アジア米軍のローテーションを語る [Joint・統合参謀本部]

この部隊ローテーションは、欧州、南米、アフリカが主な対象で、常駐兵力数は削減するが、定期的に米部隊を派遣し、米軍の機動展開能力と展開先国軍との訓練による能力向上を狙ったモノです。
アジア太平洋地域でも「政治的に持続可能な」体制が重視されることから、33万人の太平洋軍現有兵力の削減はないとしながら、豪州に海兵隊の新たな展開基盤を整備し、シンガポールとも艦艇派遣について協議を継続中です。
ロックリア太平洋軍司令官は・・・

●一方海軍では、新型の沿岸戦闘艦LCSのフリーダム(USS Freedom)が、来年春に10ヶ月間の派遣期間予定でシンガポールに展開する予定である。そしてシンガポールの合意が得られれば、派遣LCS艦艇数等を増加したいと考えている
●マラッカ海峡は、インド洋から太平洋を結ぶ世界最大の「choke points」の一つであり、展開する海兵隊と海軍艦艇は我々に、これまで無かったユニークな戦闘力の信頼感を与えてくれる。
「米豪が60周年同盟強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-17
「米豪が新協定締結へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-07
「星国防相が対米軍事関係を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-10
●このような新国防戦略を背景としたモデルに沿い、陸軍もアフガン兵力削減に伴い、兵力のローテーション派遣に関心を示している。世界の巨大陸軍国のトップ5つが当地域に存在していることから、当然考慮すべき事である
●これらローテーション派遣部隊は、現在太平洋軍に配備されている33万人を補強するモノである。派遣部隊は同盟国と緊密に協力し、平時から紛争までの多様な事態に備える能力を底上げする。
●派遣部隊は地域の特徴を学び、特に災害時の人道支援に活躍できる。日本の大地震と津波対処に「ともだち作戦」として米軍が貢献できたのは、そのような訓練の蓄積があったからである。
●(在日米軍再編については省略)

●また、ほんの少数の部隊を残し、現在のArmy Garrison Yongsanにある在韓米軍司令部等の部隊も移転する。またCamp Caseyに所在する第2歩兵師団とその支援部隊も移転することになる
「韓国の米軍再編は順調」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-27
「在韓米軍は兵士に不人気?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-02
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ローテーション派遣部隊は力強い限りですが、まんぐーすは未だに、太平洋軍33万人がどのような形で維持されるのか注視が必要と考えています。

勿論、予算の強制削減(Sequestration)が発動されれば、33万人体制など根本的に見直さなければ成るのでしょうが・・・
それから、在韓米軍の再編については、過去記事を是非ご覧下さい! 韓国政府の大盤振る舞いによる超豪華プロジェクトが進行中です!!
「1/2米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28
「2/2米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28-1
「補足米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28-2
「有事直前嘉手納から撤退?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13
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