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米空軍が対リビアでサイバー攻撃 [サイバーと宇宙]

3月31日シュワルツ米空軍参謀総長が下院国防予算小委員会で・・・
SchwartzAF.jpg●「米空軍は、リビアのSA-5地対空ミサイルを、爆弾やミサイルでなくサイバー兵器で取り除くことが出来たと考えられる(conceivable)」
●「(上記発言内容を再確認する問いに対し)私が申し上げた通りである(that’s what I mean when I say)」と述べました。

またこれに関連し・・
SchwartzAF2.jpg●「米空軍によるどのようなサイバー作戦も、既に実施されている敵防空網の排除の目的に限定された作戦である」と補足説明し、
●更に「米空軍はサイバー分野の防御を中心に取り組んでおり、今や指揮統制の要となったネットワークを、毎月数千にも上る攻撃から守っている。攻撃の中には、米空軍部隊が組織命令に従わないように仕向けるタイプの攻撃もある」と述べました。
以上は1日付「DODBuzz」記事より
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米国防省が取り組むサイバー戦については、これまで何度か取り上げましたが、攻撃についてはほとんど語られてきませんでした。
そんなサイバー攻撃に関する動向が、いきなり議会証言で飛び出したことで米軍事情報サイトは色めき立っています。

対リビア作戦関連
「対リビア作戦を議会で語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-02
「対リビア作戦参加国と兵器」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-27
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また4月1日米空軍協会主催による初のサイバー戦会議で、ボルトン空軍参謀本部作戦計画副部長(少将)が講演し・・・
boltonMG.jpg●(ネットワーク関連に弱い)上級指導層は、サイバードメインでここ10年間に起こりつつある事象を決して過小評価してはならない
最大の変化の一つは、小型デバイスの使用が飛躍的に増加していることであるが、その脆弱性を忘れてはならない。
●世界の約10億人のネットユーザーの内、約1/3を占めるのがアジアである。中国は今、かつてのソ連がスポーツ選手の養成に心血を注いだように、サイバー専門家を育成している。それも極めて低年齢の段階からである。

また、同空軍協会主催のサイバー会議でバスラ宇宙コマンド副司令官(中将)が講演し・・・
baslaLG.jpg●(サイバー分野の専門家が不足していることを表現して)現状を表現すれば、10種類の航空機整備を、たった一つの整備部隊が担当しているような状態である。
日進月歩の技術革新に追随し、調達や法律に精通した専門家が求められている。そのような専門家は民間分野とも交流を持ち、米国社会のサイバー対処にも貢献出来るだろう
まだまだ専門技術を持つ兵士が不足している。また一般兵士の知識レベルを上げる必要がある。F-22とF-16の違いなら皆知っているが、そのレベルの知識がサイバードメインでは未だ不十分である。


サイバー戦関連の記事
「前半サイバーと宇宙演習の教訓」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「後半サイバーと宇宙演習の教訓」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02

「誰がサイバー攻撃に対応するか」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12
「完全でない環境で訓練を」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-10-1

「サイバー司令官、国家への警鐘」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-24-1
「サイバー戦略5本の柱」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1
「米空軍サイバーに取り組む」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-07-1

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