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米軍防空ミサイル部隊がトルコ展開へ [パネッタ国防長官]

Patriot.jpg14日、パネッタ国防長官はNATOが決定した米軍パトリオット防空ミサイルと兵士400名のトルコ派遣に合意しました。一応、NATOの決定に合意した形になっていますが、米軍部隊を派遣するのですから米軍主導の動きでしょう
狙いは混迷の度を深めるシリアの脅威から、トルコを防衛するためです。14日付米国防省web記事より

リトル報道官はトルコ空軍基地で・・・
(長官のクウェートとアフガン訪問に同行中)
Little-Press.jpg米国は強力な同盟国であるトルコの自国防衛を支援してきた。NATOが最近、防空ミサイル部隊のトルコ展開を提案した
●米軍のパトリオット防空ミサイル部隊は、今後数週間でトルコに展開する。展開場所や展開期間等、細部については言及しない
●展開の目的は、NATO同盟国と緊密に協議連携した上で、シリアからの潜在的脅威に対し、トルコを防衛するという意志を強く発信するためである

パネッタ長官は同行記者団に
トルコは米軍兵士が多数駐留している鍵となる同盟国である。米国とトルコは共通の価値観を共有し、シリア内での暴力行為が地域安定の脅威になっていると認識している
●私はNATOが防空ミサイル部隊のトルコ派遣を先週確約してくれたことを喜んでいる。だから米国部隊を派遣することにしたのだ
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この米国防省発表からは、良好な米国とトルコの関係が感じられますが、シリアという共通の目の前の課題を抱えているからです
一皮向けば両国関係はそんなに単純ではありません

以下の過去記事はそのあたりを
「賢人は旧友を常に忘れず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-19

ChinaTurky.jpg●2010年9月中旬、中国のSU-27とMIG-29戦闘機がパキスタン上空を飛行、イランで燃料補給した後、トルコ空軍との共同演習のためにトルコに到達。トルコ専門家は、「これは最初で最後のものではなく、両国軍は将来適切な場合に協力するだろう。今回の訓練はデビューと考えられると

●一方、2009年まで、トルコは中央アナトリア地方のコニヤで「アナトリヤの鷲」演習を米およびイスラエル空軍とともに行ってきた。
しかし08-09年のイスラエルのガザ攻撃後、昨年トルコはイスラエルを演習から追い出した。米はそれを受け、演習から撤退した。今年もトルコはイスラエルを招待せず、米も参加を取りやめた。そういう中で中国空軍がゲストとして来た

gatesturkey.jpg2010年米トルコ協会のスピーチしたゲーツ国防長官(当時)は・・・
賢人は旧友を常に忘れず、愚者は難時にのみ頼る
『a wise man remembers his friends at all times, a fool, only when he has need of them.』

・・・目先の不一致点にとらわれず、長年の友好関係を大切にしようと語っています。

中東情勢は益々流動的に・・・
「混乱エジプトに米がF-16提供へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-13

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