日米の微妙な差:Cope North 15(Guam)演習 [米空軍]
2月27日付米空軍web記事は、航空自衛隊が「グアムにおける日米豪共同訓練及び日米豪人道支援・災害救援共同訓練」と呼称するCope North 15(Guam)演習が、同日終了したと報じています。
いつも思うのですが、米空軍が発表する演習の概要と航空自衛隊が発表する演習概要には、なぜか「微妙に食い違い」があります。
日米空軍の共通部分
●訓練は2つの部分から構成されており、前半はHA/DR(人道支援・災害対処)訓練を実施し、後半は、航空戦闘(air combat)を実施
●前半はテニアン島やロタ島で実施。ここでは、飛行場開設、緊急患者搬送、捜索、不整地着陸、物料投下等を訓練。後半はグアムのアンダー戦基地を拠点に、周辺の空域や射爆撃場で訓練
●豪空軍の訓練指揮官であるゴードン大佐は「将来の危機や緊急事態に置いて、我が国が単独で現場に赴くことなど考えにくい」、「当地域での安全保障上の危機の際、米国や日本との緊密な作戦連携が重要だ」と述べた
●日本の指揮官であるオオタ・トオル大佐は「演習間に多くのことを学んだ。米空軍や豪州空軍の友人と共に、素晴らしい訓練が出来た。我々3カ国はアジア太平洋地域における、まさに戦略的なコマ(a very strategic piece)である」と語った
微妙に食い違う日米の発表
●訓練参加国について、米側は正式参加国を米国、日本、豪州、韓国、NZ、フィリピンとし、オブザーバー参加をシンガポールとベトナムと紹介
●一方で航空自衛隊の発表は、「日米豪」共同訓練及び「日米豪」人道支援・災害救援共同訓練とのみ表現し、正式参加国である韓国、NZ、フィリピンに全く触れていない。(当然オブザーバーについての言及もなし)
●訓練期間に関し、米側は前半HA/DRを2月15~19日とし、空自は15日から18日としている。後半の航空戦を米側が19日から27日とし、空自は11日から27日としている。
●米軍は後半の訓練を、航空戦闘(air combat)及び大規模戦力交戦訓練(LFE:large-force engagement)と表現している。
●一方で空自は、防空戦闘訓練、えん護戦闘訓練、戦闘機戦闘訓練、空対地射爆撃訓練、電子戦訓練等々と表現している。
●NZやフィリピンは実質の航空戦力を保有していないのですが、韓国はどの部分に参加したのでしょうか。HA/DRの最終日19日だけに参加したのか、後半部分も含め日本を避けるように参加したのでしょうか? 日米豪と共同訓練をしなかったのでしょうか?
●航空自衛隊は大規模戦力交戦訓練(LFE)に参加しなかったのでしょうか? 米軍の後半訓練と日程が重なっているのに、同床異夢の訓練を行っていたのか、単に用語の違いだけなのか?
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米空軍web発表→http://www.pacaf.af.mil/news/story.asp?id=123440395
空自web発表→http://www.mod.go.jp/asdf/news/houdou/H26/0126.html
重箱の隅をつつくようなお話しで恐縮です
米軍主催の訓練で、関係国が必要に応じて部分的に参加していたのかもしれません
でも、韓国がオブザーバー参加している事ぐらい、航空自衛隊が言及しても良かろうと思います。全く関係なくても。
また大規模戦力交戦訓練(LFE)との言葉についても、仮に参加したなら使っても良いのでは・・・
過去のCope North@グアム演習
「2014年訓練も韓国を報ぜず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-19
「Cope North 2013」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-13
「史上初の日米豪3空軍訓練2012」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-14
「グアムで日米編隊飛行2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24-2
「グアムで日米編隊飛行2010」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
しかし思います。意味がない演習とまでは言いませんが、20年前ならともかく、今や「湾岸戦争」のような航空戦力運用を行う機会が対中国で起こりえるのでしょうか? 生起するとしてもメインの作戦でしょうか?
