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サイバー戦に既存航空戦力をどう組み込むか [サイバーと宇宙]

引き続き、AFA航空宇宙シンポジウム2015から

15日、米空軍のサイバー専門コマンドである第24空軍のEd Wilson少将は、サイバー戦技術を既存の航空宇宙戦力にどう組み込んで融合させるかを検討していると語りました
またACCのCarlisle司令官は、サイバー戦を巡る種々の根本的な未解決課題について指摘しています

Wilson第24空軍司令官が記者団に
Wilson-24AF.jpg●同少将はAFA航空宇宙シンポジウムの会場で記者団に、例えば米空軍のサイバー戦関連要員は、EC-130H等の電子戦アセットに特定の装備を搭載することで、閉鎖されたネットワークに影響を及ぼすことが出来ることを承知している
●ただし、アイディアとして、電子妨害機をネットワーク操作に投入する事が出来るかと問われれば「イエス」かも知れないが、その能力をどのように使用するかに関する疑問に対する答えはまだない

別の場でACCのCarlisle司令官は
●同ンポジウムの別の場で、ACCのCarlisle司令官は、「サイバーの脅威がそこにあり、サイバー利用の技術も利用可能なのに、頭を穴に突っ込んで見ない振りをするのは正しい姿勢ではない」と表現した。(筆者注:暗に国家レベルのサイバードメイン活用の基準が無い事への不満を表明したものと考えられる)
Carlisle-ACC4.jpg●またACC司令官は「サイバーに関してはまだ明確にすべき問いが多くある。サイバー作戦がどれくらい有効か? 誰が作戦を指揮するのか? 悪質なサイバー犯罪者のように振る舞うことなく如何に利用するか?・・・等々の問いである」とも現状を表現した

●更に「我々は、サイバー作戦をどのように利用するか、どのようにその有利性を活用するか、どのように敵のA2AD網を突破するか、突破に当たりサイバーの役割は何か、航空戦力の中で、また統合戦力発揮の中で我々がどの部分を担うのか等について明らかにしなければならない」とも語った
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15日、ACCのCarlisle司令官は、昨年秋に初めてシリアで実戦投入され、今も中東と欧州に展開して任務遂行中のF-22の状況について、稼働率やその性能を「想定していたよりも遙かに素晴らしい」と讃えています。
また、記者団からの意地悪な誘導質問にも、それなりに回答しています

Carlisle司令官は「better than we thought」と
Carlisle-AFA.jpg●カーライル司令官はF-22をアメフトの「クォーターバックのようだ」と語り、他の第4世代機と組み合わせることで攻撃群全体の状況把握能力が向上し、精密攻撃能力も増すと語った
●そして「シリアやイラク内の特定のエリアには、F-22の随伴無しで航空攻撃群を投入しない」とその重要性を表現した

●F-22の整備性の良さにも触れ、F-22全体での稼働率(mission capable rates)は75-80%だが、「前線ではそれ以上だ」と触れ、「当初想定していたより遙かに優れている」と語った
●「中東では、既に数千時間飛行し、何百もの兵器を信じられないくらいの精度で投下している」とも語った

欧州への展開(たった2機だが)では、計画通り100%フライトを実施しており、迅速なF-22派遣が生み出すメッセージ効果も併せ、展開は「想定を遙かに超えて上手く行っている」と語った
F-22Hawaii3.jpg●「一般に予期されていないような場所に、米空軍エアパワーが表れることの効果は、かなり大きなメッセージとなる」とも表現した

●(記者団からのF-22の機数が少なすぎるので、米空軍は買い足すべきではないかとの指摘に対し、)毎晩その希望が叶うことを夢見ていると認めたものの、
●しかし現実には予算が厳しく、生産ラインが閉鎖された後も必要な工具は保管されているようだが、追加生産は困難だと回答した
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サイバー作戦に関しては、米国政府内での位置づけや役割分担や法的整理が全く進んでいない事が分かります。
CyberspacePolicyRe.jpgもちろん米国が出来ていないことは、他の西側先進国でも出来ておらず、中国やロシアや北朝鮮等の「好き勝手国家」だけがサイバー兵器を自由に使用出来る環境にある模様です

F-22の評価に嘘は無いでしょうが、第5世代機はこれだけ素晴らしいし、F-22の増産は非現実的だから、F-35をしっかり買ってね・・・と言いたげに聞こえます
その内、F-22の対IS作戦での活躍ぶりを「意図的リーク」する記事が登場するでしょうから、そのときは・・・またそのとき考えます

「閉鎖ネットワークにサイバー攻撃を」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-18

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