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JSTARS後継とJASSM-ERとCV-22を語る [米空軍]

JSTARS recap.jpg1日、米空軍の戦闘コマンド司令官(戦闘機族のボス)であるHawk Carlisle大将が米空軍協会の朝食会で講演し、地上部隊の動きを空中から把握するE-3 JSTARS後継機、長距離対地巡航ミサイルJASSM-ER、オスプレイと救難任務について語っています

ちなみにCarlisle大将は、太平洋空軍司令官だった当時の功績等を讃えられ、今年3月、日本から「旭日大綬章」を授けられた人物です。北朝鮮の弾道ミサイル対処等の際や日米共同の充実に大変お世話になったそうです。

3日付米空軍協会web記事によれば
Carlisle-ACC4.jpg●カーライル司令官はJSTARS後継の検討について、「企業側は本当に良くやってくれている」と語った
●しかし一方で、「前線部隊に如何に早く提供されるかが極めて重要だ」とも述べ、より迅速な部隊配備を要望すると付け加えた

●同司令官は「米空軍は、現有JSTARSの機数を削減し、その浮いた予算を後継機開発に投入している。従って一刻も早く後継機を前線に投入したいのだ」と訴えた
●国防省として開発・調達プロセスの迅速化に取り組んでいるが、その取り組みの最初の成果の一つとして2023年までに後継機を任務に投入したいとも語った

JSTARS後継の姿については、「基本的に現有能力を継続的に発揮出来ることが基本だが、最高レベルで将来の発展性を備えたものを要望している」とも説明した

JASSM-ERの状況について
JASSM1.jpg●JASSM-ER(Joint Air-to-Surface Standoff Missile extended range)関連で同大将は、「我々は現在、空中発射巡航ミサイル(CALCMs or AGM-86C)を少ししか保有していない」と述べ、
●「調達出来て試験が終了すれば、議会の承認を得て必要な数を確保したい。CALCMsの更新はやらなければならない」と語った

当面レスキューにはオスプレイ導入せず
●オスプレイを米空軍の救難救助部隊に導入し、活動範囲の拡大を図るとの議論はあるが、高価なオスプレイ導入の前に、現有ヘリの後継ヘリを最低必要数確保することが第1である、と同司令官は語った
●救難ヘリとオスプレイの組み合わせは継続して検討するが、アフリカのような地域ではオスプレイの航続性能が生きるだろうが、厳しい脅威下での運用を考えると、ヘリより高価なオスプレイの限界もあると付け加えた
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Carlisle-ACC2.jpg空軍戦闘コマンドACCと言えば、米空軍の中で具体的な作戦や戦術戦法を担うコマンドです。
しかしその司令官でさえも、米国防予算の置かれている現実と国防省の取り組みを踏まえ、プログラム全体を見据えた思考を巡らせ、対外発信を行っています

国防予算を巡る現状は、米国だけに限らず、西側主要国全てで厳しい状況で、日本も同様です
増額や総花的な比例拡大思想ではなく、身の丈に合った、スクラップ&ビルドの発想で、真剣に議論して欲しいものです。

カーライル大将の発言
「F-35・F-22・A-10を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-16-1
「アジアで宇宙アセットが不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-22
「アジアでF-35はアラスカに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-11
「アジアに戦力を巡回派遣」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04
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