太平洋空軍が中心だそうですが、米空軍は依然として「過去の栄光」にしがみついています。 「金魚の糞」のように、「米軍がそう言うから・・・」と旧態然とした訓練を垂れ流している航空自衛隊も同罪ですが・・・
ロバート・ゲーツ語録(http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19)
ある意味で空軍は、その成功の犠牲者とも言える
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
いつも思うのですが、米空軍が発表する演習の概要と航空自衛隊が発表する演習概要には、なぜか「微妙に食い違い」があります。
日米空軍の共通部分
●訓練は2つの部分から構成されており、前半はHA/DR(人道支援・災害対処)訓練を実施し、後半は、航空戦闘(air combat)を実施
●前半はテニアン島やロタ島で実施。ここでは、飛行場開設、緊急患者搬送、捜索、不整地着陸、物料投下等を訓練。後半はグアムのアンダー戦基地を拠点に、周辺の空域や射爆撃場で訓練
●豪空軍の訓練指揮官であるゴードン大佐は「将来の危機や緊急事態に置いて、我が国が単独で現場に赴くことなど考えにくい」、「当地域での安全保障上の危機の際、米国や日本との緊密な作戦連携が重要だ」と述べた
●日本の指揮官であるオオタ・トオル大佐は「演習間に多くのことを学んだ。米空軍や豪州空軍の友人と共に、素晴らしい訓練が出来た。我々3カ国はアジア太平洋地域における、まさに戦略的なコマ(a very strategic piece)である」と語った
微妙に食い違う日米の発表
●訓練参加国について、米側は正式参加国を米国、日本、豪州、韓国、NZ、フィリピンとし、オブザーバー参加をシンガポールとベトナムと紹介
●一方で航空自衛隊の発表は、「日米豪」共同訓練及び「日米豪」人道支援・災害救援共同訓練とのみ表現し、正式参加国である韓国、NZ、フィリピンに全く触れていない。(当然オブザーバーについての言及もなし)
●訓練期間に関し、米側は前半HA/DRを2月15~19日とし、空自は15日から18日としている。後半の航空戦を米側が19日から27日とし、空自は11日から27日としている。
●米軍は後半の訓練を、航空戦闘(air combat)及び大規模戦力交戦訓練(LFE:large-force engagement)と表現している。
●一方で空自は、防空戦闘訓練、えん護戦闘訓練、戦闘機戦闘訓練、空対地射爆撃訓練、電子戦訓練等々と表現している。
●NZやフィリピンは実質の航空戦力を保有していないのですが、韓国はどの部分に参加したのでしょうか。HA/DRの最終日19日だけに参加したのか、後半部分も含め日本を避けるように参加したのでしょうか? 日米豪と共同訓練をしなかったのでしょうか?
●航空自衛隊は大規模戦力交戦訓練(LFE)に参加しなかったのでしょうか? 米軍の後半訓練と日程が重なっているのに、同床異夢の訓練を行っていたのか、単に用語の違いだけなのか?
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米空軍web発表→http://www.pacaf.af.mil/news/story.asp?id=123440395
空自web発表→http://www.mod.go.jp/asdf/news/houdou/H26/0126.html
重箱の隅をつつくようなお話しで恐縮です
米軍主催の訓練で、関係国が必要に応じて部分的に参加していたのかもしれません
でも、韓国がオブザーバー参加している事ぐらい、航空自衛隊が言及しても良かろうと思います。全く関係なくても。
また大規模戦力交戦訓練(LFE)との言葉についても、仮に参加したなら使っても良いのでは・・・
過去のCope North@グアム演習
「2014年訓練も韓国を報ぜず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-19
「Cope North 2013」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-13
「史上初の日米豪3空軍訓練2012」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-14
「グアムで日米編隊飛行2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24-2
「グアムで日米編隊飛行2010」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
しかし思います。意味がない演習とまでは言いませんが、20年前ならともかく、今や「湾岸戦争」のような航空戦力運用を行う機会が対中国で起こりえるのでしょうか? 生起するとしてもメインの作戦でしょうか?
太平洋空軍が中心だそうですが、米空軍は依然として「過去の栄光」にしがみついています。 「金魚の糞」のように、「米軍がそう言うから・・・」と旧態然とした訓練を垂れ流している航空自衛隊も同罪ですが・・・
ロバート・ゲーツ語録(http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19)
ある意味で空軍は、その成功の犠牲者とも言える
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
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