米空軍が小型ドローン対策に最新技術情報収集 [米空軍]
国防省全体でいろんな検討が行われ交通整理中ですが
16日、米空軍が関連企業に対し、小型ドローン対策に関する情報提供要求(RFI:request for information)を発出し、11月17日期限で最新の技術動向を収集し、それら情報を基に基地を小型ドローンから守る方策を煮詰めていくようです
ドローン対策については何度も取り上げ、各軍種や各部隊が様々な手法を同時並行的に進めていることから、米国防省の調達担当Lord次官が資源投入先を絞り込むと昨年12月に発言していますが、ドローン技術も日進月歩であり、米空軍としても基地防衛のための絞り込みに苦心しているところです
改めて説明するまでもなく、小型ドローンは小さく、レーダで捉えにくく、熱源放射や赤外線放射や電磁波放射も小さいことから追尾も困難ですが、手りゅう弾程度の爆発物を運搬でき、ISRセンサーとしての能力も高く、重要な施設が集中する空軍基地には大きな脅威です
安価な小型ドローンは、損耗を気にすることなく大量に投入可能で、「群れ」としての制御能力も高まっており、その撃退は非常に大きな課題です。また自律性が高まっていることから、単に誘導や操作電波を遮断するだけでは対応できない難しさも加わっているようで、悩ましさは増しています
19日付米空軍協会web記事によれば
●レーザーやマイクロ波のドローン対処への活用に着手している米空軍が発出したRFIには、小型ドローン対策に関する「破壊力」から「気象条件への対応力(雨や霧の中での有効性など)」まで、12項目の情報要求項目が含まれており、米空軍は今後1年かけて入手した最新技術を検討する
●米空軍は小型ドローン対策の方向性の一つとして、侵入する小型ドローンの目標補足、追尾、撃墜を人間操作員を介さず、全て全自動で行う方向も示唆しており、「最後の撃墜指令の段階で、人間が承認を行う方式で運用可能なことがミニマムなレベル」との表現もRFIには見られる
●また米空軍は、小型ドローンの脅威と空軍各種部隊活動への影響についてのレポートをまとめようとしており、この新たな脅威に関する米空軍人の意識改革の必要性も強く認識している
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米空軍はすでに、海外展開先にレーザーやマイクロ波や電磁パルスを活用したドローン撃退兵器を試験投入し、様々なサブシステムにも触手を伸ばしてその能力を実戦環境で確認中ですが、米国内では、基地内の他システムへも影響や基地周辺地域への影響なども考慮し、非破壊的な「網で捕獲」などの手段が主流のようです
レーザーだってマイクロ波だって、敵ドローンに命中せず、その後ろの飛行機に命中したらどうする・・・的な問題が、実際の運用面では残されているのかもしれません。また最後に触れた、「ドローン脅威への意識改革」も大きなヒューマンファクターだろうと想像します
Lord次官による昨年12月の「3-5種類に絞り込む」案がどうなっているのか把握していませんが、道遠しの印象です。敵味方共に技術進歩も早いでしょうし・・・
無人機対処にレーザーや電磁波
「米海兵隊の非公式マニュアル」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-31
「ドローン対処を3-5種類に絞り込む」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-12-14
「米軍のエネルギー兵器が続々成熟中」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-10-30-1
「米空軍が無人機撃退用の電磁波兵器を試験投入へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-27
「米陸軍が50KW防空レーザー兵器契約」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-08-05
「米艦艇に2021年に60kwから」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-24
「兵器の群れ制御に苦戦」
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-30
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
16日、米空軍が関連企業に対し、小型ドローン対策に関する情報提供要求(RFI:request for information)を発出し、11月17日期限で最新の技術動向を収集し、それら情報を基に基地を小型ドローンから守る方策を煮詰めていくようです
ドローン対策については何度も取り上げ、各軍種や各部隊が様々な手法を同時並行的に進めていることから、米国防省の調達担当Lord次官が資源投入先を絞り込むと昨年12月に発言していますが、ドローン技術も日進月歩であり、米空軍としても基地防衛のための絞り込みに苦心しているところです
改めて説明するまでもなく、小型ドローンは小さく、レーダで捉えにくく、熱源放射や赤外線放射や電磁波放射も小さいことから追尾も困難ですが、手りゅう弾程度の爆発物を運搬でき、ISRセンサーとしての能力も高く、重要な施設が集中する空軍基地には大きな脅威です
安価な小型ドローンは、損耗を気にすることなく大量に投入可能で、「群れ」としての制御能力も高まっており、その撃退は非常に大きな課題です。また自律性が高まっていることから、単に誘導や操作電波を遮断するだけでは対応できない難しさも加わっているようで、悩ましさは増しています
19日付米空軍協会web記事によれば
●レーザーやマイクロ波のドローン対処への活用に着手している米空軍が発出したRFIには、小型ドローン対策に関する「破壊力」から「気象条件への対応力(雨や霧の中での有効性など)」まで、12項目の情報要求項目が含まれており、米空軍は今後1年かけて入手した最新技術を検討する
●米空軍は小型ドローン対策の方向性の一つとして、侵入する小型ドローンの目標補足、追尾、撃墜を人間操作員を介さず、全て全自動で行う方向も示唆しており、「最後の撃墜指令の段階で、人間が承認を行う方式で運用可能なことがミニマムなレベル」との表現もRFIには見られる
●また米空軍は、小型ドローンの脅威と空軍各種部隊活動への影響についてのレポートをまとめようとしており、この新たな脅威に関する米空軍人の意識改革の必要性も強く認識している
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米空軍はすでに、海外展開先にレーザーやマイクロ波や電磁パルスを活用したドローン撃退兵器を試験投入し、様々なサブシステムにも触手を伸ばしてその能力を実戦環境で確認中ですが、米国内では、基地内の他システムへも影響や基地周辺地域への影響なども考慮し、非破壊的な「網で捕獲」などの手段が主流のようです
レーザーだってマイクロ波だって、敵ドローンに命中せず、その後ろの飛行機に命中したらどうする・・・的な問題が、実際の運用面では残されているのかもしれません。また最後に触れた、「ドローン脅威への意識改革」も大きなヒューマンファクターだろうと想像します
Lord次官による昨年12月の「3-5種類に絞り込む」案がどうなっているのか把握していませんが、道遠しの印象です。敵味方共に技術進歩も早いでしょうし・・・
無人機対処にレーザーや電磁波
「米海兵隊の非公式マニュアル」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-31
「ドローン対処を3-5種類に絞り込む」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-12-14
「米軍のエネルギー兵器が続々成熟中」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-10-30-1
「米空軍が無人機撃退用の電磁波兵器を試験投入へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-27
「米陸軍が50KW防空レーザー兵器契約」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-08-05
「米艦艇に2021年に60kwから」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-24
「兵器の群れ制御に苦戦」
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-30
応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
→https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997
ブログサポーターご紹介ページ
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1
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