米海軍艦艇LCSに陸軍対地ミサイル搭載へ [Joint・統合参謀本部]

なお、同戦車ミサイルの搭載は「とりあえずの施策」で、将来的にはより射程の長いミサイルを搭載し、よりLCSの破壊力を強化したいと語りました。
また「電磁railgun」開発が、実験室段階から現場試験段階に入ったと語りました
2015年度予算案の策定段階で、ヘーゲル長官がLCSの調達隻数を52から32隻に削減すると決定し、海軍にLCS強化策や代替艦艇の検討を命じていますが、そんな中での動きの一つです。
海軍トップのグリーナート大将(CNO)は

●沿岸戦闘艦LCSには、「Longbow Hellfireミサイル」を搭載する。これはとりあえずの措置で、いずれは長距離ミサイルを搭載する。LCSの破壊力をもっと強化する
●「電磁railgun」開発が実験室段階から現場試験段階に入っており、約10kgの弾丸を時速1万キロで発射する事が出来る。その猛烈な速度が運動エネルギーとなり、弾道無しで大きな破壊力を生み出す
●米海軍は、艦艇用の長射程高エネルギー兵器として、「電磁railgun」2016年に搭載する計画を持っている
●また米海軍は、アラビア湾で活動するパトロール艇に新しいミサイルを搭載する計画である。試験は順調に進んでいる
同イベントで米海軍幹部も
(米海軍LCS計画担当のJohn Ailes 少将)

●同ミサイルは、ミサイル自身が搭載するミリ波シーカーで自立的に目標に到達でき「打ちっ放し」が可能で、多数の目標に同時対応できる。
●重量約50kg、長さ2m弱、射程8kmのミサイルで、最近ではヘリや無人機から発射されることが多かったもので、米海軍は陸軍が保有する約1万発の同ミサイルを譲り受ける予定である
●ロッキード社が既に地上で試験を終了しており、海軍は今年後半にLCSで同ミサイルを試験する予定である。これには垂直発射機をLCSに組み込むことが必要である
●同少将はまた、海軍が射程12マイル以上の「Griffin missile」(重量約20kg)の搭載も検討していると明らかにした。
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陸軍が保有のミサイルを「下取りして活用」とは、本当に素晴らしいアイディアだと思いますし、担当者に拍手を送りたいです
もともとLCSは、多様な任務に対応できるようにモジュール化の発想を持った艦艇なので、比較的対応が容易なのかもしれません
しかし海軍トップが語るべきは、空母と潜水艦と航空機への資源配分をどうするか、その根本となる戦い方をどうするかであって、その話がどうなったのか気になります。有ったのか無かったのか・・
報道されてないので無かったのでしょうが・・・
電磁レイルガンについて
「電磁レイルガンと電子戦POD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-08
沿岸戦闘艦LCSの関連
「LCS再検討のリーダーは?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-24
「LCSの強化や代替検討指示」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-11
「長官の2015年度予算案会見」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-24
完全カバー:ヘーゲル長官4回目のアジアツアー
ASEAN国防相会議、日本、中国、モンゴル訪問
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-01
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