SSブログ

中国が総力で「クラウド」情報奪取へ!? [サイバーと宇宙]

Red Cloud Rising.jpg6日付Defense-Newsが情報系シンクタンクCIRA(Center for Intelligence Research and Analysis)のレポートを紹介し、中国が官軍一体となってクラウドコンピューティングに投資中で、その一環として進めている米マイクロソフト等との連携により、西側クラウド利用者のデータが脅かされると警告しています

5日に発表されたCIRAレポートのタイトルは「Red Cloud Rising: Cloud Computing in China」で、トム・クランシーの小説タイトルをもじったものですが、レポートは米中経済安保見直し委員会の監修を受けたもので、「妥当な懸念」との米政府お墨付きがあります。

クラウドについて詳しくないですが、いつものように「適当に」ご紹介させていただきます。原文は1.1MB→http://origin.www.uscc.gov/sites/default/files/Research/DGI_Red%20Cloud%20Rising.pdf

6日付Defense-Newsによると
China-Cloud.jpg中国の「クラウド産業」は、政府機関、研究機関、民間企業、国営企業、国家情報機関、中国軍が複雑に絡み合った「生態系」を形成している。
●レポートは、中国が今後数年で1000億円を投入する予定で、2015年までに中国の「クライド産業」が12兆から16兆円規模に拡大すると予測している

中国軍は、クラウド技術を使って多数存在する軍内の情報システムを統合結合し、軍の「情報戦」を一層加速しようと取り組んでいる。
●中国軍内部では、戦闘指揮システムの近代化が進められており、クラウド技術が新システムICPを支えているし、総参謀部の第61研究所がクラウド技術の研究に積極的である

●中国政府の情報機関であるMSS(Ministry of State Security)は、海外からのクラウド投資を中国に呼び込むプロジェクトを推進している
●そんな中、マイクロソフト社と中国のクラウド企業21Vianetが協力関係を結び、米企業が中国のクラウドを使用可能にすることにした。21Vianetは各種制約を逃れるためケイマン諸島に本籍を置く企業である。
●マイクロソフトは、21VianetにOffice 365やWindows Azureの使用を許可し、21Vianetのクラウド世界とマイクロソフトの欧州や北米を含むクラウドとを完全統合する計画を持っている

Cloud Computing.jpg●CIRAレポートは、このクラウドの統合により、中国軍や中国MSSが海外のクラウドや情報システムに容易に侵入する事態になるのでは、と懸念している。特にWindows Azure関連データセンターとの連接は、中国政府に海外データへの法的アクセス権を与えることになるのでは、と懸念している

中国情報機関のクラウド開発への直接関与が、問題を更に複雑にしている。例えば「Chongqing Special Cloud Computing Zone project」は地方政府の計画だが、政府のMSSが全体を「監督し調整する」役割を持って関与している。MSSが指導して要求を出す仕組みになっている。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

Defense-Newsの記事があまりよく整理されておらず、中国内の軍とMSS等との関係を上手く表現できていませんが、レポートの雰囲気を感じ取っていただければ、と思います。

Cloud-computing1.jpgなぜマイクロソフトが中国と手を組むのか良くわかりませんが企業生き残りのため中国企業と組まざるを得ないのかもしれません。
まんぐーすは「クラウド」を活用していませんが、自分で使っていないつもりでも、間接的にお世話になっているのかもしれません。恐ろしい世界です

CIRAのレポートについては、日本でも専門家の解説記事が出ると思われるので、詳しくはそちらを・・・

「サイバーと宇宙」カテゴリー記事60本は
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0