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来日講演するCSBA理事長に質問したいこと! [ふと考えること]

Krepinevich4.jpg20日水曜日、笹川平和財団の主催により、シンクタンクCSBAの理事長であるAndrew F. Krepinevich氏の講演会が行われます。
演題は「米国の防衛戦略の将来と日米同盟」だったと思いますが、平日14時からの時間設定であり、いまだ日中は生活のために汗水流す「まんぐーす」にとっては難しい時間帯です

いつもお世話になり、勉強させていただいている身なので、時間が合えば仮に会費1万円でも参加したいところですが、今回は涙をのんで我慢することになります
そこで読者の皆様にお願いです! 誰かまんぐーすの代わりに、以下のような質問をKrepinevich氏に問うてもらえませんか?

質問時間はあまりなかったような気がしますが、日本人が確認すべきは、間違っても新ガイドラインや安保法制絡みの「視線の低い」巷の話題ではなく、純軍事的&地政学的な視点から、日本の国防をどうすべきかに関するKrepinevich氏の見解です

YamaguchiNDA.jpg要約すれば、対中国を考える際の「日本版A2AD」はどうあるべきか? 台湾にCSBAが提言した「非対称戦重視」は日本にも適応すべきか? 戦闘機重視で巨大陸軍保有の日本の国防投資をどう見るか? 等々です。

ついでに言えば、モデレーターの陸自OB山口昇氏(同財団参与)が、陸上自衛隊の組織防衛につながるような「誘導尋問」をしないかも良く監視お願いします!

では、CSBA理事長に質問したいこと!

「日本版A2AD」はどうあるべきか?
CSBA2ndjasbc.jpg日本に対する中国軍の脅威をどう捕らえるか? CSBAがエアシーバトルを提唱した2010年5月の報告書「AirSea Battle: A Point of Departure Operational Concept」に付言することはあるか?
●CSBAは米陸軍に対し、第一列島線で対艦&防空ミサイル部隊として活動し、ミニA2AD網を構成すべきと提言しているが、日本の地上部隊にも同様の働きを期待するのか?
●「日本版A2AD」の構築を重要だと考えれば、日本の海空戦力には何を期待するか?

台湾にCSBAが提言の「非対称戦重視」は日本にも?
CSBA-Taiwan.jpg2014年12月にCSBA発表の「Hard ROC 2.0」では、台湾に対し「戦闘機や潜水艦や大規模陸軍を重視した国防投資を根本的に改めよ」、「台湾は時間稼ぎと戦いの長期化こそが軍事戦略の中核だと認識すべき」と要求しているが、反応はどうか?
●同レポートではまた「ワシントンと台湾国民に対し、台湾が自国の防衛に強く引き続き関与しているとのシグナルを発信せよ」と訴えているが、台湾の国防に対する意識が疑われているのか?
●少なくとも日本の沖縄や南西諸島は、台湾と地政学的位置はほとんど同じ。日本がCSBAから同様の提言を受けるのは時間の問題ではないか?

戦闘機重視(巨大陸軍も)の日本の国防投資をどうか?
●日本が直面する軍事脅威の変化を踏まえ、抑止力向上のための方策を考えると、脆弱な戦闘機への投資偏重は大きな問題ではないか? F-35の投資は適切か?
●同様の前提で考えると、海空自衛隊(各4万人)に比し、陸上自衛隊(17万人態勢)は規模が大きすぎ、全体の中での投資比率がアンバランスではないか?
●同様の前提で、どのような分野に投資比重を移すべきと考えるか?
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Krepinevich.jpgKrepinevich氏が来日したのは、新ガイドラインや安保法制が話題の時期だからかもしれませんが、そんな「重箱の隅」議論は是非やめてほしいと思います

まんぐーすの質問に「?」の方もいらっしゃるでしょうが、他の人物ではなくCSBAの理事長が来るんです! 以上の質問以上に重要な質問があるとは考えられません(ちょっと言いすぎか)!

モデレーターの陸自OB山口昇氏(同財団参与)はシャープな人物で、数少ない発言力ある自衛官OBですが、2012年5月の時点で「米国で予算の強制削減は絶対起こらない。長く米国の国防議論を見てきた私の経験からして、同様の議論は過去限りなくあったが、結局は回避された」と自信たっぷりに公開討論で語っていた人物です

Yamaguchi.jpgつまり、最新の情勢フォローが不十分で、「昔取った杵柄」で勝負している部分がある人物です。
新ガイドラインや安保法制はフォローしているかもしれませんが、米国防省を巡る全般情勢やCSBAが最近発信している「軍事組織のあり方」や「改革の方向性」についてフォローしているか怪しいです
それと、陸自OBとしての誤った「組織防衛」使命感が顔を出さないかが懸念です

実り多き講演会を期待しつつ・・・
「講演会レポート」を期待しております

Krepinevich氏のバイオ
http://csbaonline.org/about/people/akrepinevich/

講演参加前に確認してほしい記事
日本が直面する軍事脅威の変化→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-30
衝撃の台湾戦略提言→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
ヨシハラ教授の提言日本もA2ADを→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-18

再度:陸軍にA2ADミサイルを→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-30
副理事長:陸軍にA2ADミサイルをhttp://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
森本元防衛大臣の防衛構想http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-05
中澤1佐がT財団からhttp://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10

最近のCSBAレポート
「次世代の制空を考える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「米の潜水艦優位が危機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13
「即応体制評価を再検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-10
「ASB議論の解説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15
「4大シンクタンクが共同提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-30

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