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台湾が潜水艦発射ハプーン受領 [安全保障全般]

UGM-84L.jpg6日付Defense-Newsは、台湾が米国から購入することになっていた潜水艦発射のハプーンミサイルを受領し、中国軍の脅威になるだろうとの記事を掲載しています
台北発の記事は、内容の大半が台湾のシンクタンク「Taiwan Security Analysis Center」のFu Mei所長発言で、台湾側の問題点についてはほとんど触れていませんが、期待を込めてご紹介します

でもやっぱり、発射機となる潜水艦が旧式なので、何とか台湾に最新潜水艦を提供できないモノかと思ってしまいます

台湾がHarpoon Block II対艦ミサイル受領
Taiwan-794.jpg●台湾国防省によれば、昨年、Harpoon Block IIであるUGM-84Lを32発、訓練用ミサイルUTM-84Lを2発、UTM-84XDを2発の提供を受領した
●台湾は現在、1980年代にオランダから入手したディーゼル攻撃潜水艦2隻(793 Hai Lung (Sea Dragon) and the 794 Hai Hu (Sea Tiger))のみを運用可能状態で保有しており、ハプーンはこの2隻に搭載される

●台湾は既に対艦ミサイルとして、地上配備と艦艇配備のHsiung Feng 2/3ミサイルを保有するほか、艦艇及び航空機搭載のハプーンミサイルを保有しているが、より隠密性の高い潜水艦発射型は攻撃の選択肢を拡大するモノ
型式番号UGM-84Lの「L」は、限定的ながら沿岸地上目標への攻撃能力を有することを示しており、港湾施設や電源施設、指揮統制施設等への攻撃が可能で有る
●Fu Mei所長は潜水艦発射型ハプーンの導入を「小規模ながら、台湾が非対称の対抗能力を確保したことを示すもの」と表現している

Harpoon Block II.jpgこのハプーンの射程は約150nmで、これまで台湾の潜水艦が装備していた魚雷射程(約15nm)と比較すると、約100倍の能力を持つことになる
●台湾はここ10年間、潜水艦にデータリンクを装備して目標情報を迅速に提供できるようテストを行ってきた。潜望鏡とともにアンテナを浮上させ、データを受信するシステムである
●ハプーンの搭載により魚雷の搭載量は犠牲になるが、中国軍の侵攻計画に再考を迫るモノとなろう
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海軍艦艇や潜水艦の定期的な修理や、1980年代購入という潜水艦の年齢を考えれば、2隻の旧式潜水艦がどの程度戦力となるのか大きな疑問です

台湾は早期に新型潜水艦を導入したと10年以上叫び続けていますが、中国の反対を恐れ、通常動力推進の潜水艦を台湾に提供してくれる国が見つからず、今に至っています。

台湾関連の記事
「10年不履行:台湾への潜水艦売却」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-28

「台湾の巨大な中国監視レーダー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-28
「台湾で中国軍事の研究会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-16
「更に悲しき台湾F-16話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-14

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