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戦闘機ボスが将来制空投資削減を危惧 [米空軍]

米議会で来年度予算半減を検討とか
議会は開発リスクや効果を懸念

Holmes.jpg8月20日、軍事記者団との朝食会で講演した米空軍戦闘機族のボスである空軍戦闘コマンドACC司令官のMike Holmes大将は次世代制空機(PCA:penetrating counter air)を含むより広範な将来制空確保のための「family of systems」開発予算に関し、議会関係者に重要性を説明して回っているが、疑問疑念を払しょくしきれていないと語りました

2020年度予算案を巡る議会審議が佳境を迎える中での動きですが、2030年代末までに空軍が形にしたいPCAだけでなく、PCAと並んでほとんどが秘密のベールに包まれている多様な技術開発の目的は2040年代までの制空を目指す「NGAD:Next-Generation Air Dominance」と呼ばれ、そのNGAD予算を巡る議論です

最終的には、当初$750 billionで要求した2020年度国防予算を、$738 billionまで削減することを議会が求めているようで、議会から削減を求められなくても、米空軍内で「枠」に納めるために当初要求額から削減する可能性も相当あるようですが、「戦闘機族のボス」と言われる幹部の発言ですのでフォローしておきます

20日付米空軍協会web記事によれば
NGAD2.jpg●同司令官は記者団に対し、8月の米議会休会期間を最大限に活用し、2020年度予算案に計上しているNGAD関連予算の約1000億円の必要性を議会関連スタッフに説明に回り、NGADの重要性を訴えたと語った
●そして、議会関係者間に根強く残っている予算の効率的使用に関する疑念について、「我々は将来に対する備えのため、効果的に与えられた投資を活用できる」、「議会の専門家スタッフと定期的に会い、我々のコンセプトやその必要性について協力を得られるように説明している」と語った

NGADは、2040年代までを想定した将来の制空を確実にするための大部分が秘密の広範な技術開発の取り組みで、その中にはF-22とF-35を補完する新たなステルス機を2030年代までに調達することや、より広範な複数の「family of systems」を研究開発することが含まれている
●同司令官は、敵防空網の強化が進む中でも、米空軍には引き続き敵目標に接近するプラットフォームが必要であり、NGADは敵防空兵器を回避するための手段の一つであると語った

しかし下院が打ち出した修正案では、開発リスクとその効果への疑念から、約1000億円のNGAD予算が半分の約500億円まで削減されている。
NGAD3.jpg●同司令官は引き続き議会関係者への説明説得を続ける必要があると述べる一方で、国防省全体として希望予算額より小さな予算しか得られそうにない中で、米空軍として継続してきた事業の中断など「厳しい選択」を迫られるだろうと悲観的な見方も示した

●そしてGoldfein参謀総長はまさに今、限られた枠の中で何を優先して何を後回しにするかの検討を迫られているところだと同司令官は説明した
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中国が西太平洋でA2AD戦略を展開し、「制空」の足場となる米国やその同盟国の飛行場などの作戦基盤を、各種弾道ミサイルや巡航ミサイル、更には電子戦やサイバー戦も絡めて無力化しようとする中制空の重要性は認識するものの、NGAD全体の構想をよほど明確に実現可能性を踏まえつつ描いていただかないと、資金投入は難しいのでしょう

上下院の軍事委員会メンバーには、秘密の部分もある程度説明しているのでしょうが、そのうえで疑問や疑念が絶えないようですから、よほど旧態然としたコンセプトを引きづっているか、夢のような戦いを想定しているのでしょう・・・

せめて日本を巻き込んで余計な物を買わせないよう、お願いしたいものです

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA価格はF-35の3倍?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-15
「秋に戦闘機ロードマップを」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-22
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

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