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性同一性障害者を米軍は受け入れない宣言 [ふと考えること]

trump trans3.jpg26日、トランプ大統領がいきなりツイートで、「transgender(自らの性別と心の性が一致しないことから、反対の性で生きようとする人)が、米軍で勤務することを認めない」と宣言し、オバマ政権下で進んできた7月31日からの「transgender受け入れ方針」をちゃぶ台返ししました

まず「transgender」との言葉が意味するのが、「性同一性障害」の悩みを抱えている人なのか、または既に性転換してしまっている人なのかよく分かっておらず、加えて、今現在、「transgender」の人が米軍内でどのような扱いを受けいているか把握していないのですがオバマ政権と反対の道を行く典型的な事例として今後話題になるので、取り上げます

Trump Coast-G3.jpgそもそも背景にあるのは、オバマ政権時代の2016年6月30日に、当時のカーター国防長官が2017年7月31日までに「transgenderを受け入れる」と発表したことがアリます。
この流れは、米軍の同性愛者に対する基本姿勢「聞かない、言わない方針」を撤廃したオバマ大統領の意向を受けたものです。

これを受け、例えば米空軍は昨年10月、「transgender」兵士が性転換することの条件として、「guidance on deployments, fitness standards, and dress」等について基本方針メモを出していたようです。

しかしトランプ政権誕生後、また今年の7月31日の「受け入れ期限」が迫るにつれ、国防省や米軍内の雰囲気が変わり始め、6月30日にはマティス長官が、2017年12月1日まで「受け入れ」期限を延長し、影響を再精査し見極めると発表したところでした

27日付米空軍協会web記事によれば
trump trans2.jpg●26日トランプ大統領はツイートで、「米軍の将軍達や軍事専門家と協議した結果、米国はtransgenderを米軍で受け入れず、かつ米軍で働くことを認めない」とツイートした
●更に「我が軍は決定的で圧倒的な勝利に集中しなければならないのに、受け入れによる医療コストの増大や、受け入れによる国防省の混乱(disruption)が、とてつもなく大きな負担になる」と理由を説明した

●昨年RAND研究所が発表した関連レポートによれば、米軍の正規兵の中には推定で1,320~6,630名の「transgender」が存在し、その中の一部少数が「性転換手続き:gender-transition treatment」を求めている
●また同レポートは、「受け入れ」によるコスト増加は、年間約3億円から9億円と見積もっている

翌27日、ダンフォード統合参謀本部議長は
Dunford5.jpg●(大統領のツイートに関わらず、)大統領からマティス国防長官に指示がアリ、それを受けて国防長官が何らかの実施事項を示すまで、米軍として現在の方針を何も変更することはない
●我々は引き続き、所属する全ての構成員に尊厳を持って対応する。何よりも重要なことは、今行われている戦いに引き続き集中し、与えられた任務を遂行することである
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脳腫瘍の手術明けであるマケイン議員は、なぜ重要な発表事項をツイッターで行うのか、と不快感を示していますが、この程度で収まるはずもありません

「transgender」の人達は当然声を上げ始めており、今後、根本的な「transgender」に関する議論に発展しそうです。

ところで・・・日本ではどうなっているんでしょう・・・どうするんでしょうか???

米軍内の同性愛者に対する「尋ねない、語らない(Don't ask Don't tell)」基本方針を変更しようと議論が始まった当時に、ゲーツ国防長官が兵士達に発したメッセージ
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-01

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