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在シリア露軍が戦力構成転換で強力兵器搬入か [安全保障全般]

SS-26.jpg3月31日付Defense-News記事はイスラエル軍関係者等の発言を引用しつつ、3月14日にプーチン大統領が在シリアのロシア軍の主要部分を撤退させると発表したが、役割が減った装備を帰国させる一方で、戦況の推移で必要となった新装備や部隊を持ち込んでおり、強化されている部分があるとの分析記事を掲載しています

一方でイスラエル関係者は、ロシア軍との間で定期的に行っている「緊張緩和ミーティング」によってロシアとの間には信頼感があり、ロシア軍機によるイスラエル領空侵犯があっても問題視せず、在シリア露軍装備を脅威とは感じていないと述べており、「テーブルの下で手を握っている感」を漂わせています

複雑怪奇な中東情勢の一端と、何を考えているのかよく分からないプーチン大統領のロシア軍動向を、イスラエル発の報道でご紹介します

3月31日付Defense-News記事によれば
Peled.jpg●イスラエル情報筋は、4月4日に露軍とイスラエル軍との副参謀総長クラスの4回目となる「緊張緩和ミーティング」がイスラエルで開催されると述べた。この会議はロシア軍の攻撃ヘリによる攻撃が強化され、短距離弾道ミサイルSS-26の搬入が噂される中で開催される
●イスラエル軍の国際関係担当Avi Peled准将は「プーチン大統領は撤退すると言ったが、全てを撤退させるとは言わなかった」、「地上部隊も航空機も存在し、高性能地対空ミサイルS-400や他の装備も残っている。だから互いの安全確保のため会議を開くのだ」と表現した

ロシア軍機は過去、少なくとも2回はイスラエル領空を侵犯したが、直ちにシリア領内に引き返したため、トルコでのような撃墜事案にはなっていない
●Peled准将は、プーチン大統領の撤退発言以降にロシアが展開させた新装備について細部言及は避け、ロシア軍が安全確保策をプロ意識を持って遂行していることを賞賛し「これまでの両軍会議は良い雰囲気で実施され、何回かの誤りはあったものの、両サイドに相互に敵ではないとの認識がある」と語った

Ka-52 Hokum.jpg●プーチンが「戦力の主要部分」撤退を宣言し、Su-24M, Su-34、Su-25の一部が輸送機と共に帰国する様子が発表されたが、イスラエル軍幹部は「兵力の構成を変えただけで、撤退していない」「異なるアセットを持ち込み、使用頻度の少ない装備を返したのだ」「攻撃ヘリによる地上支援を強化している」と語った
●大規模兵力撤退を皆が予期していたが、イスラエル側の情報見積は、在シリア露軍のプレゼンスは長期化すると想定している。
高性能SAMのS-400や、かなりの規模の工兵部隊や施設部隊や軍用犬部隊や地雷撤去ロボットが、パルミラ周辺で確認されている

核兵器も搭載可能:SRBMのSS-26も搬入か
SS-26 2.jpg●イスラエル軍幹部は、移動式の短距離弾道ミサイルSS-26(Iskander-M:射程400km)の展開に公式には言及していないが、地中海沿岸のラタキア近傍の飛行場に同ミサイルが展開しているらしい様子をロシア語メディアが報じている
●3月27日付のニュース映像で、ロシア国防省系列のTV局が同飛行場の滑走路を映し出した際、同ミサイルらしき映像が映っていた

●イスラエルの専門家には、同ミサイルのような戦略的重要アセットを隠すことなく滑走路脇に配備するとは考えられないとみる者もいるが、公開された映像からは、SS-26に酷似したミサイルが見て取れる
●別の専門家は、航空機より活動が目立たない攻撃兵器で、発射してしまえば、破片からはシリア軍保有SS-21との区別は困難な兵器だとロシアにとっての利点を指摘している

Rubin.jpg●しかしイスラエル側の専門家はそろって、SS-26配備の可能性と威力を認めているが、ロシアとの意思疎通が図られていることから、「ロシア軍が撤退する際、シリア側の手に渡らない限り」イスラエルへの直接脅威とはならないと述べている
●専門家の一人は「イスラエルは同ミサイルの攻撃目標にならないし、今後も両国はそれを確認し続けていくだろう」と語っている
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この他にも、アレッポ近傍でロシア軍の主力戦車T-90が米国製対戦車ミサイルの攻撃を受けた映像がSNS上で流れていたりと、「戦力の構成だけが変化している」との上記見方を裏付けるような情報が流布されています。
http://www.defensetech.org/2016/03/30/on-the-russian-tank-damaged-by-a-us-missile-in-syria/

3月14日の「撤退宣言」は、直近の主要国会議対策だったのでしょうか? この「撤退宣言」を巡っては様々な分析が出ましたが、この辺りで再評価が必要な気もします
冒頭で、「テーブルの下で手を握っている感」が漂うとご紹介しましたが、時々この様な情報が出てくるのがイスラエルですね・・・

「大規模撤退確認できず」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-13

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