切不明ながら
7日付米空軍ニュースサービスは、3月12日から米海軍岩国基地に展開していた米空軍ヒッカム基地(ハワイ)所属のF-22戦闘機が、4月5日に岩国展開訓練を終了し、ACE構想(Agile Combat Employment)の一環としての「DFE:Dynamic Force Employment」を無事終了したと発表しました
なお「DFE:Dynamic Force Employment」は、「戦略的に予想可能ながら、戦術的には予想不可能な」戦力展開として、対中国やロシアを意識した戦術運用に資する方式で、従来米空軍大型爆撃機がプレゼンスを示すために行ってきたCBP(Continuous Bomber Presence)に代わって、戦力ローテーションでなく、事前情報少なく柔軟に機敏に必要地域に航空戦力を展開させる方式で、2020年4月頃から米空軍が行っています
約3週間の展開期間中F-22は、岩国基地所属のFA-18やF-35B、更には航空自衛隊三沢基地所属のF-35A戦闘機との訓練も実施し、国家防衛戦略NDSの狙いとする同盟国との協力関係強化や地域の安定に寄与したとしています
報道によれば、F-22はハワイ所属の米空軍第19戦闘飛行隊とハワイ州空軍第199戦闘飛行隊から派遣された6機で、F-22の日本展開は米空軍嘉手納基地への展開が記憶にありますが、そのほかあまり記憶になく、海兵隊基地への展開となるとそれなりに米空軍として力を入れた訓練ですので、中身はさっぱり不明ですが、ご紹介しておきます
まぁ、マニアの方が岩国まで遠征して撮影された映像からわかるように、まんぐーすなんかより、マニアの方の方がはるかに詳しそうです・・・
マニアの方の撮影:岩国でのF-22離陸(約6分)
7日付米空軍web記事等々によれば
●太平洋空軍の航空サイバー作戦課長であるLansing Pilch少将は、「我々がハイエンド紛争に向けた即応態勢を維持することに焦点を当て訓練を実施した。米海兵隊の第5世代機を含む航空アセットや、共に融合して飛行する可能性のある地域同盟国アセットとも訓練する機会が得られた」と訓練を振り返った
●岩国海兵隊作戦担当幹部は、「岩国の海兵隊操縦者にとって、我々が保有するF-35Bとは異なる第5世代機F-22との訓練や同盟国との訓練は、我々の高い即応態勢を維持する一つの手段であり、free and openなインドアジア太平洋地域の維持に貢献するものだ」とコメントしている
●航空自衛隊の報道発表によれば、4月1日に東北地方西方の日本海上空で、4機のF-22と4機の空自F-35Aが「戦術技量及び日米共同対処能力の向上」訓練を行い、米空軍KC-135空中給油機やF-16戦闘機1機(おそらく写真撮影用)も参加
●航空自衛隊三沢基地所属の302飛行隊長Tamura Hidetoshi2等空佐は、「日米両国の戦闘機部隊は、いかなる状況にも対処可能で、迅速に戦術目的を達成可能な能力を保持している」、「また、我々は定期的に2国間訓練を行うことで、地域の安全保障を確かなものとするエアパワーの維持を図る所存である」、「訓練を通じ、日米両国の意図や能力造成方向が完全に一致していることを確認した」と述べている
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全く中身のない記事となりましたが、久々に「DFE:Dynamic Force Employment」との言葉を久々に耳にしました。
でもこの言葉、耳障りは良いものの、米軍の前方展開部隊を米本土や後方に下げることの裏返しであることに留意する必要があります。
オースチン国防長官も就任早々、エスパー長官時代から着手していた「体制見直し」を改めて実施すると宣言していましたが、その中には在米海兵隊の大幅削減も含まれていると言われています。引き続き要注意です
米軍再編関連の記事
「オースチン長官が態勢見直し表明」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-02-06
「在日米海兵隊削減を示唆」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-25
「9月末までに米軍再編検討を」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-14
「西太平洋の基地防御は困難」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-23
DFEの始まり
「ディエゴガルシアでDFE」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-08-13
「CBPからDFEへの変化を語る」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-30
終了したグアムCBP
「16年続いた大型爆撃機のグアム駐留CBP終了」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-19
「アジアへの空軍戦力派遣」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14
「グアムに大型B全機種勢揃い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
「B-2がCBPでグアム展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-18
「CBP受入の常設部隊設置へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-13-1
「爆撃機による外交」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-04
中東でのCBP
「18年継続の爆撃機中東派遣終了」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-03-30-1
「対イランに中東へB-52短期派遣」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-05-08
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
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