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米軍が医療関係者を約14%削減へ [Joint・統合参謀本部]

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軍医を削減すると、治療機会が増えて技量が向上するとか
看護師、医療技術者、メディック等を含めての削減です

medical soldier.jpg今年1月と7月10日付Military.com記事によれば、この夏の2020年度予算案審議で米議会が認めれば、米軍は2021年度から数年かけ現在米軍に約13万人いる医療関係者(以下では軍医等という(歯医者、看護師、医療技術者、メディック等を含む)の約14%に相当する18000名を削減し、一部は民間医師に置き換えられるものの、多くの人員枠は前線の戦闘職やその支援職域に再配分されそうです

大胆です! 医師免許を持った軍医さん等ですから、民間での職探しはハードルが高くないとは思いますが特定の職域を狙い撃ちにし、14%もの削減を断行するとは軍医たち等がよく了解して案をまとめたものです

medical soldier3.jpg今、例えば米空軍では、一部の軍牧師や音楽隊員等の特殊な職種を除き、一律にどの職種でも昇任の速度や比率が同じ程度ですが、必要で負担の多い、又は有能な人材確保が困難な職域の昇任速度を速めたり、昇任比率を高めたりする大きな改革を検討しているということですが、国防省全体の大きな人材確保の変革の一つなのかもしれません

でもこれだけの削減をすれば、「医療の質の低下」問題が大きく取り上げられそうですが、「軍医等数を削減すれば、一人当たりの診療や手術機会が増加し、医療の質が向上する」との理論が堂々と展開されており、基礎データを踏まえての論理展開なんでしょうが、日本のお役所からは決して出てこない説明ぶりにびっくりです

議会の審議も、やるかやらないかの議論ではなく、どの様にどの程度削減するかに論点があるようですから、この夏の決着に注目しつつ、今年1月10日の記事と7月10日の記事からご紹介します

今年1月10日付記事によれば・・・
●(今年1月当時の)検討状況に詳しいある高官によれば、17000名と言われている軍医等削減の軍種別数は、陸軍が7300名、海軍(海兵隊含む)が5300、空軍が5300名である。
もちろん反対意見もあり、匿名の軍医は「もし軍の医療の質を下げ、医療体制を荒廃させる目的なら、この軍医等削減は正しい方法だと思う」と述べ、米軍士官協会の医療担当の退役大佐は、特に若い軍人家族がお世話になる産婦人科や小児科への影響が懸念されており、議会での決着に注目していると訴えている

medical soldier4.jpg●一方で本削減計画を担当する高官は、各軍種とやり取りして実態を確認すると、現在の医療ニーズに必要な軍医等数より多いポストが配分されており、戦場で必要のない技量がスタッフが保有されていると分析している
●また別の視点として、「軍医等数を調整することで軍医一人当たりの診療負荷を適切レベルにし、医師の技量を向上させることで医療の質を向上させる」とも同高官は表現している

●別の国防省の高官は、軍医削減の背景理由に同意したが、具体的な削減人数等については言及を避けた。ただ過去1年間の削減検討について、統合参謀本部やDHA(Defense Health Agency)、国防省のコスト分析室等が協力して実施したと説明し、米軍医療改革の一つに過ぎないとも表現した
そもそもこの削減を含む改革は議会が2017年に検討を命じたもので、軍医を民間医師に置き換える方策検討も議会からの検討提案に入っている。ただし、大規模に軍医を民間医師に置き換える予算の裏付けはなく、効率的で効果的な改革が求められている

●軍医等削減に関係する担当スタッフは、「特定のサービスを提供する人の数が減少したとしても、ケアの低下を招くものではない」、「医療の世界では、手順を踏んた回数が多いほど、その手順に関する腕は高くなる、が真である」と明確に述べた
●しかし、イラクやアフガンでの戦いが下火になりつつある今は可能でも、新たな戦いや現戦いの再燃により、軍医等の需要は容易に爆発するとも考えられ、そんな場合は国内医療機関と前線の両方を支える余裕はなくなると危惧する高官もいる

7月9日にDHAの担当少将は
medical soldier2.jpg●(米軍軍医等の約14%弱に当たる18000名ともいわれる)削減の細部については、申し上げる段階にはない。米議会で審議頂いている2020年度予算案が決定されたとき、はじめてその結果により決まるものだ
どの医療機関のどのポストが削減されるかは、それぞれの施設の置かれた状況により異なり、「軍病院ネットワークからの支援が受けられるか? 軍医を削減したポストに文民医師を採用する必要があるか? などなど、何がベストな対応かを評価している

●ただ、削減対象となっている軍医等ポストの1/4は現在空席となっているポストである。また医療機関を利用する軍人や家族には、何が問題で、どの様にしてほしいかを積極的に訴えてほしいとお話ししている。DHA担当者がおり、軍医療機関を如何に効率化するかを考えていく
2017年に米議会から指示されている、この人員削減を含む軍医療機関の統合や統合化に関する進捗状況レポートを、今年の夏に提出することになっている。
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何ともコメントが難しいのですが、特定の職域に対し、これだけの改革を断行できる組織の力には感心します。

若手の軍医に中には、早く軍医勤務からトンずらして、一般社会の医師としてのんびりやりたい、又は技量を磨きたいと考えている人が多いかもしれません。

是非、米軍内の一般職域の兵士のコメントを聞いてみたいものです

人事施策に関する記事
「嘉手納整備員は若手ばかり」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03
「整備員3400名が不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-11-1
「米空軍機の稼働率が異常低下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02

「再雇用枠を大幅拡大」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-25
「下士官パイロットの役割拡大は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-3
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3

「死因一番は自殺」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-12-1
「海兵隊司令官:生活を見直せ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-08
「空軍士官学校の性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04 

「人事改革第2弾」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-10
「追加策:体外受精支援まで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-29
「全職種を女性に開放発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05
「企業等との連携や魅力化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-19
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