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米海軍無人システム担当室長に艦艇乗りが [Joint・統合参謀本部]

Girrier.jpg26日、米海軍は海軍司令部内に無人システム関連の事業管理を統括する「室」を設け、その室長に現太平洋海軍副司令官のRobert P. Girrier少将を配置すると発表しました。

Mabus海軍長官も4月に、海軍省内に無人システム担当次官補代理ポストを設ける予定である事を表明しており、その役割を「多くの職場や組織に分散している無人システム関係者を束ね、その努力を結束する者」と表現していました。

新しい「無人システム室」は、ペンタゴンの海軍司令部「N99」内に既に存在する「水上戦闘室」「航空戦闘室」「水中戦闘室」に並ぶもので、無人機・無人艦艇・無人潜水艇の位置づけを、艦艇や空母や潜水艦と並行に考えようとの姿勢の表れかも知れません

なお「N99」は、「Office of the Chief of Naval Operations」のことで、米海軍の参謀総長に当たる「作戦部長」直属のブレインスタッフです

26日付米海軍協会web記事によれば
Girrier2.jpg●海軍参謀本部で無人システムを統括することになった現太平洋海軍副司令官のGirrier少将は、1983年に海軍士官学校を卒業し、艦艇乗りとした育った士官である。
●現在も艦艇乗りらしく、太平洋海軍のNo2として、ロナルドレーガン空母群、ニミッツ空母群、駆逐艦隊15等々を配下に置いている

●新たな「無人システム室」と担当次官補代理ポストの新設は、米海軍が無人機も視野に置いたFA-18E/Fの後継であるFA-XXの検討が本格化すること、また空母艦載無人偵察攻撃機UCLASSの要求性能を巡る議論が国防省との間で激化していること等の中で行われた
●また無人機以外でも、米海軍がより巨大な胴回りを持つ水中無人艇を原潜から発進して運用しようと検討する中でもある

●Girrier少将の業務所掌範囲の細部は公表されて居らず、現海軍司令部のN2やN6(ISR担当)からの人材を活用する可能性が高いが、当方から海軍司令部への質問に関する返答はない
●Mabus海軍長官は「無人システム室」新設について、「全てのドメインの無人システムのコーディネイトとその発展に貢献する」と評価した
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Pacific Fleet.jpg無人機だけではなく、水上無人艦艇や水中無人艦艇も束ねる役割ですので、ことさらにGirrier少将が「艦艇乗り」である事に注目しても行けないのでしょうが、海軍協会記事はいかにも、FA-XXやUCLASS検討が佳境に入るのに、「海軍航空派」が担当から外されたと言わんばかりです

しかし、西太平洋の戦略・軍事環境が頭に入った方がこのポストに就任されるのは、日本にとっては有り難いのでしょう。
ぜひ、海軍出身のWork国防副長官ともうまくやって頂きたいものです。この人選の背後には、すでにWork国防副長官らの「ゲリラチーム」の暗躍があるのかも・

国防副長官らの「ゲリラチーム」については
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-27

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