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ハワイ当局が北の核攻撃に備え住民教育開始 [ふと考えること]

15キロトンが高度300mで爆発を想定し・・・
「get inside, stay inside, and stay tuned」

Hawaii Emer1.jpg22日、ハワイの緊急事態対処庁が北朝鮮からの核ミサイル攻撃に備え、住民への対処要領の普及や警報サイレンの準備に取りかかったとハワイのテレビ局HNNが報じました。

北朝鮮が立て続けに弾道ミサイル発射試験を行っていることから、日本でも「Jアラート」とか、ネット画面のポップアップ関連広報が目に触れる機会が増えたような気がしますが、米国で初めてこの種の訓練に取り組むのがハワイ州になった模様です

「住民を驚かせる意図はない」とか、「観光産業から懸念の声」とか、なかなか苦労もありそうですが、時代の大きな変化を感じる出来事ですので、約2分半の関連ニュース映像とともにご紹介します

ハワイTV局HNNのweb記事によれば
Hawaii Emer.jpg●ハワイの緊急事態対処庁(Hawaii Emergency Management Agency)が、北朝鮮からの核ミサイルに備え、住民や旅行者に対し、そのとき如何に対応するかに関しての教育キャンペーンを開始しています。
緊急事態対処庁は、現時点で実際に攻撃を受ける可能性は「低い:Low」との見積もりを示しつつも、北朝鮮の相次ぐミサイルテストを受け、住民の不安感も増しているとして、被害対処計画や準備を開始した

●同庁のVern Miyagi行政官は、対処計画作成や訓練や教育キャンペーンによって、一般国民が過度に恐怖感を感じることがあってはならないいと強調し、ハリケーンや津波への備えと同様に、「当局が準備していることを知ってもらう事が必要だ」と説明している
●一方で、「我々には全ての災害に備える責務がアリ、国民に不必要なストレスを引き起こすことは望まないが、備えに取り組む」とも語った

Hawaii Emer2.jpg●計画上では、最悪のシナリオとして、ハワイの上空約300mで15キロトン(広島原爆と同規模)の核兵器が爆発したことを想定している。
●計算上では、北朝鮮からハワイまでのICBMの到達時間は約20分間で、ミサイルが到達するまでに、住民には8~12分間の対処猶予時間がある模様。

●対処要領の教育キャンペーンでは、ミサイル攻撃が察知された際は、「get inside, stay inside, and stay tuned」(建物の中に隠れろ、外に出るな、TVやラジオで情報収集せよ)と住民に促すことになっている
冷戦時には、核兵器攻撃を想定したこの様な計画や訓練が定期的にハワイでも行われていたが、脅威が薄れると共に計画や訓練の習慣は失われていった

ハワイTV(HNN)のニュース映像(約2分半)
Hawaii News Now - KGMB and KHNL

●対処庁の関係者は、「我々は北朝鮮の意図や能力を正確に把握しているわけでは無いが、北朝鮮が米国に到達するような弾道ミサイル開発に取り組んでいるのは明白である」、「従って、いざという時に住民が如何に行動すべきかについて教育普及を開始することを、待っていられない」と語っている

Hawaii Emer4.jpg●一方で、観光産業への影響が懸念されている。ハワイ観光局の渉外課長は「我々は、自然災害であれ、人為的な危機であれ、ハワイの民生への危機に準備する緊急事態対処庁の取り組みを支持する」と述べる一方で、
●「観光産業関係者の間では、もし諸準備に関する動きを観光客に誤解されたら、観光客や旅行者のハワイ離れを招くとの懸念の声も聞かれる。そうなれば、観光業に多くを依存している地元経済への影響を懸念する声も出てくるだろう」とやんわりとながら警戒感も示した
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縁起でもないですが、ホノルルや太平洋艦隊の基地がある真珠湾上空約300mで15キロトン(広島原爆と同規模)の核兵器が爆発したら・・・。

Hawaii Emer3.jpgハワイの緊急事態対処庁の被害想定をぜひ拝見したいものです。そのまま、横須賀や嘉手納や三沢や佐世保や横田や岩国にも当てはめることが出来ましょうし、霞ヶ関上空も考えられましょう

日本の自治体の皆さんも、地方議員の皆様も、国会議員の皆様も、こぞってハワイ研修旅行の口実が出来ましたよ! しっかり見て調べて、報告書を書いて下さいね

それにしても、冒頭でご紹介したハワイ緊急事態対処庁のシンボルマークが、あまりにも「核爆発」そのもののイメージなのでちょっと物議をかもしそうです。日本なら絶対・・・マスごみが

米空軍は中国の攻撃に備え
「被害に備えF-22緊急展開訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-08
「テニアンをグアムの代替に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-16-1
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1
「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

「米軍被害復旧部隊を沖縄から追い出した日本」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28-1

空自OBが対領空侵犯措置の効果を疑問視
「対領侵中心の体制見直しを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-18-1

いつまで戦闘機だけを優先するの???
F-3開発の悲劇と日本への提言http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
F-35の主要課題http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

台湾の国防政策を提言
「RAND:台湾は戦闘機中心を見直せ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-07
「慶応神保氏:台湾の劣勢戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-25
「CSBA:台湾は弱者の戦法を」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27

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