無人機操縦者養成の新時代 [米空軍]

21日付の米空軍HP記事及びAirForce Magazineの26日付記事によると、空軍士官学校や一般大学を卒業した「手垢のついていない(no bad habits to break)」ピカピカの新人士官を無人機操縦者に育てる教育コースが今月スタートしました。

また「数ヶ月後には、他職域から無人機操縦者へ転換するルートはなくなり、我々が行う新人教育からのみ無人機操縦者を養成することになる。これは大きな施策であるが、この変革が迅速に進んでいる」と述べています。
8名の少尉が履修を開始したコースの概要は・・・
●最初、2ヶ月程度Initial Flight TrainingをPueblo, Colo.で
●その後、無人機の教育をRandolph AFBで履修
--有人機操縦者が4ヶ月半で行う課程を、2ヶ月半に短縮して実施
--T-6シミュレータを活用し、36時間の模擬フライトを実施。編隊飛行の科目はない。他に140時間の地上授業を行う。
--気象や航空機整備の科目は扱わない
--年間に10コースを設ける予定。ただし状況を踏まえ科目や時間配分は適宜変更を加えていく
--学生は毎日12時間の教育を受けるカリキュラムとなっており、他にない濃厚な教育コースである。自習時間は別途学生が捻出する。
●更に、より現場に近い教育をCreech AFB, Nev.とHolloman AFB, N.M.で実施
●そして実際の任務を3つのいずれかの基地(Creech, Cannon AFB or Whiteman AFB)で開始
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「大空へのあこがれ」や「パイロットのかっこよさ」が支えてきた空軍のよりどころが大きく変わろうとしています。テレビゲームの上手なモノが空軍の戦力運用の中核になるのでしょうか・・・。
「手垢のついていない」無人機操縦者はどのような顔つき、気質を帯びた人材に育つのでしょうか・・・興味津々です。
無人機関連の過去記事
「グアム配備 Global Hawk」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-21
「RQ-4で海空協力合意」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-05-1
「中央軍でRQ-4が3万時間達成」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-21
「U-2が引退できない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-22-1
「米空軍ISR組織の革新」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-21
「米無人機の再勉強」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-05
「米空軍無人機のゆくえ・前編」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-27-1
「米空軍無人機のゆくえ・後編」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-28
「米海軍航空戦力の将来・後編」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-27
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