SSブログ

米海軍もFA-18シリーズ延命に懸命 [Joint・統合参謀本部]

Manazir3.jpg2日、米海軍司令部の航空戦力部長である「お馴染み」Mike Manazir少将下院のシーパワー軍事小委員会で証言し、F-35Cの開発遅延や中東でのFA-18酷使により、FA-18(C型もSuper Hornetも)を延命する必要があると訴え、同時にSuper Hornet(FA-18E/F型)の追加購入が必至だと訴えました

また、F-35C購入姿勢が消極的だと批判されている件に関し、必要な艦載機としての能力を確保するには、完全完成版F-35ソフト「3F」まで待つ必要があることを強調しています。

色々外部からは突っ込みたくなる部分はありますが、FA-18後継機である「FA-XX計画」との兼ね合いもある「複雑なパズル」を担当するManazir少将の主張を、まずは伺いましょう

6日付Defense-News記事によれば
F-18.jpg●2日、Manazir少将は下院で証言し、現在米海軍はFA-18Cを2020年代半ばまで、FA-18E/F型を2035年頃まで使用することを念頭に「延命施策」等を検討実施しているが、F-35Cの遅れにより、FA-18シリーズの更なる延命を迫られていると語った
●下院で同少将は「ホーネットを2040年近くまで運用しなければならない状況になりつつある」と訴え、整備補給所の作業要領を越える中東での酷使対処と延命作業要求から、FA-18が現場を不在にする時間が増加している点も併せて強調した

●米海軍の艦載戦闘攻撃機の戦力管理を考えると、F-18C型を寿命6000時間から1万時間にまで延命施策を実施したような対処を、FA-18EF型にも適応する必要があると、同少将は別の取材に語っている
●様々な要因が総合的に与える影響は、前線空母艦載機を確保すると、搭乗員訓練担当の地上部隊に配分する機体が不足して訓練不十分になり、中期的には2020年代初頭に約140機の戦闘攻撃機不足に見舞われることになる、と同少将は証言した

複雑なパズルと戦闘攻撃機不足の見積
●艦載攻撃機の戦力見積もりには、FA-18後継のFA-XX計画も絡んでくるが、現有戦力の今後の戦闘所用やF-35の進捗、もちろん予算状況にも大きな影響を受け、極めて複雑な管理を同少将は求められている
●同少将は、FA-18E/F型についても、予定飛行時間寿命6000時間を9000時間に延命する計画検討にも着手していると明らかにしている

FA-18.jpgFA-18が2035年までに退役可能になる前提には、FA-18CとFA-18E/F両方の延命と、F-35の順調な導入、FA-XXの獲得があり、更に現在の戦闘飛行所用が変化無いことも含まれての見積もりがある
2020年代初頭に予期される138機の戦闘攻撃機の不足に関しては、多様な要員が絡む複雑な見積りがあることを認めつつ、即応態勢維持に必要な機数を大きく下回る数字であることを同少将は強調した

●同少将は、FA-18C延命施策の実行とFA-18E/F型の延命施策精査をスピードアップしていると証言しつつ、F-35Cが運用可能になるまでの今後3年間で、FA-18E/Fの追加購入(24~36機)が対策に必要だとも訴え、138機全てをカバーできないが、65機程度に不足機数を抑えられると語った
●抑制された不足機数のしわ寄せは、地上部隊が行う基礎教育や要員養成に向かうが、前線からの派遣要請が減らない現場部隊の充足を優先せざるを得ない。長期的な影響への補填は将来考えることになる

●米海軍の消極的な姿勢が批判されているF-35Cに関し同少佐は、米空軍や海兵隊と異なり、米海軍のニーズに必要な能力確保には、2018年に完成予定のソフト「3F」の搭載が必要で、それ以前のF-35に投資できないと証言した。
//////////////////////////////////////////////////////

Manazir.jpg「手八丁、口八丁」な感じのManazir少将ですが、アフガン、イラン&対ISなど中東で酷使されているF-18を担当する海軍人として悩みは深いと思います

しかし外野から言わせていただければ、もう1年近く要求性能を巡る「国防省や議会との駆け引き」が続いている艦載無人ステルス攻撃偵察機UCLASSは、この証言の中でどのような位置づけにあるのでしょうか?

上記証言の中でも、複雑な「艦載攻撃機ロードマップ」要因の一つとしてUCLASS計画にも言及していますが、言葉だけで具体的なUCLASS状況については言及がありません
米海軍航空族も自ら無人システムを遠ざけ、状況を複雑にし、混迷を作為して組織防衛を図っているのでは・・・と疑われないようにしてほしいものです

米空軍の戦闘機延命取り組み
「F-15延命能力向上を検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
「F-15の寿命を2倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
「全F-15の電子戦装備更新へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

空母艦載無人機UCLASSを巡る混迷の議論
「UCLASSの選定延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1
「米海軍の組織防衛で混乱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-01
「国防省がRFPに待った!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12
「米会計検査院が危惧」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-10

お馴染みManazir少将が語る米海軍航空戦力
「FA-18の機体疲労深刻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-07
「海軍と空軍が共同で戦闘機検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-30
「なぜ追加でF-18が必要?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15

「35歳FA-18の将来方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-15
「ステルス機VS電子戦機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「母機よりも搭載装備を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-11

「EA-18Gはなぜ空母に8機必要?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-13
「F-22後継は航空機か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-30

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0