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原子時計でGPS不能時に対応 [安全保障全般]

Army-GPS.jpg8日付Defense-Techが、国防省高等研究庁(DARPA)と米陸軍の通信電子研究開発コマンド(CERDEC)が協力し、原子時計を用いてGPS電波が遮断や妨害された際の代替装備を開発中だと報じています

最新技術に関わることだけに記事は細部に触れていませんが、A2AD環境や対中国を考える上で、宇宙アセットや通信への妨害に備えた準備は重要なポイントですのでご紹介します

8日付Defense-Tech記事によれば・・
Army-GPS2.jpg●米陸軍は、GPS信号が遮断されて兵士に届かなかった場合への備えに取り組んでいる
●可能性のある対策として、原子時計をチップ程度に小型化したCSAC(Chip Scale Atomic Clock)技術の活用が考えられており、GPS信号が遮断された環境で3日間程度利用可能であると陸軍省の開発技術担当次官補であるMary Miller女史は語った

●CSACは、DARPAとCERDECの協力により開発中のモノで、DARPAが生み出した技術をCERDECがより汎用可能なレベルに成熟させる取り組みを行っているところである
●Miller女史は「GPSが狂うと、精密誘導兵器を使用する我々は誤った目標を攻撃してしまう。我々は目標を精密に攻撃できるような代替手段開発に取り組んでいるのだ」と語っている

●CSACはGPS受信機にも組み込み可能で、GPS妨害対処やGPS受信機の安定にも効果を発揮すると陸軍関係者は述べている
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Army-GPS3.jpg時計として正確な時間を提供する役割だけが期待されているのか、その延長で位置情報も提供されるのか、そのあたりに関しては技術に疎いので判りませんが、あらゆる面でジャミング対処能力の向上が求められている中、このような取り組みに注目すべきです

最近くどいですが、敵は我の戦闘機と空中戦を戦う前に、地上での破壊や妨害電波等での無効化を狙って来るとの前提で物事を考えなければなりません
相手の立場に立って、「脅威の変化」を真摯に見つめることが基礎中の基礎です。

「被害状況下で訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-23
「脅威の変化を語らせて」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2012-10-08
「Resiliencyを捨てたのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-13-1
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