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嘉手納で統合の滑走路被害復旧訓練 [Joint・統合参謀本部]

Runway-Repair.jpg5月18~19日、米空軍嘉手納基地で行われた米空軍主催の滑走路被害を復旧する訓練に海軍と海兵隊の施設建設部隊も参加し、相互に互いの復旧技術を学びました。

敵の攻撃で生じた滑走路上の穴を迅速に埋め戻し、滑走路として再び使用可能にする訓練で、中国軍が弾道・巡航ミサイルの強化充実を図る中で、その必要性や重要性が強く指摘されている訓練です

米軍基地が空襲を受けたのは朝鮮戦争当時が最後で、その後はいつの間にか、米軍基地は聖域で攻撃は受けないとの意識が米軍全体に無意識のうちに広がっています

特に最近16年間のイラクやアフガンの戦い、更に最近の対ISIL作戦では、敵の基地攻撃能力をほとんど無視できることから、対中国やロシアへの意識転換を図る米軍首脳にとって難しい環境です

5月26日米空軍web記事によれば
5月18~19日の間、嘉手納の米空軍第18施設工事隊は、海兵隊の第172航空団支援隊や米海軍の移動施設第4大隊とともに滑走路被害の復旧訓練を行った
●訓練では、1日目に空軍部隊が空軍方式で被害復旧をデモンストレーションし、2日目は海軍と海兵隊の部隊と協力して空軍方式で被害復旧を行い、互いの技術や手法の違いを意見交換した

Runway-Repair2.jpg●空軍部隊の現場チーフであるSteven Cordova上級軍曹は、「軍種間の相違を少なくするのが主な目的だ」と狙いを語り、「現在は、それぞれの軍種がそれぞれの装備を使い、それぞれのやり方で行っている」と現状を語った

●海兵隊から参加の軍曹は、基本的手順である穴の計測、埋め戻し、表面の平準化と舗装の流れは同じだが、細部のやり方がすこしづつ異なると語った
●米海軍からの参加者は、海軍でもう少し人力で作業を行うが、空軍はより機械化されていると感想を述べ、他軍種との統合訓練を極めて貴重な経験だと振り返った

米空軍は2015年まで、冷戦当時から変わらぬ滑走路被害復旧の手法を採用していたが、新たな進化した脅威や想定被害に対処するため、被害復旧手法の見直しを進めている
●また太平洋空軍は、指揮下の航空基地に、大型のダンプ、ローラー、ブルトーザ等の大型重機を事前配備しており、迅速な被害復旧態勢を執っている
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米空軍は、昨年からやっと、冷戦当時からの滑走路被害復旧手法の見直し検討に入ったようです。「plans were in place to update the process」との表現からそう思います
参考:米空軍協会web記事http://www.airforcemag.com/DRArchive/Pages/2016/May%202016/May%2031%202016/Teaching-the-Air-Force-Way-of-Runway-Repair.aspx

Kadena-kc135.jpg遅いと思います。それだけ敵攻撃の被害を受けるとの意識が希薄だったからでしょう。また、この分野が重要だと声を上げる人材も育てていなかったからでしょう
もしかして、被害復旧が無駄だとまでは言わないまでも、中国戦力の圧倒的数量に無力感を感じていたのかもしれません

日本はどうでしょうか??? 全くお話になりません。この種の新施策は「皆無」だと思います
防衛大綱にも、中期防衛力整備計画にも、各年度の予算案にも・・・「ゼロ」です。戦闘機や空中戦装備の話はあっても、基盤となる基地の抗たん性強化施策は「皆無」です。
いい加減にしろ、戦闘機命派!

ちなみに嘉手納は虎の子貴重な前線航空基地ですが、米軍による基地強靱化・抗たん化施策は、グアムに比し、ほとんど行われていません

今回の申し訳程度の被害復旧訓練滑走路の定期修理ぐらいかも知れません
米軍は諦めていると考えるのが自然でしょう。少なくとも嘉手納への施設投資の優先は低いと考えられます。

一方で、下記の過去記事末尾のように、嘉手納からグアムへの避難訓練は盛んです

いい加減にしろ戦闘機命派
「悲劇:日本でF-35組立開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
「悲劇:F-3開発の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「戦闘機の呪縛から脱せよ」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-04-16

「次期戦闘機は航続性と搭載量重視」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「NG社6世代機の論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「中国は全面戦争を招く日本攻撃をしない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06

Resiliency強化の関連記事
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1
「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21 
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

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