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インド首相の米訪問で兵器共同開発前進? [安全保障全般]

Modi.jpg28日付Defense-News記事は、30日にインド首相がオバマ大統領と会談する際、兵器の共同開発提案をインド側から持ち出すかもしれないと報じています。

インド国防省側は「大きな軍事装備品案件は議題の予定にない」とコメントしているようですが、インドにModi新首相が誕生し、インド議会の勢力図にも変化があり、長い目で見る必要がある米印関係にも変化の予感ですのでご紹介します

28日付Defense-News記事は
obama.jpgインド政府関係者は、インドのModi新首相は30日のオバマ大統領との会談で、これまでの「インドが部品を供給して完成品を購入する」関係からの変化を目指し、ハイテク兵器の共同開発を求めるかもしれないと語った
●またインド国際関係省の高官は、Modi新首相はオバマ大統領と、米印の軍需産業の協力強化も議論するかもしれないと語った

●過去10年間で、インドは米国からFMSで約1兆円の兵器を購入した。アパッチヘリやC-17輸送機の購入や、ローテクのJavelin対戦ミサイル開発から、共同開発に向かうのは自然な流れだ、とインドの研究者は考えている
Javelin missile.jpgインド当局で共同開発を探る役割を持つDTTIは、幾つかの共同開発項目案を温めている。無人機やMH-60Rヘリや次世代対戦車ミサイルであり、Modi新首相が持ち出す可能性がある

インドの与党(Bharatiya Janata Partyが中心)は、米国との軍事協力強化に傾いている。また軍事演習分野や兵站協力分野でも協力の強化が想定される、とインドの軍事専門家は見ている

ただし、過去4年間、レイセオン社とインド側が協議してきたBMDシステム共同開発は、ハイテク技術の移転問題で実を結んでいない
●米印間では、爆発物探知装置やC4Iシステムの共同開発が合意されたに過ぎない
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Modi2.jpg米国はアフガンでの任務があることから、パキスタンとの関係に「気配り」が求められ、インドとの高度な兵器共同開発には踏み切れなかったモノと思われます。
アフガニスタンからの米軍撤退が、米国とインドとパキスタンの関係に変化をもたらすのかよく分かりませんが、変化の可能性があるタイミングではあります

この記事は「インド側の変化」を強調しているように思いますが、8月のヘーゲル長官の訪印の際は、協力強化に進展がなかったと報道されていました。片方だけに原因があるとは思えませんが、30日の会談の結果を含め、今後の動向をよく見ていく必要がありましょう

米印軍事関係の過去記事
「ヘーゲル長官の訪印」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-12
「米印関係ランクアップ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-01-1

「米軍がインド対応特別チームを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-16
「2012年6月の訪印」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-06
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