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国防副長官候補にRobert Work氏が [米国防省高官]

Work.jpg7日、ヘーゲル国防長官は定例会見で、次期国防副長官候補にオバマ大統領が前海軍次官で現在シンクタンクCNAS理事長を勤めるRobert Work氏を推薦したと発表しました

現在国防次官ポストには、昨年12月から臨時でChristine Fox女史が就いており、年明け早々沿岸戦闘艦LCSの総調達隻数52隻を32隻まで削減せよと米海軍に迫って大騒ぎとなっているところです。
そして脆弱だと問題視されていたLCSを、多くの反対派を抑えて導入に持ち込んだのが海軍次官時代のWork氏だったので、軍事メディアは大いに盛り上がっています

まず事実関係をDefense-Newsで
work2.jpg●ヘーゲル長官は7日の定例会見で、Robert Work氏が次期副長官に推挙されたと発表した。しかし発表前から噂は広まっており、驚きは無かった
上院の軍事委員会は、13日にWork氏の副長官就任について審議する予定で、あわせて国防省の会計監査官候補であるMichael J. McCord氏の審議も行う

●現在Work氏が理事長を務めるシンクタンクCNASは、仮に同氏の副長官が承認されれば、CNASの臨時理事長に前政策担当国防次官であるMichèle Flournoy女史が当面就任すると発表した
Work氏は、2009年から2013年半ばまで海軍次官を勤めており、その直後からCNAS理事長を務めていた

DODBuzzは本件について
●Work氏は海軍次官としての4年余りの勤務の間に、有限実行の男として評価を上げた。その率直な話しぶりで議会関係者やメディア関係者からも信任の厚いところである
27年間海兵隊士官として勤務した後、シンクタンクCSBAで上級研究員を務め、オバマ政権誕生時は政権移行チームで国防省業務の円滑な引継ぎに貢献し、政権誕生後の2009年から13年まで海軍次官を勤めた。

Work-R-Navy.jpg●Work氏は、政権移行チーム員や海軍次官としての勤務間に培った議会とのパイプも生かし、国防費削減方向を巡り機能不全状態の議会とも上手くやっていくことをヘーゲル長官から期待されるだろう
●また、F-35計画のような巨大プロジェクトのハンドリングを行いつつ、(イラクやアフガン後の)新たな環境下でヘーゲル長官や軍人リーダーたちと協力し、国防省の変革舵取り仕切らなければならない
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Robert Work氏がCSBA研究員の頃のCSBAは、エアシーバトルを打ち出し、ゲーツ国防長官(当時)が4軍の「旧来思考」を辛らつに非難する元ネタを提供していました。
F-35や空母や地上兵力の削減をぶち上げ、CSBAが一つのピークを迎えていた時期の主力研究員の一人でした。

LCSindep.jpg一方で海軍次官就任後は、その精力的な仕事ぶりはそのままでしたが、個人的な思いは心に秘め、その立場になりきっての仕事振りが印象的でした
特に、脆弱で対中国には使えないと非難され、開発遅延と2艦首同時調達で評判が悪かった沿岸戦闘艦LCSを何とか就航させ、シンガポールでのローテーション配備をスタートさせたことで腕力も発揮しました

この厳しいタイミングで国防副長官ポストに「手を上げる人」は少ないだろうと思いますので、Robert Work氏に置かれましては、CSBA時代の思いを少しでも実現するべく、がんばっていただきたいものです。

LCS関連の過去記事
「LCS削減か維持か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-20
「LCS批判に反論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-23
「F-35化する沿岸戦闘艦LCS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-09

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