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米海軍も沿岸戦闘艦(LCS:littoral combat ship)機種選定を延長 [Joint・統合参謀本部]

2タイプの同時採用を米海軍決定!!(2011年3月)
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LCSIndep2Free1.jpg23日、米海軍は55隻の調達を予定するLCS(Littoral Combat Ship 沿岸戦闘艦)の最終決定を、当初計画の夏発表から延期する事を決定しました。
海軍によるe-mailでの各関係機関やプレスへの連絡によると、現在最終候補になっている2つの案について更に精査するための時間が必要で、海軍側の追加質問に対応する回答を含んだ案(Final Proposal Revisions (FPRs))の提出を求めることになっています

FPRの提出期限は9月となっているようですが、具体的な日取りが明確でなく、仮に9月30日が期限であれば、選定の最終決定は12月30日になるようで約半年遅れの選定作業になります

LCSのコンセプトは以前にも紹介したように
ネットワーク装備を充実させ、ネットワーク情報で艦の能力アップを図る
●多様な任務に対応できるよう、各種装備をモジュール化し変更を容易にする
●前方展開しての情報収集力を重視。2機のヘリや無人機搭載を前提
●沿岸域で迅速機敏に行動できるよう小型で先進的な艦型を追求
●対艦兵器の発達を考慮し、高速で低探知性を備え、量産のため安価

今後益々増加する沿岸部での海賊対処やWMD拡散防止任務、Anti-access対処の最前線等の任務が期待される大型調達ですので、海軍にとっては非常に重い決断となります。
このため海軍は候補機種を2隻づつ建造させて試験使用していますが、なかなか決断が難しいようです。

最終候補に挙がっているのは
General DynamicsのIndependence(LCS-2写真上)とLockheed MartinのFreedom(LCS-1写真下)の2種類で、Independenceは3胴船といわれるトルマリン形状が特徴です。
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LCS.jpg遅れの理由について海軍は「慎重な検討のため」としていますが、Holylandが推測するに、昨今の経費節減策検討の流れやゲーツ改革による将来装備体系の再検討が背景にあるのではないかと思われます。
つまり海軍は、様々な装備品の削減オプションについてその価格や性能への影響を会社側に計算させ、その優劣を判断しようとしているのではないでしょうか。

しかし、このように軍需産業に厳しいご時世にあっては、長引けば長引くほど問題が大きくなるような気がするのですが・・・
米空軍の空中給油機の選定のように、長引いて英仏との外交問題にまで発展する悪しき前例もありますので・・。もっともこの場合は2社とも米国企業ですが・・・。
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通りすがり

こんにちは。
いつも興味深く読ませていただいています。
毎日の更新は大変だと思いますがお体にお気をつけて続けていってください。

通りすがりの読者
by 通りすがり (2010-08-26 02:08) 

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