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日本の銀行がカタールの戦闘機購入に融資? [安全保障全般]

Qatar.jpg19日付Defense-Newsは、匿名の複数のフランス関係者からの情報として、カタールがフランス企業から購入する戦闘機ラファール24機の頭金約1200億円の全部又は一部を、日本の銀行が融資したとパリ発で報じています

細部は不明ながら、原油価格の急落でカタールの年度財政収支が赤字で、地域情勢が不安定で、米国や欧州の銀行が融資できない状況で、日本とカタールは天然ガス輸出入や都市インフラ整備で緊密な関係に有り、更に日銀の金融緩和策で金余り状態にあること等が背景にあると記事は紹介しています

記事内容の真偽や、日本の銀行が海外の兵器購入に融資したことがあるのか等々は承知していませんが、日本の銀行が世界のマーケットで上手に資金運用してくれれば有り難いので、珍しい動きとしてご紹介します

19日付Defense-News記事によれば
Rafale.jpg昨年5月、カタールは仏企業Dassault Aviation社製のラファール戦闘機(Rafale)24機の購入する約8000億円の契約を結んだ。そして昨年12月16日に、一般的には契約金額の15%と言われている頭金を支払ったと言われている
●この支払いについて、フランスの有力者と金融専門家(a French executive and a financial specialist)は匿名で、日本の銀行が頭金支払いの資金を提供したと語った

●専門家はカタールの一般的な融資受け環境について、「カタールは、30兆円と言われる国家基金や、長期に亘るエネルギー資源輸出契約を担保に、比較的有利な融資を受けることが出来る」と見ている
●その様な環境下で実現した日本からの融資は、湾岸諸国が(欧米諸国との)経済関係を変化させ、日本ととの強い経済協力関係にシフトすることを示唆するものである

●原油価格の急落により、カタールの2016年の財政収支は約1.5兆円(GDPの6%)の赤字になると米国CIAは見積もっており、原油価格の低迷が長期に亘るとの見通しもある
●これまで日本の銀行は兵器取引に関する融資に慎重な姿勢だったが、日本銀行による量的緩和策により豊富な資金の投資先を模索しており、カタール経済の落ち込みも短期的なものと見なしている模様で、日本の銀行による融資熱が冷めることないだろう

●当地の金融専門家は、日本とカタールの関係は特殊で、天然ガスと建築事業(交通及び建物インフラ)に集中していると述べ、最近では2022年のサッカーW杯に向けた地下鉄建設を三菱重工を中心とする企業団が受注していると解説している
●また今年1月には、カタールへの別の約7000億円規模の融資計画が成立し、参加した6つの銀行の中には、日本の主要銀行である「三菱東京UFJ」「みずほ」「住友三井」が含まれている


欧米の銀行はどのような対応を
Qatar2.jpg米国の銀行は仏企業の戦闘機に関連する融資を行うことで、競り合ったボーイングなど米軍需産業との関係を悪化させたくないことから、本融資には消極的だと金融関係者は見ている
●また同専門家は、欧州の銀行は厳しい監視下に置かれており、貸出先や融資リスクについて銀行の社会的責任を果たすべく、厳しい審査が課せられるようになっているとも説明している
●更に、イランやISIL問題で湾岸諸国のリスクが高まっていることから、欧米の銀行は融資に慎重な姿勢を取っており、フランスの銀行も融資は難しいと判断したようだ

地域の情勢緊迫を受け、カタールの兵器購入意欲は旺盛で、米国にストライクイーグルF-15Eを72機売却するよう要望しているほか、4機のC-17購入計画も明らかにしている。この他にもA330空中給油機2機やNH90ヘリ22機の購入計画も発表している
●またフランスが売り込みを行っているものには、フリゲート艦、歩兵装甲車、空対空ミサイル、巡航ミサイル、精密誘導爆弾等がある。
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金融業界に関する予備知識がなく、カタールの経済事情や欧米金融機関の湾岸諸国との関係にも基礎知識が欠けていますが、日本の銀行がカタールの武器購入に融資したとの「報道」があったことは事実です。

Qatar3.jpg日本はカタールの輸出相手先のトップで25.3%を締めており、天然ガスの輸入がメインです。次に韓国の18.8%、インドの12.7%が続いています
カタールでの2022年サッカーW杯開催も、暑さからその実施に疑問が投げかけられていますが、天然ガスの安定的確保のため、リスクを承知の融資決断なのでしょうか???

ぜひ、日経新聞やテレビ東京では取り上げて欲しいですし、新装開店の「クローズアップ現代」でも如何でしょうか? その際は、「武器関連」には拘らず、欧米が手を出しにくい投資分野として、純粋に投資リスクや将来性を評価して欲しいものです

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