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6月第1週末が期限?S-400でトルコはF-35を失うのか [安全保障全般]

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あと2週間で決着がつくのか???
ロシア製SAMS-400購入を取るか、F-35を取るか

Wolters2.jpg22日、NATO最高司令官で米欧州コマンド司令官であるTod Wolters空軍大将が、NATO加盟国軍事責任者会同でNATO加盟国であるトルコがロシア製地対空ミサイルS-400を10月にも導入しようとしていることに関し、S-400とF-35の共存は無いと改めて強調しました。

米国務省が6月第1週末を最終期限に設定したとの報道が流れる中、いよいよこの案件の峠が近づいた模様です!?!?

つまり、トルコがロシアと契約済だとしてS-400を強引に導入すれば、トルコが100機購入を予定し、部品供給も含めて開発当初から関与しているF-35計画から排除するとの脅しです

Turkey USA3.jpgただし、この件についてはF-35を売り込みたいトランプ大統領とトルコ大統領が直接裏で「ディール」しているのでは・・・との憶測も流れ米国としての姿勢が最後までどうなるかわからず、NATO最高司令官の立場は微妙ですが、とりあえず期限が迫って今後動きがありそうなので、ご紹介しておきます

22日付米空軍協会web記事によれば
●22日、Wolters司令官はNATO加盟各国の軍事トップに対し、NATOと米国はこの問題の解決に「very, very」焦点をあてていると語った
●また同司令官は軍事責任者として、F-35をS-400の近傍に配備するようなことは(秘密漏洩の恐れから)米国として許容できないと語った

F-35-Turkey.jpg一方で各国がそれぞれの立場を主張する中で、「どのような結果になるか誰もわからない:You never know what the future will reveal」とも表現した
21日はCNBCが、米国務省は6月の第1週末を期限とし、トルコにS-400導入を取りやめるか、F-35計画から離脱するかを選択するよう「deadline」を設定したと報じている

トルコはF-35を100機購入する計画で、同時にトルコの7企業が部品等供給にかかわることになっている
米国防省のEllen Lord調達担当次官は、仮にトルコがF-35計画から除外された場合、機体の製造に遅れが出て、コストアップの影響もあると述べている
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S-400-2.jpgなお、マティス氏が国防長官時代には、「トルコは同盟国としてとても重要だから、あまり目くじら立てずに、やっていこうよ・・」との趣旨の発言をしていたこともあり、中東情勢全般にインパクトがある重い問題なんだなぁ・・・と感じているところです

Wolters司令官の「You never know what the future will reveal」との発言が示すように、ハイレベルの政治問題化している本件が、あ2週間ほどでどう動くのか、見守りたいと思います

関連の記事
「トルコが米国内不統一を指摘」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06-2
「もしトルコが抜けたら?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-21
「来年10月S-400がトルコ配備」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-27-1
「マティス長官がトルコF-35を擁護」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-24
「6月に1番機がトルコに」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-15
「露製武器購入を見逃して」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28-1
「連接しないとの言い訳?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
「トルコ大統領が言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ロシア製S-400購入の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-23 
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