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ヘーゲル国防長官辞任(実質上の更迭):各方面のコメント [ヘーゲル国防長官]

departure.jpg24日、オバマ米大統領はヘーゲル国防長官と共にホワイトハウスで会見しヘーゲル国防長官が辞任すると発表しました。「イスラム国」対処などを巡る意見対立が背景にある「事実上の更迭」と言われており、難題山積の中、今後のオバマ大統領の舵取りが注目されます

後任人事が議会で承認されるまで、ヘーゲル氏は国防長官のポストにとどまる見通しですが、日程調整は厳しく、後任は1月に議会が召集されるまで指名できない模様です。

ヘーゲル氏は政権の安全保障チームの中で唯一の共和党出身者だっただけに、残念がる関係者も多い模様とか。本日は各種報道や関係者のコメントを「つまみ食い」でご紹介

日本の各種報道からピックアップ
NYT紙は「(ホワイトハウスの)圧力で辞任」と指摘しており、オバマ氏とヘーゲル氏は2週間にわたって協議を続け、オバマ氏が辞任を求めたと報じている
●NYT紙は米当局者の話として、過激組織「イスラム国」の脅威に対処する上で、オバマ大統領は違う人材が必要と先週末に決断した、と報じている

departure2.jpgホワイトハウスでは、「イスラム国」やエボラ出血熱などを巡る問題で、ヘーゲル氏の判断や対応が後手に回っているとの批判が強かった。
●ヘーゲル氏をめぐっては、オバマ政権の対シリア政策を批判する書簡をライス大統領補佐官(国家安全保障担当)に送ったとの報道もあった。
●イスラム国掃討やシリア内戦への対応、国防予算の削減回避など課題が山積する中で、ホワイトハウスと国防省で意見対立が起きていたことが辞任の背景。政権の安全保障チームの足並みの乱れが露呈した

ロイター報道
●ヘーゲル氏はこれまで私的な場で、オバマ政権のイラクやシリアでの政策や、意思決定プロセスに自身の意向が反映されにくいことなどに不満を示していた
●後任候補として名前が挙がっているのは、ミシェル・フロノイ女史(元政策担当国防次官)、アシュトン・カーター氏(前国防副長官)など。ジャック・リード上院議員(民主党)も後任候補


マケイン上院議員(24日付声明によれば)
McCain2.jpg●先週末にヘーゲル長官と会う機会があったが、彼の公での発言が示すように、大統領のイスラム国や世界的な脅威への対応姿勢に同意できなかった様だ。私もヘーゲル氏が、オバマ政権の国家安全保障政策や意志決定過程に不満を示していたことを知っている
ホワイトハウスが、国防長官の所掌業務に対し事細かに注文を付けて「micro-management」してくる様になり、ゲーツ元国防長官当時から他の安全保障や外交関係者からも不満が出ているように、仕事を上手く進められなくなっているのだ

Buck McKeon下院軍事委員長
●ヘーゲル長官は「大変なのに誰に感謝されることもなく」、予算不足の国防省と高まる脅威、更に「些細なことにまで口を出す」ホワイトハウスのマネイジメントを背負っていた。

Carl Levin上院軍事委員長
●ヘーゲル氏による米国の国家安全保障への献身と貢献は、確固として揺るぎないモノである。

シンクタンクCPAのLarry Korb研究員
●「これは悲劇以外の何者でもない。ヘーゲル氏は着任した当日から遂行不可能な職務を与えられていた。前任者が発生を否定していた強制削減対処を負われたのだから」と語った
●また、「ヘーゲル氏はオバマサークルの一部ではなかった。そしてその中で彼は、イラクやアフガンでの米政府のやり方に不満を持った米軍を扱わねばならなかった」とコメントした

元国防省高官(匿名)
ASEAN-meet.jpg●ヘーゲル長官がオバマ政権に選ばれた時点とは異なる環境になったので、交代は致し方ない
●ヘーゲル氏は(イラクとアフガン)戦後の米軍再建を託され共和党員として政権を支援する事を期待され国防長官に就任した。
しかしシナリオは崩れ、情勢は変わり、今もなお戦いの中にいる。当分は戦いが続くだろう。戦時の国防長官が求められているのだ

長島昭久衆議院議員(民主党:ツイッターで)
オバマ政権の外交安保チームで唯一残ったまともな閣僚だったのに残念

秋山信将教授(一橋大学:ツイッターで)
●(スーザン・)ライス(大統領補佐官)の方が強いんだ…・


追加:11月上旬:国防長官経験者は・・
Reagan National Defense Forumのパネル討議で
パネッタ前長官は
ホワイトハウスへの権力の集中により、意志決定に影響を与える声がほとんど届かない状態
ゲーツ元国防長官
ホワイトハウスが軍事問題の全ての側面で管理・統制することへの関心を、ますます増やしつつある。大統領が全ての側面でホワイトハウスによる中央集権的なマイクロマネイジメントを望むなら、それは官僚的なのではなく、政治的な動きである
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死に体:レイムダック」と呼ばれるオバマ政権で、イスラム国やウクライナや中国問題等がある中で、強制削減で軍内が混乱し不満が高まる中での更迭騒ぎ・・・
後を引き受ける「適材適所」な人が見つかるのでしょうか???

FlournoyCNAS.jpg良く名前があがるフロノイ女史(元政策担当国防次官)について元国防省高官は、「次の政権でも長官を続けられるかを考えるだろう。個人的な栄達やエゴではなく、国防省の予算構造改革(福利厚生や退役者施策の改革)や脅威環境を考えれば、3~4年の任期がなければ何も出来ないと考えるのが自然だ」とコメントしています

2週間前に報道官が強く否定していた辞任&更迭
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-08
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追加情報:フロノイ女史は国防長官就任を断る
所属するCNAS理事会に手紙で伝えた模様
昨夜大統領と電話でお話しし、就任をお断りした家族の健康状態の問題や、子息の大学進学時期に当たる等の理由でご説明した」
http://www.defensenews.com/article/20141125/DEFREG02/311250038/Source-Top-contender-Pentagon-job-bows-out
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